-
Language:
日本語
-
Language:
日本語
Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Directory Server
6.2. ディレクトリーデータの配布
データを分散させることで、企業の各サーバーにディレクトリーエントリーを物理的に格納せずに、複数のサーバーにまたがってディレクトリーサービスをスケーリングすることができます。したがって、分散ディレクトリーでは、1 台のサーバーよりもはるかに多くのエントリーを保持することができます。
また、ディレクトリーサービスを設定することで、ユーザーから配信内容の詳細を隠すことができます。ユーザーとアプリケーションに関する限り、ディレクトリーのクエリーに答えるディレクトリーは 1 つしかありません。
以下のセクションでは、データ配布の仕組みについて詳細に説明します。
6.2.1. 複数のデータベースの使用について
Directory Server は、LDBM データベースにデータを保存します。これは、高性能なディスクベースのデータベースです。各データベースは、割り当てられたすべてのデータが含まれる大規模なファイルのセットで構成されます。
ディレクトリーツリーの異なる部分は、異なるデータベースに格納できます。
たとえば、図6.1「別のデータベースでの接尾辞データの保存」 は、3 つの別個のデータベースに 3 つの接尾辞が保存されていることを示しています。
図6.1 別のデータベースでの接尾辞データの保存
ディレクトリーツリーを複数のデータベースに分割すると、それらのデータベースを複数のサーバーに分散させることができます。たとえば、ディレクトリーツリーの 3 つの接尾辞を含むために、DB1、DB2、および DB3 の 3 つのデータベースがある場合、これらはサーバー A およびサーバー B の 2 つのサーバーに保存できます。
図6.2 個別のサーバー間での接尾辞データベースの分割
サーバー A には DB1 と DB2 が含まれ、サーバー B には DB3 が含まれます。
データベースを複数のサーバーに分散させることで、各サーバーの負荷を軽減することができます。そのため、ディレクトリーサービスは、1 台のサーバーで実現するよりもはるかに多くのエントリー数に対応することができます。
さらに、Directory Server は、データベースを動的に追加することをサポートします。つまり、ディレクトリーサービス全体をオフラインにすることなく、ディレクトリーサービスが必要とするときに新しいデータベースを追加することができます。