Oracle WebLogic Server への Decision Server のインストールおよび設定
概要
前書き
本書は、Decision Server に Oracle Weblogic Server を設定する方法と、サーバーインスタンスに Decision Server をインストールする方法を説明します。
前提条件
- Oracle Weblogic Server インスタンス (リリース 12.2.1.3.0 以降)
-
Oracle WebLogic Server 管理コンソールへのアクセス (通常は
http://TARGET_SERVER:7001/console)
第1章 Red Hat Decision Manager for Oracle WebLogic Server について
Red Hat Decision Manager は、ビジネスルール管理と複合イベント処理を組み合わせるオープンソースの意思決定管理プラットフォームであり、意思決定管理機能およびビジネスリソースの最適化機能が含まれます。Red Hat Decision Manager により、ビジネス上の意思決定を自動化し、そのロジックをビジネス全体で利用できるようになります。
Red Hat Decision Manager は、すべてのリソースが保存される集中リポジトリーを使用します。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者のサポートを受けることなくビジネスロジックおよびビジネスプロセスを編集することができます。
Red Hat Decision Manager は、Decision Central、Decision Server、および Red Hat Business Optimizer で構成されます。
- Decision Central は、ビジネスルールを作成して管理するグラフィカルインターフェースです。
- Decision Server は、ルールおよびその他のアーティファクトが保存されるサーバーです。Decision Server を使用して、ルールのインスタンスを作成して実行し、プランニングの問題を解決します。
- Red Hat Business Optimizer は、ライトウェイトの組み込み可能なプランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。
本書は、Oracle WebLogic Server のフルプロファイルバージョンに Decision Server をインストールする方法を説明します。
Decision Central のスタンドアロン JAR ファイルを実行する方法は『Red Hat Decision Manager のオンプレミスインストール』を参照してください。Red Hat Business Optimizer のインストール方法は『Red Hat Business Optimizer のインストールおよび設定』を参照してください。
第2章 Decision Server のダウンロード
デプロイ可能な Oracle WebLogic Server 用の Red Hat Decision Manager パッケージファイルを Red Hat カスタマーポータルからダウンロードします。
- Red Hat カスタマーポータル にログインします。
- ページ上部の ダウンロード をクリックします。
- 表示された 製品のダウンロード ページで JBOSS 統合および自動化 セクションに移動し、Red Hat Decision Manager をクリックします。
- Software Downloads ページで、必要に応じて Product メニューから Decision Manager を選択し、Version メニューから 7.0 を選択します。
以下の製品ディストリビューションをダウンロードします。
-
Red Hat Decision Manager Decision Server for All Supported EE7 Containers (
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip)
-
Red Hat Decision Manager Decision Server for All Supported EE7 Containers (
-
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zipを一時ディレクトリーに展開します。
第3章 Oracle WebLogic Server の設定
3.1. 環境変数の設定
Decision Server をデプロイする前に、このセクションで紹介する環境変数を Oracle WebLogic Server に設定する必要があります。
JVM のメモリーサイズ
JVM のメモリーサイズを増やすには、以下の環境変数を設定します。
USER_MEM_ARGS=-Xms512m -Xmx1024m
JVM のメモリーサイズを増やさないと、Decision Server のデプロイ時に Oracle WebLogic Server がフリーズするか、またはエラーが発生します。
JVM カスタムプロパティー
Oracle WebLogic Server インスタンスに、以下の Decision Server プロパティー値を設定する必要があります。
-
com.sun.jersey.server.impl.cdi.lookupExtensionInBeanManager:BeanManagerを使用して拡張を検索します。これにより、複数のインスタンスで競合することを避けることができます。trueに設定します。 -
kie.server.jms.queues.response: Decision Server の応答キューの JNDI 名。jms/KIE.SERVER.RESPONSEに設定します。 -
org.kie.server.domain: JMS を使用する際にユーザーの認証に使用する JAAS JAAS LoginContext ドメイン。OracleDefaultLoginConfigurationに設定します。 以下のプロパティーに
trueを設定し、Decision Server で jBPM 関数を無効にします。-
org.jbpm.server.ext.disabled -
org.jbpm.ui.server.ext.disabled -
org.jbpm.case.server.ext.disabled
-
JAVA_OPTIONS 環境変数に、以下のプロパティー値を設定します。
JAVA_OPTIONS="-Dkie.server.jms.queues.response=jms/KIE.SERVER.RESPONSE -Dorg.org.kie.server.domain=OracleDefaultLoginConfiguration -Dcom.sun.jersey.server.impl.cdi.lookupExtensionInBeanManager=true -Dorg.jbpm.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.ui.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.case.server.ext.disabled=true"
3.2. Oracle WebLogic Server の起動
このセクションでは、スタンドアロンの Oracle WebLogic Server ドメインに Oracle WebLogic Server を起動する方法を説明します。
起動するサーバーと同じリスナーポートを使用する Oracle WebLogic Server インスタンスを実行している場合は、サーバーを新たに起動する前に、稼働しているサーバーを停止する必要があります。
手順
コマンドプロンプトで、以下のように、ドメインディレクトリー WLS_HOME/user_projects/<DOMAIN_NAME> に移動します。
WLS\user_projects\mydomain
以下のいずれかのコマンドを実行して、Oracle WebLogic Server を起動します。
UNIX ベースのシステムの場合:
startWebLogic.sh
Microsoft Windows の場合:
startWebLogic.cmd
起動スクリプトが多数のメッセージを表示しますが、最後に以下のようなメッセージを表示します。
<Dec 8, 2017 3:50:42 PM PDT> <Notice> <WebLogicServer> <000360> <Server started in RUNNING mode>
web ブラウザーで、以下の URL を開きます。
http://<HOSTNAME>:<PORT>/console
このコマンドは以下のようになります。
-
HOSTNAME: ホストサーバーのシステム名または IP アドレス PORT: ホストサーバーが要求をリッスンしているポートのアドレス (デフォルトでは 7001)たとえば、システムで起動している Oracle WebLogic Server のローカルインスタンスに対して管理コンソールを起動するには、以下の URL をブラウザーのアドレスフィールドに入力します。
http://localhost:7001/console/
SSL (secure socket layer) を使用して管理サーバーを起動したら、
httpの後にsを追加して、https://hostname:port/consoleにする必要があります。
-
- ログインページが表示されたら、管理者の認証情報を入力します。
3.3. セキュリティーセッティングの設定
このセクションの手順を完了して、Oracle WebLogic Server が提供する、コンテナー管理の認証メカニズムを有効にします。
手順
- WebLogic 管理コンソールで、Security Realms をクリックします。
- 必要なセキュリティーレルムを選択するか、または New をクリックして新規のセキュリティーレルムを作成します。
- Users and Groups → Groups に移動し、セキュリティーレルムのグループ一覧を表示します。
-
New をクリックして、
kie-serverグループを作成します。 - Users タブをクリックし、New をクリックして、新しいユーザーを作成します。
作成したユーザーの名前とパスワード (例:
server-user/password1234) を入力し、OK をクリックします。重要選択したユーザー名が、既知のロールやグループと 競合しない ようにしてください。
たとえば、
kie-serverロールがある場合に、kie-serverという名前のユーザーを作成することはできません。- 新たに作成したユーザーをクリックし、Groups タブをクリックします。
-
選択ツールを使用して、
kie-serverグループを Available フィールドから Chosen フィールドに移動し、Save をクリックします。
3.4. Java Message Service の設定
Decision Server から Java Message Service (JMS) メッセージを送受信できるように、Oracle WebLogic Server を設定する必要があります。
3.4.1. JMS サーバーの作成
JMS を使用するには、JMS サーバーを作成する必要があります。
手順
- Services → Messaging → JMS Servers に移動します。
- New をクリックして、JMS サーバーを新たに作成します。
- JMS サーバーの名前を入力して、Next をクリックします。
- Decision Central デプロイメントに選択したターゲットサーバーを選択します。
- Finish をクリックして、JMS Server の作成を完了します。
JMS モジュールの作成
JMS モジュールには、接続ファクトリーやキューなどの JMS リソースを保存します。以下の手順に従って JMS モジュールを作成します。
手順
- Services → Messaging → JMS Modules に移動します。
- New をクリックしてモジュールを作成します。
- モジュールの名前を指定します。Next をクリックして次の設定画面に進みます。
- Decision Server デプロイメントに選択したターゲットサーバーを選択します。
- Finish をクリックして、JMS モジュールの作成を完了します。
- 新たに作成したモジュールの名前をクリックして、Subdeployments をクリックします。
- New をクリックして、モジュールのサブデプロイメントを作成します。
- サブデプロイメントの名前を入力し、Next をクリックします。
- 事前に作成した JMS サーバーのボックスを選択します。
- Finish をクリックして、サブデプロイメントの設定を完了します。
JMS 接続ファクトリーの作成
Decision Server からメッセージを送受信するには、JMS 接続ファクトリーを、受信用と送信用に 1 つずつ作成する必要があります。また、以下の接続ファクトリーが必要になります。
KIE.SERVER.REQUEST: Decision Server へのすべての要求に使用。デフォルト値:
jms/cf/KIE.SERVER.REQUESTKIE.SERVER.RESPONSE: Decision Server で作成されるすべての応答を受信するのに使用。デフォルト値:
jms/cf/KIE.SERVER.RESPONSE
各接続ファクトリーに対して、以下の手順を行います。
手順
- Services → Messaging → JMS Modules に移動して、JMS モジュールの一覧を表示します。
- 事前に作成したモジュールを選択し、New をクリックして新規 JMS リソースの作成を開始します。
- Connection Factory を選択し、Next をクリックします。
-
接続ファクトリー名 (例:
KIE.SERVER.REQUEST) および JNDI 名 (例:jms/cf/KIE.SERVER.REQUEST) を入力して Next をクリックします。接続ファクトリーが、JMS モジュールにデフォルトで割り当てるサーバーを自動的に選択します。 - Finish をクリックして、接続ファクトリーの作成を完了します。
JMS キューの作成
JMS キューは、ポイントツーポイントメッセージング (point-to-point messaging) の宛先エンドポイントになります。以下の JMS キューを作成する必要があります。
KIE.SERVER.REQUEST: Decision Server へのすべてのリクエストに使用。デフォルト値:
jms/KIE.SERVER.REQUESTKIE.SERVER.RESPONSE: Decision Server レスポンス用。デフォルト値:
jms/KIE.SERVER.RESPONSE
以下の手順に従って、各キューを作成します。
- Services → Messaging → JMS Modules に移動して、JMS モジュールの一覧を表示します。
- 事前に作成したモジュールを選択し、New をクリックして新規 JMS リソースの作成を開始します。
- Queue を選択し、Next をクリックします。
-
キュー名 (例:
KIE.SERVER.REQUEST)、および JNDI 名 (例:jms/KIE.SERVER.REQUEST) を入力し、Next をクリックします。 - JMS サーバーに接続する JMS モジュールのサブデプロイメントを選択します。
- Finish をクリックして、キューの作成を完了します。
第4章 Decision Server のインストール
このセクションでは、Oracle Weblogic Server に Decision Server をインストールする方法を説明します。
前提条件
- 前章で説明した方法で、Oracle Weblogic Server インスタンスが設定されています。
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zipファイルがダウンロードされており、一時ディレクトリーに展開されています。このファイルのダウンロード方法は「2章Decision Server のダウンロード」を参照してください。
手順
- Deployments に移動して、既存のアプリケーションをすべて表示します。
- Install をクリックします。
-
kie-server.warが展開されたアーカイブの場所に移動して、これを選択します。Next をクリックして続行します。 - ターゲットとするスタイルとして Install this deployment as an application を選択し、Next をクリックします。
-
アプリケーション名を
kie-serverに設定し、セキュリティーモデルをDD Onlyに設定します。残りのオプションはデフォルトのままにし、Next をクリックして続行します。 - Additional Configuration セクションで No, I will review the configuration later を選択し、Finish をクリックします。
Decision Server には http://TARGET_SERVER:7001/kie-server からアクセスできるようになります。
第5章 スタンドアロン Decision Server Controller のインストールと実行
Decision Server を管理モードまたは非管理モードで動作するように設定することができます。Decision Server が非管理モードにある場合は、手動でコンテナーを作成および維持する必要があります。Decision Server が管理モードにある場合は、スタンドアロン Decision Server Controller が Decision Server の設定を管理し、ユーザーは Controller を操作してコンテナーを作成および維持します。
スタンドアロン Decision Server Controller は、Decision Central に組み込まれています。Decision Central をインストールしている場合は、Exection Server ページからコンテナーを作成および維持します。Decision Central をインストールしていない場合は、スタンドアロン Decision Server Controller をインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用して Controller を操作することができます。
5.1. Controller への環境変数の設定
このセクションで紹介する環境変数を設定します。
前提条件
- Decision Server が Oracle Weblogic Server インスタンスにインストールされています。
Controller が Oracle Weblogic Server インスタンスにインストールされています。
注記Red Hat では、実稼働環境では、Decision Server とスタンドアロン Decision Server Controller を異なるサーバーにインストールすることを推奨します。(たとえば開発環境として) Decision Server とスタンドアロン Decision Server Controller を同じサーバーにインストールする場合は、同じ Oracle Weblogic Server インスタンスを、以下のように変更する必要があります。
-
Decision Server ノード:
kie-serverロールを持つユーザー -
Controller サーバーノード:
kie-serverロールを持つユーザー
手順
Controller をインストールする Oracle Weblogic Server に、以下の JVM プロパティー値を設定します。
-
org.kie.server.user:kie-serverロールのユーザー -
org.kie.server.pwd:org.kie.server.userプロパティーに指定したユーザーのパスワード
-
Decision Server をインストールする Oracle Weblogic Server インスタンスに、以下の JVM プロパティー値を設定します。
-
org.kie.server.controller.user:kie-serverロールを持つユーザー -
org.kie.server.controller.pwd:org.kie.server.controller.userプロパティーに指定したパスワード -
org.kie.server.id: Decision Server インストールの ID または名前 (例:rhdm700-decision-server-1) -
org.kie.server.location:http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server org.kie.server.controller: スタンドアロン Decision Server Controller の URL (例:http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller)この例では、以下を示しています。
-
<HOST>: Decision Server ホストの ID または名前 (例:localhostor192.7.8.9) -
<PORT>: Decision Server ホストのポート (例:7001)
-
5.2. Controller のインストール
このセクションでは、Oracle Weblogic Server に Controller をインストールする方法を説明します。
Controller をインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用して Controller を操作することができます。
前提条件
- 本書に説明した方法で、Oracle Weblogic Server インスタンスが設定されています。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションがあります。
手順
-
Red Hat カスタマーポータル の製品のダウンロードページで Red Hat Decision Manager 7.0.0 Add Ons の横の Download をクリックし、
rhdm-7.0-controller-ee7.zipファイルをダウンロードします。 -
rhdm-7.0.0.GA-add-ons.zipファイルを展開します。rhdm-7.0-controller-ee7.zipファイルは、展開したディレクトリーにあります。 -
kie-serverグループに Controller のユーザーとパスワードを作成します (例:controller/pwd1234)。ユーザーの作成方法は 「セキュリティーセッティングの設定」 を参照してください。 - Deployments に移動して、既存のアプリケーションをすべて表示します。
- Install をクリックします。
-
controller.warファイルが展開されたアーカイブの場所に移動して、これを選択します。Next をクリックして続行します。 - ターゲットとするスタイルとして Install this deployment as an application を選択し、Next をクリックします。
-
アプリケーション名を
controllerのままにし、セキュリティーモデルをDD Onlyに設定します。残りのオプションはデフォルトのままにし、Next をクリックして続行します。 - Additional Configuration セクションで No, I will review the configuration later を選択し、Finish をクリックします。
Controller が Oracle Weblogic Server で動作していることを確認するには、以下のコマンドを実行します。
curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
このコマンドで、
<CONTROLLER>および<CONTROLLER_PWD>を、このセクションで作成したユーザーの認証情報に置き換えます。このコマンドにより、Decision Server インスタンスに関する情報が出力されます。
あるいは、Decision Server Java API Client を使用して Controller にアクセスすることもできます。
付録A バージョン情報
本ドキュメントの最終更新日: 2018 年 7 月 3 日
