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2.5.3. スマートリファーラルの作成

スマートリファーラルは、ディレクトリーエントリーまたはディレクトリーツリーを特定の LDAP URL にマッピングします。スマートリファーラルを使用すると、クライアントアプリケーションは特定のサーバーまたは特定のサーバーの特定のエントリーを参照できます。
たとえば、クライアントアプリケーションは、ディレクトリーエントリー uid=jdoe,ou=people,dc=example,dc=com を要求します。サーバー directory.europe.example.com のエントリー cn=john doe,o=people,l=europe,dc=example,dc=com を参照するクライアントにスマートリファーラルが返されます。
ディレクトリーがスマートリファーラルを使用する方法は、RFC 2251 セクション 4.1.11 で指定された標準仕様に準拠します。RFC は、http://www.ietf.org/rfc/rfc2251.txt でダウンロードできます。

2.5.3.1. Directory Server コンソールを使用したスマートリファーラルの作成

  1. Directory Server コンソールで、Directory タブを選択します
  2. 左側のナビゲーションペインでツリーを参照して、参照を追加するエントリーを選択します。
  3. エントリーを右クリックし、Set Smart Referrals を選択します。
  4. Enable Smart Referral チェックボックスを選択します。(オプションにチェックを入れると、エントリーからすべてのスマート参照を削除し、エントリーから 参照 オブジェクトクラスを削除します。)
  5. Enter a new Smart Referral フィールドに、LDAP URL 形式でリファーラルを入力し、Add をクリックします。LDAP URL は以下の形式である必要があります。
    ldap://server:port/[optional_dn]
    Server は、サーバーのホスト名、IPv4 アドレス、または IPv6 アドレスになります。optional_dn は、サーバーが要求するクライアントアプリケーションに戻るための明示的な DN です。
    構成は、参照の追加プロセスを指示するウィザードが開きます。
    スマート参照 リスト は、選択したエントリーに対して現在参照情報を一覧表示します。参照のリスト全体が、すべてのオペレーションの場合は Return Referrals リクエストに対応してクライアントアプリケーションに返されます。またSuffix Settings タブの Update Operations オプションの場合は Return Referrals が返されます。これは Configuration タブで利用できます。
    一覧を変更するには、Edit をクリックして選択したリファーラルを編集するか、Delete をクリックして選択した参照を削除します。
  6. 別の認証情報を使用するように参照を設定するには、Authentication をクリックし 適切な DN とパスワードを指定します。この認証は、コンソールが閉じられるまでのみ有効です。その後、コンソールへのログインに使用されるのと同じ認証にリセットされます。