第2章 OpenShift での従業員勤務表スターターアプリケーションのインストールおよび起動
Red Hat Business Optimizer 従業員勤務表スターターアプリケーションは、OpenShift テンプレートまたはリファレンス実装のディストリビューションで提供されている provision.sh
シェルスクリプトを使用して、 Red Hat OpenShift Container Platform にデプロイできます。
OpenShift テンプレートを使用する場合、Red Hat OpenShift Container Platform は Red Hat リポジトリーからイメージを読み込んでデプロイします。このデプロイメントの方法は、テクノロジープレビュー機能となっています。
スクリプトを使用する場合には、アプリケーションのソースコードをローカルでビルドしてパッケージ化し、OpenShift 環境にアップロードしてデプロイします。Java 開発ツール (Java 開発キットおよび Maven) とバッシュシェルコマンドラインが利用できる場合は、この手法を使用できます。
デプロイしたアプリケーションでは、データはメモリーに保存され、Pod が再起動されるとデータはなくなります。
2.1. テンプレートを使用したアプリケーションのデプロイ
テンプレートを使用してアプリケーションをデプロイするには、まず、Red Hat Decision Manager のイメージストリームが利用でき、OpenShift レジストリー認証を設定します。その後、テンプレートをデプロイできます。
このテンプレートでは、従業員勤務表スターターアプリケーションが含まれる Pod と、PostgreSQL データベースサーバーが含まれる別の Pod をデプロイします。このアプリケーションは、使用する全情報の永続ストレージにこのデータベースサーバーを使用します。
前提条件
-
Web UI または
oc
コマンドラインツールを使用して、対象の OpenShift 環境にログインしている。このツールに関する詳細は、CLI リファレンス を参照してください。
2.1.1. イメージストリームとイメージレジストリーの可用性確認
Red Hat OpenShift Container Platform で従業員勤務表スターターアプリケーションをデプロイするには、OpenShift が Red Hat レジストリーから正しいイメージをダウンロードできるようにする必要があります。これらのイメージをダウンロードするには、OpenShift ではイメージの場所情報 (イメージストリーム と呼ばれる) が必要です。また、OpenShift は、お使いのサービスアカウントのユーザー名とパスワードを使用して Red Hat レジストリーへの認証が行われるように設定する必要があります。
OpenShift 環境のバージョンによっては、必要なイメージストリームが含まれている場合があります。イメージストリームが提供されているかどうかを確認する必要があります。デフォルトでイメージストリームが OpenShift に含まれている場合は、OpenShift インフラストラクチャーがレジストリー認証サーバー用に設定されているのであれば、使用できます。管理者は、OpenShift 環境のインストール時に、レジストリーの認証設定を完了する必要があります。
手順
- Red Hat OpenShift Container Platform が Red Hat レジストリーへのアクセス用に、ユーザー名とパスワードで設定されているかを判断します。必須の設定に関する詳細は、レジストリーの場所の設定 を参照してください。OpenShift オンラインサブスクリプションを使用する場合は、Red Hat レジストリー用のアクセスはすでに設定されています。
Red Hat OpenShift Container Platform は、Red Hat のレジストリーアクセス用にユーザー名とパスワードで設定する場合には、以下のコマンドを使用します。
$ oc get imagestreamtag -n openshift | grep rhdm-optaweb-employee-rostering | grep -F 7.5
コマンドの出力が空白でない場合には、必要なイメージストリームが
openshift
の名前空間にあるので、これ以外の操作は必要ありません。コマンドの出力が空白の場合や、Red Hat レジストリーにアクセスするために、OpenShift をユーザー名およびパスワードで設定していない場合には、以下の手順を実行してください。
-
oc
コマンドで OpenShift にログインして、プロジェクトがアクティブであることを確認します。 - Registry Service Accounts for Shared Environments で説明されている手順を実行します。Red Hat カスタマーポータルにログインして、このドキュメントにアクセスし、レジストリーサービスアカウントを作成する手順を実行します。
- OpenShift Secret タブを選択し、Download secret のリンクをクリックして、YAML シークレットファイルをダウンロードします。
-
ダウンロードしたファイルを確認して、
name:
エントリーに記載の名前をメモします。 以下のコマンドを実行します。
oc create -f <file_name>.yaml oc secrets link default <secret_name> --for=pull oc secrets link builder <secret_name> --for=pull
<file_name>
はダウンロードしたファイルに、<secret_name>
はファイルのname:
のエントリーに記載されている名前に置き換えてください。-
Red Hat Decision Manager 7.5の Software Downloads ページから
rhdm-7.5.1-openshift-templates.zip
ファイルをダウンロードします。 -
rhdm75-image-streams.yaml
ファイルを展開します。 以下のコマンドを入力します。
$ oc apply -f rhdm75-image-streams.yaml
注記上記の手順を完了したら、イメージストリームを独自のプロジェクトの名前空間にインストールします。この手順を使用してイメージストリームをインストールした場合には、テンプレートのデプロイ時に、
IMAGE_STREAM_NAMESPACE
パラメーターをこのプロジェクトの名前に設定する必要があります。
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