6.2. Data Grid クラスターのアップグレード

spec.upgrades.type フィールドは、新しいバージョンが利用可能になったときに Data Grid Operator が Data Grid クラスターをアップグレードする方法を制御します。クラスターのアップグレードには、次の 2 つのタイプがあります。

Shutdown
Data Grid クラスターをサービスのダウンタイムでアップグレードします。これはデフォルトのアップグレードタイプです。
HotRodRolling
サービスのダウンタイムなしで Data Grid クラスターをアップグレードします。

シャットダウンのアップグレード

シャットダウンのアップグレードを実行するために、Data Grid Operator は次のことを行います。

  1. 既存のクラスターを正常にシャットダウンします。
  2. 既存のクラスターを削除します。
  3. ターゲットバージョンで新しいクラスターを作成します。

Hot Rod ローリングのアップグレード

Hot Rod ローリングのアップグレードを実行するために、Data Grid Operator は次のことを行います。

  1. 既存のクラスターと並行して実行されるターゲットバージョンを使用して、新しい Data Grid クラスターを作成します。
  2. 既存のクラスターから新しいクラスターにデータを転送するためのリモートキャッシュストアを作成します。
  3. すべてのクライアントを新しいクラスターにリダイレクトします。
  4. すべてのデータおよびクライアント接続が新しいクラスターに転送されるときに、既存のクラスターを削除します。
重要

永続的なキャッシュストアでパッシベーションを有効にするキャッシュを使用して、Hot Rod ローリングアップグレードを実行しないでください。アップグレードが正常に完了しない場合、Data Grid Operator がターゲットクラスターをロールバックするときに、パッシベーションによってデータが失われる可能性があります。

キャッシュ設定でパッシベーションが有効になっている場合は、シャットダウンのアップグレードを実行する必要があります。