第3章 自動化および Ansible

Ansible は自動化エンジンで、ネットワーク機能、クラウドプロビジョニング、設定管理、アプリケーションのデプロイメント、イントラサービスのオーケストレーションなどの自動化のニーズを、完全に自動化します。

Ansible は、1 台ずつシステムを管理するのではなく、お使いの全システムがどのように反復作業を行うのかを記述して IT 環境をモデル化するため、複数階層のデプロイメント向けに設計されています。

Ansible は、エージェントや、追加のカスタムセキュリティーインフラストラクチャーを使用しないため、デプロイメントが簡単です。Ansible Playbook という形式の YAML 言語を使用します。この Playbook では、英語に似た言語で自動化ジョブを記述できます。

Ansible エンジンには、オプションの追加コンポーネントが 2 つ含まれています。

  • Ansible Tower: Red Hat Ansible Tower では、IT 自動化のスケーリング、複雑なデプロイメントの管理、組織の生産性の向上が可能です。視覚的なダッシュボード、ロールベースのアクセス制御、ジョブのスケジュール、統合型の通知、グラフィカルなインベントリー管理を使用し、組織の IT ストラクチャーを集約して制御できます。Ansible Tower は、REST API や CLI を使用して既存のツールやプロセスに埋め込むこともできます。
  • Ansible Networking アドオン: Ansible Engine が自動化ストラテジーに含まれる場合、Networking アドオンは、一般的なネットワークプラットフォーム用に社内で開発、テスト、およびリリースされる一部のネットワークモジュールへのサポートを提供します。ネットワークモジュールを使用すると、オペレーターおよびエンジニアは、異なるニーズや実装が含まれる可能性のある、混合またはハイブリッドのネットワーク環境をはじめとした環境で安心して使用できます。