第23章 Red Hat JBoss Data Grid CLI

Red Hat JBoss Data Grid には、ライブラリーモード CLI (詳細については「Red Hat JBoss Data Grid ライブラリーモード CLI」を参照) とサーバーモード CLI (詳細については「Red Hat Data Grid Server CLI」を参照) の 2 つのコマンドラインインターフェースが含まれます。

23.1. Red Hat JBoss Data Grid ライブラリーモード CLI

Red Hat JBoss Data Grid には、(トランザクション、データセンター間のレプリケーションサイト、およびローリングアップグレードなどの) キャッシュや内部コンポーネント内のデータを検査し、変更するために使用する Red Hat JBoss Data Grid ライブラリーモードコマンドラインインターフェース (CLI) が含まれます。JBoss Data Grid ライブラリーモード CLI は、トランザクションなどのさらに高度な操作に使用することもできます。

23.1.1. ライブラリーモード CLI (サーバー) の起動

Red Hat JBoss Data Grid CLI のサーバー側のモジュールを、standalone および cluster ファイルを使って起動します。Linux の場合、standlaone.sh または clustered.sh スクリプトを使用し、Windows の場合、standalone.bat または clustered.bat ファイルを使用します。

23.1.2. ライブラリーモード CLI (クライアント) の起動

bin ディレクトリーにある cli ファイルを使用して JBoss Data Grid CLI クライアントを起動します。Linux の場合は、bin/cli.sh を実行し、Windows の場合は、bin\cli.bat を実行します。
CLI クライアントを起動する際、特定のコマンドラインスイッチを使用して起動をカスタマイズすることができます。

23.1.3. CLI クライアントのコマンドラインスイッチ

リストされているコマンドラインスイッチは、Red Hat JBoss Data Grid CLI コマンドの起動時にコマンドラインに追加されます。

表23.1 CLI クライアントのコマンドラインスイッチ

短縮表記 全表記 説明
-c --connect=${URL} 実行中の Red Hat JBoss Data Grid インスタンスに接続します。たとえば、JMX over RMI の場合、jmx://[username[:password]]@host:port[/container[/cache]] を使用し、JMX over JBoss Remoting の場合は remoting://[username[:password]]@host:port[/container[/cache]] を使用します。
-f --file=${FILE} インタラクティブモードではなく、指定されたファイルからの入力を読み込みます。値が - に設定されると、stdin が入力として使用されます。
-h --help ヘルプ情報を表示します。
-v --version CLI のバージョン情報を表示します。

23.1.4. アプリケーションへの接続

以下のコマンドを用いて、CLI によりアプリケーションに接続します。
[disconnected//]> connect jmx://localhost:12000
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/>

注記

ポートの値 12000 は、JVM が開始される際の値によって変わります。たとえば、JVM を -Dcom.sun.management.jmxremote.port=12000 コマンドラインパラメーターを使用して開始する場合はこのポートが使用されますが、それ以外の場合はランダムポートが選択されます。リモートプロトコル (remoting://localhost:9999) が使用される場合、Red Hat JBoss Data Grid サーバー管理ポートが使用されます (デフォルトはポート 9999)。
コマンドラインプロンプトは、現在選択されている CacheManager を含む、アクティブな接続情報を表示します。
キャッシュ操作を実行する前に、cache コマンドを使用してキャッシュを選択します。CLI はタブ補完をサポートしているため、cache を使用してタブボタンを押すと、アクティブなキャッシュのリストが表示されます。
[[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/> cache
___defaultcache  namedCache
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/]> cache ___defaultcache
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/___defaultcache]>
さらに、タブを押すと CLI の有効なコマンドのリストが表示されます。