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6.3.2. チェーンの使用

チェーンは、別のサーバーにリクエストをリレーする方法です。この方法は、データベースリンクを使用して実装されます。「ディレクトリーデータの配布」 で説明したように、データベースリンクにはデータは含まれません。代わりに、クライアントアプリケーションのリクエストを、データを含むリモートサーバーにリダイレクトします。
サーバーはチェーン処理中に、クライアントアプリケーションから、サーバーに含まれないデータのリクエストを受信します。データベースリンクを使用して、サーバーはクライアントアプリケーションの代わりに他のサーバーに問い合わせ、クライアントアプリケーションに結果を返します。
各データベースリンクは、データを保持するリモートサーバーに関連付けられます。障害発生時にデータベースリンクが使用するデータのレプリカを含む代替リモートサーバーを設定します。データベースリンクの設定に関する詳細は、『『Red Hat Directory Server Administration Guide』』を参照してください。
データベースリンクは以下の機能を提供します。
  • リモートデータへの非表示のアクセス。
    データベースリンクはクライアントのリクエストを解決するため、データ配布はクライアントから完全に非表示になります。
  • 動的管理。
    システム全体をクライアントアプリケーションで利用できる状態で、ディレクトリーサービスの一部をシステムに追加したり、システムから削除したりできます。データベースリンクは、ディレクトリーサービス全体にエントリーが再分散されるまで、アプリケーションに参照を一時的に返すことができます。
    これは、クライアントアプリケーションをデータベースに転送するのではなく、参照を返すことができる接尾辞自体で実施することも可能です。
  • アクセス制御。
    データベースリンクは、クライアントアプリケーションになりすまし、適切な認証 ID をリモートサーバーに提供します。アクセス制御の評価が必要ない場合は、リモートサーバーでユーザーのなりすましを無効にすることができます。データベースリンクの設定に関する詳細は、『『Red Hat Directory Server Administration Guide』』を参照してください。