4.3. GNU リンカーの使用

オブジェクトファイルから実行可能なバイナリーファイルまたはライブラリーを作成するには、以下のように ld ツールを実行します。

$ scl enable devtoolset-9 'ld option ... -o output_file object_file ...'

これにより、現在の作業ディレクトリーに output_file という名前のバイナリーファイルが作成されます。-o オプションを省略すると、コンパイラーはデフォルト a.out でという名前のファイルを作成します。

この scl ユーティリティーを使用してコマンドを実行すると、これを Red Hat Enterprise Linux システムに優先して使用する Red Hat Developer Toolset バイナリーで実行することができることに注意してください。これにより、デフォルトで Red Hat Developer Toolset ld でシェルセッションを実行できます。

$ scl enable devtoolset-9 'bash'
注記

使用中の ld のバージョンを確認するには、以下を行います。

$ which ld

Red Hat Developer Toolset の ld の実行可能なパスは、/opt で始まります。以下のコマンドを使用して、バージョン番号が Red Hat Developer Toolset ld と一致することを確認することができます。

$ ld -v