第28章 サーバーヒンティングを用いた高可用性

Red Hat JBoss Data Grid では、サーバーヒンティングによってデータのバックアップコピーが元データと同じ物理サーバー、ラック、またはデータセンター上に保存されないようにします。サーバーヒンティングは、完全レプリケーションによってすべてのサーバー、ラック、およびデータセンター上で完全なレプリカが作成されるため、完全レプリケーションには適用されません。
複数のノードにまたがるデータ分散が一貫したハッシュメカニズムによって制御されます。JBoss Data Grid は、一貫したハッシュアルゴリズムを指定するためのプラグ可能なポリシーを提供します。さらに詳しくは、「ConsistentHashFactories」を参照してください。
machineIdrackId、または siteId を transport 設定に設定することにより、TopologyAwareConsistentHashFactory の使用がトリガーされます。これは、サーバーヒンティングが有効にされた状態の DefaultConsistentHashFactory に相当します。
サーバーヒンティングは、JBoss Data Grid 実装の高可用性を確実に実現する場合に特に重要になります。

28.1. JGroups によるサーバーヒンティングの設定

Red Hat JBoss Data Grid でクラスター化環境を設定する場合、JGroups の設定時にサーバーヒンティングが設定されます。
JBoss Data Grid には、クラスターモード向けに事前設定された複数の JGroups ファイルが含まれています。これらのファイルは、JBoss Data Grid でサーバーヒンティングを設定する場合の土台として使用することができます。