第1章 インストール計画
Red Hat Decision Manager のインストールを開始する前に、考慮しなければならないオプションが多数あります。本章の情報を確認し、インストールオプションおよび Red Hat Decision Manager と共に機能するコンポーネントの概要を把握してください。
1.1. Red Hat Decision Manager のコンポーネント
Red Hat Decision Manager は、Decision Central、Decision Server、および Red Hat Business Optimizer で構成されます。
- Decision Central は、ビジネスルールを作成および管理するためのグラフィカルインターフェースです。
- Decision Server は、ルールおよびその他のアーティファクトが保存されるサーバーです。Decision Server を使用してルールのインスタンスを作成して実行し、プランニングの問題を解決します。
- Red Hat Business Optimizer は組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。
1.2. インストールオプション
ご自分の環境およびプロジェクトの要求に応じて、以下のインストールオプションのいずれかを選択します。
- Decision Server を IBM WebSphere Application Server にインストールする方法については、『IBM WebSphere Application Server への Decision Server のインストールおよび設定』を参照してください。
- Decision Server を Oracle Weblogic Server にインストールする方法については、『Oracle WebLogic Server への Decision Server のインストールおよび設定』を参照してください。
- Red Hat Business Optimizer のインストールについては、『Red Hat Business Optimizer のインストールおよび設定』を参照してください。
- Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 上にインストールするための、実行可能な JAR インストーラーをダウンロードして実行します。インストーラーのグラフィカルインターフェースにより、インストールプロセスをステップごとに進めることができます。
以下のいずれかの ZIP ファイルをダウンロードする。ZIP ファイルによるインストールにグラフィカルインターフェースは必要ありません。したがって、SSH を使用して Red Hat Decision Manager をインストールできます。
Red Hat JBoss EAP 7.1 上に Red Hat Decision Manager をインストールするには、以下のファイルをダウンロードします。
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rhdm-7.0.0.GA-decision-central-eap7-deployable.zip -
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip
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Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 上に Decision Server をインストールするには、
rhdm-7.0-kie-server-jws.zipファイルをダウンロードします。
詳細については、「Red Hat Decision Manager 7 Supported Configurations」を参照してください。
インストール手順については、「2章Red Hat Decision Manager のインストール」を参照してください。
1.3. ユーザーロール
Red Hat Decision Manager では、以下のユーザーロールを利用できます。
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admin:adminロールを持つユーザーは、Red Hat Decision Manager の管理者です。管理者は、ユーザーの管理やリポジトリーの管理、作成、およびクローンが可能で、アプリケーションに必要な変更を加えるためのあらゆるアクセス権限を持ちます。adminロールを持つユーザーは、システム内のすべてのエリアにアクセスできます。Decision Central を使用する前に、adminロールを持つユーザーを作成する必要があります。 -
analyst:analystロールを持つユーザーは、プロジェクトをモデル化するためのすべての上位機能にアクセスできますが、このユーザーは Authoring → Administration にアクセスすることはできません。また、Deployment → Artifact Repository ビューなど、開発者を対象とする下位機能の一部にもアクセスすることはできませんが、analyst ロールを持つユーザーは Project Editor の使用時に Build & Deploy ボタンを使用できます。 -
kie-server:kie-serverロールを持つユーザーは、Decision Server (KIE Server) の REST 機能にアクセスできます。Decision Server にログインするには、kie-serverロールを持つユーザーを作成する必要があります。 -
rest-all:rest-allロールを持つユーザーは、Decision Central の REST 機能にアクセスできます。
詳細については、「ユーザーの作成」を参照してください。
1.4. 関連ツール
アセットリポジトリー、Apache Maven、Red Hat JBoss Developer Studio、および Red Hat Business Optimizer は、Red Hat Decision Manager と統合することでそれぞれ重要な機能を果たします。
1.4.1. アセットリポジトリー
Decision Central で作成されるビジネスルールならびにその他のアセットおよびリソースは、アセットリポジトリーに保存されます。アセットリポジトリーは、ナレッジストアとしても知られています。
ナレッジストアは、ビジネスナレッジを保存する集中リポジトリーのことです。ナレッジストアは Git リポジトリーと連携し、さまざまなナレッジアセットやアーティファクトを 1 箇所で保存します。Decision Central は、保存されたコンテンツを表示、更新できる Web フロントエンドとして機能します。コンテンツへは、Red Hat Decision Manager の一元化された環境から Project Explorer を使用してアクセスできます。
すべてのビジネスアセットは、リポジトリーに保存されます。
1.4.2. Apache Maven
Apache Maven は分散型構築自動化ツールで、ソフトウェアプロジェクトのビルドおよび管理を行うために Java アプリケーション開発で使用されます。Maven を使用して、ご自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトをビルド、公開、およびデプロイすることができます。Maven には以下のメリットがあります。
- ビルドプロセスが容易で、すべてのプロジェクトに対して統一された構築システムが実装される。
- プロジェクトに必要なすべての JAR ファイルがコンパイル時に利用可能になる。
- 適切なプロジェクト構造が設定される。
- 依存関係およびバージョンが適切に管理される。
- Maven では事前定義されたさまざまな出力タイプ (JAR および WAR 等) にビルドされるため、追加のビルドプロセスが不要である。
Maven はリポジトリーを使用して Java ライブラリー、プラグイン、およびその他のビルドアーティファクトを保存します。これらのリポジトリーは、ローカルまたはリモートいずれかの形態をとることができます。Red Hat Decision Manager によりローカルおよびリモート maven リポジトリーが維持され、それをご自分のプロジェクトに追加してルール、プロセス、イベント、およびその他のプロジェクト依存関係にアクセスできます。プロジェクトおよびアーキタイプをビルドする際に、Maven はローカルまたはリモートリポジトリーから Java ライブラリーおよび Maven プラグインを動的に取得します。これにより、プロジェクト全体を通じて依存関係の共有および再利用が促進されます。
Apache Maven の設定方法については、「プロジェクトでの Maven リポジトリーの使用」を参照してください。
1.4.3. Red Hat JBoss Developer Studio
Red Hat JBoss Developer Studio は Eclipse をベースにした統合開発環境 (IDE) です。Eclipse、Eclipse Tooling、および Red Hat JBoss EAP を組み合わせることで、ツールとランタイムコンポーネントを統合します。Red Hat JBoss Developer Studio は Red Hat Decision Manager 用のツールおよびインターフェースを持つプラグインを提供します。これらのプラグインはコミュニティーバージョンの製品が基になっています。そのため、Red Hat Decision Manager プラグインは Drools プラグインと呼ばれます。
Red Hat JBoss Developer Studio の詳細については、「Red Hat JBoss Developer Studio のインストールおよび設定」を参照してください。
1.4.4. Red Hat Business Optimizer
Red Hat Business Optimizer は組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせ、Java プログラマーがプランニングの問題を効率的に解決できるようにします。
Red Hat Business Optimizer は、さまざまなユースケースの解決に役立ちます。以下にその例を示します。
- 従業員勤務表/患者一覧: 看護師の勤務シフト作成を容易にし、病床管理を追跡します。
- 教育機関の時間割: 授業、コース、試験、および会議の計画を容易にします。
- 工場の計画: 自動車の組み立てライン、機械の待機計画、および作業員のタスク計画を追跡します。
- 在庫の削減: 紙や金属などの資源の消費を削減し、無駄を最小限に抑えます。
どの組織も、プランニングの問題に直面しています。彼らは制約のある限定されたリソース (従業員、資産、時間、資金) を使用して製品やサービスを提供しています。Red Hat Business Optimizer は、最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせ、Java プログラマーが制約充足問題を効率的に解くことができるようにします。
詳細については、『Red Hat Business Optimizer のインストールおよび設定』を参照してください。
1.5. 高可用性とクラスター化
高可用性とは、必要な期間継続して稼働する、または利用可能なシステムまたはコンポーネントのことを指します。可用性は、事実上不可能な「100% 稼働」または「機能停止なし」に対する相対値として測定できます。一般的ではあるが実現するのが困難なシステム/製品向けの可用性の指標は、「ファイブナイン」(99.999%) の可用性として知られています。
高可用性 (HA) クラスターはサービスのグループを指し、これを使用してダウンタイムが最小限、またはダウンタイムがないシステムを構築できます。クラスター化していないと、サービスがクラッシュした場合や負荷が非常に高い場合に、そのサービスを要求しているユーザーがすぐに応答を得ることができません。高可用性クラスター構成では、複数のノードがデータのコピーおよびサービスを提供します。サービスのウォッチドッグがクラスター内にあるノードの異常を検出すると、異常の発生したノードを再起動するのと同時に、サービスを別のノードに切り替えます。多くの場合、ユーザーが異常に気付くことはありません。
Red Hat Decision Manager で高可用性クラスターを設定する方法については、「4章Red Hat Decision Manager におけるクラスター化 (デザインタイム開発環境向け)」を参照してください。

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