Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Decision Manager
Red Hat JBoss EAP 7.1 への Red Hat Decision Manager のインストールおよび設定
Red Hat Customer Content Services
brms-docs@redhat.com
概要
前書き
本書は、Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.1 インスタンスに Red Hat Decision Manager をインストールする方法を説明します。
前提条件
- RED HAT DECISION MANAGER インストールのプラニング の内容を確認している。
- Red Hat JBoss EAP 7.1 の最新パッチをインストールしている。
第1章 Red Hat Decision Manager について
Red Hat Decision Manager は、ビジネスルール管理、複合イベント処理、Decision Model & Notation (DMN) 実行、およびプランニングの問題を解決するための Business Optimizer を組み合わせた、オープンソースの意思決定管理プラットフォームです。これにより、ビジネス上の意思決定を自動化し、そのロジックをビジネス全体で利用できるようにします。
ルール、デシジョンテーブル、および DMN モデルなどのビジネスアセットはプロジェクト内で組織化され、Decision Central リポジトリーに保存されます。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者からのサポートなしでビジネスロジックを編集できます。
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) 7.1 は、Java Enterprise Edition 7 (Java EE 7) の Full Profile および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスタリング、メッセージング、分散キャッシングなどの機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP が提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。
本書では、Red Hat JBoss EAP 7.1 サーバーインスタンスに Red Hat Decision Manager をインストールする方法を説明します。その他の環境に Red Hat Decision Manager をインストールする方法については、以下のドキュメントを参照してください。
- Installing and configuring Decision Server on IBM WebSphere Application Server
- Installing and configuring Decision Server on Oracle WebLogic Server
- Deploying a Red Hat Decision Manager immutable server environment on Red Hat OpenShift Container Platform
- Deploying a Red Hat Decision Manager managed server environment on Red Hat OpenShift Container Platform
サポートされるコンポーネントについては、以下のドキュメントを参照してください。
第2章 ロールおよびユーザー
Decision Central または Decision Server にアクセスするには、サーバーを起動する前にユーザーを作成して適切なロールを割り当てます。本セクションでは、利用可能な Red Hat Decision Manager のユーザーロールを説明します。
admin
、analyst
および rest-all
のロールは Decision Central 用に予約されており、kie-server
ロールは Decision Server 用に予約されています。このため、Decision Central か Decision Server、またはその両方がインストールされているかによって、利用可能なロールは変わってきます。
-
admin
:admin
ロールを持つユーザーは Decision Central 管理者です。管理者は、ユーザーの管理や、リポジトリーの作成、クローン作成、および管理ができます。アプリケーションで必要な変更にすべてアクセスできます。admin
ロールを持つユーザーは、Red Hat Decision Manager の全領域にアクセスできます。 -
analyst
:analyst
ロールを持つユーザーには、すべてのハイレベル機能へのアクセスがあり、プロジェクトのモデル化が可能です。ただし、このユーザーは、Design → Projects ビューでスペースに貢献者を追加したり、スペースを削除したりできません。Deploy → Execution Servers ビューへのアクセスは管理者を対象にしており、analyst
ロールを持つユーザーは利用できません。ただし、Deploy ボタンは、このユーザーが Library パースペクティブにアクセスする際に利用できます。 -
rest-all
:rest-all
ロールを持つユーザーは、Decision Central の REST 機能にアクセスできます。 -
kie-server
:kie-server
ロールを持つユーザーは Decision Server (KIE サーバー) REST 機能へのアクセスがあります。このロールは、Decision Central で Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするユーザーに必要になります。
第3章 Red Hat Decision Manager インストールファイルのダウンロード
ご自分の環境およびインストール要求に応じた Red Hat Decision Manager ディストリビューションをダウンロードします。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Decision Manager
- Version: 7.1
お好みのインストール方法に従って、以下の製品ディストリビューションのいずれかをダウンロードします。
注記ダウロードするのは、どれか 1 つのディストリビューションのみです。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.1 に Red Hat Decision Manager をインストールする場合は、Red Hat Decision Manager 7.1.0 Installer (
rhdm-installer-7.1.0.jar
) をダウンロードします。インストーラーのグラフィックユーザーインターフェースにしたがって、インストールプロセスを進めます。 デプロイ可能な zip ファイルを使用して Red Hat JBoss EAP 7.1 に Red Hat Decision Manager をインストールするには、以下のファイルをダウンロードします。
-
Red Hat Decision Manager 7.1.0 Decision Server for All Supported EE7 Containers (
rhdm-7.1.0-kie-server-ee7.zip
) -
Red Hat Decision Manager 7.1.0 Decision Server Deployable for EAP 7 (
rhdm-7.1.0-decision-central-eap7-deployable.zip
)
-
Red Hat Decision Manager 7.1.0 Decision Server for All Supported EE7 Containers (
ZIP ファイルはグラフィカルユーザーインターフェースを必要としないため、SSH を使用して Red Hat Decision Manager をインストールできます。
-
アプリケーションサーバーにデプロイせずに Decision Central を実行するには、Red Hat Decision Manager 7.1.0 Decision Central Standalone (
rhdm-7.1.0-decision-central-standalone.jar
) をダウンロードします。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.1 に Red Hat Decision Manager をインストールする場合は、Red Hat Decision Manager 7.1.0 Installer (
第4章 Red Hat Decision Manager インストーラーの使用方法
本セクションでは、インストール JAR ファイルを使用して Decision Server およびヘッドレス Decision Manager コントローラーをインストールする方法説明します。JAR ファイルは、既存の Red Hat JBoss EAP 7.1 サーバーインストールに Red Hat Decision Manager をインストールする実行ファイルです。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェース (CLI) モードで実行できます。
Red Hat Decision Manager JAR ファイルインストーラーは、yum または RPM パッケージマネージャーでインストールした Red Hat JBoss EAP ディストリビューションを サポートしていません。このような Red Hat JBoss EAP システムに Red Hat Decision Manager をインストールする場合は、Red Hat Decision Manager 7.1 Deployable for Red Hat JBoss EAP 7.1 ファイルをダウンロードして、5章ZIP からの Red Hat Decision Manager のインストール の手順に従います。
IBM JDK は他の JDK で生成されるキーストアを使用できないため、別の JDK で生成されたキーストアを持つ IBM JDK で実行されている既存の Red Hat JBoss EAP システムに Red Hat Decision Manager をインストールすることはできません。
次のステップ:
以下のセクションのいずれかに記載される手順を行います。
4.1. インタラクティブモードでのインストーラーの使用
Red Hat Decision Manager のインストーラーは、実行可能な JAR ファイルです。このインストーラーを使用して、既存の Red Hat JBoss EAP 7.1 サーバーインストールに Red Hat Decision Manager をインストールできます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP 7.1 以降のサーバーインストールが利用できる。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Decision Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
"-Dfile.encoding=UTF-8"
のシステムプロパティーを使用します。
手順
ターミナルウインドウで、インストーラー JAR ファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-installer-7.1.0.jar
注記Windows でインストーラーを実行すると、インストール時に管理者の認証情報が求められる場合があります。この要求を回避するには、インストールコマンドに
izpack.mode=privileged
オプションを追加します。java -Dizpack.mode=privileged -jar rhdm-installer-7.1.0.jar
また、32 ビットの Java 仮想マシンでインストーラーを実行している場合には、メモリー不足になる可能性があります。この問題を防ぐには、以下のコマンドを実行します。
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhdm-installer-7.1.0.jar
グラフィカルインストーラーにスプラッシュ画面と使用許諾契約書のページが表示されます。
- I accept the terms of this license agreement (本使用許諾契約書の内容に同意します) をクリックし、Next をクリックします。
- Red Hat Decision Manager をインストールする Red Hat JBoss EAP 7.1 サーバーのホームを指定して、Next をクリックします。
インストールするコンポーネントを選択し、Next をクリックします。
注記Decision Central と Decision Server は同じサーバーにインストールできますが、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。異なるサーバーにインストールするには、インストーラーを 2 回実行します。
ユーザーを作成して Next をクリックします。デフォルトでは、新規ユーザーに
admin
ロール、kie-server
ロール、およびrest-all
ロールが付与されます。別のロールを選択する場合は、admin
ロールを外します。詳細は「2章ロールおよびユーザー」を参照してください。注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Decision Central および Decision Server にアクセスする際に必要になります。
- Installation Overview ページで Next をクリックしてインストールを起動します。Installation Overview ページに、インストールされるコンポーネントの一覧が表示されます。
- インストールが完了したら、Next をクリックします。
- 画面上部に Processing finished が表示されたら、Next をクリックしてインストールを完了します。
必要であれば、Generate Installation Script and Properties File をクリックしてインストールデータを XML ファイルに保存し、続いて Done をクリックします。このファイルを使用して、同じタイプのサーバーに Red Hat Decision Manager を自動的にインストールできます。XML ファイルの
installpath
パラメーターを変更して、Red Hat Decision Manager をインストールする新しいサーバーのパスを指定しなければならない点に注意してください。XML ファイルを使用してインストールを行う場合は、以下のコマンドを実行します。java -jar rhdm-installer-7.1.0.jar <path-to-file>
インストーラーを使用して Red Hat Decision Manager が正常にインストールされました。
4.2. CLI モードでのインストーラーの使用
コマンドラインインターフェース (CLI) を使用して Red Hat Decision Manager インストーラーを実行できます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP 7.1 以降のサーバーインストールが利用できる。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Decision Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
"-Dfile.encoding=UTF-8"
のシステムプロパティーを使用します。
手順
ターミナルウインドウにおいて、インストーラーファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-installer-7.1.0.jar -console
コマンドラインの対話プロセスが開始し、使用許諾契約書が表示されます。
press 1 to continue, 2 to quit, 3 to redisplay.
使用許諾契約書を読んで
1
を入力し、Enter キーを押して続行します。Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Web Server 5.0 のいずれかのホームディレクトリーを指定します。
既存の Red Hat JBoss EAP 7.1 インストールの親ディレクトリーを入力します。
インストーラーが、指定したインストール場所を確認します。
1
を入力して確認し、続行します。注記Decision Central と Decision Server は同じサーバーにインストールできますが、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。
インストーラーの指示に従って、インストールを完了します。
注記ユーザー名およびパスワードを作成する場合は、指定したユーザー名が既存のロールまたはグループの名前と競合しないようにしてください。たとえば、
admin
というロールがある場合は、admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし
&
の文字を使用することは できません。ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Decision Central および Decision Server にアクセスする際に必要になります。
インストールが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
Would you like to generate an automatic installation script and properties file?
-
y
を入力してインストールデータが含まれる XML ファイルを作成します。あるいは、n
を入力してインストールを完了します。y
を入力すると、XML ファイルのパスを指定するよう求められます。 - パスを入力するか、Enter キーを押して提案されたパスを了承します。
- Decision Central のみをインストールした場合は、別のサーバーでこれらのステップを繰り返して Decision Server をインストールします。
第5章 ZIP からの Red Hat Decision Manager のインストール
Red Hat Decision Manager の ZIP ファイル (Decision Central 用および Decision Server 用) ではグラフィカルユーザーインターフェースが必要ないため、SSH を使用して Red Hat Decision Manager をインストールできます。
Decision Central と Decision Server は、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。
ヘッドレス Decision Manager コントローラーのインストールは「7章ヘッドレス Decision Manager コントローラーのインストールおよび実行」を参照してください。
5.1. ZIP ファイルからの Decision Central のインストール
Decision Central の Web コンソールを使用すると、一元化された Web ベースの環境でルールおよび関連するアセットの作成、管理、編集ができます。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.1 またはそれ以降) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
Red Hat カスタマーポータル から以下のファイルをダウンロードしている。
rhdm-7.1.0-decision-central-eap7-deployable.zip
手順
-
rhdm-7.1.0-decision-central-eap7-deployable.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhdm-7.1.0-decision-central-eap7-deployable/jboss-eap-7.1
ディレクトリーのコンテンツをEAP_HOME
にコピーします。プロンプトが出たら、ファイルをマージまたは置き換えます。警告コピーする Red Hat Decision Manager デプロイメントの名前が Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
5.2. ZIP ファイルからの Decision Server のインストール
Decision Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットレポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.1 またはそれ以降) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
Red Hat カスタマーポータル から以下のファイルをダウンロードしている。
rhdm-7.1.0-kie-server-ee7.zip
手順
-
rhdm-7.1.0-kie-server-ee7.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhdm-7.1.0-kie-server-ee7/rhdm-7.1.0-kie-server-ee7/kie-server.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーする Red Hat Decision Manager デプロイメントの名前が Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhdm-7.1.0-kie-server-ee7/rhdm-7.1.0-kie-server-ee7/SecurityPolicy/
ディレクトリーのコンテンツをEAP_HOME/bin
にコピーします。ファイルの上書きを確認するメッセージが表示されたら、Replace をクリックします。 -
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、kie-server.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動すると Decision Server が自動的にデプロイされます。
5.3. ユーザーの作成
Decision Central または Decision Server にログインする前に、ユーザーを作成する必要があります。本セクションでは、admin
、rest-all
、および kie-server
のロールを持つ Decision Central ユーザーと、kie-server
ロールを持つ Decision Server ユーザーを作成する方法を説明します。ロールの詳細は「2章ロールおよびユーザー」を参照してください。
前提条件
「5章ZIP からの Red Hat Decision Manager のインストール」の説明通りに、Red Hat Decision Manager が Red Hat JBoss EAP インストール (EAP_HOME
) のベースディレクトリーにインストールされている。
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 Decision Central へのログインに使用する、
admin
ロール持つユーザーを作成します。以下のコマンドの<username>
および<password>
を、作成するユーザーとそのパスワードに置き換えます。$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role admin
注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
Decision Server へのログインに使用する、
kie-server
ロールのユーザーを作成します。$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role kie-server
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
注記Decision Central と Decision Server を同じサーバーにインストールした場合は、両方のロールを持つユーザーを 1 つ作成できます。
$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role admin,rest-all,kie-server
Decision Central および Decision Server は、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。
5.4. 統合 Decision Manager コントローラー での Decision Server の設定
本セクションの変更は、Decision Server を Decision Central で管理し、Red Hat Decision Manager を ZIP ファイルからインストールしている場合にのみ、実行してください。Decision Central をインストールしていない場合は、「7章ヘッドレス Decision Manager コントローラーのインストールおよび実行」の記載通りに、ヘッドレス Decision Manager コントローラーを使用して Decision Server を 管理することができます。
Decision Server は、管理モードまたは非管理モードで動作できます。非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。管理モードの場合は、Decision Manager コントローラーが Decision Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Decision Manager コントローラーは Decision Central と統合されます。Decision Central をインストールする場合は、Decision Central の Execution Server ページを使用して Decision Manager コントローラー対話します。
ZIP ファイルから Red Hat Decision Manager をインストールした場合は、Decision Server および Decision Central の両方のインストールの standalone-full.xml
ファイルを編集して、統合 Decision Manager コントローラーで Decision Server を設定する必要があります。
前提条件
以下のセクションのとおりに、Decision Central および Decision Server が Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (
EAP_HOME
) にインストールされている。- 「ZIP ファイルからの Decision Central のインストール」
「ZIP ファイルからの Decision Server のインストール」
注記実稼働環境では、Decision Central と Decision Server は異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。ただし、たとえば開発環境で、Decision Server と Decision Central を同じサーバーにインストールする場合は、本セクションの説明に従って、共有の
standalone-full.xml
ファイルを変更します。
Decision Central サーバーノードに
rest-all
ロールを持つユーザーが存在する。詳細は「ユーザーの作成」を参照してください。
手順
Decision Central の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルにおいて、<system-properties>
セクションの以下のプロパティーのコメントを解除し、<USERNAME>
および<USER_PWD>
をkie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
Decision Server の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルで、<system-properties>
セクションの以下のプロパティーのコメントを解除します。<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
以下の値を置き換えてください。
-
<CONTROLLER_USER>
および<CONTROLLER_PWD>
をrest-all
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。 -
<KIE_SERVER_ID>
を Decision Server システムの ID または名前に置き換えます (例:rhdm-7.1.0-decision_server-1
)。 -
<HOST>
を Decision Server ホストの ID または名前に置き換える (例:localhost
または192.7.8.9
)。 <PORT>
を Decision Server ホストのポートに置き換える (例:8080
)。注記org.kie.server.location
プロパティーで Decision Server の場所を指定します。<CONTROLLER_URL>
を Decision Central の URL に置き換えます。Decision Server は、起動時にこの URL に接続します。インストーラーまたは Red Hat JBoss EAP zip ファイルを使用して Decision Central をインストールした場合、
<CONTROLLER_URL>
は以下のフォーマットになります。http://<HOST>:<PORT>/decision-central/rest/controller
standalone.jar
ファイルを使用して Decision Central を実行している場合、<CONTROLLER_URL>
は以下のフォーマットになります。http://<HOST>:<PORT>/rest/controller
-
第6章 Red Hat Decision Manager の実行
Red Hat JBoss EAP 上の Red Hat Decision Manager をスタンドアロンモードで実行するには、以下の手順にしたがいます。
前提条件/事前作業
Red Hat Decision Manager がインストールおよび設定済みである。
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
に移動します。 スタンドアロン設定を実行します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh -c standalone-full.xml
Windows の場合:
standalone.bat -c standalone-full.xml
注記Decision Server を使用せず Decision Central のみをデプロイした場合は、
standalone.sh
スクリプトでstandalone-full.xml
ファイルを指定せずに Decision Central を起動できます。この場合は、Decision Central を起動する前にstandalone.xml
ファイルの設定を変更しておく必要があります。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ /standalone.sh
Windows の場合:
standalone.bat
-
Web ブラウザーで URL
localhost:8080/decision-central
にアクセスします。 - 「ユーザーの作成」 の Decision Central で作成したユーザーの認証情報を使用してログインします。
第7章 ヘッドレス Decision Manager コントローラーのインストールおよび実行
Decision Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。管理モードの場合は、Decision Manager コントローラーが Decision Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Decision Central には Decision Manager コントローラーが組み込まれています。Decision Central をインストールしている場合は、Execution Server ページを使用して KIE コンテナーを作成および維持します。Decision Central なしで Decision Server の管理を自動化するには、ヘッドレス Decision Manager コントローラーを使用することで可能になります。
7.1. ヘッドレス Decision Manager コントローラーのインストール
ヘッドレス Decision Manager コントローラーをインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用してコントローラーを操作することができます。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.1 またはそれ以降) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Decision Manager
- Version: 7.1
-
Red Hat Decision Manager 7.1.0 Add Ons (
rhdm-7.1.0-add-ons.zip
ファイル) をダウンロードします。 -
rhdm-7.1.0-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhdm-7.1-controller-ee7.zip
ファイルは展開したディレクトリー内にあります。 -
rhdm-7.1-controller-ee7
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhdm-7.1-controller-ee7/controller.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーするヘッドレス Decision Manager コントローラーデプロイメントの名前が、Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhdm-7.1-controller-ee7/SecurityPolicy/
ディレクトリーの中身をEAP_HOME/bin
にコピーします。ファイルの上書きを確認するメッセージが表示されたら、はい を選択します。 -
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、controller.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動するとヘッドレス Decision Manager コントローラーが自動的にデプロイされます。
7.1.1. ヘッドレス Decision Manager コントローラーの作成
ヘッドレス Decision Manager コントローラーを使用する前に、kie-server
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。
前提条件/事前作業
ヘッドレス Decision Manager コントローラーが Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (EAP_HOME
) にインストールされている。
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 以下のコマンドを入力し、
<USER_NAME>
および<PASSWORD>
を、作成するユーザー名およびパスワードに置き換えます。$ ./add-user.sh -a --user <username> --password <password> --role kie-server
注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
- ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
7.1.2. Decision Server とヘッドレス Decision Manager コントローラー の設定
Decision Server がヘッドレス Decision Manager コントローラーで管理される場合は、本セクションの説明に従って Decision Server とヘッドレス Decision Manager コントローラーの両方の standalone.xml
ファイルを編集する必要があります。
前提条件
-
「5章ZIP からの Red Hat Decision Manager のインストール」セクションの説明に従って Decision Server が Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (
EAP_HOME
) にインストールされている。 ヘッドレス Decision Manager コントローラーが
EAP_HOME
にインストールされている。注記実稼働環境では Decision Server およびヘッドレス Decision Manager コントローラーを異なるサーバーにインストールすることを推奨します。ただし、開発環境のように Decision Server およびヘッドレス Decision Manager コントローラーを同じサーバーにインストールする場合は、併せて共有の
standalone-full.xml
ファイルを変更します。-
Decision Server サーバーノードに、
kie-server
ロールをのあるユーザーが作成されている。 サーバーノードに、
kie-server
ロールのあるユーザーが作成されている。詳細は「ユーザーの作成」を参照してください。
手順
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルの<system-properties>
セクションに以下のプロパティーを追加し、<USERNAME>
および<USER_PWD>
を、kie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
Decision Server の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルの<system-properties>
セクションに以下のプロパティーを追加します。<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
このファイルで、以下の値を置き換えます。
-
<CONTROLLER_USER>
および<CONTROLLER_PWD>
をkie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。 -
<KIE_SERVER_ID>
を Decision Server システムの ID または名前に置き換えます (例:rhdm-7.1.0-decision_server-1
)。 -
<HOST>
を Decision Server ホストの ID または名前に置き換える (例:localhost
または192.7.8.9
)。 <PORT>
を Decision Server ホストのポートに置き換える (例:8080
)。注記org.kie.server.location
プロパティーで Decision Server の場所を指定します。-
<CONTROLLER_URL>
をヘッドレス Decision Manager コントローラー の URL で置き換えます。
-
- 起動中に Decision Server がこの URL に接続します。
7.2. ヘッドレス Decision Manager コントローラーの実行
ヘッドレス Decision Manager コントローラーを Red Hat JBoss EAP にインストールしたら、以下の手順に従ってヘッドレス Decision Manager コントローラーを実行します。
前提条件/事前作業
ヘッドレス Decision Manager コントローラーが Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (EAP_HOME
) にインストールされている。
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
に移動します。 以下のコマンドを入力します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh
Windows の場合:
standalone.bat
ヘッドレス Decision Manager コントローラーが Red Hat JBoss EAP 上で動作していることを確認するには、以下のコマンドを入力します。ここで、
<CONTROLLER>
と<CONTROLLER_PWD>
は、「ヘッドレス Decision Manager コントローラーの作成」で作成したユーザー名とパスワードの組み合わせです。このコマンドにより、Decision Server インスタンスに関する情報が出力されます。curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
別の方法では、Decision Server Java API Client を使用してヘッドレス Decision Manager コントローラーにアクセスすることもできます。
第8章 スタンドアロン Decision Central の実行
Decision Central スタンドアロン JAR ファイルを使用して、Red Hat JBoss EAP 等のアプリケーションサーバーにデプロイせずに Decision Central を実行することができます。
Red Hat は、Red Hat Enterprise Linux にインストールした場合に限りこのインストールタイプをサポートします。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Decision Manager
- Version: 7.1
-
Red Hat Decision Manager 7.1 Decision Central Standalone (
rhdm-7.1.0-decision-central-standalone.jar
) をダウンロードします。 -
ディレクトリーを作成し、
rhdm-7.1.0-decision-central-standalone.jar
ファイルをこのディレクトリーに移動します。 - ターミナルウィンドウで、スタンドアロン JAR ファイルを含むディレクトリーに移動します。
application-users.properties
ファイルを作成し、管理者ユーザーを含めます。この Decision Central インスタンスが Decision Server の Decision Manager コントローラーになる場合は、Decision Manager コントローラーユーザーを含めます。以下に例を示します。rhdmAdmin=password1 controllerUser=controllerUser1234
application-roles.properties
ファイルを作成し、application-users.properties
ファイルに含まれるユーザーにロールを割り当てます。以下に例を示します。rhdmAdmin=admin controllerUser=kie-server
以下の内容で
application-config.yaml
設定ファイルを作成します。<APPLICATION_USERS>
はapplication-users.properties
ファイルへのパスで、<APPLICATION_ROLES>
はapplication-roles.properties
ファイルへのパスです。swarm: management: security-realms: ApplicationRealm: local-authentication: default-user: local allowed-users: local skip-group-loading: true properties-authentication: path: <APPLICATION_USERS> plain-text: true properties-authorization: path: <APPLICATION_ROLES> datasource: management: wildfly: admin: admin
以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-7.1.0-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml
また、このコマンドに
-D<property>=<value>
パラメーターを含めて、Decision Central でサポートされる任意のプロパティーを設定することもできます。以下に例を示します。java -jar rhdm-7.1.0-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
詳細は「サポートされるプロパティー」を参照してください。
8.1. サポートされるプロパティー
スタンドアロン Decision Central をインストールする場合は、以下のコマンドにおいて本セクションに列記したプロパティーを使用することができます。
java -jar rhdm-7.1.0-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
このコマンドで、<property>
が以下に列記するプロパティーのいずれかで、<value>
がそのプロパティーに割り当てる値です。
-
org.uberfire.nio.git.dir
: Decision Server Git ディレクトリーの場所。 -
org.uberfire.nio.git.dirname
: Decision Server Git ディレクトリーの名前。デフォルト値:.niogit
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.http
: SSH が HTTP プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト値:false
-
http.proxyHost
: HTTP プロキシ−のホスト名。デフォルト値:null
-
http.proxyPort
: HTTP プロキシーのホストポート (整数値)。デフォルト値:null
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.https
: SSH が HTTPS プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト値:false
-
https.proxyHost
: HTTPS プロキシーのホスト名。デフォルト値:null
-
https.proxyPort
: HTTPS プロキシーのホストポート (整数値)。デフォルト値:null
-
org.uberfire.nio.git.daemon.enabled
: Git デーモンを有効または無効にします。デフォルト値:true
。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.host
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホストの識別子として使用します。デフォルト値:localhost
。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.port
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値:9418
。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.enabled
: SSH デーモンを有効または無効にします。デフォルト値:true
。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.host
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト識別子として使用します。デフォルト値:localhost
。 -
org.uberfire.nio.git.SSH.port
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値:8001
-
org.uberfire.nio.git.ssh.cert.dir
: ローカルの証明書が保存される.security
ディレクトリーの場所。デフォルト: 作業ディレクトリー。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.passphrase
: SCP スタイルの URL (例:git@github.com:user/repository.git
) を持つ Git リポジトリーのクローンを作成する場合に、オペレーティングシステムの公開キーストアにアクセスするためのパスフレーズ。 org.uberfire.nio.git.ssh.algorithm
: SSH で使用されるアルゴリズム。デフォルト値:RSA
注記RSA、または DSA 以外のアルゴリズムを使う場合は、Bouncy Castle JCE ライブラリーを使用するようにアプリケーションサーバーを設定します。
-
org.uberfire.metadata.index.dir
: Lucene の.index
ディレクトリーが保存される場所。デフォルト: 作業ディレクトリー -
org.uberfire.ldap.regex.role_mapper
: LDAP プリンシパル名をアプリケーションのロール名にマッピングするのに使用する regex パターン。プリンシパルの値がロール名に一致する場合はアプリケーションのロール名に置き換えられるため、変数ロールはパターンの一部でなければならない点に注意してください。デフォルト: 不使用 -
org.uberfire.sys.repo.monitor.disabled
: 設定モニターを無効にします。無効にした場合の影響を正しく理解していない場合は、無効にしないでください。デフォルト値:false
-
org.uberfire.secure.key
: パスワードの暗号化で使用するパスワード。デフォルト値:org.uberfire.admin
-
org.uberfire.secure.alg
: パスワードの暗号化で使用する暗号化アルゴリズム。デフォルト値:PBEWithMD5AndDES
-
org.uberfire.domain
: uberfire が使用するセキュリティードメイン名。デフォルト値:ApplicationRealm
-
org.guvnor.m2repo.dir
: Maven リポジトリーディレクトリーが保存される場所。デフォルト値:<working-directory>/repositories/kie
-
org.guvnor.project.gav.check.disabled
: グループ ID、アーティファクト ID、およびバージョン (GAV) のチェックを無効にします。デフォルト値:false
-
org.kie.build.disable-project-explorer
: Project Explorer で選択したプロジェクトの自動ビルドを無効にします。デフォルト値:false
-
org.kie.verification.disable-dtable-realtime-verification
: デシジョンテーブルのリアルタイム確認および検証を無効にします。デフォルト値:false
-
org.kie.server.controller
: Decision Manager コントローラーとの接続に使用される URL (例:ws://localhost:8080/decision-central/websocket/controller
) -
org.kie.server.user
: Decision Manager コントローラーから Decision Server ノードに接続する際に使用するユーザー名。このプロパティーが必要なのは、この Decision Central システムを Decision Manager コントローラーとして使用する場合だけです。 -
org.kie.server.pwd
: Decision Manager コントローラーから Decision Server ノードに接続する際に使用するパスワード。このプロパティーが必要なのは、この Decision Central システムを Decision Manager コントローラーとして使用する場合だけです。
第9章 プロジェクトでの Maven 依存関係の設定
外部の Maven リポジトリーを使用してプロジェクトをデプロイすることができます。プロジェクトの作成時には、Decision Central は、Decision Central 用に設定された Maven リポジトリーを使用します。以下のファイルを変更することで、Maven グローバルまたはユーザー設定を使用して、すべての Red Hat Decision Manager プロジェクトに対して Red Hat Decision Manager の公開リポジトリーから依存関係を取得するように指示できます。
-
Maven
settings.xml
ファイル。 -
Maven プロジェクトオブジェクトモデル (POM) ファイル (
pom.xml
)。
詳細は Packaging and deploying a Red Hat Decision Manager project を参照してください。
9.1. Maven 設定ファイルの修正
組み込みリポジトリーの代わりに、Nexus などの外部 Maven リポジトリーを使用するように Decision Central および Decision Server を設定できます。この場合、Decision Central でプロジェクトをビルドする際に、ビルドしたプロジェクトの全 KJAR ファイルがこの外部リポジトリーにプッシュされます。統合プロセスを実装する場合に、必要に応じてリポジトリーからこのファイルを処理し、Decision Central または Decision Server REST API を使用して KJAR ファイルをデプロイできます。
前提条件/事前作業
Decision Central および Decision Server がインストールされている。詳細は、RED HAT DECISION MANAGER インストールのプラニング を参照してください。
手順
-
外部リポジトリーの接続およびアクセスの詳細が含まれる Maven
settings.xml
ファイルを作成します。settings.xml
ファイルの詳細は Maven の 「Settings Reference」を参照してください。 -
既知の場所 (例:
/opt/custom-config/settings.xml
) にファイルを保存します。 -
Red Hat Decision Manager インストールディレクトリーで、
standalone-full.xml
ファイルに移動します。たとえば、Red Hat Decision Manager に Red Hat JBoss EAP インストールを使用する場合は$EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
に移動します。 standalone-full.xml
の<system-properties>
タグで、kie.maven.settings.custom
プロパティーにsettings.xml
ファイルのフルパス名を設定します。以下は例を示しています。
<property name="kie.maven.settings.custom" value="/opt/custom-config/settings.xml"/>
- Decision Central と Decision Server を起動または再起動します。
9.2. Maven POM ファイルの修正
ご自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトで適切な Maven 依存関係を使用するには、プロジェクトの pom.xml
ファイルに Red Hat Business Automation の BOM (bill of materials) ファイルを追加します。Red Hat Business Automation BOM は、Red Hat Decision Manager と Red Hat Process Automation Manager の両方に適用されます。BOM ファイルを追加すると、提供される Maven リポジトリーから、推移的依存関係の適切なバージョンがプロジェクトに含められます。
Red Hat Business Automation BOM (Bill of Materials) についての詳細情報は、What is the mapping between Red Hat Decision Manager and the Maven library version? を参照してください。
手順
Red Hat Business Automation BOM を
pom.xml
ファイルで宣言します。<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>com.redhat.ba</groupId> <artifactId>ba-platform-bom</artifactId> <version>7.1.0.GA-redhat-00002</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
-
<dependencies>
タグでお使いのプロジェクトに必要な依存関係を宣言します。製品の BOM をプロジェクトにインポートしたら、ユーザー向け製品依存関係のバージョンが定義されるため、<dependency>
要素のサブ要素<version>
を指定する必要はありません。ただし、<dependency>
要素を使用して、プロジェクトで使用する依存関係を宣言する必要があります。 Decision Central で作成されないスタンドアロンのプロジェクトでは、お使いのプロジェクトに必要な依存関係をすべて指定します。Decision Central で作成するプロジェクトでは、Decision Central が基本的なデシジョンエンジンの依存関係を自動的に提供します。
- 標準的な Red Hat Decision Manager プロジェクトでは、使用する機能に応じて、以下の依存関係を宣言します。
標準的な Red Hat Decision Manager プロジェクトでは、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みデシジョンエンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:drools-workbench-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
Decision Server を使用するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントアプリケーション Decision Server 依存関係
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency>
Red Hat Decision Manager にリモートクライアントを作成するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントの依存関係
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> </dependency>
ルール、プロセス定義など、アセットを含む JAR ファイルを作成する場合は、お使いの Maven プロジェクトのパッケージングの種類を
kjar
とし、org.kie:kie-maven-plugin
を使用して、<project>
要素に置かれたkjar
パッケージングタイプを処理します。以下の例の${kie.version}
は、What is the mapping between Red Hat Decision Manager and the Maven library version? に記載されている Maven ライブラリーのバージョンです。<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>${kie.version}</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
第10章 Git リポジトリーからのプロジェクトのインポート
Git は分散バージョンの管理システムであり、リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。変更をリポジトリーに保存すると、Git リポジトリーに新規コミットオブジェクトが作成されます。
Decision Central は Git を使用してプロジェクトデータ (ルールやプロセスなどのアセットを含む) を格納します。Decision Central でプロジェクトを作成すると、Decision Central に埋め込まれている Git リポジトリーに追加されます。他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、Decision Central スペースから、そのプロジェクトを Decision Central の Git リポジトリーにインポートすることができます。
前提条件
- Red Hat Decision Manager プロジェクトが外部の Git リポジトリーに存在している。
- 外部の Git リポジトリーへの読み取りアクセスに必要な認証情報が利用できる。
手順
- Decision Central で Menu → Design → Projects の順にクリックします。
- プロジェクトをインポートするスペースを選択または作成します。デフォルトのスペースは mySpace です。
- 画面右側の縦に並んだ 3 つの点をクリックし、Import Project を選択します。
- Import Project ウィンドウに、インポートするプロジェクトが含まれる Git リポジトリーの URL および認証情報を入力し、Import をクリックします。プロジェクトが Decision Centralの Git リポジトリーに追加され、現在のスペースで利用できるようになります。
第11章 Red Hat Decision Manager システムの検証
Red Hat Decision Manager をインストールしたら、アセットを作成してシステムが機能していることを検証します。
手順
端末ウィンドウで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動し、以下のコマンドを実行して Red Hat Decision Manager を起動します。./standalone.sh -c standalone-full.xml
注記Decision Server を使用せず Decision Central のみをデプロイした場合は、
standalone.sh
スクリプトでstandalone-full.xml
ファイルを指定せずに Decision Central を起動できます。この場合は、Decision Central を起動する前にstandalone.xml
ファイルの設定を変更しておく必要があります。Web ブラウザーで
localhost:8080/decision-central
を開きます。Red Hat Decision Manager をドメイン名から実行するように設定している場合は、以下のように
localhost
をドメイン名に置き換えます。Red Hat Decision Manager をクラスター環境で実行するように設定している場合は、以下のように
localhost
を特定ノードの IP アドレスに置き換えます。
-
インストール時に作成した
admin
ユーザーの認証情報を入力します。Decision Central ホームページが表示されます。 - Menu → Deploy → Execution Servers の順に選択します。
- default-kieserver が Server Configurations 下に記載されていることを確認します。
- Menu → Design → Projects の順に選択します。
- Try Samples → Mortgages → OK の順にクリックします。Assets ウィンドウが表示されます。
- Add Asset → Data Object の順にクリックします。
-
Data Object フィールドに
MyDataObject
を入力し、OK をクリックします。 -
Spaces → mySpace → Mortgages の順にクリックし、アセットリストに
MyDataObject
があることを確認します。 - Mortgages プロジェクトを削除します。
第12章 Decision Central のカスタマイズ
Decision Central ログインページおよびアプリケーションヘッダーは、カスタマイズができます。
12.1. Decision Central ログインページのカスタマイズ
Decision Central ログインページで、企業のロゴおよびプロジェクトロゴをカスタマイズできます。
手順
- Red Hat JBoss EAP を起動し、Web ブラウザーで Decision Central を開きます。
-
PNG 形式のイメージを、Red Hat Decision Manager インストールの
EAP_HOME/standalone/deployments/decision-central.war/img/
ディレクトリーにコピーします。 -
EAP_HOME//standalone/deployments/decision-central.war/img/
ディレクトリーで、既存のlogin-screen-logo.png
ファイルを移動するか名前を変更します。 -
PNG ファイル
login-screen-logo.png
の名前を変更します。 -
User name および Password フィールドの上に表示されるプロジェクトロゴを変更するには、デフォルト画像
RHDM_Logo.svg
を新しい SVG ファイルに置き換えます。 - ログインページを強制的に完全に再読込みし、キャッシュを消去して変更を表示します。たとえば、Linux および Windows の多くの Web ブラウザーでは、Ctrl+F5 を押します。
12.2. Decision Central アプリケーションヘッダーのカスタマイズ
Decision Central アプリケーションヘッダーをカスタマイズできます。
手順
- Red Hat JBoss EAP を起動し、Web ブラウザーで Decision Central を開き、ご自分のユーザー認証情報でログインします。
-
SVG 形式の新しいアプリケーションヘッダー画像を、Red Hat Decision Manager システムの
EAP_HOME/standalone/deployments/decision-central.war/banner/
ディレクトリーにコピーします。 -
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/deployments/decision-central.war/banner/banner.html
ファイルを開きます。 <img>
タグのlogo.svg
を、新しいイメージ:admin-and-config/ のファイル名に置き換えます。<img src="banner/logo.svg"/>
- ログインページを強制的に完全に再読込みし、キャッシュを消去して変更を表示します。たとえば、Linux および Windows の多くの Web ブラウザーでは、Ctrl+F5 を押します。
第13章 LDAP と SSL の統合
Red Hat Decision Manager を使用して、RH-SSO を介して LDAP および SSL を統合できます。詳細は『Red Hat Single Sign-On Server Administration Guide』を参照してください。
付録A バージョン情報
本書の最終更新日: 2018 年 11 月 1 日