第15章 Dyninst

Dyninst ライブラリーは、実行時にユーザー空間の実行ファイルをインストルメント化し、操作するための アプリケーションプログラミングインターフェイス (API) を提供します。実行中のプログラムへのコードを挿入したり、特定のサブルーチン呼び出しを変更したり、プログラムから削除したりするために使用できます。これは、有用なデバッグおよびパフォーマンス監視ツールとして機能します。Dyninst API は、一般的に SystemTap とともに使用され、root ユーザー以外の遊座ー空間実行可能ファイルをインストルメント化できます。

Red Hat Developer Toolset には Dyninst 12.1.0 が同梱されています。

15.1. Dyninst のインストール

Red Hat Developer Toolset では、devtoolset-12-dyninst パッケージにより Dyninst ライブラリーが提供され、「Red Hat Developer Toolset のインストール」 で説明されているように devtoolset-12-perftools で自動的にインストールされます。さらに、devtoolset-12-toolchain パッケージで提供される GNU コンパイラーコレクション をインストールすることも推奨されます。

バイナリー用のカスタムインストルメンテーションを作成する場合は、関連するヘッダーファイルをインストールします。

# yum install devtoolset-12-dyninst-devel

このライブラリーの API ドキュメントをインストールすることもできます。

# yum install devtoolset-12-dyninst-doc

devtoolset-12-dyninst-doc パッケージに含まれるドキュメントの完全なリストは、「関連資料」 を参照してください。システムにオプションパッケージをインストールする方法の詳細は、「Red Hat Developer Toolset のインストール」 を参照してください。