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3.4. スキーマのカスタマイズ

ディレクトリーのニーズ用に標準スキーマの制限が多い場合、拡張できます。Directory Server Console を使用して、属性とオブジェクトクラスを簡単に追加することにより、スキーマを拡張できます。LDIF ファイルを作成し、スキーマ要素を手動で追加することもできます。詳細は『Red Hat Directory Server 管理ガイド』を参照してください。
Directory Server スキーマをカスタマイズする場合は、以下のルールを念頭に置いてください。
  • スキーマはできるだけシンプルに保ちます。
  • 可能であれば、既存のスキーマ要素を再利用します。
  • 各オブジェクトクラスに定義される必須属性の数を最小限に抑える。
  • 複数のオブジェクトクラスまたは属性を同じ目的 (データ) に定義しないでください。
  • 属性またはオブジェクトクラスの既存の定義は変更しないでください。
注記
スキーマをカスタマイズする場合、標準スキーマの削除または置き換えは 絶対に行わないでください。これを行うと、他のディレクトリーやその他の LDAP クライアントアプリケーションとの互換性の問題が発生する可能性があります。
カスタムオブジェクトクラスおよび属性は 99user.ldif ファイルで定義されます。各個々のインスタンスは、/etc/dirsrv/slapd-instance_name/schema/ ディレクトリーに独自の 99user.ldif ファイルを維持します。カスタムスキーマファイルを作成し、スキーマを動的にサーバーにリロードすることもできます。

3.4.1. スキーマを拡張するケース

Directory Server により提供されるオブジェクトクラスおよび属性は、ほとんどの一般的な企業のニーズに対応しますが、特定のオブジェクトクラスは組織に関する特殊な情報を格納できない場合があります。また、スキーマは LDAP 対応アプリケーションの固有のデータニーズに必要なオブジェクトクラスおよび属性をサポートするために拡張する必要があることがあります。