第18章 キャッシュストアの実装

キャッシュストアは、Red Hat JBoss Data Grid を永続データストアに接続します。キャッシュストアは個別のキャッシュに関連付けられます。同じキャッシュマネージャーに接続された個々のキャッシュには、異なるキャッシュストア設定を指定できます。

注記

クラスター化キャッシュが、共有されないキャッシュストアで設定された場合 (sharedfalse に設定された場合) は、ノードの参加時に、クラスターから削除された可能性がある古いエントリーがストアにまだ存在し、再び現れることがあります。

18.1. キャッシュストアの比較

要件に基いてキャッシュストアを選択します。以下に、Red Hat JBoss Data Grid で利用可能なキャッシュストア間の主な違いの概要を示します。
  • 単一ファイルキャッシュストアはローカルのファイルキャッシュストアです。これにより、クラスター化されたキャッシュの各ノードに対してデータがローカルで永続化されます。単一ファイルキャッシュストアは、優れた読み書きパフォーマンスを提供しますが、キーがメモリーに保持され、各ノードで大きいデータセットを永続化するときに使用が制限されます。詳細については、「単一ファイルキャッシュストア」を参照してください。
  • LevelDB ファイルキャッシュストアは、高い読み書きパフォーマンスを提供するローカルのファイルキャッシュストアです。キーがメモリに保持される単一ファイルキャッシュストアの制限はありません。詳細については、「LevelDB キャッシュストア」を参照してください。
  • JDBC キャッシュストアは、必要に応じて共有できるキャッシュストアです。使用時に、クラスター化されたキャッシュのすべてのノードは、クラスターの各ノードに対して単一のデータベースまたはローカルの JDBC データベースに永続化されます。共有キャッシュストアには、LevelDB キャッシュストアなどのローカルキャッシュストアのスケーラビリティーとパフォーマンスがありませんが、永続化データに対して単一の場所が提供されます。JDBC キャッシュストアでは、エントリーがバイナリー blob として永続化され、JBoss Data Grid 外部で読み取ることができません。詳細については、「JDBC ベースのキャッシュストア」を参照してください。
  • JPA キャッシュストア (ライブラリーモードでのみサポート) は JDBC キャッシュストアのような要求キャッシュストアですが、データベースに永続化するときにスキーマ情報が保持されます。したがって、永続化されたエントリーは、JBoss Data Grid 外部で読み取ることができます。詳細については、「JPA キャッシュストア」を参照してください。