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Red Hat Decision Manager インストールのプラニング

Red Hat Decision Manager 7.1

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概要

本書は、Red Hat Decision Manager の各種インストールオプションを説明します。

前書き

システム管理者が選択できる Red Hat Decision Manager インストールオプションは複数あります。

第1章 Red Hat Decision Manager について

Red Hat Decision Manager は、ビジネスルール管理、複合イベント処理、Decision Model & Notation (DMN) 実行、およびプランニングの問題を解決するための Red Hat Business Optimizer を組み合わせた、オープンソースの意思決定管理プラットフォームです。これにより、ビジネス上の意思決定を自動化し、そのロジックをビジネス全体で利用できるようにします。

ルール、デシジョンテーブル、および DMN モデル等のビジネスアセットは、集中リポジトリーに保存されます。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者のサポートを受けることなくビジネスロジックを編集できます。

Red Hat Decision Manager は OpenShift 上で完全にサポートされ、さまざまなプラットフォームにインストールできます。

第2章 Red Hat Decision Manager のコンポーネント

Red Hat Decision Manager は、Decision Central と Decision Server で構成されます。

  • Decision Central は、ビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェースです。Red Hat JBoss EAP インスタンスまたは Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) にインストールできます。

    Decision Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Decision Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用しすると、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Decision Central を実行できます。

  • Decision Server では、プロセス、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。プロセスおよびルールのインスタンスを作成して実行し、プランニングの問題を解決します。Decision Server は、Red Hat JBoss EAP インスタンス、OpenShift、Oracle WebLogic Server インスタンス、または IBM WebSphere Application Server インスタンスにインストールできます。

    Decision Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE コンテナーは、プロジェクトの特定のバージョンです。管理モードの場合は、Decision Manager コントローラーが Decision Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。

    Decision Manager は、Decision Central に組み込まれています。Decision Central がインストールされている場合は、Execution Server ページを使用して KIE コンテナーを作成および維持します。Decision Central がインストールされていない場合は、ヘッドレス Decision Manager コントローラーをインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用してコントローラーを操作します。

Red Hat Business Optimizer は、Decision Central および Decision Server に統合された組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。Red Hat Business Optimizer を使用すれと、最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせて、Java プログラマーがプランニングの問題を効率的に解決できるようになります。

第3章 利用可能なインストールプラットフォーム

Red Hat Decision Manager のリリースはすべて、オペレーティングシステム、JVM、Web ブラウザー、データベースのさまざまな組み合わせで認定されています。Red Hat は、サポートされる構成およびテスト済みの構成に対して、実稼働サポートと開発サポートをお客様のサブスクリプション契約に従って提供します。サポート対象の構成とバージョン番号の詳細は、以下のページを参照してください。

Red Hat Decision Manager 7.1 は、以下のアプリケーションプラットフォームで利用できます。

  • Red Hat JBoss EAP 7.1
  • Red Hat OpenShift Container Platform
  • Oracle WebLogic Server
  • IBM WebSphere Application Server

3.1. Red Hat JBoss EAP 7.1

Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) 7.1 は、Java Enterprise Edition 7 (Java EE 7) の Full Profile および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスタリング、メッセージング、分散キャッシングなどの機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP が提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。

Decision Central および Decision Server は、同じ Red Hat JBoss EAP インスタンスにインストールできますが、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。

3.2. Red Hat OpenShift Container Platform

Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) は、Docker と Kubernete を組み合わせ、API を提供してこれらのサービスを管理します。OpenShift Container Platform を使用すると、コンテナーを作成および管理できます。

この場合、Red Hat Decision Manager のコンポーネントは、別の OpenShift Pod としてデプロイされます。各 Pod のスケールアップおよびスケールダウンを個別に行い、特定のコンポーネントに必要な数だけコンテナーを提供できます。標準の OpenShift 方法を使用して Pod を管理し、負荷を分散できます。

Decision Central と Decision Server はどちらも、OpenShift にインストールすることができます。

3.3. Oracle WebLogic Server

Oracle WebLogic Server は、分散型 Java アプリケーションを作成するために API の標準セットを提供する Java EE アプリケーションサーバーで、データベース、メッセージングサービス、外部のエンタープライズシステムへの接続など、さまざまなサービスにアクセスできます。ユーザーは、Web ブラウザークライアントまたは Java クライアントを使用してこれらのアプリケーションにアクセスします。

Oracle Weblogic Server インスタンスに Decision Server をインストールし、ヘッドレス Decision Manager コントローラーと、REST API または Decision Server Java Client API を使用して Decision Server と対話します。また、スタンドアロンの Decision Central を使用して Decision Server と対話することもできます。

3.4. IBM WebSphere Application Server

IBM WebSphere Application Server は、Java ベースの Web アプリケーションをホストし、Java EE 認定ランタイム環境を提供する、柔軟性がある安全な Web アプリケーションです。IBM WebSphere 9.0 は Java SE 8 に対応しており、バージョン 8.5.5.6 以降の Java EE 7 に完全に準拠しています。

IBM WebSphere Application Server インスタンスに Decision Server をインストールし、ヘッドレス Decision Manager コントローラーを使用して、Decision Server と対話します。また、スタンドアロン Decision Central を使用して、Decision Server と対話することもできます。

3.5. 開発プラットフォームのオプション

開発者は Red Hat Decision Manager でアセットを開発できます。ただし、任意で Red Hat JBoss Developer Studio と Red Hat Process Automation Manager を統合して複雑なアプリケーションを作成し、コードの自動補完を活用できます。

Red Hat JBoss Developer Studio は Eclipse をベースにした統合開発環境 (IDE) です。Eclipse、Eclipse Tooling、および Red Hat JBoss EAP を組み合わせることで、ツールとランタイムコンポーネントを統合します。Red Hat JBoss Developer Studio は Red Hat Decision Manager 用のツールおよびインターフェースを持つプラグインを提供します。これらのプラグインはコミュニティーバージョンの製品が基になっています。そのため、Red Hat Decision Manager プラグインは Drools プラグインと呼ばれます。

第4章 サポートされているリポジトリー

4.1. Git リポジトリー

Git リポジトリーは Decision Central 内で使用され、オーサリング環境で作成したプロセス、ルール、その他のアーティファクトをすべて保存します。Git は分散バージョン管理システムであり、リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。変更をリポジトリーにコミットすると、Git リポジトリーに新規コミットオブジェクトが作成されます。Decision Central でプロジェクトを作成すると、Decision Central に接続された Git リポジトリーにそのプロジェクトが追加されます。

他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、それらを Decision Central のスペースにインポートできます。Git フックを使用して、内部 Git リポジトリーを外部リポジトリーに同期できます。

4.2. Apache Maven

Apache Maven は分散型構築自動化ツールで、ソフトウェアプロジェクトのビルドおよび管理を行うために Java アプリケーション開発で使用されます。Maven を使用して、ご自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトをビルド、公開、およびデプロイすることができます。Maven には以下のメリットがあります。

  • ビルドプロセスが容易で、すべてのプロジェクトに対して統一された構築システムが実装される。
  • プロジェクトに必要なすべての JAR ファイルがコンパイル時に利用可能になる。
  • 適切なプロジェクト構造が設定される。
  • 依存関係およびバージョンが適切に管理される。
  • Maven では事前定義されたさまざまな出力タイプ (JAR および WAR 等) にビルドされるため、追加のビルドプロセスが不要である。

Maven はリポジトリーを使用して Java ライブラリー、プラグイン、およびその他のビルドアーティファクトを保存します。これらのリポジトリーは、ローカルまたはリモートいずれかの形態をとることができます。Red Hat Decision Manager によりローカルおよびリモート maven リポジトリーが維持され、それをご自分のプロジェクトに追加してルール、プロセス、イベント、およびその他のプロジェクト依存関係にアクセスできます。プロジェクトおよびアーキタイプをビルドする際に、Maven はローカルまたはリモートリポジトリーから Java ライブラリーおよび Maven プラグインを動的に取得します。これにより、プロジェクト全体を通じて依存関係の共有および再利用が促進されます。

第5章 インストール環境のオプション

Red Hat Decision Manager を使用して、プロセス駆動型アプリケーションを開発する開発環境、デシジョンをサポートするアプリケーションを実行するランタイム環境、またはその両方を設定できます。

開発環境は、通常、1 つの Decision Central インストールと 1 つ以上の Decision Server インストールで構成されます。開発者は Decision Central を使用して、デシジョンプロセス、ルール、その他のアーティファクトを作成できます。Decision Server を使用して、作成したアーティファクトをテストします。

ランタイム環境は、1 つ以上の Decision Server インスタンスに Decision Central がありまたはなしの形で構成されます。Decision Central には Decision Manager コントローラーが組み込まれています。Decision Central をインストールしている場合は、Execution Server ページを使用してコンテナーを作成および維持します。Decision Central なしで Decision Server の管理を自動化するには、ヘッドレス Decision Manager コントローラーを使用することで可能になります。

クラスター環境

2 つ以上のコンピューターをクラスタリングすると、高可用性、コラボレーションの強化、負荷分散の利点があります。高可用性により、1 台のコンピューターで障害が発生したときにデータが損失する可能性を減らすことができます。その障害が発生したコンピューターにあるデータのコピーを提供することで、コンピューターに障害が発生したときに、別のコンピューターが不足を補います。障害が発生したコンピューターが再度オンラインになったら、クラスターに戻ります。負荷分散はクラスターのノード間でコンピューティング負荷を共有します。これにより、パフォーマンスが改善します。

開発環境およびランタイム環境の両方をクラスタリングできます。Red Hat Decision Manager 開発環境をクラスタリングする主な利点は、高可用性およびコラボレーションの強化です。ランタイム環境をクラスタリングする主な利点は負荷分散および高可用性です。クラスターのノードの 1つでアクティビティーが増えると、そのアクティビティーはクラスターの残りのノードで共有されるため、パフォーマンスが改善します。

クラスタリングは Red Hat JBoss EAP 7.1 でサポートされています。OpenShift におけるクラスタリングは現在テクノロジープレビューです。

第6章 ロールおよびユーザー

Decision Central または Decision Server にアクセスするには、サーバーを起動する前にユーザーを作成して適切なロールを割り当てます。本セクションでは、利用可能な Red Hat Decision Manager のユーザーロールを説明します。

注記

adminanalyst および rest-all のロールは Decision Central 用に予約されており、kie-server ロールは Decision Server 用に予約されています。このため、Decision Central か Decision Server、またはその両方がインストールされているかによって、利用可能なロールは変わってきます。

  • admin: admin ロールを持つユーザーは Decision Central 管理者です。管理者は、ユーザーの管理や、リポジトリーの作成、クローン作成、および管理ができます。アプリケーションで必要な変更にすべてアクセスできます。admin ロールを持つユーザーは、Red Hat Decision Manager の全領域にアクセスできます。
  • analyst: analyst ロールを持つユーザーには、すべてのハイレベル機能へのアクセスがあり、プロジェクトのモデル化が可能です。ただし、このユーザーは、Design → Projects ビューでスペースに貢献者を追加したり、スペースを削除したりできません。Deploy → Execution Servers ビューへのアクセスは管理者を対象にしており、analyst ロールを持つユーザーは利用できません。ただし、Deploy ボタンは、このユーザーが Library パースペクティブにアクセスする際に利用できます。
  • rest-all: rest-all ロールを持つユーザーは、Decision Central の REST 機能にアクセスできます。
  • kie-server: kie-server ロールを持つユーザーは Decision Server (KIE サーバー) REST 機能へのアクセスがあります。このロールは、Decision Central で Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするユーザーに必要になります。

第7章 Red Hat シングルサインオンとの統合

Red Hat シングルサインオン (RH-SSO) は、ブラウザーアプリケーションと REST Web サービス、および Git へのアクセスのセキュリティーを確保するために使用できるシングルサインオンソリューションです。

Red Hat Decision Manager と RH-SSO を統合する際に、Red Hat Decision Manager 向けに SSO と IDM (アイデンティティ管理) を作成します。RH-SSO のセッション管理機能により、一度認証するだけで、Web 上でさまざまな Red Hat Decision Manager 環境を使用できます。

RH-SSO 7.2 は Red Hat JBoss EAP 7.1 上の Red Hat Decision Manager でサポートされています。

第8章 関連資料

付録A バージョン情報

本書の最終更新日: 2018 年 11 月 1 日

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