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7.3.2. 一部レプリケーションで選択された属性を複製する

フラクショナルレプリケーションにより、管理者はサプライヤーからコンシューマー (または別のサプライヤー) に送信されない属性セットを選択できます。したがって、管理者は、含まれるすべての情報を複製せずにデータベースを複製できます。
一部レプリケーションは、レプリケーション合意ごとに有効になり、設定されます。属性の除外は、すべてのエントリーに等しく適用されます。コンシューマーサーバーに関する限り、除外された属性には常に値がありません。そのため、コンシューマーサーバーに対する検索を実行するクライアントは、除外された属性を見ることはありません。同様に、フィルターにそれらの属性を指定して検索を行うと、一致するエントリーはありません。
一部レプリケーションは、以下のような状況で特に便利です。
  • コンシューマーサーバーが低速なネットワークを使用して接続されている場合、頻繁に変更されない属性や jpegPhoto などの大きな属性により、ネットワークトラフィックは少なくなります。
  • コンシューマーサーバーがパブリックインターネットなどの信頼できないネットワーク上に配置されている場合、電話番号などの機密属性を除外すると、サーバーのアクセス制御手段が無効になったり、マシンが攻撃者によって悪用されても、これらの属性にアクセスしないことを保証する追加レベルの保護が提供されます。
一部レプリケーションの設定は、『『Administration Guide』』の第 8 章「Managing Replication」のレプリケーション契約およびサプライヤーの設定のセクションで説明しています。