管理および設定ガイド
Red Hat JBoss Data Grid 6.5 向け
概要
第1章 Red Hat JBoss Data Grid のセットアップ
1.1. 前提条件
1.2. Red Hat JBoss Data Grid のセットアップ手順
手順1.1 JBoss Data Grid のセットアップ
キャッシュマネージャーのセットアップ
JBoss Data Grid の設定手順は、キャッシュマネージャーから始まります。キャッシュマネージャーは、事前に設定した設定テンプレートを使ってキャッシュインスタンスを素早くかつ簡単に取得し、作成することができます。キャッシュマネージャーのセットアップについてさらに詳しくは、パートI「キャッシュマネージャーのセットアップ」を参照してください。JVM メモリー管理のセットアップ
JBoss Data Grid の設定における重要な手順は、お使いの Java 仮想マシン (JVM) のメモリー管理をセットアップすることです。JBoss Data Grid は、JVM メモリーの管理に役立つ、エビクションおよびエクスパレーションなどの各種機能を提供します。エビクションのセットアップ
エントリーがどの程度頻繁に使用されているかに基づき、インメモリーキャッシュの実装からエントリーを削除するために使用するロジックを指定します。JBoss Data Grid は、データグリッド内のエントリーのエビクションに対するきめ細やかな制御を行うための複数の異なるエビクションストラテジーを提供します。エビクションのストラテジーおよびエビクションを設定する手順については、3章エビクションのセットアップ を参照してください。エクスパレーションのセットアップ
キャッシュにおけるエントリーの時間の上限を設定するために、エクスパレーション情報を各エントリーに添付します。エクスパレーションを使用して、エントリーがキャッシュ内に留まれる最長期間や、取得されたエントリーがキャッシュから削除される前にアイドル状態として有効となる期間をセットアップします。さらに詳しくは、4章エクスパレーションのセットアップ を参照してください。
キャッシュのモニタリング
JBoss Data Grid では、JBoss ロギングによるロギング機能を使用し、ユーザーのキャッシュをモニタリングする支援を行います。ロギングのセットアップ
JBoss Data Grid にロギングをセットアップするのは必須ではありませんが、これを強く推奨します。JBoss Data Grid は、ユーザーがデータグリッド内の各種操作に対する自動化されたロギングを簡単にセットアップすることを可能にする JBoss ロギングを使用します。ログは、その後エラーのトラブルシューティングや予想外の失敗の原因の特定に使用することができます。さらに詳しくは、5章ロギングのセットアップを参照してください。
キャッシュモードのセットアップ
キャッシュモードは、キャッシュがローカル (単純なインメモリーキャッシュ) か、またはクラスター化されたキャッシュ (ノードの小さなサブセット上で状態変更をレプリケートする) のいずれかを指定するために使用されます。さらに、キャッシュがクラスター化されている場合、変更をノードのサブセットにどのように伝搬させるかを定めるために、レプリケーション、ディストリビューションまたはインバリデーションモードのいずれかを適用する必要があります。さらに詳しくは、パートIV「キャッシュモードのセットアップ」を参照してください。キャッシュのロックのセットアップ
レプリケーションまたはディストリビューションが有効な場合、エントリーのコピーは複数のノードでアクセスできます。結果として、データのコピーは、異なる複数のスレッドで同時にアクセスしたり、変更したりすることができます。複数のノード間ですべてのコピーの一貫性を維持するには、ロックを設定します。さらに詳しくは、パートVI「キャッシュのロックのセットアップ」および16章分離レベルのセットアップを参照してください。キャッシュストアのセットアップと設定
JBoss Data Grid は、メモリーから削除されたエントリーを永続外部キャッシュストアに一時的に保存するために、パッシベーション機能 (またはパッシベーションがオフになっている場合はキャッシュ書き込みストラテジー) を提供します。パッシベーションまたはキャッシュ書き込みストラテジーをセットアップするには、まずキャッシュストアをセットアップする必要があります。キャッシュストアのセットアップ
キャッシュストアは永続ストアへの接続として機能します。キャッシュストアは、エントリーを永続ストアから取得し、変更を永続ストアに戻すために主に使用されます。さらに詳しくは、パートVII「キャッシュストアのセットアップと設定」を参照してください。パッシベーションのセットアップ
パッシベーションは、メモリーからエビクトされたエントリーをキャッシュストアに保存します。この機能により、エントリーがメモリー内に存在しないのにもかかわらず使用可能な状態となり、永続キャッシュへの高いコストが発生する可能性のある操作を回避できます。さらに詳しくは、パートVIII「パッシベーションのセットアップ」を参照してください。キャッシュ書き込みストラテジーのセットアップ
パッシベーションが無効な場合、キャッシュへの書き込みが試行されるたびに、キャッシュストアへの書き込みが行なわれます。これは、デフォルトのライトスルーキャッシュ書き込みストラテジーです。これらのキャッシュ書き込みが同期的または非同期的に実行されるかを定めるためにキャッシュライティングストラテジーを設定します。さらに詳しくは、パートIX「キャッシュ書き込みのセットアップ」を参照してください。
キャッシュとキャッシュマネージャーのモニタリング
JBoss Data Grid には、データグリッドが実行中の場合にキャッシュとキャッシュマネージャーをモニタリングするための 2 つの主なツールが含まれます。JMX のセットアップ
JMX は、JBoss Data Grid に使用される標準的な統計および管理ツールです。ユースケースに応じて、JMX はキャッシュまたはキャッシュマネージャー、またはそれら両方のレベルで設定することができます。さらに詳しくは、21章Java Management Extensions (JMX) のセットアップを参照してください。Red Hat JBoss Operations Network (JON) のセットアップ
Red Hat JBoss Operations Network (JON) は、JBoss Data Grid で利用できる 2 番目のモニタリングソリューションです。JBoss Operations Network (JON) は、キャッシュおよびキャッシュマネージャーのランタイムパラメーターおよび統計をモニタリングするためのグラフィカルインターフェースを提供します。さらに詳しくは、22章JBoss Operations Network (JON) のセットアップを参照してください。
トポロジー情報の導入
オプションとして、データグリッド内の特定タイプの情報またはオブジェクトが置かれる場所を指定するために、データグリッドにトポロジー情報を提供します。サーバーヒンティングは、トポロジー情報を JBoss Data Grid に導入する数ある方法の中の 1 つです。サーバーヒンティングのセットアップ
サーバーヒンティングは、セットアップされると、データのオリジナルおよびバックアップコピーが同じ物理サーバー、ラックまたはデータセンターに保存されていないことを確認することにより高可用性を提供します。これは、すべてのデータがすべてのサーバー、ラックおよびデータセンターでバックアップされるレプリケートされたキャッシュなどの場合にはオプションになります。さらに詳しくは、28章サーバーヒンティングを用いた高可用性を参照してください。
パート I. キャッシュマネージャーのセットアップ
第2章 キャッシュマネージャー
- 指定された標準を使用して、複数のインスタンスをオンデマンドで作成します。
- 既存のキャッシュインスタンスを読み出します (すでに作成されたキャッシュ)。
2.1. キャッシュマネージャーの種類
EmbeddedCacheManager
は、クライアントが使用する Java 仮想マシン (JVM) 内で実行されるキャッシュマネージャーです。現在 JBoss Data Grid は、EmbeddedCacheManager
インターフェースのDefaultCacheManager
実装のみを提供しています。RemoteCacheManager
は、リモートキャッシュにアクセスするために使用されます。RemoteCacheManager
は、起動時に Hot Rod サーバー (または複数の Hot Rod サーバー) への接続をインスタンス化します。次にRemoteCacheManager
は、それが実行されている間に永続的なTCP
接続を管理します。結果的に、RemoteCacheManager
はリソースを集中的に使用します。そのため、それぞれの Java 仮想マシン (JVM) に対して単一のRemoteCacheManager
インスタンスを設定する方法が推奨されます。
2.2. CacheManagers の作成
2.2.1. 新しい RemoteCacheManager の作成
手順2.1 新しい RemoteCacheManager の設定
import org.infinispan.client.hotrod.configuration.Configuration; import org.infinispan.client.hotrod.configuration.ConfigurationBuilder; Configuration conf = new ConfigurationBuilder().addServer().host("localhost").port(11222).build(); RemoteCacheManager manager = new RemoteCacheManager(conf); RemoteCache defaultCache = manager.getCache();
ConfigurationBuilder()
コンストラクターを使用して新しい設定ビルダーを作成します。.addServer()
メソッドは、.host(<hostname|ip>)
プロパティーと.port(<port>)
プロパティーで設定されたリモートサーバーを追加します。- 指定された設定を使用して新しい
RemoteCacheManager
を作成します。 - リモートサーバーからデフォルトキャッシュを取得します。
2.2.2. 新しい組み込みキャッシュマネージャーの作成
手順2.2 新しい組み込みキャッシュマネージャーの作成
- 設定 XML ファイルを作成します。たとえば、クラスパス上 (
resources/
フォルダー内) にmy-config-file.xml
ファイルを作成し、このファイルに設定情報を追加します。 - 設定ファイルを使用してキャッシュマネージャーを作成するには、以下のプログラムを使用した設定を使用します。
EmbeddedCacheManager manager = new DefaultCacheManager("my-config-file.xml"); Cache defaultCache = manager.getCache();
my-config-file.xml
で指定された設定を使用して新規の EmbeddedCacheManager が作成されます。
2.2.3. CDI の使用による新しい組み込みキャッシュマネージャーの作成
手順2.3 CDI を使用した新規 EmbeddedCacheManager の作成
- 次のようにデフォルト設定を指定します。
public class Config @Produces public EmbeddedCacheManager defaultCacheManager() { ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); Configuration configuration = builder.eviction().strategy(EvictionStrategy.LRU).maxEntries(100).build(); return new DefaultCacheManager(configuration); } }
- デフォルトのキャッシュマネージャーを挿入します。
<!-- Additional configuration information here --> @Inject EmbeddedCacheManager cacheManager; <!-- Additional configuration information here -->
2.3. 複数のキャッシュマネージャー
2.3.1. 単一のキャッシュマネージャーを用いた複数キャッシュの作成
2.3.2. 複数のキャッシュマネージャーの使用
TCP
プロトコルを使用し、他のキャッシュが UDP
プロトコルを使用する場合など、複数のキャッシュに異なるネットワーク特性が必要な場合は、複数のキャッシュマネージャーを使用する必要があります。
2.3.3. 複数のキャッシュマネージャーの作成
infinispan.xml
ファイルの内容を新規の設定ファイルにコピーします。新規ファイルで必要な設定についての編集を行ってから、新しいキャッシュマネージャー用にこの新規ファイルを使用します。
パート II. JVM メモリー管理のセットアップ
第3章 エビクションのセットアップ
3.1. エビクションについて
関連トピック:
3.2. エビクションストラテジー
表3.1 エビクションストラテジー
ストラテジー名 | 操作 | 説明 |
---|---|---|
EvictionStrategy.NONE | エビクションは一切発生しません。 | これは、Red Hat JBoss Data Grid でのデフォルトのエビクションストラテジーです。 |
EvictionStrategy.LRU | LRU (Least Recently Used) 方式のエビクションストラテジーです。このストラテジーは、最も長い期間にわたって使用されてこなかったエントリーをエビクトします。これにより、定期的に再利用されるエントリーが確実にメモリーに残ります。 | |
EvictionStrategy.UNORDERED | 順序付けのないエビクションストラテジーです。このストラテジーは、順序付けのあるアルゴリズムを使用せずにエントリーをエビクトするため、後で必要になるエントリーをエビクトする可能性があります。しかし、このストラテジーでは、エビクションの前にアルゴリズムに関連する計算が不要であるため、リソースを節約します。 | テストを目的とする場合にはこのストラテジーが推奨されますが、実際の作業の実装にあたっては推奨されません。 |
EvictionStrategy.LIRS | LIRS (Low Inter-Reference Recency Set) 方式のエビクションストラテジーです。 | LIRS は、さまざまな本番稼働ユースケースに適しているエビクションアルゴリズムです。 |
3.2.1. LRU エビクションアルゴリズムの制限
- 1 回限りの使用のためにアクセスされるエントリーが時間内に置き換えられない。
- 最初にアクセスされるエントリーが不必要に置き換えられる。
3.3. エビクションの使用
eviction
/> 要素を使用して、ストラテジーや最大エントリー数の設定なしにエビクションを有効にすると、次のデフォルト値が自動的に実装されます。
- ストラテジー: 指定されたエビクションストラテジーがない場合、
EvictionStrategy.NONE
がデフォルトとみなされます。 - max-entries/maxEntries: 指定された値がない場合、
max-entries
/maxEntries の値は無制限のエントリーを許可する-1
に設定されます。
3.3.1. エビクションの初期化
max-entries
属性の値をゼロよりも大きい数に設定します。max-entries
に設定された値を調整して、使用する設定に最適な値を探します。max-entries
に設定する値が大きすぎると、Red Hat JBoss Data Grid のメモリーが不足するため注意してください。
手順3.1 エビクションの初期化
エンビクションタグの追加
<eviction> タグを次のようにプロジェクトの <cache> タグに追加します。<eviction />
エビクションストラテジーの設定
使用するエビクションストラテジーを設定するためにstrategy
の値を設定します。使用可能な値は、LRU
、UNORDERED
およびLIRS
(またはエビクションが不要な場合はNONE
) です。以下は、このステップのサンプルです。<eviction strategy="LRU" />
最大エントリー数の設定
メモリー内で許可されるエントリーの最大数を設定します。無制限のエントリーを許可するためのデフォルト値は-1
です。- ライブラリーモードで、
maxEntries
パラメーターを次のように設定します。<eviction strategy="LRU" maxEntries="200" />
- リモートクライアントモードで、
max-entries
を次のように設定します。<eviction strategy="LRU" max-entries="200" />
エンビクションがターゲットキャッシュ用に設定されます。
3.3.2. エビクションの設定例
- ライブラリーモードの XML 設定例は以下のようになります。
<eviction strategy="LRU" maxEntries="2000"/>
- リモートクライアントサーバーモードの XML 設定例は以下のようになります。
<eviction strategy="LRU" max-entries="20"/>
- ライブラリーモードのプログラムを用いた設定例は以下のようになります。
Configuration c = new ConfigurationBuilder().eviction().strategy(EvictionStrategy.LRU) .maxEntries(2000) .build();
注記
maxEntries
パラメーター、リモートクライアントサーバーモードは max-entries
パラメーターを使用します。
3.3.3. エビクション設定のトラブルシューティング
eviction
要素の max-entries
パラメーターに指定された値よりも大きくすることができます。これは、max-entries
の値を 2 の累乗以外の値に設定することは可能ですが、基礎となるアルゴリズムがこの値を V
(max-entries
よりも大きい直近の 2 の累乗値) に変更するからです。エビクションアルゴリズムは、キャッシュコンテナーのサイズが V
の値を超えないようにします。
3.3.4. エビクションとパッシベーション
第4章 エクスパレーションのセットアップ
4.1. エクスパレーションについて
- ライフスパンの値。
- 最大アイドル時間の値。
lifespan
または maxIdle
値を明示的に指定しないすべてのエントリーに適用されます。
- エクスパレーションは、エントリーがメモリーに存在していた期間に基づいてエントリーを削除します。エクスパレーションは、ライフスパンの期間が終了するか、またはエントリーが指定したアイドル時間よりも長くアイドル状態になっていた場合のみ、エントリーを削除します。
- エビクションは、エントリーがどの程度最近 (および頻繁) に使用されるかに基づいてエントリーを削除します。エビクションは、メモリーに存在するエントリーが多すぎる場合にエントリーを削除します。キャッシュストアが設定されている場合、エビクトされたエントリーがキャッシュストアで永続化します。
4.2. エクスパレーションの操作
lifespan
) または最大アイドル時間 (ライブラリーモードでは maxIdle
、リモートクライアントサーバーモードでは max-idle
) は、エントリーのキャッシュ全体のデフォルトよりも優先されます。
4.3. エビクションとエクスパレーションの比較
lifespan
) とアイドル時間 (ライブラリーモードでは maxIdle
、リモートクライアントサーバーモードでは max-idle
) の値は、各キャッシュエントリーと一緒にレプリケートされます。
4.4. キャッシュエントリーの期限切れ通知
- エントリーがディスクへパッシベートまたはオーバフローされ、期限切れであることが判明した場合。
- エビクションメンテナンススレッドが見つけたエントリーが期限切れであることが判明した場合。
4.5. エクスパレーションの設定
手順4.1 エクスパレーションの設定
エクスパレーションタグの追加
<expiration> タグを次のようにプロジェクトの <cache> タグに追加します。<expiration />
エクスパレーションのライフスパンの設定
エントリーがメモリーに留まる時間 (ミリ秒単位) を設定するためにlifespan
の値を設定します。以下はこのステップの例になります。<expiration lifespan="1000" />
最大アイドル時間の設定
エントリーが削除された後にアイドル (未使用) の状態のままにすることのできる時間 (ミリ秒単位) を設定します。無制限にするためのデフォルト値は-1
です。- ライブラリーモードで、
maxIdle
パラメーターを次のように設定します。<expiration lifespan="1000" maxIdle="1000" />
- リモートクライアントサーバーモードで、
max-idle
を次のように設定します。<expiration lifespan="1000" max-idle="1000" />
キャッシュの実装用にエクスパレーションが設定されます。
4.6. 期限つき (mortal) データと期限なし (immortal) データ
put(key, value)
を使用すると、期限なし (immortal) エントリーと呼ばれる永久に期限切れにならないエントリーが作成されます。また、put(key, value, lifespan, timeunit)
を使用して作成されるエントリーは、指定の固定ライフスパンを持つ期限つき (mortal) エントリーで、ライフスパンの後に期限が切れます。
lifespan
パラメーターの他に、エクスパレーションを判断するために使用される maxIdle
パラメーターも提供します。maxIdle
パラメーターと lifespan
パラメーターをさまざまな組み合わせで使用してエントリーのライフスパンを設定することができます。
4.7. エクスパレーションのトラブルシューティング
put()
のような複数キャッシュの操作では、ライフスパン値がパラメーターとして渡されます。この値は間隔を定義し、この間隔の後にエントリーが期限切れになります。エビクションが設定されていない状態でライフスパンが期限切れになると、Red Hat JBoss Data Grid がエントリーを削除しなかったように見えます。たとえば、number of entries など JMX の統計を表示する場合、無効の数字が表示されたり、JBoss Data Grid に関連する永続ストアにこのエントリーが依然含まれていることがあります。JBoss Data Grid は背後でこのエントリーを期限切れエントリーとしてマーク付けしても、削除しません。このようなエントリーの削除は、以下のように行われます。
- エビクション機能を有効にすると、エビクションスレッドが期限切れエントリーを定期的に検出し、これらを消去します。
get()
または containsKey()
の使用を試みると、JBoss Data Grid が null 値を返します。期限切れのエントリーはエビクションスレッドとして後で削除されます。
パート III. キャッシュのモニタリング
第5章 ロギングのセットアップ
5.1. ロギングについて
5.2. サポート対象のアプリケーションロギングフレームワーク
- JBoss ロギングは、Red Hat JBoss Data Grid 6 に含まれています。
5.2.1. JBoss ロギングについて
5.2.2. JBoss ロギングの機能
- 革新的で使いやすい型指定されたロガーを提供します。
- 国際化およびローカリゼーションを完全サポート。翻訳者は properties ファイルのメッセージバンドルを、開発者はインターフェースやアノテーションを使い作業を行います。
- 実稼働用の型指定されたロガーを生成し、開発用の型指定されたロガーをランタイムに生成する build-time ツール。
5.3. ブートロギング
5.3.1. ブートロギングの設定
logging.properties
ファイルを編集します。このファイルは標準的な Java プロパティーファイルであるため、テキストエディターで編集することができます。このファイルの各行の形式は property=value
になります。
logging.properties
ファイルは $JDG_HOME/standalone/configuration
フォルダーにあります。
5.3.2. デフォルトのログファイルの場所
表5.1 デフォルトのログファイルの場所
ログファイル | 場所 | 説明 |
---|---|---|
boot.log | $JDG_HOME/standalone/log/ | サーバーブートログ。サーバーの起動に関連するログメッセージが含まれます。 |
server.log | $JDG_HOME/standalone/log/ | サーバーログ。サーバー起動後のすべてのログメッセージが含まれます。 |
5.4. ロギング属性
5.4.1. ログレベルについて
TRACE
DEBUG
INFO
WARN
ERROR
FATAL
WARN
レベルのログハンドラーは、WARN
、ERROR
、および FATAL
レベルのメッセージのみを記録します。
5.4.2. サポート対象のログレベル
表5.2 サポート対象のログレベル
ログレベル | 値 | 説明 |
---|---|---|
FINEST | 300 | - |
FINER | 400 | - |
TRACE | 400 | アプリケーションの実行状態について詳細な情報を提供するメッセージに使用されます。TRACE レベルが有効な状態でサーバーが実行されている時に TRACE レベルのログメッセージがキャプチャーされます。 |
DEBUG | 500 | 個々の要求の進捗やアプリケーションのアクティビティーを示すメッセージに使用されます。DEBUG レベルが有効な状態でサーバーが実行されている時に DEBUG レベルのログメッセージがキャプチャーされます。 |
FINE | 500 | - |
CONFIG | 700 | - |
INFO | 800 | アプリケーションの全体的な進捗を示すメッセージに使用されます。アプリケーションの起動やシャットダウン、その他の主なライフサイクルイベントに対して使用されます。 |
WARN | 900 | エラーではないが、理想的とは見なされない状況を示すために使用されます。将来的にエラーをもたらす可能性のある状況を示します。 |
WARNING | 900 | - |
ERROR | 1000 | 発生したエラーの中で、現在のアクティビティーや要求の完了を妨げる可能性があるが、アプリケーション実行の妨げにはならないエラーを示すために使用されます。 |
SEVERE | 1000 | - |
FATAL | 1100 | 重大なサービス障害を引き起こしたり、アプリケーションをシャットダウンしたり、場合によっては JBoss Data Grid をシャットダウンしたりする可能性があるイベントを示すために使用されます。 |
5.4.3. ログカテゴリーについて
WARNING
ログレベルでは、900
、1000
、および 1100
のログの値がキャプチャーされます。
5.4.4. ルートロガーについて
server.log
ファイルに書き込むように設定されています。このファイルはサーバーログと呼ばれる場合もあります。
5.4.5. ログハンドラーについて
Console
File
Periodic
Size
Async
Custom
5.4.6. ログハンドラーのタイプ
表5.3 ログハンドラーのタイプ
ログハンドラーのタイプ | 説明 | ユースケース |
---|---|---|
コンソール (Console) | コンソールログハンドラーは、ログメッセージをホストオペレーティングシステムの標準出力 (stdout ) または標準エラー (stderr ) ストリームに書き込みます。これらのメッセージは、JBoss Data Grid がコマンドラインプロンプトから実行される場合に表示されます。 | コンソールログハンドラーは、JBoss Data Grid がコマンドラインを使って管理されている場合に推奨されます。この場合、コンソールログハンドラーからのメッセージは、オペレーティングシステムが標準出力や標準エラーストリームをキャプチャーするように設定されていない限り、保存されません。 |
ファイル (File) | ファイルログハンドラーは最も単純なログハンドラーです。主に、ログメッセージを指定のファイルへ書き込むために使用されます。 | ファイルログハンドラーは、時間に従ってすべてのログエントリーを 1 つの場所に保存することが要件である場合に最も役に立ちます。 |
定期 (Periodic) | 定期ファイルハンドラーは、指定した時間が経過するまで、ログメッセージを指定ファイルに書き込みます。その時間が経過した後は、指定のタイムスタンプがファイル名に追加されます。その後、ハンドラーは元の名前で新たに作成されたログファイルへの書き込みを継続します。 | 定期ファイルハンドラーは、環境の要件に応じて、週ごと、日ごと、時間ごと、またはその他の単位ごとにログメッセージを蓄積するために使用することができます。 |
サイズ (Size) | サイズログハンドラーは、指定のファイルが指定サイズに到達するまで、そのファイルにログメッセージを書き込みます。ファイルが指定のサイズに到達すると、名前に数値のプレフィックスを追加して名前が変更され、ハンドラーは元の名前で新規に作成されたログファイルに書き込みを継続します。各サイズログハンドラーは、このような方式で保管されるファイルの最大数を指定する必要があります。 | サイズハンドラーは、ログファイルのサイズが一致している必要のある環境に最も適しています。 |
非同期 (Async) | 非同期ログハンドラーは、単一または複数の他のログハンドラーを対象とする非同期動作を提供するラッパーログハンドラーです。非同期ログハンドラーは、待ち時間が長かったり、ネットワークファイルシステムへのログファイルの書き込みなどの他のパフォーマンス上の問題があるログハンドラーに対して有用です。 | 非同期ログハンドラーは、待ち時間が長いことが問題になる環境や、ネットワークファイルシステムへログファイルを書き込む際に最も適しています。 |
カスタム (Custom) | カスタムログハンドラーにより、実装されている新たなタイプのログハンドラーを設定することが可能になります。カスタムハンドラーは、java.util.logging.Handler を拡張する Java クラスとして実装し、モジュール内に格納する必要があります。 | カスタムログハンドラーは、ログハンドラーのカスタマイズしたタイプを作成するもので、高度なユーザー用として推奨されます。 |
5.4.7. ログハンドラーの選択
コンソール (Console)
ログハンドラーは、JBoss Data Grid がコマンドラインを使って管理される場合に推奨されます。このような場合、エラーやログメッセージはコンソールウィンドウに表示され、保存されるように別途設定されない限り保存されません。ファイル (File)
ログハンドラーは、ログエントリーを指定のファイルに送信するために使用されます。この単純なログハンドラーは、時間に従ってすべてのログエントリーを 1 つの場所に保存することが要件である場合に役に立ちます。定期 (Periodic)
ログハンドラーは、ファイル (File)
ハンドラーと似ていますが、指定された期間に応じてファイルを作成します。例として、このハンドラーは環境の要件に応じて、週ごと、日ごと、時間ごと、またはその他の単位ごとにログメッセージを蓄積するために使用することができます。サイズ (Size)
ログハンドラーも、指定されたファイルにログメッセージを書き込みますが、ログファイルのサイズが指定の制限内にある場合にのみ、これが実行されます。ファイルサイズが指定したサイズまで達すると、ログファイルは新規のログファイルに書き込まれます。このハンドラーは、ログファイルのサイズが一貫している必要のある環境に最も適しています。非同期 (Async)
ログハンドラーは、他のログハンドラーが非同期に動作するように強制するラッパーです。このログハンドラーは、待ち時間が長いことが問題となる環境や、ネットワークファイルシステムへの書き込み時に最も適しています。カスタム (Custom)
ログハンドラーは、新規の、カスタマイズされたタイプのログハンドラーを作成します。これは、高度なログハンドラーです。
5.4.8. ログフォーマッターについて
java.util.Formatter
クラスと同じ構文を使用する文字列です。
5.5. ロギングの設定例
5.5.1. ルートロガーの XML 設定例
手順5.1 ルートロガーの設定
level
プロパティーを設定します。level
プロパティーは、ルートロガーが記録するログメッセージの最大レベルを設定します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:logging:1.4"> <root-logger> <level name="INFO"/>
handlers
を一覧表示しますhandlers
は、ルートロガーによって使用されるログハンドラーの一覧です。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:logging:1.4"> <root-logger> <level name="INFO"/> <handlers> <handler name="CONSOLE"/> <handler name="FILE"/> </handlers> </root-logger> </subsystem>
5.5.2. ログカテゴリーの XML 設定例
手順5.2 ログカテゴリーの設定
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:logging:1.4"> <logger category="com.company.accounts.rec" use-parent-handlers="true"> <level name="WARN"/> <handlers> <handler name="accounts-rec"/> </handlers> </logger> </subsystem>
- ログメッセージがキャプチャーされるログカテゴリーを指定するために、
category
プロパティーを使用します。use-parent-handlers
はデフォルトで"true"
に設定されています。"true"
に設定した場合、このカテゴリーは、割り当てられた他のハンドラーだけでなく、ルートロガーのログハンドラーを使用します。 - ログカテゴリーが記録するログメッセージの最大レベルを設定するために、
level
プロパティーを設定します。 handlers
要素には、ログハンドラーのリストが含まれます。
5.5.3. コンソールログハンドラーの XML 設定例
手順5.3 コンソールログハンドラーの設定
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:logging:1.4"> <console-handler name="CONSOLE" autoflush="true"> <level name="INFO"/> <encoding value="UTF-8"/> <target value="System.out"/> <filter-spec value="not(match("JBAS.*"))"/> <formatter> <pattern-formatter pattern="%K{level}%d{HH:mm:ss,SSS} %-5p [%c] (%t) %s%E%n"/> </formatter> </console-handler> </subsystem>
ログハンドラーの ID 情報を追加します。
name
プロパティーは、このログハンドラーの一意の ID を設定します。autoflush
を"true"
に設定すると、ログメッセージは要求直後にハンドラーのターゲットに送信されます。level
プロパティーを設定します。level
プロパティーは、記録されるログメッセージの最大レベルを設定します。encoding
出力を設定します出力に使用する文字エンコーディングスキームを設定するには、encoding
を使用します。target
値を定義します。target
プロパティーは、ログハンドラーの出力先となるシステム出力ストリームを定義します。これはシステムエラーストリームの場合はSystem.err
、標準出力ストリームの場合はSystem.out
とすることができます。filter-spec
プロパティーを定義します。filter-spec
プロパティーはフィルターを定義する式の値です。以下の例では、not(match("JBAS.*"))
はパターンに一致しないフィルターを定義します。formatter
を指定します。このログハンドラーで使用するログフォーマッターの一覧を表示するには、formatter
を使用します。
5.5.4. ファイルログハンドラーの XML 設定例
手順5.4 ファイルログハンドラーの設定
<file-handler name="accounts-rec-trail" autoflush="true"> <level name="INFO"/> <encoding value="UTF-8"/> <file relative-to="jboss.server.log.dir" path="accounts-rec-trail.log"/> <formatter> <pattern-formatter pattern="%d{HH:mm:ss,SSS} %-5p [%c] (%t) %s%E%n"/> </formatter> <append value="true"/> </file-handler>
ファイルログハンドラーの ID 情報を追加します。
name
プロパティーは、このログハンドラーの一意の ID を設定します。autoflush
を"true"
に設定すると、ログメッセージは要求直後にハンドラーのターゲットに送信されます。level
プロパティーを設定します。level
プロパティーは、ルートロガーが記録するログメッセージの最大レベルを設定します。encoding
出力を設定します出力に使用する文字エンコーディングスキームを設定するには、encoding
を使用します。file
オブジェクトを設定します。file
オブジェクトは、このログハンドラーの出力が書き込まれるファイルを表します。relative-to
とpath
の 2 つの設定プロパティーが含まれます。relative-to
プロパティーは、ログファイルが書き込まれるディレクトリーです。JBoss Enterprise Application Platform 6 のファイルパス変数をここで指定できます。jboss.server.log.dir
変数はサーバーのlog/
ディレクトリーを指します。path
プロパティーは、ログメッセージが書き込まれるファイルの名前です。これは、完全パスを決定するためにrelative-to
プロパティーの値に追加される相対パス名です。formatter
を指定します。このログハンドラーで使用するログフォーマッターの一覧を表示するには、formatter
を使用します。append
プロパティーを設定します。append
プロパティーを"true"
に設定した場合、このハンドラーが追加したすべてのメッセージが既存のファイルに追加されます。"false"
に設定した場合、アプリケーションサーバーが起動するたびに新規ファイルが作成されます。append
への変更を反映させるには、サーバーの再起動が必要です。
5.5.5. 定期ログハンドラーの XML 設定例
手順5.5 定期ログハンドラーの設定
<periodic-rotating-file-handler name="FILE" autoflush="true"> <level name="INFO"/> <encoding value="UTF-8"/> <formatter> <pattern-formatter pattern="%d{HH:mm:ss,SSS} %-5p [%c] (%t) %s%E%n"/> </formatter> <file relative-to="jboss.server.log.dir" path="server.log"/> <suffix value=".yyyy-MM-dd"/> <append value="true"/> </periodic-rotating-file-handler>
定期ログハンドラーの ID 情報を追加します。
name
プロパティーは、このログハンドラーの一意の ID を設定します。autoflush
を"true"
に設定すると、ログメッセージは要求直後にハンドラーのターゲットに送信されます。level
プロパティーを設定します。level
プロパティーは、ルートロガーが記録するログメッセージの最大レベルを設定します。encoding
出力を設定します出力に使用する文字エンコーディングスキームを設定するには、encoding
を使用します。formatter
を指定します。このログハンドラーで使用するログフォーマッターの一覧を表示するには、formatter
を使用します。file
オブジェクトを設定します。file
オブジェクトは、このログハンドラーの出力が書き込まれるファイルを表します。relative-to
とpath
の 2 つの設定プロパティーが含まれます。relative-to
プロパティーは、ログファイルが書き込まれるディレクトリーです。JBoss Enterprise Application Platform 6 のファイルパス変数をここで指定できます。jboss.server.log.dir
変数はサーバーのlog/
ディレクトリーを指します。path
プロパティーは、ログメッセージが書き込まれるファイルの名前です。これは、完全パスを決定するためにrelative-to
プロパティーの値に追加される相対パス名です。suffix
値を設定しますsuffix
は、ローテーションされたログのファイル名に追加され、ローテーションの周期を決定するために使用されます。suffix
の形式では、ドット (.) の後にjava.text.SimpleDateFormat
クラスで解析できる日付文字列が指定されます。ログはsuffix
で定義された最小時間単位に基づいてローテーションされます。たとえば、yyyy-MM-dd
の場合は、ログが毎日ローテーションされます。http://docs.oracle.com/javase/6/docs/api/index.html?java/text/SimpleDateFormat.html を参照してください。append
プロパティーを設定します。append
プロパティーを"true"
に設定した場合、このハンドラーが追加したすべてのメッセージが既存のファイルに追加されます。"false"
に設定した場合、アプリケーションサーバーが起動するたびに新規ファイルが作成されます。append
への変更を反映させるには、サーバーの再起動が必要です。
5.5.6. サイズログハンドラーの XML 設定例
手順5.6 サイズログハンドラーの設定
<size-rotating-file-handler name="accounts_debug" autoflush="false"> <level name="DEBUG"/> <encoding value="UTF-8"/> <file relative-to="jboss.server.log.dir" path="accounts-debug.log"/> <rotate-size value="500k"/> <max-backup-index value="5"/> <formatter> <pattern-formatter pattern="%d{HH:mm:ss,SSS} %-5p [%c] (%t) %s%E%n"/> </formatter> <append value="true"/> </size-rotating-file-handler>
サイズログハンドラーの ID 情報を追加します。
name
プロパティーは、このログハンドラーの一意の ID を設定します。autoflush
を"true"
に設定すると、ログメッセージは要求直後にハンドラーのターゲットに送信されます。level
プロパティーを設定します。level
プロパティーは、ルートロガーが記録するログメッセージの最大レベルを設定します。encoding
出力を設定します出力に使用する文字エンコーディングスキームを設定するには、encoding
を使用します。file
オブジェクトを設定します。file
オブジェクトは、このログハンドラーの出力が書き込まれるファイルを表します。relative-to
とpath
の 2 つの設定プロパティーが含まれます。relative-to
プロパティーは、ログファイルが書き込まれるディレクトリーです。JBoss Enterprise Application Platform 6 のファイルパス変数をここで指定できます。jboss.server.log.dir
変数はサーバーのlog/
ディレクトリーを指します。path
プロパティーは、ログメッセージが書き込まれるファイルの名前です。これは、完全パスを決定するためにrelative-to
プロパティーの値に追加される相対パス名です。rotate-size
値を指定します。ログファイルがローテーションされる前に到達できる最大サイズです。数字に追加された単一の文字はサイズ単位を示します。バイトの場合はb
、キロバイトの場合はk
、メガバイトの場合はm
、ギガバイトの場合はg
になります。たとえば、50 メガバイトの場合は、50m
になります。max-backup-index
数を設定します。保持されるローテーションログの最大数です。この数字に達すると、最も古いログが再利用されます。formatter
を指定します。このログハンドラーで使用するログフォーマッターの一覧を表示するには、formatter
を使用します。append
プロパティーを設定します。append
プロパティーを"true"
に設定した場合、このハンドラーが追加したすべてのメッセージが既存のファイルに追加されます。"false"
に設定した場合、アプリケーションサーバーが起動するたびに新規ファイルが作成されます。append
への変更を反映させるには、サーバーの再起動が必要です。
5.5.7. 非同期ログハンドラーの XML 設定例
手順5.7 非同期ログハンドラーの設定
<async-handler name="Async_NFS_handlers"> <level name="INFO"/> <queue-length value="512"/> <overflow-action value="block"/> <subhandlers> <handler name="FILE"/> <handler name="accounts-record"/> </subhandlers> </async-handler>
name
プロパティーは、このログハンドラーの一意の ID を設定します。level
プロパティーは、ルートロガーが記録するログメッセージの最大レベルを設定します。queue-length
は、サブハンドラーの応答を待機する間に、このハンドラーが保持するログメッセージの最大数を定義します。overflow-action
は、キューの長さを超えたときにこのハンドラーがどのように応答するかを定義します。これはBLOCK
またはDISCARD
に設定できます。BLOCK
の場合、キューでスペースが利用可能になるまでロギングアプリケーションが待機します。これは、非同期ではないログハンドラーと同じ動作です。DISCARD
の場合、ロギングアプリケーションは動作を続けますが、ログメッセージは削除されます。subhandlers
リストは、この非同期ハンドラーがログメッセージを渡すログハンドラーの一覧です。
パート IV. キャッシュモードのセットアップ
第6章 キャッシュモード
- ローカルモードは、JBoss Data Grid で提供される唯一のクラスターキャッシュモードではないモードです。ローカルモードの JBoss Data Grid は、簡単な単一ノードのインメモリーデータキャッシュとして動作します。ローカルモードは、スケーラビリティーおよびフェイルオーバーが不要な場合に最も効果的であり、クラスターモードに比べてパフォーマンスが高くなります。
- クラスターモードは、状態の変更をノードの小型のサブセットにレプリケートするクラスターモードを提供します。サブセットのサイズは、フォールトトラレンスを実現するには十分なサイズですが、スケーラビリティーを妨げるほど大きくはありません。クラスターモードを使用する前に、クラスター化された設定に対して JGroup を設定することが重要です。JGroups の設定方法についてさらに詳しくは、「JGroups の設定 (ライブラリーモード) 」 を参照してください。
6.1. キャッシュコンテナーについて
cache-container
要素は 1 つ以上の (ローカルまたはクラスター) キャッシュの親として動作します。クラスターキャッシュをコンテナーに追加するには、トランスポートを定義する必要があります。
手順6.1 キャッシュコンテナーの設定方法
<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:core:6.2" default-cache-container="local"> <cache-container name="local" default-cache="default" statistics="true" listener-executor="infinispan-listener" start="EAGER"> <local-cache name="default" start="EAGER" statistics="false"> <!-- Additional configuration information here --> </local-cache> </cache-container> </subsystem>
キャッシュコンテナーの設定
cache-container
要素は、次のパラメーターを使用してキャッシュコンテナーに関する情報を指定します。name
パラメーターはキャッシュコンテナーの名前を定義します。default-cache
パラメーターは、キャッシュコンテナーと共に使用されるデフォルトキャッシュの名前を定義します。statistics
属性は任意であり、デフォルトはtrue
です。統計は、JMX または JBoss Operations Network 経由で JBoss Data Grid を監視する際に役立ちますが、パフォーマンスにはマイナスの影響を与えます。統計が不要な場合は、これをfalse
に設定してこの属性を無効にします。listener-executor
は非同期キャッシュリスナーの通知に使用されるエグゼキューターを定義します。start
パラメーターはいつキャッシュコンテナーが起動するかを示します (要求時にレイジーに起動するか、またはサーバー起動時に「すぐに (eargerly)」起動するかなど)。このパラメーターの有効な値はEAGER
とLAZY
です。
キャッシュごとの統計の設定
statistics
がコンテナーレベルで有効にされている場合、statistics
属性をfalse
に設定することにより、キャッシュごとの統計は、監視を必要としないキャッシュについては選択的に無効にすることができます。
6.2. ローカルモード
- データを永続化するライトスルーおよびライトビハインドキャッシュ。
- Java 仮想マシン (JVM) がメモリー不足にならないようにするためのエントリーエビクション。
- 定義された期間後に期限切れになるエントリーのサポート。
ConcurrentMap
を拡張するため、マップから JBoss Data Grid への移行プロセスが簡単になります。
6.2.1. ローカルモードの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
local-cache
要素を追加する方法について説明しています。
手順6.2 local-cache
要素
<cache-container name="local" default-cache="default" statistics="true"> <local-cache name="default" start="EAGER" batching="false" statistics="true"> <indexing index="NONE"> <property name="default.directory_provider">ram</property> </indexing> </local-cache>
local-cache
要素は次のパラメーターを使用して、キャッシュコンテナーと共に使用されるローカルキャッシュに関する情報を指定します。
name
パラメーターは使用するローカルキャッシュの名前を指定します。start
パラメーターはいつキャッシュコンテナーが起動するかを示します (要求時にレイジーに起動するか、またはサーバー起動時に「すぐに (eargerly)」起動するかなど)。このパラメーターの有効な値はEAGER
とLAZY
です。batching
パラメーターは、ローカルキャッシュに対してバッチ処理が有効であるかを指定します。statistics
がコンテナーレベルで有効にされている場合、statistics
属性をfalse
に設定することにより、キャッシュごとの統計は、監視を必要としないキャッシュについては選択的に無効にすることができます。indexing
パラメーターはローカルキャッシュに使用されるインデックス化のタイプを指定します。このパラメーターの有効な値はNONE
、LOCAL
、およびALL
です。
DefaultCacheManager
を作成することもできます。どちらの方法でも、ローカルのデフォルトキャッシュが作成されます。
<transport/>
がない場合はローカルキャッシュのみ格納できます。例で使用されたコンテナーには <transport/>
がないため、ローカルキャッシュのみを格納できます。
ConcurrentMap
を拡張し、複数のキャッシュシステムと互換性があります。
6.2.2. ローカルモードの設定 (ライブラリーモード)
mode
パラメーターを local
に設定することは、クラスタリングモードを指定しないことと同じではありません。後者の場合には、キャッシュのキャッシュマネージャーがトランスポートを定義する場合でも、キャッシュはデフォルトでローカルモードに設定されます。
<clustering mode="local" />
6.3. クラスターモード
- レプリケーションモードは、クラスターのすべてのキャッシュインスタンスにわたって追加されたエントリーをレプリケートします。
- インバリデーションモードはデータを共有しませんが、無効なエントリーの削除を開始するようリモートキャッシュに伝えます。
- ディストリビューションモードは、クラスターの全ノード上ではなく、ノードのサブセット上の各エントリーを保管します。
6.3.1. 非同期および同期の操作
6.3.2. キャッシュモードのトラブルシューティング
6.3.2.1. ReadExternal の無効なデータ
Cache.putAsync()
を使用する場合、シリアライズを開始するとオブジェクトが変更される可能性があります。それによってデータストリームが破損されると、無効なデータが readExternal
に渡されます。このような場合、オブジェクトへのアクセスを同期化すると、この問題を解決することができます。
6.3.2.2. 非同期通信について
local-cache
によって表され、ディストリビューションモードは distributed-cache
、レプリケーションモードは replicated-cache
によって表されます。これらの各要素には、mode
プロパティーが含まれ、同期通信の場合は SYNC
、非同期通信の場合は SYNC
に値を設定することができます。
例6.1 非同期通信の設定例
<replicated-cache name="default" start="EAGER" mode="SYNC" batching="false" statistics="true"> <!-- Additional configuration information here --> </replicated-cache>
注記
6.3.2.3. クラスター物理アドレスの読み出し
インスタンスメソッド呼び出しを使用して物理アドレスを読み出すことができます。たとえば、AdvancedCache.getRpcManager().getTransport().getPhysicalAddresses()
のように読み出します。
6.4. 状態の転送 (State Transfer)
numOwners
コピーをキャッシュに保持するために一部の状態を削除します (整合的なハッシュによって決定されます)。インバリデーションモードでは、最初の状態転送はレプリケーションモードと似ており、唯一の違いはノードの状態が同じであることが保証されないことです。ノードが脱退すると、レプリケーションモードまたはインバリデーションモードでキャッシュが状態転送を実行しません。分散キャッシュは、各キーの numOwners
コピーを保持するために、脱退するノードに格納されたキーの追加コピーを作成する必要があります。
6.4.1. 非ブロッキング状態転送
- 状態転送が実行中であるためクラスター全体が要求に応答できない時間を最小化します。
- 状態転送が実行中であるため既存のメンバーが要求への応答を中止する時間を最小化します。
- 状態転送を実行することを可能にします (クラスターのパフォーマンスが低下します)。ただし、状態転送時にパフォーマンスが低下すると、例外がスローされず、プロセスを続行できます。
- 状態転送の実行中に null 値を返さずに
GET
操作が別のノードからキーを正常に取得することを許可します。
- ブロックプロトコルは、状態転送中にトランザクション配信をキューに格納します。
- 状態転送制御メッセージ (CacheTopologyControlCommand など) は、総オーダー情報に基いて送信されます。
6.4.2. JMX による状態転送の抑制
getCache()
呼び出しは、再調整が再度有効にされないか、または stateTransfer.awaitInitialTransfer
が false
に設定されない限り、stateTransfer.timeout
が期限切れになった後にタイムアウトになります。
6.4.3. rebalancingEnabled 属性
rebalancingEnabled
JMX 属性によってのみトリガーでき、これには特定の設定は不要です。
rebalancingEnabled
属性は、いずれのノードでも LocalTopologyManager
JMX Mbean から、クラスター全体に対して変更することができます。この属性はデフォルトではtrue
であり、プログラムを使って設定することができます。
<await-initial-transfer="false"/>
第7章 ディストリビューションモードのセットアップ
7.1. ディストリビューションモードについて
7.2. ディストリビューションモードの一貫したハッシュアルゴリズム
numSegments
を使用して設定され、クラスターを再起動しても変更できません。キーとセグメントのマッピングも固定されます。クラスターのトポロジーがどのように変わるかに関係なく、キーは同じセグメントに対してマップされます。
7.3. ディストリビューションモードにおけるエントリーの検索
PUT
操作が実行されると、リモート呼び出しが num_copies
に指定された回数実行されます。クラスターのいずれかのノードで GET
操作が実行されると、リモート呼び出しが 1 回実行されます。バックグラウンドでは、GET
操作が実行されると PUT
操作と同じ回数 (num_copies
パラメーターの値) のリモート呼び出しが行われますが、これらの呼び出しは同時に実行され、返されたエントリーは即座に呼び出し側に渡されます。
7.4. ディストリビューションモードの戻り値
7.5. ディストリビューションモードの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
手順7.1 distributed-cache
要素
<cache-container name="clustered" default-cache="default" statistics="true"> <transport executor="infinispan-transport" lock-timeout="60000"/> <distributed-cache name="default" mode="SYNC" segments="20" start="EAGER" statistics="true"> <!-- Additional configuration information here --> </distributed-cache> </cache-container>
distributed-cache
要素は、以下のパラメーターを使用して分散キャッシュの設定を行います。
name
パラメーターは、キャッシュの一意の ID を提供します。mode
パラメーターは、クラスター化されたキャッシュモードを設定します。有効な値はSYNC
(同期) とASYNC
(非同期) です。- (オプションの)
segments
パラメーターは、クラスターごとのハッシュ領域セグメントの数を指定します。このパラメーターの推奨される値は、クラスターサイズに 10 を乗算した値であり、デフォルト値は20
です。 start
パラメーターは、サーバーの起動時か、サーバーが要求またはデプロイされるときにキャッシュを起動させるかどうかを指定します。statistics
がコンテナーレベルで有効にされている場合、statistics
属性をfalse
に設定することにより、キャッシュごとの統計は、監視を必要としないキャッシュについては選択的に無効にすることができます。
重要
cache-container
、locking
、および transaction
要素について詳しくは、該当する章を参照してください。
7.6. ディストリビューションモードの設定 (ライブラリーモード)
手順7.2 分散キャッシュの設定
クラスタリング要素の設定
<clustering mode="distribution"> <sync replTimeout="${TIME}" /> <stateTransfer chunkSize="${SIZE}" fetchInMemoryState="{true/false}" awaitInitialTransfer="{true/false}" timeout="${TIME}" />
clustering
要素のmode
パラメーター値は、キャッシュに選択されたクラスタリングモードを決定します。sync
要素のreplTimeout
パラメーターは、リモート呼び出し後の確認に設定される最大の時間範囲 (ミリ秒単位) を指定します。この時間範囲が確認なしに終了する場合、例外がスローされます。stateTransfer
要素は、ノードがクラスターを出るか、またはクラスターに参加する際に状態がどのように転送されるかを指定します。これは以下のパラメーターを使用します。chunkSize
パラメーターは、 1 つの塊で転送されるキャッシュエントリーの数です。デフォルトのchunkSize
値は 512 です。chunkSize
は多くのパラメーター (エントリーのサイズなど) に基づき、最良の設定を探す必要があります。大きいキャッシュエントリーの値を変更するには、小さい塊が推奨されます。小さいキャッシュエントリーの場合は、chunkSize
を増やすと、パフォーマンスが向上します。fetchInMemoryState
パラメーターは、true
に設定された場合、起動時に近接キャッシュから状態の情報を要求します。これは、キャッシュの起動時間に影響を与えます。キャッシュの不整合を回避する共有キャッシュストアがない場合は、デフォルト値をtrue
に設定します。awaitInitialTransfer
パラメーターにより、参加者ノードでのメソッドCacheManager.getCache()
の最初の呼び出しがブロックされ、参加が完了し、キャッシュが近接キャッシュからの状態の受信を完了するまで待機します (fetchInMemoryState
が有効な場合)。このオプションは、分散キャッシュとレプリケートされたキャッシュにのみ適用され、デフォルトで有効になります。timeout
パラメーターは、要求された状態の近接キャッシュからの応答をキャッシュが待機する最大時間 (ミリ秒単位) を指定します。timeout
期間内に応答が受信されない場合、起動プロセスは中止され、例外がスローされます。状態転送に失敗した結果、キャッシュはインスタンスで利用できません。
トランスポート設定の指定
<global> <transport clusterName="${NAME}" distributedSyncTimeout="${TIME}" transportClass="${CLASS}" /> </global>
transport
要素は、以下のようにキャッシュコンテナのトランスポート設定を定義します。clusterName
パラメーターはクラスターの名前を指定します。ノードは同じ名前を共有するクラスターのみに接続できます。distributedSyncTimeout
パラメーターは、分散ロック上でロックを取得するために待機する時間を指定します。この分散ロックにより、単一キャッシュは一度に状態を転送するか、または状態をリハッシュすることができます。transportClass
パラメーターは、キャッシュコンテナのネットワークトランスポートを表すクラスを指定します。
7.7. 同期および非同期の分散
例7.1 通信モードの例
A
、B
、C
という 3 つのキャッシュがクラスターにあり、キャッシュ A
を B
にマップする K
というキーがあるとします。また、戻り値の必要なクラスター C
上で、Cache.remove(K)
のような操作を実行するとします。この場合、正常に実行するには、操作が最初にキャッシュ A
と B
の両方に呼び出しを同期転送し、キャッシュ A
または B
より返される結果を待つ必要があります。非同期通信が使用された場合、操作が想定どおり動作しても戻り値の有用性は保証されません。
7.8. ディストリビューションモードにおける GET および PUT の使用
GET
コマンドを実行します。これは、java.util.Map
コントラクトに従って指定されたキーに関連する以前の値を返すメソッド (Cache.put()
) があるからです。これがキーを所有しないインスタンスで実行され、エントリーが 1 次キャッシュで見つからない場合、PUT
の前にリモートの GET
を実行することが、戻り値を取得するための信頼できる唯一の方法になります。
PUT
操作の前に発生する GET
操作は常に同期になります。
7.8.1. 分散された GET および PUT 操作
PUT
操作を実行する前に、キャッシュが GET
操作を実行することがあります。
GET
操作は同期であるにも関わらず、すべての応答を待たないため、無駄になるリソースが発生します。GET
処理は最初に受信する有効な応答を許可するため、パフォーマンスとクラスターの大きさとの関連性はありません。
Flag.SKIP_REMOTE_LOOKUP
フラグを使用します。
java.util.Map
インターフェースコントラクトに違反します。これは、信頼できず正確でない戻り値が特定のメソッドに提供されるため、コントラクトに違反することになります。そのため、必ずこれらの戻り値が設定上重要な目的に使用されないようにしてください。
第8章 レプリケーションモードのセットアップ
8.1. レプリケーションモードについて
8.2. 最適化されたレプリケーションモードの使用
8.3. レプリケーションモードの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
手順8.1 replicated-cache
要素
<cache-container name="clustered" default-cache="default" statistics="true"> <transport executor="infinispan-transport" lock-timeout="60000"/> <replicated-cache name="default" mode="SYNC" start="EAGER" statistics="true"> <transaction mode="NONE" /> </replicated-cache> </cache-container>
重要
replicated-cache
要素は、以下のパラメーターを使用して分散キャッシュの設定を行います。
name
パラメーターは、キャッシュの一意の ID を提供します。mode
パラメーターは、クラスター化されたキャッシュモードを設定します。有効な値はSYNC
(同期) とASYNC
(非同期) です。start
パラメーターは、サーバーの起動時か、サーバーが要求またはデプロイされるときにキャッシュを起動させるかどうかを指定します。statistics
がコンテナーレベルで有効にされている場合、statistics
属性をfalse
に設定することにより、キャッシュごとの統計は、監視を必要としないキャッシュについては選択的に無効にすることができます。transaction
要素は、レプリケートされたキャッシュのトランザクションモードをセットアップします。重要
リモートクライアントサーバーモードでは、JBoss Data Grid が互換モードで使用され、クラスターに JBoss Data Grid サーバーインスタンスとライブラリーインスタンスの両方が含まれない限り、トランザクション要素がNONE
に設定されます。このときにトランザクションがライブラリーモードインスタンスで設定される場合は、サーバーインスタンスでもトランザクションを設定する必要があります。
cache-container
および locking
の詳細については、該当する章を参照してください。
8.4. レプリケーションモードの設定 (ライブラリーモード)
手順8.2 レプリケーションモードの設定
クラスタリング要素の設定
<clustering mode="replication"> <sync replTimeout="${TIME}" /> <stateTransfer chunkSize="${SIZE}" fetchInMemoryState="{true/false}" awaitInitialTransfer="{true/false}" timeout="${TIME}" />
clustering
要素のmode
パラメーター値は、キャッシュに選択されたクラスタリングモードを決定します。sync
要素のreplTimeout
パラメーターは、リモート呼び出し後の確認に設定される最大の時間範囲 (ミリ秒単位) を指定します。この時間範囲が確認なしに終了する場合、例外がスローされます。stateTransfer
要素は、ノードがクラスターを脱退するか、またはクラスターに参加する際に状態がどのように転送されるかを指定します。これは以下のパラメーターを使用します。chunkSize
パラメーターは、 1 つの塊で転送されるキャッシュエントリーの数です。デフォルトのchunkSize
値は 512 です。chunkSize
は多くのパラメーター (エントリーのサイズなど) に基づき、最良の設定を探す必要があります。大きいキャッシュエントリーの値を変更するには、小さい塊が推奨されます。小さいキャッシュエントリーの場合は、chunkSize
を増やすと、パフォーマンスが向上します。fetchInMemoryState
パラメーターは、true
に設定された場合、起動時に近接キャッシュから状態の情報を要求します。これは、キャッシュの起動時間に影響を与えます。キャッシュの不整合を回避する共有キャッシュストアがない場合は、デフォルト値をtrue
に設定します。awaitInitialTransfer
パラメーターにより、参加者ノードでのメソッドCacheManager.getCache()
の最初の呼び出しがブロックされ、参加が完了し、キャッシュが近接キャッシュからの状態の受信を完了するまで待機します (fetchInMemoryState
が有効な場合)。このオプションは、分散キャッシュとレプリケートされたキャッシュにのみ適用され、デフォルトで有効になります。timeout
パラメーターは、要求された状態の近接キャッシュからの応答をキャッシュが待機する最大時間 (ミリ秒単位) を指定します。timeout
期間内に応答が受信されない場合、起動プロセスは中止され、例外がスローされます。状態転送に失敗した結果、キャッシュはインスタンスで利用できません。
トランスポート設定の指定
<global> <transport clusterName="${NAME}" distributedSyncTimeout="${TIME}" transportClass="${CLASS}" /> </global>
transport
要素は、以下のようにキャッシュコンテナのトランスポート設定を定義します。clusterName
パラメーターはクラスターの名前を指定します。ノードは同じ名前を共有するクラスターのみに接続できます。distributedSyncTimeout
パラメーターは、分散ロック上でロックを取得するために待機する時間を指定します。この分散ロックにより、単一キャッシュは一度に状態を転送するか、または状態をリハッシュすることができます。transportClass
パラメーターは、キャッシュコンテナのネットワークトランスポートを表すクラスを指定します。
8.5. 同期および非同期のレプリケーション
- 同期レプリケーションは、クラスターの全ノードで変更がレプリケートされるまでスレッドや呼び出し側 (
put()
操作の場合など) をブロックします。確認応答を待つために、同期レプリケーションでは操作が終了する前にすべてのレプリケーションが正常に適用されます。 - 非同期レプリケーションはノードからの応答を待つ必要がないため、同期レプリケーションよりもかなり高速になります。非同期レプリケーションはバックグラウンドでレプリケーションを実行し、呼び出しは即座に返されます。非同期レプリケーション中に発生したエラーはログに書き込まれます。そのため、クラスターのすべてのキャッシュインスタンスでトランザクションが正常にレプリケートされなくても、トランザクションは正常に終了することが可能です。
8.5.1. 非同期レプリケーションの挙動に対するトラブルシューティング
- 状態転送を無効にし、
ClusteredCacheLoader
を使用して必要な時にリモート状態をレイジーにルックアップします。 - 状態転送と
REPL_SYNC
を有効にします。非同期 API (cache.putAsync(k, v)
など) を使用して「fire-and-forget」機能をアクティベートします。 - 状態転送と
REPL_ASYNC
を有効にします。PRC はすべて同期的になりますが、レプリケーションキューを有効にすると (非同期モードで推奨) クライアントスレッドは中断されません。
8.6. レプリケーションキュー
- 以前に設定された間隔。
- 要素数を超えるキューサイズ。
- 以前に設定された間隔と要素数を超えるキューサイズの組み合わせ。
8.6.1. レプリケーションキューの使用
- 非同期マーシャリングを無効にします。
max-threads
数の値を、transport executor
に対して1
に設定します。transport executor
は次のようにstandalone.xml
またはclustered.xml
で定義されます。<transport executor="infinispan-transport"/>
queue-flush-interval
、値はミリ秒単位) やキューサイズ (queue-size
) と共に次のように設定することができます。
例8.1 非同期モードのレプリケーションキュー
<replicated-cache name="asyncCache" start="EAGER" mode="ASYNC" batching="false" indexing="NONE" statistics="true" queue-size="1000" queue-flush-interval="500"> <!-- Additional configuration information here --> </replicated-cache>
8.7. レプリケーション保証について
8.8. 内部ネットワークのレプリケーショントラフィック
IP
アドレスを介したトラフィックにパブリック IP
アドレスを介したトラフィックよりも低い課金を行ったり、内部ネットワークトラフィックにまったく課金しないことがあります (GoGrid など)。低料金で利用できるよう、内部ネットワークを使用してレプリケーションのトラフィックを転送するよう Red Hat JBoss Data Grid を設定することが可能です。このような設定では、割り当てられた内部 IP
アドレスを調べるのは簡単ではありませんが、JBoss Data Grid は JGroups インターフェースを使用してこの問題を解決します。
第9章 インバリデーションモードのセットアップ
9.1. インバリデーションモードについて
9.2. インバリデーションモードの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
手順9.1 invalidation-cache
要素
<cache-container name="local" default-cache="default" statistics="true"> <invalidation-cache name="default" mode="ASYNC" start="EAGER" statistics="true"> <!-- Additional configuration information here --> </invalidation-cache> </cache-container>
invalidation-cache
要素は、以下のパラメーターを使用して分散キャッシュの設定を行います。
name
パラメーターは、キャッシュの一意の ID を提供します。mode
パラメーターは、クラスター化されたキャッシュモードを設定します。有効な値はSYNC
(同期) とASYNC
(非同期) です。start
パラメーターは、サーバーの起動時か、サーバーが要求またはデプロイされるときにキャッシュを起動させるかどうかを指定します。statistics
がコンテナーレベルで有効にされている場合、statistics
属性をfalse
に設定することにより、キャッシュごとの統計は、監視を必要としないキャッシュについては選択的に無効にすることができます。
重要
cache-container
、locking
、および transaction
要素について詳しくは、該当する章を参照してください。
9.3. インバリデーションモードの設定 (ライブラリーモード)
手順9.2 インバリデーションモードの設定
クラスタリング要素の設定
<clustering mode="invalidation"> <sync replTimeout="${TIME}" /> <stateTransfer chunkSize="${SIZE}" fetchInMemoryState="{true/false}" awaitInitialTransfer="{true/false}" timeout="${TIME}" />
clustering
要素のmode
パラメーター値は、キャッシュに選択されたクラスタリングモードを決定します。sync
要素のreplTimeout
パラメーターは、リモート呼び出し後の確認に設定される最大の時間範囲 (ミリ秒単位) を指定します。この時間範囲が確認なしに終了する場合、例外がスローされます。stateTransfer
要素は、ノードがクラスターを出るか、またはクラスターに参加する際に状態がどのように転送されるかを指定します。これは以下のパラメーターを使用します。chunkSize
パラメーターは、転送するキャッシュエントリーの状態バッチのサイズを指定します。この値が0
より大きい場合、設定される値は送信されるチャンクのサイズになります。値が0
より小さい場合、すべての状態は同時に転送されます。true
に設定されるfetchInMemoryState
パラメーターは、起動時に隣接したキャッシュから状態についての情報を要求します。これは、キャッシュの起動時間に影響を与えます。awaitInitialTransfer
パラメーターにより、参加者ノードでのメソッドCacheManager.getCache()
の最初の呼び出しがブロックされ、参加が完了し、キャッシュが近接キャッシュからの状態の受信を完了するまで待機します (fetchInMemoryState
が有効な場合)。このオプションは、分散キャッシュとレプリケートされたキャッシュにのみ適用され、デフォルトで有効になります。timeout
パラメーターは、要求された状態の近接キャッシュからの応答をキャッシュが待機する最大時間 (ミリ秒単位) を指定します。timeout
の時間内に応答を受け取らない場合は、起動プロセスが中止され、例外がスローされます。
トランスポート設定の指定
<global> <transport clusterName="${NAME}" distributedSyncTimeout="${TIME}" transportClass="${CLASS}" /> </global>
transport
要素は、以下のようにキャッシュコンテナのトランスポート設定を定義します。clusterName
パラメーターはクラスターの名前を指定します。ノードは同じ名前を共有するクラスターのみに接続できます。distributedSyncTimeout
パラメーターは、分散ロック上でロックを取得するために待機する時間を指定します。この分散ロックにより、単一キャッシュは一度に状態を転送するか、または状態をリハッシュすることができます。transportClass
パラメーターは、キャッシュコンテナのネットワークトランスポートを表すクラスを指定します。
9.4. 同期的/非同期の無効化
- 同期的な無効化は、クラスターのすべてのキャッシュが無効化メッセージを受信し、古いデータをエビクトするまでスレッドをブロックします。
- 非同期的な無効化は、応答待ちのスレッドをブロックせずに無効化メッセージがブロードキャストされる fire-and-forget モードで操作します。
9.5. 1 次キャッシュと無効化
パート V. リモートクライアントサーバーモードインターフェース
- 非同期 API (リモートクライアントサーバーモードで Hot Rod クライアントを併用する場合のみ使用可能)
- REST インターフェース
- Memcached インターフェース
- Hot Rod インターフェース
- RemoteCache API
第10章 非同期 API
Async
を追加します。非同期メソッドは、操作の結果が含まれる Future を返します。
Cache(String, String)
とパラメーター化されたキャッシュでは、Cache.put(String key, String value)
は String を返します。また、Cache.putAsync(String key, String value)
は Future(String)
を返します。
10.1. 非同期 API の利点
- 同期通信が保証される (エラーと例外を処理する機能が追加される)。
- 呼び出しが完了するまでスレッドの操作をブロックする必要がない。
例10.1 非同期 API の使用
Set<Future<?>> futures = new HashSet<Future<?>>(); futures.add(cache.putAsync("key1", "value1")); futures.add(cache.putAsync("key2", "value2")); futures.add(cache.putAsync("key3", "value3"));
futures.add(cache.putAsync(key1, value1));
futures.add(cache.putAsync(key2, value2));
futures.add(cache.putAsync(key3, value3));
10.2. 非同期プロセスについて
- ネットワークコール
- マーシャリング
- キャッシュストアへの書き込み (オプション)
- ロック
10.3. 戻り値と非同期 API
Future
または NotifyingFuture
を返す必要があります。
注記
NotifyingFutures
は、JBoss Data Grid ライブラリーモードでのみ利用できます。
Future.get()
第11章 REST インターフェース
11.1. Ruby クライアントコード
例11.1 Ruby での REST API の使用
require 'net/http' http = Net::HTTP.new('localhost', 8080) #An example of how to create a new entry http.post('/rest/MyData/MyKey', 'DATA_HERE', {"Content-Type" => "text/plain"}) #An example of using a GET operation to retrieve the key puts http.get('/rest/MyData/MyKey').body #An Example of using a PUT operation to overwrite the key http.put('/rest/MyData/MyKey', 'MORE DATA', {"Content-Type" => "text/plain"}) #An example of Removing the remote copy of the key http.delete('/rest/MyData/MyKey') #An example of creating binary data http.put('/rest/MyImages/Image.png', File.read('/Users/michaelneale/logo.png'), {"Content-Type" => "image/png"})
11.2. Ruby のサンプルで JSON を使用
ruby で JavaScript Object Notation (JSON) を使用して Red Hat JBoss Data Grid の REST インターフェースと対話するために、JSON Ruby をインストールし (プラットフォームのパッケージマネージャーに問い合わせるか、Ruby ドキュメンテーションを参照)、以下のコードを使用して要件を宣言します。
require 'json'
以下のコードは、Ruby で JavaScript Object Notation (JSON) と PUT
関数を使用して特定のデータ (この場合は、個人の名前と年齢) を送信する例です。
data = {:name => "michael", :age => 42 } http.put('/rest/Users/data/0', data.to_json, {"Content-Type" => "application/json"})
11.3. Python クライアントコード
例11.2 Python での REST API の使用
import httplib #How to insert data conn = httplib.HTTPConnection("localhost:8080") data = "SOME DATA HERE \!" #could be string, or a file... conn.request("POST", "/rest/Bucket/0", data, {"Content-Type": "text/plain"}) response = conn.getresponse() print response.status #How to retrieve data import httplib conn = httplib.HTTPConnection("localhost:8080") conn.request("GET", "/rest/Bucket/0") response = conn.getresponse() print response.status print response.read()
11.4. Java クライアントコード
例11.3 インポートの定義
import java.io.BufferedReader;import java.io.IOException; import java.io.InputStreamReader;import java.io.OutputStreamWriter; import java.net.HttpURLConnection;import java.net.URL;
例11.4 文字列値をキャッシュに追加
public class RestExample { /** * Method that puts a String value in cache. * @param urlServerAddress * @param value * @throws IOException */ public void putMethod(String urlServerAddress, String value) throws IOException { System.out.println("----------------------------------------"); System.out.println("Executing PUT"); System.out.println("----------------------------------------"); URL address = new URL(urlServerAddress); System.out.println("executing request " + urlServerAddress); HttpURLConnection connection = (HttpURLConnection) address.openConnection(); System.out.println("Executing put method of value: " + value); connection.setRequestMethod("PUT"); connection.setRequestProperty("Content-Type", "text/plain"); connection.setDoOutput(true); OutputStreamWriter outputStreamWriter = new OutputStreamWriter(connection.getOutputStream()); outputStreamWriter.write(value); connection.connect(); outputStreamWriter.flush(); System.out.println("----------------------------------------"); System.out.println(connection.getResponseCode() + " " + connection.getResponseMessage()); System.out.println("----------------------------------------"); connection.disconnect(); }
例11.5 キャッシュから文字列値を取得
/** * Method that gets an value by a key in url as param value. * @param urlServerAddress * @return String value * @throws IOException */ public String getMethod(String urlServerAddress) throws IOException { String line = new String(); StringBuilder stringBuilder = new StringBuilder(); System.out.println("----------------------------------------"); System.out.println("Executing GET"); System.out.println("----------------------------------------"); URL address = new URL(urlServerAddress); System.out.println("executing request " + urlServerAddress); HttpURLConnection connection = (HttpURLConnection) address.openConnection(); connection.setRequestMethod("GET"); connection.setRequestProperty("Content-Type", "text/plain"); connection.setDoOutput(true); BufferedReader bufferedReader = new BufferedReader(new InputStreamReader(connection.getInputStream())); connection.connect(); while ((line = bufferedReader.readLine()) != null) { stringBuilder.append(line + '\n'); } System.out.println("Executing get method of value: " + stringBuilder.toString()); System.out.println("----------------------------------------"); System.out.println(connection.getResponseCode() + " " + connection.getResponseMessage()); System.out.println("----------------------------------------"); connection.disconnect(); return stringBuilder.toString(); }
例11.6 Java Main メソッドの使用
/** * Main method example. * @param args * @throws IOException */ public static void main(String[] args) throws IOException { //Note that the cache name is "cacheX" RestExample restExample = new RestExample(); restExample.putMethod("http://localhost:8080/rest/cacheX/1", "Infinispan REST Test"); restExample.getMethod("http://localhost:8080/rest/cacheX/1"); } }
11.5. REST インターフェースコネクター
- Hot Rod ベースコネクターの設定を定義する
hotrod-connector
要素。 - memcached ベースコネクターの設定を定義する
memcached-connector
要素。 - REST インターフェースベースのコネクターの設定を定義する
rest-connector
要素。
<socket-binding-group />
内で宣言されたソケットバインディングを使用し、local
コンテナーで宣言されたキャッシュを公開し、他のすべての設定でデフォルト値を使用して Hot Rod、Memcached、または REST サーバーが有効になります。以下の例は、Hot Rod、Memcached、および REST サーバーに接続する方法を示しています。
<rest-connector virtual-server="default-host" cache-container="local" security-domain="other" auth-method="BASIC"/>
11.5.1. REST コネクターの設定
rest-connector
要素を設定します。
手順11.1 リモートクライアントサーバーモード用 REST コネクターの設定
<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:endpoint:6.1"> <rest-connector virtual-server="default-host" cache-container="local" context-path="${CONTEXT_PATH}" security-domain="${SECURITY_DOMAIN}" auth-method="${METHOD}" security-mode="${MODE}" /> </subsystem>
rest-connector
要素は、REST コネクターの設定情報を指定します。
virtual-server
パラメーターは、REST コネクターで使用される仮想サーバーを指定します。このパラメーターのデフォルト値はdefault-host
です。これはオプションパラメーターです。cache-container
パラメーターは、REST コネクターで使用されるキャッシュコンテナーを指定します。これは必須パラメーターです。context-path
パラメーターは、REST コネクターのコンテキストパスを指定します。このパラメーターのデフォルト値は空の文字列 (""
) です。これはオプションパラメーターです。security-domain
パラメーターは、REST エンドポイントへのアクセスを認証するためにセキュリティーサブシステムで宣言された指定済みドメインを使用することを指定します。これはオプションパラメーターです。このパラメーターが省略されると、認証は実行されません。auth-method
パラメーターは、エンドポイントのクレデンシャルを取得するために使用するメソッドを指定します。このパラメーターのデフォルト値はBASIC
です。サポートされる別の値にはBASIC
、DIGEST
、およびCLIENT-CERT
があります。これはオプションパラメーターです。security-mode
パラメーターは、書き込み操作 (PUT、POST、DELETE など) または読み取り操作 (GET や HEAD など) に対してのみ認証が必要かどうかを指定します。このパラメーターの有効な値はWRITE
(書き込み操作のみを認証する場合) またはREAD_WRITE
(読み書き操作を認証する場合) です。このパラメーターのデフォルト値はREAD_WRITE
です。
11.6. REST インターフェースの使用
- データの追加
- データの取得
- データの削除
11.6.1. REST を使用したデータの追加
- HTTP
PUT
メソッド - HTTP
POST
メソッド
PUT
メソッドと POST
メソッドが使用される場合、要求の本文には、ユーザーにより追加された情報を含むこのデータが含まれます。
PUT
メソッドと POST
メソッドの両方には、Content-Type ヘッダーが必要です。
11.6.1.1. PUT /{cacheName}/{cacheKey} について
PUT
要求により、提供されたキーを使用して要求本文からのペイロードがターゲットキャッシュに配置されます。このタスクが正常に完了するには、ターゲットキャッシュがサーバーに存在する必要があります。
hr
がキャッシュ名であり、payRoll%2F3
がキーです。値 %2F
は、/
がキーで使用されたことを示します。
http://someserver/rest/hr/payRoll%2F3
Time-To-Live
値と Last-Modified
値が更新されます。
注記
/
を表す値 %2F
を含むキャッシュキー (提供された例を参照) を正常に実行できます。
-Dorg.apache.tomcat.util.buf.UDecoder.ALLOW_ENCODED_SLASH=true
11.6.1.2. POST /{cacheName}/{cacheKey} について
POST
メソッドにより、提供されたキーを使用して (要求本文からの) ペイロードがターゲットキャッシュに配置されます。ただし、POST
メソッドでは、値がキャッシュ/キーに存在する場合に、HTTP CONFLICT
ステータスが返され、内容が更新されません。
11.6.2. REST を使用したデータの取得
- HTTP
GET
メソッド。 - HTTP
HEAD
メソッド。
11.6.2.1. GET /{cacheName}/{cacheKey} について
GET
メソッドは、応答の本文として、提供された cacheName
に存在し、関連するキーに一致するデータを返します。Content-Type ヘッダーは、データのタイプを提供します。ブラウザーはキャッシュに直接アクセスできます。
11.6.2.2. HEAD /{cacheName}/{cacheKey} について
HEAD
メソッドは、GET
メソッドと同様に動作しますが、コンテンツを返しません (ヘッダーフィールドが返されます)。
11.6.3. REST を使用したデータの削除
DELETE
メソッドを使用してキャッシュからデータを取得します。DELETE
メソッドは以下のことを行えます。
- キャッシュエントリー/値を削除します。(
DELETE /{cacheName}/{cacheKey}
) - キャッシュからすべてのエントリーを削除します。(
DELETE /{cacheName}
)
11.6.3.1. DELETE /{cacheName}/{cacheKey} について
DELETE /{cacheName}/{cacheKey}
) で使用された場合、DELETE
メソッドは提供されたキーのキャッシュからキー/値を削除します。
11.6.3.2. DELETE /{cacheName} について
DELETE /{cacheName}
) では、DELETE
メソッドが名前付きキャッシュ内のすべてのエントリーを削除します。正常な DELETE
操作後に、HTTP ステータスコード 200
が返されます。
11.6.3.3. バックグラウンド削除操作
performAsync
ヘッダーの値を true
に設定して、削除操作がバックグラウンドで続行される状態で値がすぐに返されるようにします。
11.6.4. REST インターフェース操作ヘッダー
表11.1 ヘッダータイプ
ヘッダー | 必須/オプション | 値 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|---|
Content-Type | 必須 | - | - | Content-Type が application/x-java-serialized-object に設定された場合は、Java オブジェクトとして格納されます。 |
performAsync | 任意 | true/false | - | true に設定された場合は、すぐに返され、独自にクラスターにデータがレプリケートされます。この機能は、大量のデータ挿入と大きいクラスターを取り扱う場合に役に立ちます。 |
timeToLiveSeconds | 任意 | 数値 (正の値および負の値) | -1 (この値により、timeToLiveSeconds の直接的な結果としてエクスパレーションが回避されます。このデフォルト値よりも、他の場所で設定されたエクスパレーションの値が優先されます。) | 該当するエントリーが自動的に削除されるまでの秒数を反映します。timeToLiveSeconds に負の値を設定すると、デフォルト値と同じ結果が提供されます。 |
maxIdleTimeSeconds | 任意 | 数値 (正の値および負の値) | -1 (この値により、maxIdleTimeSeconds の直接的な結果としてエクスパレーションが回避されます。このデフォルト値よりも、他の場所で設定されたエクスパレーションの値が優先されます。) | エントリーが自動的に削除される場合の、最後の使用時以降の秒数を含みます。負の値を渡すと、デフォルト値と同じ結果が提供されます。 |
timeToLiveSeconds
ヘッダーと maxIdleTimeSeconds
ヘッダーには以下の組み合わせを設定できます。
timeToLiveSeconds
ヘッダーとmaxIdleTimeSeconds
ヘッダーに値0
が割り当てられた場合、キャッシュは、 XML を使用するか、またはプログラミングにより設定されたデフォルトのtimeToLiveSeconds
値とmaxIdleTimeSeconds
値を使用します。maxIdleTimeSeconds
ヘッダー値のみが0
に設定された場合は、timeToLiveSeconds
値をパラメーター (または、デフォルトの-1
(パラメーターが存在しない場合)) として渡す必要があります。また、maxIdleTimeSeconds
パラメーター値は、 XML を使用するか、プログラミングにより、設定された値にデフォルトで設定されます。timeToLiveSeconds
ヘッダー値のみが0
に設定された場合は、エクスパレーションが即座に発生し、maxIdleTimeSeconds
値がパラメーターとして渡された値に設定されます (パラメーターが提供されなかった場合はデフォルトの-1
)。
各 REST インターフェースエントリーに対して、提供された URL でデータの状態を示す Last-Modified
ヘッダーとともに、ETags (エンティティータグ) が返されます。ETags は、帯域幅を節約するためにデータが変更された場合にのみ、データを要求する HTTP 操作で使用されます。以下のヘッダーは、ETags (エンティティータグ) ベースの楽観的ロックをサポートします。
表11.2 エンティティータグ関連ヘッダー
ヘッダー | アルゴリズム | 例 | 説明 |
---|---|---|---|
If-Match | If-Match = "If-Match" ":" ( "*" | 1#entity-tag ) | - | (リソースから以前に取得された) 指定されたエンティティーが最新であることを確認するために、関連するエンティティータグのリストとともに使用されます。 |
If-None-Match | - | (リソースから以前に取得された) 指定されたエンティティーが最新でないことを確認するために、関連するエンティティータグのリストとともに使用されます。この機能により、必要なときに、最小のトランザクションオーバーヘッドで、キャッシュされた情報が効率的に更新されます。 | |
If-Modified-Since | If-Modified-Since = "If-Modified-Since" ":" HTTP-date | If-Modified-Since: Sat, 29 Oct 1994 19:43:31 GMT | 要求されたバリアントの最終変更日時と、提供された時間および日付の値とを比較します。指定された日時以降に要求されたバリアントが変更されなかった場合は、エンティティーの代わりに 304 (未変更) 応答がメッセージ本文なしで返されます。 |
If-Unmodified-Since | If-Unmodified-Since = "If-Unmodified-Since" ":" HTTP-date | If-Unmodified-Since: Sat, 29 Oct 1994 19:43:31 GMT | 要求されたバリアントの最終変更日時と、提供された時間および日付の値とを比較します。指定された日時以降に要求されたリソースが変更されなかった場合は、指定された操作が実行されます。指定された日時以降に要求されたリソースが変更された場合は、操作が実行されず、エンティティーの代わりに 412 (事前条件失敗) 応答が返されます。 |
11.7. REST インターフェースセキュリティー
11.7.1. REST エンドポイントをパブリックインターフェースとして公開
management
の socket-binding
要素の interface
パラメーターの値を public
に変更します。
<socket-binding name="http" interface="public" port="8080"/>
11.7.2. REST エンドポイントのセキュリティーの有効化
注記
手順11.2 REST エンドポイントのセキュリティーの有効化
standalone.xml
に以下の変更を行います。
セキュリティーパラメーターの指定
rest エンドポイントでsecurity-domain
パラメーターおよびauth-method
パラメーターの有効な値を指定するようにします。これらのパラメーターの推奨設定は以下のとおりです。<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:endpoint:6.1"> <rest-connector virtual-server="default-host" cache-container="local" security-domain="other" auth-method="BASIC"/> </subsystem>
セキュリティードメイン宣言のチェック
セキュリティーサブシステムに、対応するセキュリティードメイン宣言が含まれるようにします。セキュリティードメイン宣言の設定の詳細については、JBoss Enterprise Application Platform 6 ドキュメンテーションを参照してください。アプリケーションユーザーの追加
該当するスクリプトを実行し、アプリケーションユーザーを追加する設定を入力します。adduser.sh
スクリプト ($JDG_HOME/bin
に存在) を実行します。- Windows システムでは、
adduser.bat
ファイル ($JDG_HOME/bin
に存在) を代わりに実行します。
- 追加するユーザーのタイプについて尋ねられたら、
b
を入力してApplication User (application-users.properties)
を選択します。 - リターンキーを押して、レルム (
ApplicationRealm
) のデフォルト値を使用します。 - ユーザー名とパスワードを指定します。
- 作成されたユーザーのロールを尋ねられたら、
REST
と入力します。 - プロンプトが表示されたら、ユーザー名とアプリケーションレルム情報が正しいことを確認し、"yes" と入力して作業を続行します。
作成されたアプリケーションユーザーの確認
作成されたアプリケーションユーザーが正しく設定されていることを確認します。application-users.properties
ファイル ($JDG_HOME/standalone/configuration/
に存在) にリストされた設定を確認します。以下は、このファイルの正しい設定の例です。user1=2dc3eacfed8cf95a4a31159167b936fc
application-roles.properties
ファイル ($JDG_HOME/standalone/configuration/
に存在) にリストされた設定を確認します。以下は、このファイルの正しい設定の例です。user1=REST
サーバーのテスト
サーバーを起動し、ブラウザーウィンドウに以下のリンクを入力して REST エンドポイントにアクセスします。http://localhost:8080/rest/namedCache
注記
GET 要求の使用をテストする場合は、405
応答コードが期待され、サーバーが正常に認証されたことが示されます。
第12章 Memcached インターフェース
12.1. Memcached サーバーについて
- スタンドアロン。各サーバーは、他の memcached サーバーと通信せずに独立して動作します。
- クラスター。サーバーはデータを他の memcached サーバーにレプリケートおよび分散します。
12.2. memcached 統計
表12.1 memcached 統計
統計 | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
uptime | 32 ビット符号なし整数。 | memcached インスタンスが利用可能であり、実行されている時間 (秒数単位) を含みます。 |
time | 32 ビット符号なし整数。 | 現在の時間を含みます。 |
version | 文字列 | 現在のバージョンを含みます。 |
curr_items | 32 ビット符号なし整数。 | インスタンスが現在格納しているアイテムの数を含みます。 |
total_items | 32 ビット符号なし整数。 | 存続期間中にインスタンスにより格納されたアイテムの合計数を含みます。 |
cmd_get | 64 ビット符号なし整数 | get 操作要求 (データ取得要求) の合計数を含みます。 |
cmd_set | 64 ビット符号なし整数 | 設定された操作要求 (データ格納要求) の合計数を含みます。 |
get_hits | 64 ビット符号なし整数 | 要求されたキーにあるキーの数を含みます。 |
get_misses | 64 ビット符号なし整数 | 要求されたキーにないキーの数を含みます。 |
delete_hits | 64 ビット符号なし整数 | 削除するキー (特定され正常に削除されたキー) の数を含みます。 |
delete_misses | 64 ビット符号なし整数 | 削除するキー (特定されず、削除できなかったキー) の数を含みます。 |
incr_hits | 64 ビット符号なし整数 | 増分するキー (特定され正常に増分されたキー) の数を含みます。 |
incr_misses | 64 ビット符号なし整数 | 増分するキー (特定されず、増分できなかったキー) の数を含みます。 |
decr_hits | 64 ビット符号なし整数 | 減分するキー (特定され正常に減分されたキー) の数を含みます。 |
decr_misses | 64 ビット符号なし整数 | 減分するキー (特定されず、減分できなかったキー) の数を含みます。 |
cas_hits | 64 ビット符号なし整数 | 比較し、スワップするキー (特定され正常に比較およびスワップされたキー) の数を含みます。 |
cas_misses | 64 ビット符号なし整数 | 比較し、スワップするキー (特定されず、比較およびスワップされなかったキー) の数を含みます。 |
cas_badval | 64 ビット符号なし整数 | 比較およびスワップが行われたが、元の値が提供された値に一致しなかったキーの数を含みます。 |
evictions | 64 ビット符号なし整数 | 実行されたエビクションコールの数を含みます。 |
bytes_read | 64 ビット符号なし整数 | ネットワークからサーバーが読み取ったバイトの合計数を含みます。 |
bytes_written | 64 ビット符号なし整数 | ネットワークからサーバーが書き込んだバイトの合計数を含みます。 |
12.3. Memcached インターフェースコネクター
- Hot Rod ベースコネクターの設定を定義する
hotrod-connector
要素。 - memcached ベースコネクターの設定を定義する
memcached-connector
要素。 - REST インターフェースベースのコネクターの設定を定義する
rest-connector
要素。
<socket-binding-group />
内で宣言されたソケットバインディングを使用し、local
コンテナーで宣言されたキャッシュを公開し、他のすべての設定でデフォルト値を使用して Hot Rod、Memcached、または REST サーバーが有効になります。以下の例は、Hot Rod、Memcached、および REST サーバーに接続する方法を示しています。
memcached
ソケットバインディングを使用して Memcached サーバーが有効になり、local
コンテナーで宣言された memcachedCache
キャッシュが公開され、他のすべての設定にデフォルト値が使用されます。
<memcached-connector socket-binding="memcached" cache-container="local"/>
12.3.1. Memcached コネクターの設定
connectors
要素内にある memcached コネクターを設定するために使用する属性を示しています。
手順12.1 リモートクライアントサーバーモードでの Memcached コネクターの設定
memcached-connector
要素は、memcached で使用する設定要素を定義します。
<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:endpoint:6.1"> <memcached-connector socket-binding="memcached" cache-container="local" worker-threads="${VALUE}" idle-timeout="{VALUE}" tcp-nodelay="{TRUE/FALSE}" send-buffer-size="{VALUE}" receive-buffer-size="${VALUE}" /> </subsystem>
socket-binding
パラメーターは、memcached コネクターで使用されるソケットバインディングポートを指定します。これは必須パラメーターです。cache-container
パラメーターは、memcached コネクターで使用されるキャッシュコンテナーを指定します。これは必須パラメーターです。worker-threads
パラメーターは、memcached コネクターで利用可能なワーカースレッドの数を指定します。このパラメーターのデフォルト値は、160 です。これはオプションパラメーターです。idle-timeout
パラメーターは、接続がタイムアウトするまでコネクターがアイドル状態のままになる時間 (ミリ秒単位) を指定します。このパラメーターのデフォルト値は-1
です (タイムアウト期間が設定されません)。これは、オプションパラメーターです。tcp-no-delay
パラメーターは、TCP パケットが遅延され一括して送信されるかを指定します。このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
になります。このパラメーターのデフォルト値は、true
です。これはオプションパラメーターです。send-buffer-size
パラメーターは、memcached コネクターの送信バッファーのサイズを指定します。このパラメーターのデフォルト値は TCP スタックバッファーのサイズです。これはオプションパラメーターです。receive-buffer-size
パラメーターは、memcached コネクターの受信バッファーのサイズを指定します。このパラメーターのデフォルト値は TCP スタックバッファーのサイズです。これはオプションパラメーターです。
12.4. Memcached インターフェースセキュリティー
12.4.1. Memcached エンドポイントをパブリックインターフェースとして公開
management
の socket-binding
要素の interface
パラメーターの値を public
に変更します。
<socket-binding name="memcached" interface="public" port="11211" />
第13章 Hot Rod インターフェース
13.1. Hot Rod について
13.2. Memcached ではなく Hot Rod を使用する利点
- Memcached
- memcached プロコトルでは、サーバーエンドポイントが memcached text wire protocol を使用します。memcached wire protocol の利点は、一般的に使用されていることであり、これはほとんどのプラットフォームで利用できます。memcached を使用する場合は、クラスタリング、スケーラビリティの状態共有、および高可用性を含む JBoss Data Grid のすべての機能を利用できます。ただし、memcached プロトコルには dynamicity がなく、クラスターのいずれかのノードで障害が発生したときにクライアント上のサーバーノードのリストを手動で更新する必要があります。また、memcached クライアントはクラスターのデータの場所を認識しません。つまり、クライアントは非所有者のノードからデータを要求し、データをクライアントに返す前に、そのノードから実際の所有者への追加の要求のペナルティーが発生します。この結果、Hot Rod プロトコルは memcached よりも優れたパフォーマンスを提供できます。
- Hot Rod
- JBoss Data Grid の Hot Rod プロトコルは、memcached のすべての機能を提供するバイナリーワイヤープロトコルであり、優れたスケーリング、持続性、および弾力性を提供します。Hot Rod プロトコルは、リモートキャッシュで各ノードのホスト名とポートを必要としませんが、memcached ではこれらのパラメーターを指定する必要があります。Hot Rod クライアントはクラスター化された Hot Rod サーバーのトポロジーの変更を自動的に検出します。新しいノードがクラスターに参加したり、クラスターから脱退したりすると、クライアントは Hot Rod サーバートポロジービューを更新します。この結果、Hot Rod では、設定と保守が容易になり、動的なロードバランシングとフェイルオーバーの利点が提供されます。また、Hot Rod ワイヤープロトコルは分散キャッシュに接続するときにスマートルーティングを使用します。この場合に、サーバーノードとクライアント間で一貫したハッシュアルゴリズムが共有され、memcached よりも高速な読み取りおよび書き込み機能が提供されます。
警告
cacheManager.getCache
メソッドを使用してキャッシュを取得できます。
13.3. Hot Rod ハッシュ機能
13.4. Hot Rod インターフェースコネクター
- Hot Rod ベースコネクターの設定を定義する
hotrod-connector
要素。 - memcached ベースコネクターの設定を定義する
memcached-connector
要素。 - REST インターフェースベースのコネクターの設定を定義する
rest-connector
要素。
<socket-binding-group />
内で宣言されたソケットバインディングを使用し、local
コンテナーで宣言されたキャッシュを公開し、他のすべての設定でデフォルト値を使用して Hot Rod、Memcached、または REST サーバーが有効になります。以下の例は、Hot Rod、Memcached、および REST サーバーに接続する方法を示しています。
hotrod
ソケットバインディングを使用して Hot Rod サーバーが有効になります。
<hotrod-connector socket-binding="hotrod" cache-container="local" />
<topology-state-transfer />
子要素をコネクターに追加することにより、調整できます。
<hotrod-connector socket-binding="hotrod" cache-container="local"> <topology-state-transfer lazy-retrieval="false" lock-timeout="1000" replication-timeout="5000" /> </hotrod-connector>
注記
13.4.1. Hot Rod コネクターの設定
hotrod-connector
要素と topology-state-transfer
要素は、次の手順に基いて設定する必要があります。
手順13.1 リモートクライアントサーバーモード用 Hot Rod コネクターの設定
<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:endpoint:6.1"> <hotrod-connector socket-binding="hotrod" cache-container="local" worker-threads="${VALUE}" idle-timeout="${VALUE}" tcp-nodelay="${TRUE/FALSE}" send-buffer-size="${VALUE}" receive-buffer-size="${VALUE}" /> <topology-state-transfer lock-timeout"="${MILLISECONDS}" replication-timeout="${MILLISECONDS}" external-host="${HOSTNAME}" external-port="${PORT}" lazy-retrieval="${TRUE/FALSE}" await-initial-transfer="${TRUE/FALSE}" /> </subsystem>
hotrod-connector
要素は、Hot Rod で使用する設定要素を定義します。socket-binding
パラメーターは、Hot Rod コネクターで使用されるソケットバインディングポートを指定します。これは必須パラメーターです。cache-container
パラメーターは、Hot Rod コネクターで使用されるキャッシュコンテナーを指定します。これは必須パラメーターです。worker-threads
パラメーターは、Hot Rod コネクターで利用可能なワーカースレッドの数を指定します。このパラメーターのデフォルト値は、160
です。これはオプションパラメーターです。idle-timeout
パラメーターは、接続がタイムアウトするまでコネクターがアイドル状態のままになる時間 (ミリ秒単位) を指定します。このパラメーターのデフォルト値は-1
です (タイムアウト期間が設定されません)。これは、オプションパラメーターです。tcp-no-delay
パラメーターは、TCP パケットが遅延され一括して送信されるかを指定します。このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
になります。このパラメーターのデフォルト値は、true
です。これはオプションパラメーターです。send-buffer-size
パラメーターは、Hot Rod コネクターの送信バッファーのサイズを指定します。このパラメーターのデフォルト値は TCP スタックバッファーのサイズです。これはオプションパラメーターです。receive-buffer-size
パラメーターは、Hot Rod コネクターの受信バッファーのサイズを指定します。このパラメーターのデフォルト値は TCP スタックバッファーのサイズです。これはオプションパラメーターです。
topology-state-transfer
要素は、Hot Rod コネクターのトポロジー状態転送設定を指定します。この要素はhotrod-connector
要素内でのみ使用できます。lock-timeout
パラメーターは、ロックを取得しようとする操作がタイムアウトする時間を指定します。このパラメーターのデフォルト値は10
秒です。これはオプションパラメーターです。replication-timeout
パラメーターは、レプリケーション操作がタイムアウトする時間 (ミリ秒単位) を指定します。このパラメーターのデフォルト値は10
秒です。これはオプションパラメーターです。external-host
パラメーターは、トポロジー情報にリストされたクライアントに Hot Rod サーバーが送信するホスト名を指定します。このパラメーターのデフォルト値は、ホストアドレスです。これはオプションパラメーターです。external-port
パラメーターは、トポロジー情報にリストされたクライアントに Hot Rod サーバーが送信するポートを指定します。このパラメーターのデフォルト値は、設定されたポートです。これはオプションパラメーターです。lazy-retrieval
パラメーターは、Hot Rod コネクターが取得操作をレイジーに実行するかどうかを指定します。このパラメーターのデフォルト値はtrue
です。これはオプションパラメーターです。await-initial-transfer
パラメーターは、初期状態の取得を起動時にすぐに行うかどうかを指定します。このパラメーターは、lazy-retrieval
がfalse
に設定されている場合のみ適用されます。このパラメーターのデフォルト値はtrue
です。
13.5. Hot Rod ヘッダー
13.5.1. Hot Rod ヘッダーデータタイプ
表13.1 ヘッダーデータタイプ
データタイプ | サイズ | 説明 |
---|---|---|
vInt | 1〜5 バイト。 | 符号なし可変長整数値。 |
vLong | 1〜9 バイト。 | 符号なし可変長ロング値。 |
文字列 | - | 文字列は常に UTF-8 エンコーディングを使用して表されます。 |
13.5.2. 要求ヘッダー
表13.2 要求ヘッダーフィールド
フィールド名 | データタイプ/サイズ | 説明 |
---|---|---|
Magic | 1 バイト | ヘッダーが要求ヘッダーまたは応答ヘッダーであるかどうかを示します。 |
Message ID | vLong | メッセージ ID を含みます。この一意の ID は、要求に応答するときに使用されます。これにより、Hot Rod クライアントは非同期でプロトコルを実装できるようになります。 |
Version | 1 バイト | Hot Rod サーバーバージョンを含みます。 |
Opcode | 1 バイト | 関連する操作コードを含みます。要求ヘッダー内でopcode には要求操作コードのみを含めることができます。 |
Cache Name Length | vInt | キャッシュ名の長さを格納します。キャッシュ名の長さが 0 に設定され、キャッシュ名に値が提供されない場合、操作はデフォルトのキャッシュと対話します。 |
Cache Name | 文字列 | 指定された操作のターゲットキャッシュの名前を格納します。この名前は、キャッシュ設定ファイルの事前定義済みキャッシュの名前に一致する必要があります。 |
Flags | vInt | システムに渡されるフラグを表す可変長の数値を含みます。さらに多くのバイトを読み取る必要があるかどうかを決定するために使用される最大ビットを除き、各ビットはフラグを表します。各フラグを表すためにビットを使用すると、フラグの組み合わせが連結された状態で表されます。 |
Client Intelligence | 1 バイト | サーバーに対するクライアント機能を示す値を含みます。 |
Topology ID | vInt | クライアントの最後の既知なビュー ID を含みます。基本的なクライアントはこのフィールドに値 0 を提供します。トポロジーまたはハッシュ情報をサポートするクライアントは、サーバーが現在のビュー ID に応答するまで値 0 (新しいビュー ID が現在のビュー ID を置き換えるためにサーバーにより返されるまで使用されます) を提供します。 |
Transaction Type | 1 バイト | 2 つの既知のトランザクションタイプのいずれかを表す値を含みます。現時点でサポートされている値は 0 のみです。 |
Transaction ID | バイトアレイ | 呼び出しに関連するトランザクションを一意に識別するバイトアレイを含みます。トランザクションタイプはこのバイトアレイの長さを決定します。Transaction Type の値が 0 に設定された場合、トランザクション ID は存在しません。 |
13.5.3. 応答ヘッダー
表13.3 応答ヘッダーフィールド
フィールド名 | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Magic | 1 バイト | ヘッダーが要求または応答ヘッダーであるかどうかを示します。 |
Message ID | vLong | メッセージ ID を含みます。この一意の ID は、応答を元の要求とペアにするために使用されます。これにより、Hot Rod クライアントは非同期でプロトコルを実装できるようになります。 |
Opcode | 1 バイト | 関連する操作コードを含みます。応答ヘッダー内で opcode には応答操作コードのみを含めることができます。 |
Status | 1 バイト | 応答のステータスを表すコードを含みます。 |
Topology Change Marker | 1 バイト | 応答がトポロジー変更情報に含まれるかどうかを示すマーカーバイトを含みます。 |
13.5.4. トポロジー変更ヘッダー
topology ID
と、クライアントにより送信された topology ID
を比較し、2 つの値が異なる場合は、新しい topology ID
を返します。
13.5.4.1. トポロジー変更マーカー値
Topology Change Marker
フィールドの有効な値のリストです。
表13.4 Topology Change Marker フィールド値
値 | 説明 |
---|---|
0 | トポロジーの変更情報は追加されません。 |
1 | トポロジーの変更情報が追加されます。 |
13.5.4.2. トポロジー認識クライアントのトポロジー変更ヘッダー
表13.5 トポロジー変更ヘッダーフィールド
応答ヘッダーフィールド | データタイプ/サイズ | 説明 |
---|---|---|
Response Header with Topology Change Marker | - | - |
Topology ID | vInt | - |
Num Servers in Topology | vInt | クラスターで稼働している Hot Rod サーバーの数を含みます。一部のノードのみが Hot Rod サーバーを稼働している場合に、この値は、クラスター全体のサブセットになることがあります。 |
mX: Host/IP Length | vInt | 個別クラスターメンバーのホスト名または IP アドレスの長さを含みます。可変長により、この要素にはホスト名、IPv4、および IPv6 アドレスを含めることができます。 |
mX: Host/IP Address | 文字列 | 個別クラスターメンバーのホスト名または IP アドレスを含みます。Hot Rod クライアントはこの情報を使用して個別クラスターメンバーにアクセスします。 |
mX: Port | 符号なしショート。2 バイト | クラスターメンバーと通信するために Hot Rod クライアントが使用するポートを含みます。 |
mX
の 3 つのエントリーが繰り返されます。トポロジーの情報フィールド内の最初のサーバーには接頭辞 m1
が付けられ、X
の値が num servers in topology
フィールドで指定されたサーバーの数と等しくなるまで、各追加サーバーに対して数値が 1 つずつ増分されます。
13.5.4.3. ハッシュ配布認識クライアントのトポロジー変更ヘッダー
表13.6 トポロジー変更ヘッダーフィールド
フィールド | データタイプ/サイズ | 説明 |
---|---|---|
Response Header with Topology Change Marker | - | - |
Topology ID | vInt | - |
Number Key Owners | 符号なしショート、2 バイト | 配布された各キーに対してグローバルに設定されたコピーの数を含みます。配布がキャッシュで設定されていない場合は、値 0 を含みます。 |
Hash Function Version | 1 バイト | 使用中のハッシュ機能へのポインターを含みます。配布がキャッシュで設定されていない場合は、値 0 を含みます。 |
Hash Space Size | vInt | ハッシュコード生成に関連するすべてのモジュール計算のために JBoss Data Grid により使用されるモジュールを含みます。クライアントはこの情報を使用して正しいハッシュ計算をキーに適用します。配布がキャッシュで設定されていない場合は、値 0 を含みます。 |
Number servers in topology | vInt | クラスター内で稼働している Hot Rod サーバーの数を含みます。一部のノードのみが Hot Rod サーバーを稼働している場合に、この値は、クラスター全体のサブセットになることがあります。また、この値はヘッダーに含まれるホストとポートのペアの数を表します。 |
Number Virtual Nodes Owners | vInt | 設定された仮想ノードの数を含みます。仮想ノードが設定されていない場合、または配布がキャッシュで設定されていない場合は、値 0 を含みます。 |
mX: Host/IP Length | vInt | 個別クラスターメンバーのホスト名または IP アドレスの長さを含みます。可変長により、この要素にはホスト名、IPv4 、および IPv6 アドレスを含めることができます。 |
mX: Host/IP Address | 文字列 | 個別クラスターメンバーのホスト名または IP アドレスを含みます。Hot Rod クライアントはこの情報を使用して個別クラスターメンバーにアクセスします。 |
mX: Port | 符号なしショート、2 バイト | クラスターメンバーと通信するために Hot Rod クライアントが使用するポートを含みます。 |
mX: Hashcode | 4 バイト |
mX
の 3 つのエントリーが繰り返されます。トポロジーの情報フィールド内の最初のサーバーには接頭辞 m1
が付けられ、X
の値が num servers in topology
フィールドで指定されたサーバーの数と等しくなるまで、各追加サーバーに対して数値が 1 つずつ増分されます。
13.6. Hot Rod 操作
- BulkGetKeys
- BulkGet
- Clear
- ContainsKey
- Get
- GetWithMetadata
- Ping
- PutIfAbsent
- Put
- Query
- RemoveIfUnmodified
- Remove
- ReplaceIfUnmodified
- 次の箇所を探します。
- Stats
重要
Put
操作、PutIfAbsent
操作、Replace
操作、および ReplaceWithVersion
操作を呼び出す場合に、ライフスパンが 30 日よりも大きい値に設定されると、値は UNIX 時間として処理され、1970 年 1 月 1 日以降の秒数を表します。
13.6.1. Hot Rod BulkGet 操作
BulkGet
操作は、以下の要求形式を使用します。
表13.7 BulkGet 操作要求形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
エントリー数 | vInt | サーバーにより返される Red Hat JBoss Data Grid エントリーの最大数が含まれます。エントリーはキーと値のペアです。 |
表13.8 BulkGet 操作応答形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
詳細 | vInt | ストリームからエントリーをさらに読み取る必要があるかどうかを示します。More は 1 に設定される一方で、More の値が 0 (ストリームの最後を示します) に設定されるまで追加のエントリーが続きます。 |
キーサイズ | - | キーのサイズを含みます。 |
キー | - | キーの値を含みます。 |
値サイズ | - | 値のサイズを含みます。 |
値 | - | 値を含みます。 |
More
、Key Size
、Key
、Value Size
、および Value
エントリーが応答に追加されます。
13.6.2. Hot Rod BulkGetKeys 操作
BulkGetKeys
操作は、以下の要求形式を使用します。
表13.9 BulkGetKeys 操作の要求形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | 変数 | 要求ヘッダー |
Scope | vInt |
|
表13.10 BulkGetKeys 操作の応答形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | 変数 | 応答ヘッダー |
Response status | 1 バイト | 0x00 = 成功 (データが続きます)。 |
More | 1 バイト | ストリームからより多くのキーを読み取る必要があるかを表す 1 つのバイト。1 に設定されている場合はエントリーが続き、0 に設定されている場合はストリームの最後であり、読み取るエントリーが残っていません。 |
Key 1 Length | vInt | キーの長さ |
Key 1 | バイトアレイ | 取得されたキー |
More | 1 バイト | - |
Key 2 Length | vInt | - |
Key 2 | バイトアレイ | - |
...etc |
13.6.3. Hot Rod clear 操作
clear
操作形式には、ヘッダーのみ含まれます。
表13.11 clear 操作応答
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | Red Hat JBoss Data Grid が正常に消去されました。 |
13.6.4. Hot Rod ContainsKey 操作
ContainsKey
操作は、以下の要求形式を使用します。
表13.12 ContainsKey 操作要求形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
キーの長さ | vInt | キーの長さを含みます。Integer.MAX_VALUE のサイズよりも大きいサイズ (最大 5 バイト) のため、vInt データタイプが使用されます。ただし、Java では、単一アレイサイズを Integer.MAX_VALUE のサイズよりも大きくすることはできません。結果として、この vInt は Integer.MAX_VALUE の最大サイズに限定されます。 |
キー | バイトアレイ | キーを含みます (このキーの対応する値が要求されます)。 |
表13.13 ContainsKey 操作応答形式
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | 操作が成功。 |
0x02 | キーが存在しない。 |
13.6.5. Hot Rod Get 操作
Get
操作は、以下の要求形式を使用します。
表13.14 Get 操作要求形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Key Length | vInt | キーの長さを含みます。Integer.MAX_VALUE のサイズよりも大きいサイズ (最大 5 バイト) のため、vInt データタイプが使用されます。ただし、Java では、単一アレイサイズを Integer.MAX_VALUE のサイズよりも大きくすることはできません。結果として、この vInt は Integer.MAX_VALUE の最大サイズに限定されます。 |
Key | バイトアレイ | キーを含みます (このキーの対応する値が要求されます)。 |
表13.15 Get 操作応答形式
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | 操作が成功。 |
0x02 | キーが存在しない。 |
get
操作の応答の形式は以下のとおりです。
表13.16 Get 操作応答形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Value Length | vInt | 値の長さを含みます。 |
Value | バイトアレイ | 要求された値を含みます。 |
13.6.6. Hot Rod GetWithMetadata 操作
GetWithMetadata
操作は以下の要求形式を使用します。
表13.17 GetWithMetadata 操作の要求形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | 変数 | 要求ヘッダー。 |
Key Length | vInt | キーの長さ。vInt のサイズは最大 5 バイトであり、理論的には Integer.MAX_VALUE よりも大きい数を生成できます。ただし、Java では Integer.MAX_VALUE よりも大きい単一アレイを作成できず、プロトコルにより vInt アレイの長さが Integer.MAX_VALUE に制限されます。 |
Key | バイトアレイ | 値が要求されるキーを含むバイトアレイ。 |
表13.18 GetWithMetadata 操作の応答要求
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | 変数 | 応答ヘッダー。 |
Response status | 1 バイト | 0x00 = 成功 (キーが取得された場合)。
0x02 = キーが存在しない場合。
|
Flag | 1 バイト | 応答に失効に関する情報含まれるかどうかを示すフラグ。フラグの値は、 INFINITE_LIFESPAN (0x01) と INFINITE_MAXIDLE (0x02) 間のビットごとの OR 演算として取得されます。 |
Created | Long | (オプション) サーバーでエントリが作成されたときのタイムスタンプを表す Long。この値は、フラグの INFINITE_LIFESPAN ビットが設定されていない場合にのみ返されます。 |
Lifespan | vInt | (オプション) エントリのライフスパンを表すvInt (秒単位)。この値は、フラグの INFINITE_LIFESPAN ビットが設定されていない場合にのみ返されます。 |
LastUsed | Long | (オプション) サーバーでエントリが最後にアクセスされたときのタイムスタンプを表すLong。この値は、フラグの INFINITE_MAXIDLE ビットが設定されていない場合にのみ返されます。 |
MaxIdle | vInt | (オプション) エントリの maxIdle を表すvInt (秒単位)。この値は、フラグの INFINITE_MAXIDLE ビットが設定されていない場合にのみ返されます。 |
Entry Version | 8 バイト | 既存のエントリー変更の一意の値。プロトコルでは entry_version の値はシーケンシャルであることが保証されず、キーレベルで更新ごとに一意である必要があります。 |
Value Length | vInt | 成功した場合は、値の長さ。 |
Value | バイトアレイ | 成功した場合は、要求された値。 |
13.6.7. Hot Rod ping 操作
ping
は、サーバーの可用性を確認するアプリケーションレベルの要求です。
表13.19 ping 操作応答
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | エラーなしの正常な ping。 |
13.6.8. Hot Rod Put 操作
put
操作要求形式には、以下のものが含まれます。
表13.20
フィールド | データタイプ | 詳細 |
---|---|---|
Header | - | - |
Key Length | - | キーの長さを含みます。 |
Key | バイトアレイ | キーの値を含みます。 |
Lifespan | vInt | エントリーが期限切れになるまでの秒数を含みます。秒数が 30 日を超える場合、その値はエントリーライフスパンの UNIX 時間 (つまり、日付 1/1/1970 以降の秒数) として処理されます。値が 0 に設定された場合、エントリーは期限切れになりません。 |
Max Idle | vInt | キャッシュからエビクトされるまでエントリーがアイドル状態のままになることが許可される秒数を含みます。このエントリーが 0 に設定された場合、エントリーは無期限でアイドル状態のままになることが許可され、max idle 値のため、エビクトされません。 |
Value Length | vInt | 値の長さを含みます。 |
値 | バイトアレイ | 要求された値。 |
表13.21
応答ステータス | 詳細 |
---|---|
0x00 | 値が正常に格納されました。 |
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合は、以前の値とキーが返されます。以前のキーと値が存在しない場合は、値の長さに値 0
が含まれます。
重要
Put
操作、PutIfAbsent
操作、Replace
操作、および ReplaceWithVersion
操作を呼び出す場合に、ライフスパンが 30 日よりも大きい値に設定されると、値は UNIX 時間として処理され、1970 年 1 月 1 日以降の秒数を表します。
13.6.9. Hot Rod PutIfAbsent 操作
putIfAbsent
操作要求形式には、以下のものが含まれます。
表13.22 PutIfAbsent 操作要求フィールド
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Key Length | vInt | キーの長さを含みます。 |
Key | バイトアレイ | キーの値を含みます。 |
Lifespan | vInt | エントリーが期限切れになるまでの秒数を含みます。秒数が 30 日を超える場合、その値はエントリーライフスパンの UNIX 時間 (つまり、日付 1/1/1970 以降の秒数) として処理されます。値が 0 に設定された場合、エントリーは期限切れになりません。 |
Max Idle | vInt | キャッシュからエビクトされるまでエントリーがアイドル状態のままになることが許可される秒数を含みます。このエントリーが 0 に設定された場合、エントリーは無期限でアイドル状態のままになることが許可され、max idle 値のため、エビクトされません。 |
Value Length | vInt | 値の長さを含みます。 |
Value | バイトアレイ | 要求された値を含みます。 |
表13.23
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | 値が正常に格納されました。 |
0x01 | キーが存在しないため、値が格納されませんでした。キーの現在の値が返されました。 |
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合は、以前の値とキーが返されます。以前のキーと値が存在しない場合は、値の長さに値 0
が含まれます。
重要
Put
操作、PutIfAbsent
操作、Replace
操作、および ReplaceWithVersion
操作を呼び出す場合に、ライフスパンが 30 日よりも大きい値に設定されると、値は UNIX 時間として処理され、1970 年 1 月 1 日以降の秒数を表します。
13.6.10. Hot Rod クエリー操作
Query
操作要求形式には、以下のものが含まれます。
表13.24 クエリー操作要求フィールド
フィールド | データタイプ | 詳細 |
---|---|---|
Header | 変数 | 要求ヘッダー。 |
Query Length | vInt | Protobuf エンコードされたクエリーオブジェクトの長さ。 |
Query | バイトアレイ | Protobuf エンコードされたクエリーオブジェクトを含むバイトアレイ。長さは前のフィールドにより指定されます。 |
表13.25 クエリー操作応答
応答ステータス | データ | 詳細 |
---|---|---|
Header | 変数 | 応答ヘッダー。 |
Response payload Length | vInt | Protobuf エンコードされた応答オブジェクトの長さ。 |
Response payload | バイトアレイ | Protobuf エンコードされた応答オブジェクトを含むバイトアレイ。長さは前のフィールドにより指定されます。 |
13.6.11. Hot Rod Remove 操作
Hot Rod
Remove
操作は、以下の要求形式を使用します。
表13.26 Remove 操作要求形式
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Key Length | vInt | キーの長さを含みます。Integer.MAX_VALUE のサイズよりも大きいサイズ (最大 5 バイト) のため、vInt データタイプが使用されます。ただし、Java では、単一アレイサイズを Integer.MAX_VALUE のサイズよりも大きくすることはできません。結果として、この vInt は Integer.MAX_VALUE の最大サイズに限定されます。 |
Key | バイトアレイ | キーを含みます (このキーの対応する値が要求されます)。 |
表13.27 Remove 操作応答形式
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | 操作が成功。 |
0x02 | キーが存在しない。 |
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合は、応答ヘッダーに以下のいずれかが含まれます。
- 以前のキーの値および長さ。
- キーが存在しないことを示す、値の長さ
0
と応答ステータス0x02
。
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合)。キーが存在しない場合、または以前の値が null の場合、値の長さは 0
です。
13.6.12. Hot Rod RemoveIfUnmodified 操作
RemoveIfUnmodified
操作要求形式には、以下のものが含まれます。
表13.28 RemoveIfUnmodified 操作要求フィールド
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Key Length | vInt | キーの長さを含みます。 |
Key | バイトアレイ | キーの値を含みます。 |
Entry Version | 8 バイト | エントリーのバージョン番号。 |
表13.29 RemoveIfUnmodified 操作応答
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | エントリーが置換または削除された場合に返されたステータス。 |
0x01 | キーが変更されたため、エントリーの置換または削除が失敗した場合に、ステータスを返します。 |
0x02 | キーが存在しない場合に、ステータスを返します。 |
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合は、以前の値とキーが返されます。以前のキーと値が存在しない場合は、値の長さに値 0
が含まれます。
13.6.13. Hot Rod replace 操作
replace
操作要求形式には、以下のものが含まれます。
表13.30 replace 操作要求フィールド
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Key Length | vInt | キーの長さを含みます。 |
キー | バイトアレイ | キーの値を含みます。 |
Lifespan | vInt | エントリーが期限切れになるまでの秒数を含みます。秒数が 30 日を超える場合、その値はエントリーライフスパンの UNIX 時間 (つまり、日付 1/1/1970 以降の秒数) として処理されます。値が 0 に設定された場合、エントリーは期限切れになりません。 |
Max Idle | vInt | キャッシュからエビクトされるまでエントリーがアイドル状態のままになることが許可される秒数を含みます。このエントリーが 0 に設定された場合、エントリーは無期限でアイドル状態のままになることが許可され、max idle 値のため、エビクトされません。 |
Value Length | vInt | 値の長さを含みます。 |
値 | バイトアレイ | 要求された値を含みます。 |
表13.31 replace 操作応答
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | 値が正常に格納されました。 |
0x01 | キーが存在しないため、値が格納されませんでした。 |
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合は、以前の値とキーが返されます。以前のキーと値が存在しない場合は、値の長さに値 0
が含まれます。
重要
Put
操作、PutIfAbsent
操作、Replace
操作、および ReplaceWithVersion
操作を呼び出す場合に、ライフスパンが 30 日よりも大きい値に設定されると、値は UNIX 時間として処理され、1970 年 1 月 1 日以降の秒数を表します。
13.6.14. Hot Rod ReplaceWithVersion 操作
ReplaceWithVersion
操作要求形式には、以下のものが含まれます。
注記
ReplaceWithVersion
操作は ReplaceIfUnmodified
操作を使用します。結果として、これらの 2 つの操作は JBoss Data Grid でまったく同じになります。
表13.32 ReplaceWithVersion 操作要求フィールド
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
キー長 | vInt | キーの長さを含みます。 |
Key | バイトアレイ | キーの値を含みます。 |
Lifespan | vInt | エントリーが期限切れになるまでの秒数を含みます。秒数が 30 日を超える場合、その値はエントリーライフスパンの UNIX 時間 (つまり、日付 1/1/1970 以降の秒数) として処理されます。値が 0 に設定された場合、エントリーは期限切れになりません。 |
Max Idle | vInt | キャッシュからエビクトされるまでエントリーがアイドル状態のままになることが許可される秒数を含みます。このエントリーが 0 に設定された場合、エントリーは無期限でアイドル状態のままになることが許可され、max idle 値のため、エビクトされません。 |
Entry Version | 8 バイト | エントリーのバージョン番号。 |
Value Length | vInt | 値の長さを含みます。 |
値 | バイトアレイ | 要求された値を含みます。 |
表13.33 ReplaceWithVersion 操作応答
応答ステータス | 説明 |
---|---|
0x00 | エントリーが置換または削除された場合に返されたステータス。 |
0x01 | キーが変更されたため、エントリーの置換または削除が失敗した場合に、ステータスを返します。 |
0x02 | キーが存在しない場合に、ステータスを返します。 |
ForceReturnPreviousValue
が渡された場合は、以前の値とキーが返されます。以前のキーと値が存在しない場合は、値の長さに値 0
が含まれます。
13.6.15. Hot Rod 統計操作
表13.34 統計操作要求フィールド
名前 | 説明 |
---|---|
timeSinceStart | Hot Rod が起動した以降の秒数を含みます。 |
currentNumberOfEntries | Hot Rod サーバーに現在存在するエントリーの数を含みます。 |
totalNumberOfEntries | Hot Rod サーバーに格納されたエントリーの合計数を含みます。 |
stores | put 操作の試行回数を含みます。 |
retrievals | get 操作の試行回数を含みます。 |
hits | get ヒット数を含みます。 |
misses | get 失敗数を含みます。 |
removeHits | remove ヒット数を含みます。 |
removeMisses | removal 失敗数を含みます。 |
表13.35 統計操作応答
名前 | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Header | - | - |
Number of Stats | vInt | 返された個別統計の数を含みます。 |
Name Length | vInt | 名前付き統計の長さを含みます。 |
名前 | 文字列 | 統計の名前を含みます。 |
Value Length | vInt | 値の長さを含みます。 |
値 | 文字列 | 統計値を含みます。 |
Name Length
、Name
、Value Length
、および Value
が繰り返されます。
13.7. Hot Rod 操作の値
opcode
値のリストです。
表13.36 opcode 要求および応答ヘッダー値
操作 | 要求操作コード | 応答操作コード |
---|---|---|
put | 0x01 | 0x02 |
get | 0x03 | 0x04 |
putIfAbsent | 0x05 | 0x06 |
replace | 0x07 | 0x08 |
replaceIfUnmodified | 0x09 | 0x0A |
remove | 0x0B | 0x0C |
removeIfUnmodified | 0x0D | 0x0E |
containsKey | 0x0F | 0x10 |
clear | 0x13 | 0x14 |
stats | 0x15 | 0x16 |
ping | 0x17 | 0x18 |
bulkGet | 0x19 | 0x1A |
getWithMetadata | 0x1B | 0x1C |
bulkKeysGet | 0x1D | 0x1E |
query | 0x1F | 0x20 |
opcode
値が 0x50
の場合は、エラー応答を示します。
13.7.1. Magic 値
Magic
フィールドの有効な値のリストです。
表13.37 Magic フィールド値
値 | 説明 |
---|---|
0xA0 | キャッシュ要求マーカー。 |
0xA1 | キャッシュ応答マーカー。 |
13.7.2. ステータス値
Status
フィールドに対するすべての有効な値を含む表です。
表13.38 ステータス値
値 | 説明 |
---|---|
0x00 | エラーなし。 |
0x01 | 配置、削除、置換なし。 |
0x02 | キーは存在しない。 |
0x81 | 無効なマジック値またはメッセージ ID。 |
0x82 | 不明なコマンド。 |
0x83 | 不明なバージョン。 |
0x84 | 要求解析エラー。 |
0x85 | サーバーエラー。 |
0x86 | コマンドタイムアウト。 |
13.7.3. トランザクションタイプ値
Transaction Type
の有効な値のリストです。
表13.39 Transaction Type フィールド値
値 | 説明 |
---|---|
0 | 非トランザクション呼び出し、またはクライアントがトランザクションをサポートしないことを示します。使用された場合は、TX_ID フィールドが省略されます。 |
1 | X/Open XA トランザクション ID (XID) を示します。この値は現在サポートされていません。 |
13.7.4. Client Intelligence 値
Client Intelligence
の有効な値のリストです。
表13.40 Client Intelligence フィールド値
値 | 説明 |
---|---|
0x01 | クラスターまたはハッシュ情報が必要でない基本的なクライアントを示します。 |
0x02 | トポロジーを認識し、クラスター情報が必要なクラスターを示します。 |
0x03 | ハッシュと配布を認識し、クラスターおよびハッシュ情報が必要なクライアントを示します。 |
13.7.5. フラグ値
flag
値のリストです。
表13.41 フラグフィールド値
値 | 説明 |
---|---|
0x0001 | ForceReturnPreviousValue |
13.7.6. Hot Rod エラー処理
表13.42 応答ヘッダーフィールドを使用した Hot Rod エラー処理
フィールド | データタイプ | 説明 |
---|---|---|
Error Opcode | - | エラー操作コードを含みます。 |
Error Status Number | - | error opcode に対応するステータス番号を含みます。 |
Error Message Length | vInt | エラーメッセージの長さを含みます。 |
Error Message | 文字列 | 実際のエラーメッセージを含みます。要求の解析エラーが存在することを示す 0x84 エラーコードが返された場合、このフィールドには、Hot Rod サーバーでサポートされた最新バージョンが含まれます。 |
13.8. put 要求の例
put
要求例からのコーディングされた要求です。
表13.43 put 要求の例
バイト | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
8 | 0xA0 | 0x09 | 0x41 | 0x01 | 0x07 | 0x4D ('M') | 0x79 ('y') | 0x43 ('C') |
16 | 0x61 ('a') | 0x63 ('c') | 0x68 ('h') | 0x65 ('e') | 0x00 | 0x03 | 0x00 | 0x00 |
24 | 0x00 | 0x05 | 0x48 ('H') | 0x65 ('e') | 0x6C ('l') | 0x6C ('l') | 0x6F ('o') | 0x00 |
32 | 0x00 | 0x05 | 0x57 ('W') | 0x6F ('o') | 0x72 ('r') | 0x6C ('l') | 0x64 ('d') | - |
表13.44 要求例のフィールド名と値
フィールド名 | バイト | 値 |
---|---|---|
Magic | 0 | 0xA0 |
Version | 2 | 0x41 |
Cache Name Length | 4 | 0x07 |
Flag | 12 | 0x00 |
Topology ID | 14 | 0x00 |
Transaction ID | 16 | 0x00 |
Key | 18-22 | 'Hello' |
Max Idle | 24 | 0x00 |
値 | 26-30 | 'World' |
Message ID | 1 | 0x09 |
Opcode | 3 | 0x01 |
Cache Name | 5-11 | 'MyCache' |
Client Intelligence | 13 | 0x03 |
Transaction Type | 15 | 0x00 |
Key Field Length | 17 | 0x05 |
Lifespan | 23 | 0x00 |
Value Field Length | 25 | 0x05 |
put
要求の例に対するコーディングされた応答です。
表13.45 put 要求の例のコーディングされた応答
バイト | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
8 | 0xA1 | 0x09 | 0x01 | 0x00 | 0x00 | - | - | - |
表13.46 応答例のフィールド名および値
フィールド名 | バイト | 値 |
---|---|---|
Magic | 0 | 0xA1 |
Opcode | 2 | 0x01 |
Topology Change Marker | 4 | 0x00 |
Message ID | 1 | 0x09 |
Status | 3 | 0x00 |
13.9. Hot Rod Java クライアント
13.9.1. Hot Rod Java クライアントのダウンロード
手順13.2 Hot Rod Java クライアントのダウンロード
- カスタマーポータル (https://access.redhat.com) にログインします。
- ページ最上部にある ダウンロード ボタンをクリックします。
- 製品のダウンロード ページで Red Hat JBoss Data Grid をクリックします。
- バージョン: ドロップダウンメニューから適切な JBoss Data Grid バージョンを選択します。
- Red Hat JBoss Data Grid ${VERSION} Hot Rod Java Client エントリーを探し、対応する ダウンロード リンクをクリックします。
13.9.2. Hot Rod Java クライアントの設定
例13.1 クライアントインスタンスの作成
org.infinispan.client.hotrod.configuration.ConfigurationBuilder cb = new org.infinispan.client.hotrod.configuration.ConfigurationBuilder(); cb.tcpNoDelay(true) .connectionPool() .numTestsPerEvictionRun(3) .testOnBorrow(false) .testOnReturn(false) .testWhileIdle(true) .addServer() .host("localhost") .port(11222); RemoteCacheManager rmc = new RemoteCacheManager(cb.build());
Hot Rod Java クライアントを設定するには、クラスパス上の hotrod-client.properties
ファイルを編集します。
hotrod-client.properties
ファイルの内容を示しています。
例13.2 設定
infinispan.client.hotrod.transport_factory = org.infinispan.client.hotrod.impl.transport.tcp.TcpTransportFactory infinispan.client.hotrod.server_list = 127.0.0.1:11222 infinispan.client.hotrod.marshaller = org.infinispan.commons.marshall.jboss.GenericJBossMarshaller infinispan.client.hotrod.async_executor_factory = org.infinispan.client.hotrod.impl.async.DefaultAsyncExecutorFactory infinispan.client.hotrod.default_executor_factory.pool_size = 1 infinispan.client.hotrod.default_executor_factory.queue_size = 10000 infinispan.client.hotrod.hash_function_impl.1 = org.infinispan.client.hotrod.impl.consistenthash.ConsistentHashV1 infinispan.client.hotrod.tcp_no_delay = true infinispan.client.hotrod.ping_on_startup = true infinispan.client.hotrod.request_balancing_strategy = org.infinispan.client.hotrod.impl.transport.tcp.RoundRobinBalancingStrategy infinispan.client.hotrod.key_size_estimate = 64 infinispan.client.hotrod.value_size_estimate = 512 infinispan.client.hotrod.force_return_values = false infinispan.client.hotrod.tcp_keep_alive = true ## below is connection pooling config maxActive=-1 maxTotal = -1 maxIdle = -1 whenExhaustedAction = 1 timeBetweenEvictionRunsMillis=120000 minEvictableIdleTimeMillis=300000 testWhileIdle = true minIdle = 1
注記
TCP
KEEPALIVE
設定は、 例で示された設定プロパティー (infinispan.client.hotrod.tcp_keep_alive = true/false
) または org.infinispan.client.hotrod.ConfigurationBuilder.tcpKeepAlive()
メソッドを使用したプログラムによって Hot Rod Java クライアントで有効/無効になります。
new RemoteCacheManager(boolean start)
new RemoteCacheManager()
13.9.3. Hot Rod Java クライアント基本 API
localhost:11222
にバインドするよう起動されていることを前提とします。
例13.3 基本 API
//API entry point, by default it connects to localhost:11222 BasicCacheContainer cacheContainer = new RemoteCacheManager(); //obtain a handle to the remote default cache BasicCache<String, String> cache = cacheContainer.getCache(); //now add something to the cache and ensure it is there cache.put("car", "ferrari"); assert cache.get("car").equals("ferrari"); //remove the data cache.remove("car"); assert !cache.containsKey("car") : "Value must have been removed!";
RemoteCacheManager
は、DefaultCacheManager
に対応し、両方とも BasicCacheContainer
を実装します。
DefaultCacheManager
と RemoteCacheManager
を切り替えることによって行うことができ、共通の BasicCacheContainer
インターフェースによって単純化されます。
keySet()
メソッドを使用してリモートキャッシュから取得できます。リモートキャッシュが分散キャッシュである場合は、サーバーによりマップ/削減ジョブが開始され、クラスタノードからすべてのキーが取得され、すべてのキーがクライアントに返されます。
Set keys = remoteCache.keySet();
13.9.4. Hot Rod Java クライアントバージョン API
getVersioned
を使用して、クライアントはキーと現在のバージョンに関連付けられた値を取得できます。
RemoteCacheManager
は、リモートクラスタ上の名前付きまたはデフォルトのキャッシュにアクセスする RemoteCache
インターフェースのインスタンスを提供します。これにより、バージョン API を含む、新しいメソッドを追加する Cache
インターフェースが拡張されます。
例13.4 バージョンメソッドの使用
// To use the versioned API, remote classes are specifically needed RemoteCacheManager remoteCacheManager = new RemoteCacheManager(); RemoteCache<String, String> remoteCache = remoteCacheManager.getCache(); remoteCache.put("car", "ferrari"); VersionedValue valueBinary = remoteCache.getVersioned("car"); // removal only takes place only if the version has not been changed // in between. (a new version is associated with 'car' key on each change) assert remoteCache.removeWithVersion("car", valueBinary.getVersion()); assert !remoteCache.containsKey("car");
例13.5 置換の使用
remoteCache.put("car", "ferrari"); VersionedValue valueBinary = remoteCache.getVersioned("car"); assert remoteCache.replaceWithVersion("car", "lamborghini", valueBinary.getVersion());
13.10. Hot Rod C++ クライアント
- Red Hat Enterprise Linux 5、64 ビット
- Red Hat Enterprise Linux 6、64 ビット
- Red Hat Enterprise Linux 7、64 ビット
13.10.1. Hot Rod C++ クライアント形式
- 静的ライブラリー
- 共有/動的ライブラリー
静的ライブラリーはアプリケーションに静的にリンクされます。これにより、最終的な実行可能ファイルのサイズは増加します。アプリケーションは自己完結型であり、別のライブラリーを提供する必要はありません。
共有/動的ライブラリーは、実行時にアプリケーションに動的にリンクされます。ライブラリーは別のファイルに格納され、アプリケーションを再コンパイルせずアプリケーションとは別にアップグレードできます。
注記
13.10.2. Hot Rod C++ クライアントの前提条件
- shared_ptr TR1 (GCC 4.0+、Visual Studio C++ 2010) をサポートする C++ 03 コンパイラー。
- Red Hat JBoss Data Grid Server 6.1.0 以上のバージョン。
13.10.3. Hot Rod C++ クライアントのダウンロード
jboss-datagrid-<version>-hotrod-cpp-client-<platform>.zip
に含まれます。使用しているオペレーティングシステムに適切な Hot Rod C++ クライアントをダウンロードしてください。
13.10.4. Hot Rod C++ クライアントの設定
- 接続するサーバーの初期セット。
- 接続プール属性。
- 接続/ソケットタイムアウトおよび TCP nodelay。
- Hot Rod プロトコルバージョン。
以下の例は、ConfigurationBuilder を使用して RemoteCacheManager
を設定する方法とデフォルトのリモートキャッシュを取得する方法を示しています。
例13.6 SimpleMain.cpp
#include "infinispan/hotrod/ConfigurationBuilder.h" #include "infinispan/hotrod/RemoteCacheManager.h" #include "infinispan/hotrod/RemoteCache.h" #include <stdlib.h> using namespace infinispan::hotrod; int main(int argc, char** argv) { ConfigurationBuilder b; b.addServer().host("127.0.0.1").port(11222); RemoteCacheManager cm(builder.build()); RemoteCache<std::string, std::string> cache = cm.getCache<std::string, std::string>(); return 0; }
13.10.5. Hot Rod C++ クライアント API
例13.7 SimpleMain.cpp
RemoteCache<std::string, std::string> rc = cm.getCache<std::string, std::string>(); std::string k1("key13"); std::string v1("boron"); // put rc.put(k1, v1); std::auto_ptr<std::string> rv(rc.get(k1)); rc.putIfAbsent(k1, v1); std::auto_ptr<std::string> rv2(rc.get(k1)); std::map<HR_SHARED_PTR<std::string>,HR_SHARED_PTR<std::string> > map = rc.getBulk(0); std::cout << "getBulk size" << map.size() << std::endl; .. . cm.stop();
13.11. Hot Rod C# クライアント
13.11.1. Hot Rod C# クライアントのダウンロードとインストール
jboss-datagrid-<version>-hotrod-dotnet-client.msi
に含まれます。Hot Rod C# クライアントをインストールするには、以下の手順を実行してください。
手順13.3 Hot Rod C# クライアントのインストール
- 管理者として、Hot Rod C# .msi ファイルがダウンロードされた場所に移動します。.msi ファイルを実行してウィンドウインストーラーを起動し、Next (次へ) をクリックします。
図13.1 Hot Rod C# クライアントのセットアップの開始
- 使用許諾契約書の内容を確認します。I accept the terms in the License Agreement (使用許諾契約に同意します) チェックボックスを選択し、Next (次へ) をクリックします。
図13.2 Hot Rod C# クライアントの使用許諾契約
- デフォルトのディレクトリーを変更するには、Change... (変更...) または Next (次へ) をクリックしてデフォルトのディレクトリーにインストールします。
図13.3 Hot Rod C# クライアントの宛先フォルダー
- Finish (完了) をクリックして Hot Rod C# クライアントのインストールを完了します。
図13.4 Hot Rod C# クライアントのセットアップの完了
13.11.2. Hot Rod C# クライアントの設定
以下の例は、ConfigurationBuilder を使用して RemoteCacheManager
を設定する方法を示しています。
例13.8 C# の設定
using System; using System.Collections.Generic; using System.Linq; using System.Text; using System.Threading.Tasks; using Infinispan.HotRod; using Infinispan.HotRod.Config; namespace simpleapp { class Program { static void Main(string[] args) { ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); builder.AddServer() .Host(args.Length > 1 ? args[0] : "127.0.0.1") .Port(args.Length > 2 ? int.Parse(args[1]) : 11222); Configuration config = builder.Build(); RemoteCacheManager cacheManager = new RemoteCacheManager(config); [...] } } }
13.11.3. Hot Rod C# クライアント API
RemoteCacheManager
は、RemoteCache への参照を取得する開始点です。
例13.9
using System; using System.Collections.Generic; using System.Linq; using System.Text; using System.Threading.Tasks; using Infinispan.HotRod; using Infinispan.HotRod.Config; namespace simpleapp { class Program { static void Main(string[] args) { ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); builder.AddServer() .Host(args.Length > 1 ? args[0] : "127.0.0.1") .Port(args.Length > 2 ? int.Parse(args[1]) : 11222); Configuration config = builder.Build(); RemoteCacheManager cacheManager = new RemoteCacheManager(config); cacheManager.Start(); // Retrieve a reference to the default cache. IRemoteCache<String, String> cache = cacheManager.GetCache<String, String>(); // Add entries. cache.Put("key1", "value1"); cache.PutIfAbsent("key1", "anotherValue1"); cache.PutIfAbsent("key2", "value2"); cache.PutIfAbsent("key3", "value3"); // Retrive entries. Console.WriteLine("key1 -> " + cache.Get("key1")); // Bulk retrieve key/value pairs. int limit = 10; IDictionary<String, String> result = cache.GetBulk(limit); foreach (KeyValuePair<String, String> kv in result) { Console.WriteLine(kv.Key + " -> " + kv.Value); } // Remove entries. cache.Remove("key2"); Console.WriteLine("key2 -> " + cache.Get("key2")); cacheManager.Stop(); } } }
13.11.4. 相互運用性を維持するための文字列マーシャラー
[...] RemoteCacheManager cacheManager = new RemoteCacheManager(new CompatibilitySerializer()); [...] cache.Put("key", "value"); String value = cache.Get("key"); [...]
注記
HotRodClientException
がスローされます。
13.12. Hot Rod C++ と Hot Rod Java クライアント間の相互運用性
Person
オブジェクトを記述し、Java C++ クライアントが Protobuf として構造化された同じ Person
オブジェクトを読み取ることができます。
例13.10 言語間の相互運用性の使用
package sample; message Person { required int32 age = 1; required string name = 2; }
パート VI. キャッシュのロックのセットアップ
第14章 ロック
14.1. ロックの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
invalidation-cache
、distributed-cache
、 replicated-cache
または local-cache
) 内で locking
要素を使用して設定されます。
注記
READ_COMMITTED
です。分離モードを明示的に指定するために isolation
属性が含まれる場合、この属性は無視され、警告がスローされて、デフォルト値が代わりに使用されます。
手順14.1 ロックの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
<distributed-cache> <locking acquire-timeout="30000" concurrency-level="1000" striping="false" /> <!-- Additional configuration here --> </distributed-cache>
acquire-timeout
パラメーターは、ロックの取得がタイムアウトになった後のミリ秒数を指定します。concurrency-level
パラメーターは、LockManager によって使用されるロックストライプの数を定義します。striping
パラメーターは、ロックストライピングがローカルキャッシュに使用されるかどうかを指定します。
14.2. ロックの設定 (ライブラリーモード)
locking
要素とそのパラメーターは、default
要素内で設定され、各名前付きキャッシュでは、namedCache
要素内で設定されます。この設定の例は、以下のとおりです。
手順14.2 ロックの設定 (ライブラリーモード)
<infinispan> <!-- Other configuration elements here --> <default> <locking concurrencyLevel="${VALUE}" isolationLevel="${LEVEL}" lockAcquisitionTimeout="${TIME}" useLockStriping="${TRUE/FALSE}" writeSkewCheck="${TRUE/FALSE}" />
concurrencyLevel
パラメーターは、ロックコンテナーの平行性レベルを指定します。データグリッドと通信する並行スレッドの数に従ってこの値を設定します。isolationLevel
パラメーターはキャッシュの分離レベルを指定します。有効な分離レベルは、READ_COMMITTED
およびREPEATABLE_READ
です。分離レベルについてさらに詳しくは、「分離レベルについて」を参照してください。lockAcquisitionTimeout
パラメーターは、ロック取得の試行がタイムアウトになった後の時間 (ミリ秒単位) を指定します。useLockStriping
パラメーターは、ロックを必要とするすべてのエントリーに対して、共有ロックのプールを維持するかどうかを指定します。FALSE
に設定されると、ロックがキャッシュ内のそれぞれのエントリーに対して作成されます。さらに詳しくは、「ロックストライピングについて」を参照してください。writeSkewCheck
パラメーターは、isolationLevel
がREPEATABLE_READ
に設定された場合にのみ有効です。このパラメーターがFALSE
に設定された場合、書き込み時に使用中のエントリーと基礎となるエントリー間の相違があると、使用中のエントリーが基礎となるエントリーを上書きします。このパラメーターがTRUE
に設定された場合は、このような競合 (書き込みの競合など) により例外がスローされます。writeSkewCheck
パラメーターは、OPTIMISTIC
トランザクションでのみ使用でき、SIMPLE
バージョン管理スキームを使用してエントリーバージョン管理を有効にする必要があります。
14.3. ロックのタイプ
14.3.1. 楽観的ロックについて
writeSkewCheck
が有効になっている場合、トランザクションが終了する前に、競合する変更が 1 つ以上データに加えられると、楽観的ロックモードのトランザクションはロールバックします。
14.3.2. 悲観的ロックについて
14.3.3. 悲観的ロックのタイプ
- 明示的な楽観的ロックは、JBoss Data Grid Lock API を使用してトランザクションの期間にキャッシュユーザーがキャッシュキーを明示的にロックできるようにします。ロック呼び出しは、クラスターの全ノードにおいて、指定されたキャッシュキー上でロックの取得を試みます。ロックはすべてコミットまたはロールバックフェーズ中に開放されます。
- 暗黙的な悲観的ロックは、キャッシュキーが変更操作のためアクセスされる時にキャッシュキーがバックグラウンドでロックされるようにします。暗黙的な悲観的ロックを使用すると、各変更操作に対してキャッシュキーが確実にローカルでロックされるよう JBoss Data Grid がチェックします。ロックされていないキャッシュキーが見つかると、JBoss Data Grid はロックされていないキャッシュキーのロックを取得するため、クラスターワイドのロックを要求します。
14.3.4. 明示的な悲観的ロックの例
手順14.3 明示的な悲観的ロックによるトランザクション
tx.begin() cache.lock(K) cache.put(K,V5) tx.commit()
- 行
cache.lock(K)
が実行されると、K
でクラスター全体のロックが取得されます。 - 行
cache.put(K,V5)
が実行されると、取得の成功が保証されます。 - 行
tx.commit()
が実行されると、この処理のために保持されたロックが開放されます。
14.3.5. 暗黙的な悲観的ロックの例
手順14.4 暗黙的な悲観的ロックによるトランザクション
tx.begin() cache.put(K,V) cache.put(K2,V2) cache.put(K,V5) tx.commit()
- 行
cache.put(K,V)
が実行されると、K
でクラスター全体のロックが取得されます。 - 行
cache.put(K2,V2)
が実行されると、K2
でクラスター全体のロックが取得されます。 - 行
cache.put(K,V5)
が実行されると、K
のクラスター全体のロックは以前取得されたため、ロックの取得は実行できませんが、put
操作は引き続き実行されます。 - 行
tx.commit()
が実行されると、このトランザクションのために保持されたすべてのロックが開放されます。
14.3.6. ロックモードの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
transaction
要素を使用します。
<transaction locking="{OPTIMISTIC/PESSIMISTIC}" />
14.3.7. ロックモードの設定 (ライブラリーモード)
transaction
要素内で設定されます。
<transaction transactionManagerLookupClass="{TransactionManagerLookupClass}" transactionMode="{TRANSACTIONAL,NON_TRANSACTIONAL}" lockingMode="{OPTIMISTIC,PESSIMISTIC}" useSynchronization="true"> </transaction>
lockingMode
値を OPTIMISTIC
または PESSIMISTIC
に設定します。
14.4. ロック操作
14.4.1. LockManager について
LockManager
コンポーネントは、書き込み処理が始まる前にエントリーをロックします。LockManager
は LockContainer
を使用してロックを見つけたり、ロックを保持および作成します。JBoss Data Grid が内部的に使用する LockContainers
には 2 つのタイプがあり、その決定は useLockStriping
設定に依存します。最初のタイプはロックストライピングのサポートを提供し、2 つ目のタイプはエントリーごとに 1 つのロックをサポートします。
関連トピック:
14.4.2. ロックの取得について
14.4.3. 平行性レベルについて
DataContainers
内部のコレクションなど、関連するすべての JDK ConcurrentHashMap
ベースのコレクションを調整します。
第15章 ロックストライピングのセットアップ
15.1. ロックストライピングについて
15.2. ロックストライピングの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
striping
要素を true
に設定して有効になります。
例15.1 ロックストライピング (リモートクライアントサーバーモード)
<locking acquire-timeout="20000" concurrency-level="500" striping="true" />
注記
READ_COMMITTED
です。分離モードを明示的に指定するために isolation
属性が含まれる場合、この属性は無視され、警告がスローされて、デフォルト値が代わりに使用されます。
locking
要素は以下の属性を使用します。
acquire-timeout
属性は、ロックの取得を試行する最大時間を指定します。この属性のデフォルト値は10000
ミリ秒です。concurrency-level
属性は、ロックコンテナーの同時実行レベルを指定します。JBoss Data Grid と通信する同時スレッドの数に従ってこの値を調整します。この属性のデフォルト値は32
です。striping
属性は、ロックを必要とするすべてのエントリーに対してロックの共有プールを維持するかどうかを指定します (true
)。false
に設定された場合は、各エントリーに対してロックが作成されます。ロックストライピングによりメモリーフットプリントが制御され、システムでの同時実行性を削減できます。この属性のデフォルト値はfalse
です。
15.3. ロックストライピングの設定 (ライブラリーモード)
useLockStriping
パラメーターを使用して行います。
手順15.1 ロックストライピングの設定 (ライブラリーモード)
<infinispan> <!-- Additional configuration elements here --> <default> <locking concurrencyLevel="${VALUE}" isolationLevel="${LEVEL}" lockAcquisitionTimeout="${TIME}" useLockStriping="${TRUE/FALSE}" writeSkewCheck="${TRUE/FALSE}" /> <!-- Additional configuration elements here --> </default> </infinispan>
concurrencyLevel
は、ロックストライピングが有効な場合に使用される共有ロックコレクションのサイズを指定するために使用されます。isolationLevel
パラメーターは、キャッシュの分離レベルを指定します。有効な分離レベルはREAD_COMMITTED
とREPEATABLE_READ
です。lockAcquisitionTimeout
パラメーターは、ロック取得の試行がタイムアウトになった後の時間 (ミリ秒単位) を指定します。useLockStriping
パラメーターは、ロックを必要とするすべてのエントリーに対して、共有ロックのプールを維持するかどうかを指定します。FALSE
に設定されると、ロックがキャッシュ内のそれぞれのエントリーに対して作成されます。TRUE
に設定されると、ロックストライピングは有効にされ、共有ロックは必要に応じてプールから使用されます。writeSkewCheck
は、異なるトランザクションからのエントリーへの変更によりトランザクションをロールバックするかどうかを決定します。書き込みスキューを true に設定するには、isolation_level
をREPEATABLE_READ
に設定する必要があります。writeSkewCheck
およびisolation_level
のデフォルト値はそれぞれFALSE
とREAD_COMMITTED
です。writeSkewCheck
パラメーターは、OPTIMISTIC
トランザクションでのみ使用でき、SIMPLE
バージョン管理スキームを使用してエントリーバージョン管理を有効にする必要があります。
第16章 分離レベルのセットアップ
16.1. 分離レベルについて
READ_COMMITTED
と REPEATABLE_READ
の 2 つです。
READ_COMMITTED
。この分離レベルは、さまざまな要件に適用されます。これは、リモートクライアントサーバーおよびライブラリーモードでのデフォルト値です。REPEATABLE_READ
。重要
リモートクライアントサーバーモードのロックに有効な唯一の値はデフォルトのREAD_COMMITTED
値です。isolation
値で明示的に指定された値は無視されます。locking
要素が設定に存在しない場合、デフォルトの分離値はREAD_COMMITTED
です。
- リモートクライアントサーバーモードの設定例については、「ロックストライピングの設定 (リモートクライアントサーバーモード)」を参照してください。
- ライブラリーモードの設定例については、「ロックストライピングの設定 (ライブラリーモード)」を参照してください。
16.2. READ_COMMITTED について
READ_COMMITTED
は Red Hat JBoss Data Grid で使用できる 2 つの分離モードの 1 つです。
READ_COMMITTED
モードでは、書き込み操作はデータ自体ではなくデータのコピーとして作成されます。書き込み操作は他のデータの書き込みをブロックしますが、書き込みは読み出し操作をブロックしません。そのため、READ_COMMITTED
と REPEATABLE_READ
の両モードは、書き込み操作がいつ発生するかに関係なく、いつでも読み取り操作を許可します。
READ_COMMITTED
モードでは、読み取りの合間にデータを変更する別のトランザクションでの書き込み操作のため、トランザクション内の複数の読み取りで異なる結果が返されることがあります。 これは、反復不可能読み取りと呼ばれ、REPEATABLE_READ
モードでは回避されます。
16.3. REPEATABLE_READ について
REPEATABLE_READ
は Red Hat JBoss Data Grid で使用できる 2 つの分離モードの 1 つです。
REPEATABLE_READ
は読み取り操作中の書き込み操作や、書き込み操作時の読み取り操作を許可しません。これにより、単一のトランザクションの同じ行に 2 つの読み取り操作があるのに取得した値が異なるときに発生する「反復不可能読み取り」が起こらないようにします (原因は 2 つの読み取り操作の間に値を変更する書き込み操作であることが考えられます) 。
REPEATABLE_READ
分離モードは、変更が発生する前にエントリーの値を保存します。これにより、同じエントリーの 2 番目の読み取り操作は変更された新しい値ではなく、保存された値を読み取るため、「反復不可能読み取り」の発生を防ぐことができます。そのため、読み取りの間に別のトランザクションで書き込み操作が発生しても、1 つのトランザクションで 2 つの読み取り操作によって取得される 2 つの値は常に同じになります。
パート VII. キャッシュストアのセットアップと設定
第17章 キャッシュストア
注記
shared
が false
に設定された場合) は、ノードの参加時に、クラスターから削除された可能性がある古いエントリーがストアにまだ存在し、再び現れることがあります。
17.1. キャッシュローダーとキャッシュライター
org.infinispan.persistence.spi
にある以下の SPI を介して行われます。
CacheLoader
CacheWriter
AdvancedCacheLoader
AdvancedCacheWriter
CacheLoader
と CacheWriter
は、ストアに対して読み書きを行う基本的なメソッドを提供します。CacheLoader
は、必要なデータがキャッシュにない場合にデータストアからデータを取得します。
AdvancedCacheLoader
と AdvancedCacheWriter
は、基礎となるストレージを一括で処理する並列反復、失効したエントリーの削除、クリア、およびサイズ指定などの操作を提供します。
org.infinispan.persistence.file.SingleFileStore
を使用すると、独自のストア実装を簡単に作成できます。
注記
CacheLoader
、CacheStore
により拡張) が使用されていました (ただし、これは引き続き使用されています)。
17.2. キャッシュストアの設定
17.2.1. キャッシュストアの設定
ignoreModifications
要素が特定のキャッシュストアに対して "true"
にされない限り、すべてのキャッシュストアに影響を与えます。
17.2.2. XML を使用したキャッシュストアの設定 (ライブラリーモード)
<persistence passivation="false"> <singleFile shared="false" preload="true" fetchPersistentState="true" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false" location="${java.io.tmpdir}" > <async enabled="true" flushLockTimeout="15000" threadPoolSize="5" /> <singleton enabled="true" pushStateWhenCoordinator="true" pushStateTimeout="20000" /> </singleFile> </persistence>
17.2.3. プログラムを使用してキャッシュストアを設定
ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); builder.persistence() .passivation(false) .addSingleFileStore() .shared(false) .preload(true) .fetchPersistentState(true) .ignoreModifications(false) .purgeOnStartup(false) .location(System.getProperty("java.io.tmpdir")) .async() .enabled(true) .flushLockTimeout(15000) .threadPoolSize(5) .singleton() .enabled(true) .pushStateWhenCoordinator(true) .pushStateTimeout(20000);
注記
location
などの一部の属性は単一ファイルキャッシュストアに固有であり、他の種類のキャッシュストアには使用されません。
手順17.1 プログラムを使用してキャッシュストアを設定
ConfigurationBuilder
を使用して、新規の設定オブジェクトを作成します。passivation
要素は Red Hat JBoss Data Grid がストアと通信する方法に影響を与えます。パッシベーションは、インメモリーキャッシュからオブジェクトを削除し、システムやデータベースなどの 2 次データストアに書き込みます。パッシベーションはデフォルトでfalse
です。addSingleFileStore()
要素は、この設定用のキャッシュストアとして SingleFileStore を追加します。addStore
メソッドを使用して追加できる、JDBC キャッシュストアなどの他のストアを作成することができます。shared
パラメーターは、キャッシュストアが異なるキャッシュインスタンスによって共有されていることを示します。たとえば、クラスター内のすべてのインスタンスが、同じリモートの共有データベースと通信するために同じ JDBC 設定を使用する場合があります。shared
は、デフォルトでfalse
になります。true
に設定すると、異なるキャッシュインスタンスによって重複データがキャッシュストアに書き込まれることが避けられます。preload
要素はデフォルトではfalse
に設定されます。true
に設定されると、キャッシュストアに保存されたデータは、キャッシュの起動時にメモリーにプリロードされます。これにより、キャッシュストアのデータが起動後すぐに利用できるようになり、データのレイジーなロードの結果としてキャッシュ操作の遅延を防ぐことができます。プリロードされたデータは、ノード上でローカルにのみに保存され、プリロードされたデータのレプリケーションや分散は行われません。JBoss Data Grid は、エビクションのエントリーの最大設定数までの数をプリロードします。fetchPersistentState
要素は、キャッシュの永続状態をフェッチするかどうかを決定し、クラスターに参加する際にこれをローカルキャッシュストアに適用します。キャッシュストアが共有される場合、キャッシュが同じキャッシュストアにアクセスする際に、フェッチ永続状態は無視されます。複数のキャッシュストアでこのプロパティーがtrue
に設定された場合にキャッシュサービスを起動すると、設定の例外がスローされます。fetchPersistentState
プロパティーはデフォルトではfalse
です。ignoreModifications
要素は、書き込み操作を共有キャッシュストアではなく、ローカルファイルキャッシュストアに許可することで、書き込みメソッドを特定のキャッシュストアにプッシュするかどうかを決定します。場合によっては、一時的なアプリケーションデータが、インメモリーキャッシュと同じサーバー上のファイルベースのキャッシュストアにのみ存在する必要があります。たとえば、これはネットワーク内のすべてのサーバーによって使用される追加の JDBC ベースのキャッシュストアで適用されます。ignoreModifications
はデフォルトではfalse
です。purgeOnStartup
要素は、キャッシュストアの起動時にキャッシュストアをパージするかどうかを制御し、デフォルトではfalse
になります。location
要素設定は、ストアが書き込みできるディスクの場所を設定します。- これらの属性は、それぞれのキャッシュストアに固有の側面を設定します。例えば、
location
属性は、SingleFileStore がデータが含まれるファイルを維持する場所を指します。他のストアには、さらに複雑な設定が必要な場合があります。 singletonStore
要素を使用すると、クラスター内の 1 つのノードのみで変更を保存できます。このノードはコーディネーターと呼ばれます。コーディネーターは、インメモリー状態のキャッシュをディスクにプッシュします。この機能は、すべてのノードのenabled
属性をtrue
に設定することによりアクティベートされます。shared
パラメーターは、singleton
を同時に有効にした状態で定義することはできません。enabled
属性はデフォルトではfalse
です。pushStateWhenCoordinator
要素はデフォルトではtrue
に設定されます。true
の場合、このプロパティーにより、コーディネーターになったノードがインメモリー状態を基礎となるキャッシュストアに転送します。このパラメーターは、コーディネーターがクラッシュし、新規のコーディネーターが選択される場合に役に立ちます。
17.2.4. SKIP_CACHE_LOAD フラグについて
SKIP_CACHE_LOAD
フラグを使用します。
17.3. 要求キャッシュストア
17.3.1. インバリデーションモードと共有キャッシュストア
- 更新されたデータが含まれるレプリケーションメッセージよりも無効化メッセージはかなり小型であるため、ネットワークトラフィックが軽減されます。
- 残りのクラスターキャッシュは、必要な場合のみ変更されたデータを共有キャッシュストアよりレイジーにルックアップするため、ネットワークトラフィックがさらに軽減されます。
17.3.2. キャッシュストアとキャッシュパッシベーション
17.3.3. アプリケーションキャッシュストア登録
17.4. 接続ファクトリー
ConnectionFactory
実装に依存してデータベースへの接続を取得します。このプロセスは接続管理またはプーリングとも呼ばれます。
ConnectionFactoryClass
設定属性を使用して指定することができます。JBoss Data Grid には次の ConnectionFactory
実装が含まれています。
- ManagedConnectionFactory。
- SimpleConnectionFactory。
- PooledConnectionFactory。
17.4.1. ManagedConnectionFactory について
ManagedConnectionFactory
は、アプリケーションサーバーなどの管理された環境内での使用に適した接続ファクトリーです。この接続ファクトリーは JNDI ツリー内の設定された場所を調査でき、接続管理を DataSource
へ委譲できます。
17.4.2. SimpleConnectionFactory について
SimpleConnectionFactory
は呼び出しごとにデータベース接続を作成する接続ファクトリーです。この接続ファクトリーは実稼働環境での使用向けには設計されていません。
第18章 キャッシュストアの実装
注記
shared
が false
に設定された場合) は、ノードの参加時に、クラスターから削除された可能性がある古いエントリーがストアにまだ存在し、再び現れることがあります。
18.1. キャッシュストアの比較
- 単一ファイルキャッシュストアはローカルのファイルキャッシュストアです。これにより、クラスター化されたキャッシュの各ノードに対してデータがローカルで永続化されます。単一ファイルキャッシュストアは、優れた読み書きパフォーマンスを提供しますが、キーがメモリーに保持され、各ノードで大きいデータセットを永続化するときに使用が制限されます。詳細については、「単一ファイルキャッシュストア」を参照してください。
- LevelDB ファイルキャッシュストアは、高い読み書きパフォーマンスを提供するローカルのファイルキャッシュストアです。キーがメモリに保持される単一ファイルキャッシュストアの制限はありません。詳細については、「LevelDB キャッシュストア」を参照してください。
- JDBC キャッシュストアは、必要に応じて共有できるキャッシュストアです。使用時に、クラスター化されたキャッシュのすべてのノードは、クラスターの各ノードに対して単一のデータベースまたはローカルの JDBC データベースに永続化されます。共有キャッシュストアには、LevelDB キャッシュストアなどのローカルキャッシュストアのスケーラビリティーとパフォーマンスがありませんが、永続化データに対して単一の場所が提供されます。JDBC キャッシュストアでは、エントリーがバイナリー blob として永続化され、JBoss Data Grid 外部で読み取ることができません。詳細については、「JDBC ベースのキャッシュストア」を参照してください。
- JPA キャッシュストア (ライブラリーモードでのみサポート) は JDBC キャッシュストアのような要求キャッシュストアですが、データベースに永続化するときにスキーマ情報が保持されます。したがって、永続化されたエントリーは、JBoss Data Grid 外部で読み取ることができます。詳細については、「JPA キャッシュストア」を参照してください。
18.2. キャッシュストア設定の詳細 (ライブラリモード)
name
パラメーターに名前の値を追加してキャッシュストアの名前を設定します。
passivation
パラメーターは、Red Hat JBoss Data Grid がストアと対話する方法に影響を与えます。オブジェクトがインメモリーキャッシュから削除されると、パッシベーションによりオブジェクトがシステムやデータベースなどの 2 次データストアに書き込まれます。このパラメーターの有効な値は、true
とfalse
ですが、passivation
はデフォルトでfalse
に設定されます。
shared
パラメーターは、異なるキャッシュインスタンスによってキャッシュストアが共有されていることを示します。たとえば、クラスター内のすべてのインスタンスが、同じリモートの共有データベースと通信するために同じ JDBC 設定を使用する場合があります。shared
は、デフォルトでfalse
になります。true
に設定すると、異なるキャッシュインスタンスによって重複データがキャッシュストアに書き込まれることが避けられます。LevelDB キャッシュストアの場合は、このパラメーターを設定から除外するか、false
に設定する必要があります (このキャッシュストアの共有はサポートされていません)。preload
パラメーターはデフォルトでfalse
に設定されます。true
に設定されると、キャッシュストアに保存されたデータは、キャッシュの起動時にメモリーにプリロードされます。これにより、キャッシュストアのデータが起動後すぐに利用できるようになり、データのレイジーなロードの結果としてキャッシュ操作の遅れを防ぐことができます。プリロードされたデータは、ノード上でローカルにのみに保存され、プリロードされたデータのレプリケーションや分散は行われません。Red Hat JBoss Data Grid は、エビクションのエントリーの最大設定数までの数のエントリーをプリロードします。fetchPersistentState
パラメーターは、キャッシュの永続ステートを取り込むかどうかを決定し、クラスターに参加する際にこれをローカルキャッシュストアに適用します。キャッシュストアが共有される場合、キャッシュが同じキャッシュストアにアクセスする際に、fetch persistent 状態は無視されます。複数のキャッシュストアでこのプロパティーがtrue
に設定されている場合にキャッシュサービスを起動すると、設定の例外がスローされます。fetchPersistentState
プロパティーはデフォルトではfalse
です。ignoreModifications
パラメーターは、変更メソッドが特定のキャッシュストアに適用されるかどうかを決定します。これにより、書き込み操作を共有キャッシュストアではなく、ローカルファイルキャッシュストアに適用できます。一時的なアプリケーションデータは、インメモリーキャッシュと同じサーバー上のファイルベースのキャッシュストアにのみ存在する必要がある場合があります。たとえば、これはネットワーク内のすべてのサーバーによって使用される追加の JDBC ベースのキャッシュストアで適用されます。ignoreModifications
はデフォルトではfalse
です。maxEntries
パラメーターは、許可されるエントリーの最大数を指定します。無制限のエントリーの場合のデフォルト値は -1 です。maxKeysInMemory
パラメーターは、データルックアップを迅速化するために使用されます。単一ファイルストアは、キーのインデックスとファイル内のそれらの場所を保持し、maxKeysInMemory
パラメーターを使用してインデックスのサイズが制限されます。このパラメーターのデフォルト値は -1 です。purgeOnStartup
パラメーターは、キャッシュストアの起動時にキャッシュストアがパージされるかどうかを制御します。- The
location
設定要素は、ストアが書き込みできるディスクの場所を設定します。
async
要素には、キャッシュストアのさまざまな側面を設定するパラメーターが含まれます。
enabled
パラメーターは、ファイルストアを非同期にするかどうかを決定します。threadPoolSize
パラメーターは、変更をストアに同時に適用するスレッドの数を指定します。このパラメーターのデフォルト値は1
です。flushLockTimeout
パラメーターは、キャッシュストアに定期的にフラッシュする状態を保護するロックを取得するための時間を指定します。このパラメーターのデフォルト値は1
です。modificationQueueSize
パラメーターは、非同期ストアの変更キューのサイズを指定します。基礎となるキャッシュストアがこのキューを処理するよりも速く更新される場合に、その期間において非同期ストアは同期ストアのように動作し、キューがさらに多くの要素を許可できるようになるまでブロックします。このパラメーターのデフォルト値は1024
要素です。shutdownTimeout
パラメーターは、キャッシュストアを停止するのにかかる最大時間を指定します。このパラメーターのデフォルト値は25
秒です。
singleton
要素を使用すると、クラスター内の 1 つのノードによってのみ変更を保存できます。このノードはコーディネーターと呼ばれます。コーディネーターは、インメモリー状態のキャッシュをディスクにプッシュします。shared
要素は、singleton
を同時に有効にした状態で定義することはできません。
enabled
属性は、この機能を有効にするかどうかを決定します。このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
です。enabled
属性は、デフォルトでfalse
に設定されます。pushStateWhenCoordinator
パラメーターは、デフォルトでtrue
に設定されます。true
の場合は、このプロパティーにより、コーディネーターになったノードが、インメモリー状態を基礎となるキャッシュストアに転送します。このパラメーターは、コーディネーターがクラッシュし、新規のコーディネーターが選択される場合に役に立ちます。pushStateWhenCoordinator
がtrue
に設定された場合、pushStateTimeout
パラメーターはインメモリー状態を基礎となるキャッシュローダーにプッシュするプロセスが完了するのにかかる最大ミリ秒数を設定します。このパラメーターのデフォルトの時間は 10 秒です。
remoteCacheName
属性は、リモート Infinispan クラスターで接続するリモートキャッシュの名前を指定します。リモートキャッシュの名前が指定されないと、デフォルトのキャッシュが使用されます。fetchPersistentState
属性がtrue
に設定されると、リモートキャッシュがクラスターに参加したときに永続ステートが取り込まれます。複数のキャッシュストアがチェーンされている場合は、1 つのキャッシュストアだけでこのプロパティーをtrue
に設定できます。この値のデフォルトはfalse
です。shared
属性は、複数のキャッシュインスタンスがキャッシュストアを共有する場合にtrue
に設定されます。これにより、複数のキャッシュインスタンスが同じ変更内容を個別に書き込むことを避けられます。この属性のデフォルト値はfalse
です。preload
属性を使用すると、キャッシュストアデータがメモリーにプリロードされ、起動後すぐにアクセス可能になります。これをtrue
に設定する欠点は、起動時間が増えることです。この属性のデフォルト値はfalse
です。ignoreModifications
属性を使用すると、キャッシュを変更する操作 (配置、削除、消去、保存など) がキャッシュストアに影響を与えることを防ぐことができます。この結果、キャッシュストアがキャッシュと同期しなくなることがあります。この属性のデフォルト値はfalse
です。purgeOnStartup
属性を使用すると、キャッシュストアが起動プロセス時にパージされます。この属性のデフォルト値はfalse
です。tcpNoDelay
属性を使用すると、TCP
NODELAY
スタックがトリガーされます。この属性のデフォルト値はtrue
です。pingOnStartup
属性を使用すると、クラスタートポロジーを取り込むために、ping 要求がバックエンドサーバーに送信されます。この属性のデフォルト値はtrue
です。keySizeEstimate
属性は、キーサイズの推定値を提供します。この属性のデフォルト値は64
です。valueSizeEstimate
属性は、値をシリアライズおよびデシリアライズする時のバイトバッファーのサイズを指定します。この属性のデフォルト値は512
です。forceReturnValues
属性は、FORCE_RETURN_VALUE
をすべての呼び出しに対して有効にするかどうかを設定します。この属性のデフォルト値はfalse
です。
複数のサーバーのサーバー情報をセットアップするために remoteStore
要素内に servers
要素を作成します。単一サーバーの情報を追加するには、一般的な servers
要素内に server
要素を追加します。
host
属性はホストアドレスを設定します。port
属性は、リモートキャッシュストアで使用されるポートを設定します。
maxActive
属性は、一度に各サーバーに設定できるアクティブな接続の最大数を示します。この属性のデフォルト値は-1
であり、これはアクティブな接続の無限な数を示します。maxIdle
属性は、一度に各サーバーに設定できるアイドル状態の接続の最大数を示します。この属性のデフォルト値は-1
であり、これはアイドル状態の接続の無限な数を示します。maxTotal
属性は、組み合わされたサーバーセット内の永続的接続の最大数を示します。この属性のデフォルト設定は-1
であり、これは接続の無限な数を示します。connectionUrl
パラメーターは、JDBC ドライバー固有の接続 URL を指定します。username
パラメーターには、connectionUrl
経由で接続するために使用されるユーザー名が含まれます。driverClass
パラメーターは、データベースに接続するために使用されるドライバーのクラス名を指定します。
location
パラメーターは、プライマリーキャッシュストアを格納する場所を指定します。ディレクトリーは、存在しない場合に自動的に作成されます。expiredLocation
パラメーターは、期限切れデータ用の場所を指定します。ディレクトリーには、パージされる前の期限切れデータが含まれます。ディレクトリーは、存在しない場合に自動的に作成されます。shared
パラメーターは、キャッシュストアを共有するかどうかを指定します。LevelDB キャッシュストアでこのパラメーターに対してサポートされる唯一の値はfalse
です。preload
パラメーターは、キャッシュストアをプリロードするかどうかを指定します。有効な値はtrue
とfalse
です。
persistenceUnitName
属性は、JPA キャッシュストアの名前を指定します。entityClassName
属性は、キャッシュエントリー値を格納するために使用する JPA エントリーの完全修飾クラス名を指定します。batchSize
(オプション) 属性は、キャッシュストアストリーミングのバッチサイズを指定します。この属性のデフォルト値は100
です。storeMetadata
(オプション) 属性は、キャッシュストアがメタデータ (失効やバージョンに関する情報など) を保持するかどうかを指定します。この属性のデフォルト値はtrue
です。
fetchPersistentState
パラメーターは、クラスターへ参加する時に永続状態が取り込まれるかを決定します。クラスター環境でレプリケーションとインバリデーションを使用している場合は、これをtrue
に設定します。さらに、複数のキャッシュストアがチェーンされている場合、1 つのキャッシュストアのみがこのプロパティーを有効に設定できます。共有キャッシュストアが使用されている場合、キャッシュは、このプロパティーがtrue
に設定されているにも関わらず、永続状態の転送を許可しません。fetchPersistentState
パラメーターはデフォルトではfalse
に設定されます。ignoreModifications
パラメーターは、キャッシュを変更する操作 (例: 配置、削除、消去、保存など) がキャッシュストアに影響を与えるかどうかを決定します。結果として、キャッシュストアは、キャッシュと同期しなくなります。purgeOnStartup
パラメーターは、初回起動時にキャッシュがパージされるかどうかを指定します。key2StringMapper
パラメーターは、キーをデータベーステーブルの文字列にマップするために使用される Key2StringMapper のクラス名を指定します。
dropOnExit
パラメーターは、シャットダウン時にデータベーステーブルがドロップされるかどうかを指定します。createOnStart
パラメーターは、スタートアップ時にストアによってデータベーステーブルが作成されるかどうかを指定します。prefix
パラメーターは、キャッシュバケットテーブルの名前を作成する際に、ターゲットキャッシュの名前に付与される文字列を定義します。
name
パラメーターは、使用される列の名前を指定します。type
パラメーターは、使用される列のタイプを指定します。
class
パラメーターは、キャッシュストア実装のクラス名を指定します。preload
パラメーターは、起動中にエントリーをキャッシュにロードするかどうかを指定します。このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
です。shared
パラメーターは、キャッシュストアを共有するかどうかを指定します。これは、複数のキャッシュインスタンスがキャッシュストアを共有する場合に使用されます。このパラメーターに有効な値はtrue
とfalse
です。
name
パラメーターは、プロパティーの名前を指定します。value
パラメーターは、プロパティーの値を指定します。
18.3. キャッシュストア設定の詳細 (リモートクライアントサーバーモード)
- キャッシュの名前を指定するため、
local-cache
属性のname
パラメーターが使用されます。 statistics
パラメーターは、コンテナーレベルで統計を有効にするかどうかを指定します。statistics
属性をfalse
に設定することにより、キャッシュごとに統計を有効または無効にします。
file-store
要素のname
パラメーターが、ファイルストアの名前を指定するために使用されます。passivation
パラメーターは、キャッシュのエントリーがパッシベートされるか (true
) またはキャッシュストアが内容のコピーをメモリーに保持するか (false
) を決定します。purge
パラメーターは、起動時にキャッシュストアをパージするかどうかを指定します。 このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
です。shared
パラメーターは、複数のキャッシュインスタンスがキャッシュストアを共有する場合に使用されます。このパラメーターは、複数のキャッシュインスタンスが同じ変更内容を複数回書き込まないようにするために設定することができます。このパラメーターに有効な値はtrue
とfalse
です。ただし、shared
パラメーターは LevelDB キャッシュストアには推奨されません (このキャッシュストアを共有できないため)。relative-to
プロパティーは、file-store
がデータを保存するディレクトリーです。これは名前付きのパスを定義するために使用されます。path
プロパティーは、データが保存されるファイルの名前です。これは、完全パスを決定するためにrelative-to
プロパティーの値に追加される相対パス名です。maxEntries
パラメーターは、許可されるエントリーの最大数を指定します。無制限のエントリーの場合のデフォルト値は -1 です。fetch-state
パラメーターは、true に設定されている場合に、クラスターへ参加する際に永続状態を取り込みます。複数のキャッシュストアがチェーン化されている場合、その内の 1 つのみでこのプロパティーを有効にできます。共有キャッシュストアが使用されている場合、永続状態の転送は、データを提供する同じ永続ストアが永続状態を受信するだけなので意味をなしません。そのため、共有キャッシュストアが使用されている場合、キャッシュストアでこのプロパティーがtrue
に設定されている場合であっても、永続状態の転送は許可されません。クラスター化環境でのみこのプロパティーを true に設定することが推奨されます。このパラメーターのデフォルト値は false です。preload
パラメーターは、true に設定されている場合に、キャッシュの起動時にキャッシュストアに保存されたデータをメモリーにロードします。ただし、このパラメーターを true に設定することにより、起動時間が増加するためパフォーマンスへの影響があります。このパラメーターのデフォルト値は false です。singleton
パラメーターは、シングルトンストアのキャッシュストアを有効にします。SingletonStore は、クラスター内の唯一のインスタンスが基礎となるストアと通信する場合にのみ使用される委譲するキャッシュストアです。ただし、singleton
パラメーターはfile-store
には推奨されません。
class
パラメーターは、キャッシュストア実装のクラス名を指定します。
name
パラメーターは、プロパティーの名前を指定します。value
パラメーターは、プロパティーに割り当てられた値を指定します。
cache
パラメーターは、リモートキャッシュの名前を定義します。定義されない状態のままの場合、デフォルトのキャッシュが代わりに使用されます。socket-timeout
パラメーターは、SO_TIMEOUT
で定義される値 (ミリ秒単位) が指定されるタイムアウトでリモート Hot Rod サーバーに適用されるかどうかを設定します。タイムアウト値が0
の場合は、無限のタイムアウトを示します。tcp-no-delay
は、TCP_NODELAY
がソケット接続でリモートの Hot Rod サーバーに適用されるかどうかを設定します。hotrod-wrapping
は、リモートストア上でラッパーが Hot Rod に必要となるかどうかを設定します。
outbound-socket-binding
パラメーターは、リモートサーバーのアウトバウンドソケットバインディングを設定します。
datasource
パラメーターは、データソースの JNDI 名を定義します。passivation
パラメーターは、キャッシュのエントリーがパッシベートされるか (true
) またはキャッシュストアが内容のコピーをメモリーに保持するか (false
) を決定します。preload
パラメーターは、起動中にエントリーをキャッシュにロードするかどうかを指定します。このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
です。purge
パラメーターは、起動時にキャッシュストアをパージするかどうかを指定します。 このパラメーターの有効な値はtrue
とfalse
です。shared
パラメーターは、複数のキャッシュストアインスタンスがキャッシュストアを共有する場合に使用されます。複数のキャッシュインスタンスが同じ変更内容を複数回書き込まないようにするため、このパラメーターを設定することができます。このパラメーターに有効な値はtrue
とfalse
です。singleton
パラメーターは、シングルトンストアのキャッシュストアを有効にします。SingletonStore は、クラスター内の唯一のインスタンスが基礎となるストアと通信する場合にのみ使用される委任キャッシュストアです。
prefix
パラメーターはデータベーステーブル名のプレフィックスの文字列を指定します。
name
パラメーターはデータベース列の名前を指定します。type
パラメーターはデータベース列のタイプを指定します。
path
パラメーターは、キャッシュ状態が格納されるrelative-to
パラメーターで指定されたパス内のディレクトリーを指定します。未定義の場合、パスのデフォルト値はキャッシュコンテナーの名前になります。passivation
パラメーターは、LevelDB キャッシュストアに対してパッシベーションを有効にするかどうかを指定します。有効な値はtrue
とfalse
です。purge
パラメーターは、起動時にキャッシュストアをパージするかどうかを指定します。有効な値はtrue
とfalse
です。
18.4. 単一ファイルキャッシュストア
SingleFileCacheStore
が含まれています。
SingleFileCacheStore
は、単純なファイルシステムベースの実装であり、古くなったファイルシステムベースのキャッシュストアである FileCacheStore
の代わりになるものです。
SingleFileCacheStore
は、単一ファイルに、すべてのキーバリューペアと、それらの対応するメタデータ情報を保存します。データ検索のスピードを速めるために、すべてのキーとそれらの値およびメタデータの位置をメモリーに保存します。そのため、単一ファイルキャッシュストアを使用すると、キーのサイズと保存されるキーの数量に応じて、必要なメモリーが若干増加します。そのため、SingleFileCacheStore
は、キーが大きすぎる場合のユースケースでは推奨されません。
SingleFileCacheStore
には制限があるため、実稼働環境では制限内での使用が可能です。適切なファイルロックがなく、データが破損する原因となるため、共有ファイルシステム (NFS や Windows の共有など) 上では使用しないでください。また、ファイルシステムは本質的にトランザクションではないため、トランザクションコンテキストでキャッシュが使用されると、コミットフェーズ中にファイルが障害を書き込む原因となります。
18.4.1. 単一ファイルストアの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
<local-cache name="default" statistics="true"> <file-store name="myFileStore" passivation="true" purge="true" relative-to="{PATH}" path="{DIRECTORY}" max-entries="10000" fetch-state="true" preload="false" /> </local-cache>
18.4.2. 単一ファイルストアの設定 (ライブラリーモード)
<namedCache name="writeThroughToFile"> <persistence passivation="false"> <singleFile fetchPersistentState="true" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false" shared="false" preload="false" location="/tmp/Another-FileCacheStore-Location" maxEntries="100" maxKeysInMemory="100"> <async enabled="true" threadPoolSize="500" flushLockTimeout="1" modificationQueueSize="1024" shutdownTimeout="25000"/> </singleFile> </persistence> </namedCache>
18.4.3. FileCacheStore から SingleFileCacheStore へのデータ移行
18.5. LevelDB キャッシュストア
18.5.1. LevelDB キャッシュストアの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
手順18.1 LevelDB キャッシュストアを設定するには、以下を実行します。
- データベースを設定するには、
standalone.xml
のキャッシュ定義に以下の要素を追加します。<leveldb-store path="/path/to/leveldb/data" passivation="false" purge="false" > <expiration path="/path/to/leveldb/expires/data" /> <implementation type="JNI" /> </leveldb-store>
18.5.2. LevelDB キャッシュストアのプログラムを使用した設定
Configuration cacheConfig = new ConfigurationBuilder().persistence() .addStore(LevelDBStoreConfigurationBuilder.class) .location("/tmp/leveldb/data") .expiredLocation("/tmp/leveldb/expired").build();
手順18.2 LevelDB キャッシュストアのプログラムを使用した設定
ConfigurationBuilder
を使用して、新規の設定オブジェクトを作成します。LevelDBCacheStoreConfigurationBuilder
クラスを使用してストアを追加して、その設定を構築します。- LevelDB キャッシュストアのロケーションパスを設定します。指定したパスは、主なキャッシュストアデータを保存します。ディレクトリーがない場合は自動的に作成されます。
- LevelDB ストアの
expiredLocation
パラメーターを使用して、期限切れデータのロケーションを指定します。指定されたパスは、パージされる前に期限切れデータを保存します。ディレクトリーがない場合は自動的に作成されます。
注記
18.5.3. LevelDB キャッシュストアの XML 設定例 (ライブラリーモード)
<namedCache name="vehicleCache"> <persistence passivation="false"> <leveldbStore xmlns="urn:infinispan:config:store:leveldb:6.0 location="/path/to/leveldb/data" expiredLocation="/path/to/expired/data" shared="false" preload="true"/> </persistence> </namedCache>
18.5.4. JBoss Operations Network を使用した LevelDB キャッシュストアの設定
手順18.3
- Red Hat JBoss Operations Network 3.2 以上がインストールされ、起動されていることを確認します。
- JBoss Operations Network 3.2.0 用 Red Hat JBoss Data Grid プラグインパックをインストールします。
- JBoss Data Grid がインストールされ、起動されていることを確認します。
- JBoss Data Grid サーバーをインベントリーにインポートします。
- JBoss Data Grid 接続設定を実行します。
- 以下のように新しい LevelDB キャッシュストアを作成します。
図18.1 新しい LevelDB キャッシュストアの作成
default
キャッシュを右クリックします。- メニューで、Create Child オプションにカーソルを置きます。
- サブメニューで、LevelDB Store をクリックします。
- 以下のように新しい LevelDB キャッシュストアの名前を指定します。
図18.2 新しい LevelDB キャッシュストアの名前指定
- 表示された Resource Create Wizard で、新しい LevelDB キャッシュストアの名前を追加します。
- Next をクリックして作業を継続します。
- 以下のように LevelDB キャッシュストアを設定します。
図18.3 LevelDB キャッシュストアの設定
- 設定ウィンドウのオプションを使用して新しい LevelDB キャッシュストアを設定します。
- Finish をクリックして設定を完了します。
- 以下のように再起動操作をスケジュールします。
図18.4 再起動操作のスケジュール
- 画面の左パネルで、JBossAS7 Standalone Servers エントリーを展開します (まだ展開されていない場合)。
- 展開されたメニュー項目から JDG (0.0.0.0:9990) をクリックします。
- 画面の右パネルに、選択されたサーバーの詳細が表示されます。Operations タブをクリックします。
- Operation ドロップダウンボックスで、Restart 操作を選択します。
- Now エントリーのラジオボタンを選択します。
- Schedule をクリックしてサーバーをすぐに再起動します。
- 以下のように新しい LevelDB キャッシュストアを検出します。
図18.5 新しい LevelDB キャッシュストアの検出
- 画面の左パネルで、指定された順序で次の項目を選択して展開します: JBossAS7 Standalong Servers → JDG (0.0.0.0:9990) → infinispan → Cache Containers → local → Caches → default → LevelDB Stores
- 新しい LevelDB キャッシュストアの名前をクリックして右パネルの設定情報を表示します。
18.6. JDBC ベースのキャッシュストア
JdbcBinaryStore
。JdbcStringBasedStore
。JdbcMixedStore
。
18.6.1. JdbcBinaryStores
JdbcBinaryStore
はすべてのキータイプをサポートします。同じテーブル行/Blob の同じハッシュ値 (キー上の hashCode
メソッド) を持つすべてのキーを格納します。組み込まれるキーに共通するハッシュ値が、テーブルの行/Blob の主キーとして設定されます。このハッシュ値により、JdbcBinaryStore
は大変優れた柔軟性を提供しますが、これにより平行性とスループットのレベルが下がります。
k1
、k2
、k3
) のハッシュコードが同じである場合、同じテーブル行に格納されます。3 つの異なるスレッドが k1
、k2
、k3
を同時に更新しようとすると、すべてのキーが同じ行を共有するため同時には更新できないことから、順次更新する必要があります。
18.6.1.1. JdbcBinaryStore の設定 (リモートクライアントサーバーモード)
JdbcBinaryStore
の設定です。
<local-cache name="customCache"> <!-- Additional configuration elements here --> <binary-keyed-jdbc-store datasource="java:jboss/datasources/JdbcDS" passivation="${true/false}" preload="${true/false}" purge="${true/false}"> <binary-keyed-table prefix="JDG"> <id-column name="id" type="${id.column.type}"/> <data-column name="datum" type="${data.column.type}"/> <timestamp-column name="version" type="${timestamp.column.type}"/> </binary-keyed-table> </binary-keyed-jdbc-store> </local-cache>
18.6.1.2. JdbcBinaryStore の設定 (ライブラリーモード)
JdbcBinaryStore
の設定例です。
<infinispan xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="urn:infinispan:config:6.0 http://www.infinispan.org/schemas/infinispan-config-6.0.xsd urn:infinispan:config:jdbc:6.0 http://www.infinispan.org/schemas/infinispan-cachestore-jdbc-config-6.0.xsd" xmlns="urn:infinispan:config:6.0"> <!-- Additional configuration elements here --> <persistence> <binaryKeyedJdbcStore xmlns="urn:infinispan:config:jdbc:6.0" fetchPersistentState="false" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false"> <connectionPool connectionUrl="jdbc:h2:mem:infinispan_binary_based;DB_CLOSE_DELAY=-1" username="sa" driverClass="org.h2.Driver"/> <binaryKeyedTable dropOnExit="true" createOnStart="true" prefix="ISPN_BUCKET_TABLE"> <idColumn name="ID_COLUMN" type="VARCHAR(255)" /> <dataColumn name="DATA_COLUMN" type="BINARY" /> <timestampColumn name="TIMESTAMP_COLUMN" type="BIGINT" /> </binaryKeyedTable> </binaryKeyedJdbcStore> </persistence>
18.6.1.3. JdbcBinaryStore のプログラムを用いた設定
JdbcBinaryStore
の設定例です。
ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); builder.persistence() .addStore(JdbcBinaryStoreConfigurationBuilder.class) .fetchPersistentState(false) .ignoreModifications(false) .purgeOnStartup(false) .table() .dropOnExit(true) .createOnStart(true) .tableNamePrefix("ISPN_BUCKET_TABLE") .idColumnName("ID_COLUMN").idColumnType("VARCHAR(255)") .dataColumnName("DATA_COLUMN").dataColumnType("BINARY") .timestampColumnName("TIMESTAMP_COLUMN").timestampColumnType("BIGINT") .connectionPool() .connectionUrl("jdbc:h2:mem:infinispan_binary_based;DB_CLOSE_DELAY=-1") .username("sa") .driverClass("org.h2.Driver");
手順18.4 JdbcBinaryStore のプログラムを用いた設定 (ライブラリーモード)
ConfigurationBuilder
を使用して、新規の設定オブジェクトを作成します。- このストアに関連する特定の設定を構築するには、
JdbcBinaryStore
設定ビルダーを追加します。 fetchPersistentState
要素は、キャッシュの永続ステートを取り込むかどうかを決定し、クラスターに参加する際にこれをローカルキャッシュストアに適用します。キャッシュストアが共有される場合、キャッシュが同じキャッシュストアにアクセスする際に、fetch persistent 状態は無視されます。複数のキャッシュローダーでこのプロパティーがtrue
に設定されている場合にキャッシュサービスを起動すると、設定の例外がスローされます。fetchPersistentState
プロパティーはデフォルトではfalse
です。ignoreModifications
要素は、書き込み操作を共有キャッシュローダーではなく、ローカルファイルキャッシュローダーに許可することで、書き込みメソッドを特定のキャッシュローダーにプッシュするかどうかを決定します。場合によっては、一時的なアプリケーションデータが、インメモリーキャッシュと同じサーバー上のファイルベースのキャッシュローダーにのみ存在する必要があります。たとえば、これはネットワーク内のすべてのサーバーによって使用される追加の JDBC ベースのキャッシュローダーで適用されます。ignoreModifications
はデフォルトではfalse
になります。purgeOnStartup
要素は、初回起動時にキャッシュがパージされるかどうかを指定します。- テーブルを以下のように設定します。
dropOnExit
は、キャッシュストアが停止している際にテーブルを破棄するかどうかを決定します。これは、デフォルトではfalse
に設定されます。createOnStart
は、現在テーブルが存在しない場合にキャッシュストアを起動すると、テーブルを作成します。このメソッドはデフォルトではtrue
です。tableNamePrefix
は、データが保存されるテーブルの名前にプレフィックスを設定します。idColumnName
プロパティーは、キャッシュキーまたはバケット ID が保存される列を定義します。dataColumnName
プロパティーは、キャッシュエントリーまたはバケット ID が保存される列を指定します。timestampColumnName
要素は、キャッシュエントリーのタイムスタンプまたはバケットが保存される列を指定します。
connectionPool
要素は、次のパラメーターを使用して JDBC ドライバーの接続プールを指定します。connectionUrl
パラメーターは、JDBC ドライバー固有の接続 URL を指定します。username
パラメーターには、connectionUrl
経由で接続するために使用されるユーザー名が含まれます。driverClass
パラメーターは、データベースに接続するために使用されるドライバーのクラス名を指定します。
注記
18.6.2. JdbcStringBasedStores
JdbcStringBasedStore
は複数のエントリーを各行にグループ化せずに、各エントリーをテーブルの独自の行に格納するため、同時負荷の下でスループットが増加します。また、各キーを String
オブジェクトへマッピングする (プラグ可能な) バイジェクション (bijection) も使用します。Key2StringMapper
インターフェースはバイジェクションを定義します。
DefaultTwoWayKey2StringMapper
と呼ばれるデフォルトの実装が含まれています。
18.6.2.1. JdbcStringBasedStore の設定 (リモートクライアントサーバーモード)
JdbcStringBasedStore
の設定例です。
<local-cache name="customCache"> <!-- Additional configuration elements here --> <string-keyed-jdbc-store datasource="java:jboss/datasources/JdbcDS" passivation="true" preload="false" purge="false" shared="false" singleton="true"> <string-keyed-table prefix="JDG"> <id-column name="id" type="${id.column.type}"/> <data-column name="datum" type="${data.column.type}"/> <timestamp-column name="version" type="${timestamp.column.type}"/> </string-keyed-table> </string-keyed-jdbc-store> </local-cache>
18.6.2.2. JdbcStringBasedStore 設定 (ライブラリーモード)
JdbcStringBasedStore
の設定例は次のとおりです。
<infinispan xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="urn:infinispan:config:6.0 http://www.infinispan.org/schemas/infinispan-config-6.0.xsd urn:infinispan:config:jdbc:6.0 http://www.infinispan.org/schemas/infinispan-cachestore-jdbc-config-6.0.xsd" xmlns="urn:infinispan:config:6.0"> <!-- Additional configuration elements here --> <persistence> <stringKeyedJdbcStore xmlns="urn:infinispan:config:jdbc:6.0" fetchPersistentState="false" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false" key2StringMapper="org.infinispan.loaders.keymappers.DefaultTwoWayKey2StringMapper"> <connectionPool connectionUrl="jdbc:h2:mem:infinispan_binary_based;DB_CLOSE_DELAY=-1" username="sa" driverClass="org.h2.Driver"/> <stringKeyedTable dropOnExit="true" createOnStart="true" prefix="ISPN_STRING_TABLE"> <idColumn name="ID_COLUMN" type="VARCHAR(255)" /> <dataColumn name="DATA_COLUMN" type="BINARY" /> <timestampColumn name="TIMESTAMP_COLUMN" type="BIGINT" /> </stringKeyedTable> </stringKeyedJdbcStore> </persistence>
18.6.2.3. JdbcStringBasedStore の複数ノード設定 (リモートクライアントサーバーモード)
JdbcStringBasedStore
の設定になります。この設定は、複数のノードを使用しなければならない場合に使用されます。
<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:core:6.1" default-cache-container="default"> <cache-container <!-- Additional configuration information here --> > <!-- Additional configuration elements here --> <replicated-cache> <!-- Additional configuration elements here --> <string-keyed-jdbc-store datasource="java:jboss/datasources/JdbcDS" fetch-state="true" passivation="false" preload="false" purge="false" shared="false" singleton="true"> <string-keyed-table prefix="JDG"> <id-column name="id" type="${id.column.type}"/> <data-column name="datum" type="${data.column.type}"/> <timestamp-column name="version" type="${timestamp.column.type}"/> </string-keyed-table> </string-keyed-jdbc-store> </replicated-cache> </cache-container> </subsystem>
18.6.2.4. JdbcStringBasedStore のプログラムを使用した設定
JdbcStringBasedStore
の設定例は次のとおりです。
ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); builder.persistence().addStore(JdbcStringBasedStoreConfigurationBuilder.class) .fetchPersistentState(false) .ignoreModifications(false) .purgeOnStartup(false) .table() .dropOnExit(true) .createOnStart(true) .tableNamePrefix("ISPN_STRING_TABLE") .idColumnName("ID_COLUMN").idColumnType("VARCHAR(255)") .dataColumnName("DATA_COLUMN").dataColumnType("BINARY") .timestampColumnName("TIMESTAMP_COLUMN").timestampColumnType("BIGINT") .connectionPool() .connectionUrl("jdbc:h2:mem:infinispan_binary_based;DB_CLOSE_DELAY=-1") .username("sa") .driverClass("org.h2.Driver");
手順18.5 プログラムを使用した JdbcStringBasedStore の設定
ConfigurationBuilder
を使用して、新規の設定オブジェクトを作成します。- このストアに関連する特定の設定を構築するには
JdbcStringBasedStore
設定ビルダーを追加します。 fetchPersistentState
パラメーターは、キャッシュの永続ステートを取り込むかどうかを決定し、クラスターに参加する際にこれをローカルキャッシュストアに適用します。キャッシュストアが共有される場合、キャッシュが同じキャッシュストアにアクセスする際に、fetch persistent 状態は無視されます。複数のキャッシュローダーでこのプロパティーがtrue
に設定されている場合にキャッシュサービスを起動すると、設定の例外がスローされます。fetchPersistentState
プロパティーはデフォルトではfalse
です。ignoreModifications
パラメーターは、書き込み操作を共有キャッシュローダーではなく、ローカルファイルキャッシュローダーに許可することで、書き込みメソッドを特定のキャッシュローダーにプッシュするかどうかを決定します。場合によっては、一時的なアプリケーションデータが、インメモリーキャッシュと同じサーバー上のファイルベースのキャッシュローダーにのみ存在する必要があります。たとえば、これはネットワーク内のすべてのサーバーによって使用される追加の JDBC ベースのキャッシュローダーで適用されます。ignoreModifications
はデフォルトではfalse
です。purgeOnStartup
パラメーターは、初回起動時にキャッシュがパージされるかどうかを指定します。- テーブルを以下のように設定します。
dropOnExit
は、キャッシュストアが停止している際にテーブルを破棄するかどうかを決定します。これは、デフォルトではfalse
に設定されます。createOnStart
は、現在テーブルが存在しない場合にキャッシュストアを起動すると、テーブルを作成します。このメソッドはデフォルトではtrue
です。tableNamePrefix
は、データが保存されるテーブルの名前にプレフィックスを設定します。idColumnName
プロパティーは、キャッシュキーまたはバケット ID が保存される列を定義します。dataColumnName
プロパティーは、キャッシュエントリーまたはバケット ID が保存される列を指定します。timestampColumnName
要素は、キャッシュエントリーのタイムスタンプまたはバケットが保存される列を指定します。
connectionPool
要素は、次のパラメーターを使用して JDBC ドライバーの接続プールを指定します。connectionUrl
パラメーターは、JDBC ドライバー固有の接続 URL を指定します。username
パラメーターには、connectionUrl
経由で接続するために使用されるユーザー名が含まれます。driverClass
パラメーターは、データベースに接続するために使用されるドライバーのクラス名を指定します。
注記
18.6.3. JdbcMixedStores
JdbcMixedStore
は、キーのタイプを基にキーを JdbcBinaryStore
または JdbcStringBasedStore
に委譲するハイブリッド実装です。
18.6.3.1. JdbcMixedStore の設定 (リモートクライアントサーバーモード)
JdbcMixedStore
の設定です。
<local-cache name="customCache"> <mixed-keyed-jdbc-store datasource="java:jboss/datasources/JdbcDS" passivation="true" preload="false" purge="false"> <binary-keyed-table prefix="MIX_BKT2"> <id-column name="id" type="${id.column.type}"/> <data-column name="datum" type="${data.column.type}"/> <timestamp-column name="version" type="${timestamp.column.type}"/> </binary-keyed-table> <string-keyed-table prefix="MIX_STR2"> <id-column name="id" type="${id.column.type}"/> <data-column name="datum" type="${data.column.type}"/> <timestamp-column name="version" type="${timestamp.column.type}"/> </string-keyed-table> </mixed-keyed-jdbc-store> </local-cache>
18.6.3.2. JdbcMixedStore の設定 (ライブラリーモード)
mixedKeyedJdbcStore
の設定例は次のとおりです。
<infinispan xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="urn:infinispan:config:6.0 http://www.infinispan.org/schemas/infinispan-config-6.0.xsd urn:infinispan:config:jdbc:6.0 http://www.infinispan.org/schemas/infinispan-cachestore-jdbc-config-6.0.xsd" xmlns="urn:infinispan:config:6.0"> <!-- Additional configuration elements here --> <persistence> <mixedKeyedJdbcStore xmlns="urn:infinispan:config:jdbc:6.0" fetchPersistentState="false" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false" key2StringMapper="org.infinispan.persistence.keymappers.DefaultTwoWayKey2StringMapper"> <connectionPool connectionUrl="jdbc:h2:mem:infinispan_binary_based;DB_CLOSE_DELAY=-1" username="sa" driverClass="org.h2.Driver"/> <binaryKeyedTable dropOnExit="true" createOnStart="true" prefix="ISPN_BUCKET_TABLE_BINARY"> <idColumn name="ID_COLUMN" type="VARCHAR(255)" /> <dataColumn name="DATA_COLUMN" type="BINARY" /> <timestampColumn name="TIMESTAMP_COLUMN" type="BIGINT" /> </binaryKeyedTable> <stringKeyedTable dropOnExit="true" createOnStart="true" prefix="ISPN_BUCKET_TABLE_STRING"> <idColumn name="ID_COLUMN" type="VARCHAR(255)" /> <dataColumn name="DATA_COLUMN" type="BINARY" /> <timestampColumn name="TIMESTAMP_COLUMN" type="BIGINT" /> </stringKeyedTable> </mixedKeyedJdbcStore> </persistence>
18.6.3.3. JdbcMixedStore のプログラムを使用した設定
JdbcMixedStore
の設定例です。
ConfigurationBuilder builder = new ConfigurationBuilder(); builder.persistence().addStore(JdbcMixedStoreConfigurationBuilder.class) .fetchPersistentState(false) .ignoreModifications(false) .purgeOnStartup(false) .stringTable() .dropOnExit(true) .createOnStart(true) .tableNamePrefix("ISPN_MIXED_STR_TABLE") .idColumnName("ID_COLUMN").idColumnType("VARCHAR(255)") .dataColumnName("DATA_COLUMN").dataColumnType("BINARY") .timestampColumnName("TIMESTAMP_COLUMN").timestampColumnType("BIGINT") .binaryTable() .dropOnExit(true) .createOnStart(true) .tableNamePrefix("ISPN_MIXED_BINARY_TABLE") .idColumnName("ID_COLUMN").idColumnType("VARCHAR(255)") .dataColumnName("DATA_COLUMN").dataColumnType("BINARY") .timestampColumnName("TIMESTAMP_COLUMN").timestampColumnType("BIGINT") .connectionPool() .connectionUrl("jdbc:h2:mem:infinispan_binary_based;DB_CLOSE_DELAY=-1") .username("sa") .driverClass("org.h2.Driver");
手順18.6 プログラムを使用した JdbcMixedStore の設定
ConfigurationBuilder
を使用して、新規の設定オブジェクトを作成します。- このストアに関連する特定の設定を構築するには、
JdbcMixedStore
設定ビルダーを追加します。 fetchPersistentState
パラメーターは、キャッシュの永続ステートを取り込むかどうかを決定し、クラスターに参加する際にこれをローカルキャッシュストアに適用します。キャッシュストアが共有される場合、キャッシュが同じキャッシュストアにアクセスする際に、fetch persistent 状態は無視されます。複数のキャッシュローダーでこのプロパティーがtrue
に設定されている場合にキャッシュサービスを起動すると、設定の例外がスローされます。fetchPersistentState
プロパティーはデフォルトでfalse
になります。ignoreModifications
パラメーターは、書き込み操作を共有キャッシュローダーではなく、ローカルファイルキャッシュローダーに許可することで、書き込みメソッドを特定のキャッシュローダーにプッシュするかどうかを決定します。場合によっては、一時的なアプリケーションデータが、インメモリーキャッシュと同じサーバー上のファイルベースのキャッシュローダーにのみ存在する必要があります。たとえば、これはネットワーク内のすべてのサーバーによって使用される追加の JDBC ベースのキャッシュローダーで適用されます。ignoreModifications
はデフォルトではfalse
です。purgeOnStartup
パラメーターは、初回起動時にキャッシュがパージされるかどうかを指定します。- テーブルを以下のように設定します。
dropOnExit
は、キャッシュストアが停止している際にテーブルを破棄するかどうかを決定します。これは、デフォルトではfalse
に設定されます。createOnStart
は、現在テーブルが存在しない場合にキャッシュストアを起動すると、テーブルを作成します。このメソッドはデフォルトではtrue
です。tableNamePrefix
は、データが保存されるテーブルの名前にプレフィックスを設定します。idColumnName
プロパティーは、キャッシュキーまたはバケット ID が保存される列を定義します。dataColumnName
プロパティーは、キャッシュエントリーまたはバケット ID が保存される列を指定します。timestampColumnName
要素は、キャッシュエントリーのタイムスタンプまたはバケットが保存される列を指定します。
connectionPool
要素は、次のパラメーターを使用して JDBC ドライバーの接続プールを指定します。connectionUrl
パラメーターは、JDBC ドライバー固有の接続 URL を指定します。username
パラメーターには、connectionUrl
経由で接続するために使用されるユーザー名が含まれます。driverClass
パラメーターは、データベースに接続するために使用されるドライバーのクラス名を指定します。
注記
18.6.4. キャッシュストアのトラブルシューティング
18.6.4.1. JdbcStringBasedStore の IOExceptions
JdbcStringBasedStore
を使用している時に IOException Unsupported protocol version 48 エラーが発生した場合は、データ列タイプが正しいタイプである BLOB
や VARBINARY
ではなく、VARCHAR
や CLOB
などに設定されていることを示しています。JdbcStringBasedStore
は文字列であるキーのみを必要とし、値はバイナリー列に保存されるため、すべてのデータタイプを値に使用できます。
18.7. リモートキャッシュストア
RemoteCacheStore
は、リモート Red Hat JBoss Data Grid クラスターにデータを保存するキャッシュローダーの実装です。RemoteCacheStore
は Hot Rod クライアントサーバーアーキテクチャーを使用してリモートクラスターと通信します。
RemoteCacheStore
とクラスター間の接続を細かく調整する機能も提供します。
18.7.1. リモートキャッシュストアの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
<remote-store cache="default" socket-timeout="60000" tcp-no-delay="true" hotrod-wrapping="true"> <remote-server outbound-socket-binding="remote-store-hotrod-server" /> </remote-store>
18.7.2. リモートキャッシュストアの設定 (ライブラリーモード)
<persistence passivation="false"> <remoteStore xmlns="urn:infinispan:config:remote:6.0" remoteCacheName="default" fetchPersistentState="false" shared="true" preload="false" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false" tcpNoDelay="true" pingOnStartup="true" keySizeEstimate="62" valueSizeEstimate="512" forceReturnValues="false"> <servers> <server host="127.0.0.1" port="19711"/> </servers> <connectionPool maxActive="99" maxIdle="97" maxTotal="98" /> </remoteStore> </persistence>
18.7.3. リモートキャッシュストアのアウトバウンドソケットの定義
standalone.xml
ファイルの outbound-socket-binding
要素を使用して定義されます。
standalone.xml
ファイルにおけるこの設定の例は次のとおりです。
例18.1 アウトバウンドソケットの定義
<server> <!-- Additional configuration elements here --> <socket-binding-group name="standard-sockets" default-interface="public" port-offset="${jboss.socket.binding.port-offset:0}"> <!-- Additional configuration elements here --> <outbound-socket-binding name="remote-store-hotrod-server"> <remote-destination host="remote-host" port="11222"/> </outbound-socket-binding> </socket-binding-group> </server>
18.8. JPA キャッシュストア
重要
18.8.1. JPA キャッシュストアの XML 設定例 (ライブラリーモード)
infinispan.xml
ファイルに追加します。
<namedCache name="users"> <!-- Insert additional configuration elements here --> <persistence passivation="false"> <jpaStore xmlns="urn:infinispan:config:jpa:6.0" shared="true" preload="true" persistenceUnitName="MyPersistenceUnit" entityClassName="org.infinispan.loaders.jpa.entity.User" /> </persistence> </namedCache>
18.8.2. JPA キャッシュストアのプログラミングによる設定例
Configuration cacheConfig = new ConfigurationBuilder().persistence().addStore(JpaStoreConfigurationBuilder.class).persistenceUnitName("org.infinispan.loaders.jpa.configurationTest") .entityClass(User.class) .build();
persistenceUnitName
パラメーターは、JPA エンティティークラスを含む設定ファイル (persistence.xml
) の JPA キャッシュストアの名前を指定します。entityClass
パラメーターは、このキャッシュに格納された JPA エンティティークラスを指定します。各設定で指定できるクラスは 1 つだけです。
18.8.3. データベースへのメタデータの格納
storeMetadata
が true
(デフォルト値) に設定された場合、有効期限、作成および変更タイムスタンプ、バージョンなどのエントリーに関するメタ情報はデータベースに格納されます。エンティティーテーブルのレイアウトは固定され、メタデータを収めることができないため、JBoss Data Grid はメタデータを __ispn_metadata__
という名前の追加テーブルにメタデータを格納します。
手順18.7 persistence.xml でのメタデータエンティティーの設定
- Hibernate を JPA 実装として使用すると、以下のように
persistence.xml
のプロパティーhibernate.hbm2ddl.auto
を使用してこれらのテーブルの自動作成を許可できます。<property name="hibernate.hbm2ddl.auto" value="update"/>
- 以下の内容を
persistence.xml
に追加して、JPA プロバイダーに対してメタデータエンティティークラスを宣言します。<class>org.infinispan.persistence.jpa.impl.MetadataEntity</class>
storeMetadata
属性を false
に設定します。
18.8.4. さまざまなコンテナーでの JPA キャッシュストアのデプロイ
手順18.8 JBoss EAP 6.3.x およびそれ以前のバージョンでの JPA キャッシュストアのデプロイ
- JBoss Data Grid モジュールの依存関係をアプリケーションのクラスパスに追加するには、以下のいずれかの方法で JBoss EAP デプロイヤーに依存関係のリストを提供します。
- 依存関係設定を
MANIFEST.MF
ファイルに追加します。Manifest-Version: 1.0 Dependencies: org.infinispan:jdg-6.5 services, org.infinispan.persistence.jpa:jdg-6.5 services
- 依存関係設定を
jboss-deployment-structure.xml
ファイルに追加します。<jboss-deployment-structure xmlns="urn:jboss:deployment-structure:1.2"> <deployment> <dependencies> <module name="org.infinispan.persistence.jpa" slot="jdg-6.5" services="export"/> <module name="org.infinispan" slot="jdg-6.5" services="export"/> </dependencies> </deployment> </jboss-deployment-structure>
手順18.9 JBoss EAP 6.4 以降での JPA キャッシュストアのデプロイ
persistence.xml
で以下のプロパティーを追加します。<persistence-unit> [...] <properties> <property name="jboss.as.jpa.providerModule" value="application" /> </properties> </persistence-unit>
jboss-deployment-structure.xml
で以下の依存関係を追加します。<jboss-deployment-structure> <deployment> <dependencies> <module name="org.infinispan" slot="jdg-6.5"/> <module name="org.jgroups" slot="jdg-6.5"/> <module name="org.infinispan.persistence.jpa" slot="jdg-6.5" services="export"/> <module name="org.hibernate"/> </dependencies> </deployment> </jboss-deployment-structure>
- 追加の JDG モジュールなどの依存関係を
jboss-deployment-structure.xml
のdependencies
セクションに追加します。
重要
18.9. カスタムキャッシュストア
CacheLoader
CacheWriter
AdvancedCacheLoader
AdvancedCacheWriter
ExternalStore
AdvancedLoadWriteStore
注記
AdvancedCacheWriter
が実装されない場合は、該当するライターを使用して、失効したエントリーをパージまたはクリアできません。
注記
AdvancedCacheLoader
が実装されない場合、該当するローダーに格納されたエントリーはプリロードおよびマップ/削減の反復に使用されません。
SingleFileStore
などを使用します。SingleFileStore
サンプルコードを参照するには、JBoss Data Grid ソースコードをダウンロードします。
SingleFileStore
サンプルコードをダウンロードします。
手順18.10 JBoss Data Grid ソースコードのダウンロード
- Red Hat カスタマーポータルにアクセスするには、ブラウザーで https://access.redhat.com/home に移動します。
- ダウンロード をクリックします。
- Red Hat JBoss Middleware というラベルのボックスで、Download Software (ソフトウェアのダウンロード) ボタンをクリックします。
- Red Hat ログイン フィールドと パスワード フィールドに該当するクレデンシャルを入力し、ログイン をクリックします。
- Software Downloads ページで、ドロップダウン値のリストから Data Grid を選択します。
- ダウンロード可能なファイルのリストから、Red Hat JBoss Data Grid ${VERSION} Source Code を見つけ、Download をクリックします。ファイルを任意の場所に保存し、解凍します。
jboss-datagrid-6.5.0-sources/infinispan-6.3.0.Final-redhat-1-src/core/src/main/java/org/infinispan/persistence/file/SingleFileStore.java
でSingleFileStore
ソースコードを見つけます。
18.9.1. カスタムキャッシュストアの Maven アーキタイプ
手順18.11 Maven アーキタイプの生成
- JBoss Data Grid Maven リポジトリーが Red Hat JBoss Data Grid 『Getting Started Guide』に記載された手順に従ってインストールされていることを確認します。
- コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行して現在のディレクトリーでアーキタイプを生成します。
mvn -Dmaven.repo.local="path/to/unzipped/jboss-datagrid-6.5.0-maven-repository/" archetype:generate -DarchetypeGroupId=org.infinispan -DarchetypeArtifactId=custom-cache-store-archetype -DarchetypeVersion=6.3.0.Final-redhat-1
注記
読みやすさのために上記のコマンドは複数の行に分割されています。ただし、実行する場合は、このコマンドとすべての引数を 1 つの行で指定する必要があります。
18.9.2. カスタムキャッシュストアの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
例18.2 カスタムキャッシュストアの設定
<distributed-cache name="cacheStore" mode="SYNC" segments="20" owners="2" remote-timeout="30000"> <store class="my.package.CustomCacheStore"> <properties> <property name="customStoreProperty" value="10" /> </properties> </store> </distributed-cache>
18.9.2.1. オプション 1: デプロイメントを使用してカスタムキャッシュストアを追加 (リモートクライアントサーバーモード)
手順18.12 デプロイメントを使用してカスタムキャッシュストア .jar ファイルを JDG サーバーにデプロイ
- 以下の Java サービスローダーファイル
META-INF/services/org.infinispan.persistence.spi.AdvancedLoadWriteStore
をモジュールに追加し、以下のように参照をカスタムキャッシュストアクラスに追加します。my.package.CustomCacheStore
- jar を
$JDG_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーにコピーします。 - .jar ファイルがサーバーで利用可能な場合は、以下のメッセージがログに表示されます。
JBAS010287: Registering Deployed Cache Store service for store 'my.package.CustomCacheStore'
- 「カスタムキャッシュストア」で示されたように、
infinispan-core
サブシステムで、インターフェースをオーバーライドするクラスを指定してcache-container
内部にキャッシュのエントリーを追加します。<subsystem xmlns="urn:infinispan:server:core:6.2"> [...] <distributed-cache name="cacheStore" mode="SYNC" segments="20" owners="2" remote-timeout="30000""> <store class="my.package.CustomCacheStore"> <!-- If custom properties are included these may be specified as below --> <property name="customStoreProperty">10</property> </store> </distributed-cache> [...] </subsystem>
18.9.2.2. オプション 2: CLI を使用してカスタムキャッシュストアを追加 (リモートクライアントサーバーモード)
手順18.13 CLI を使用してカスタムキャッシュストア .jar ファイルを JDG サーバーにデプロイ
- 以下のコマンドを実行して JDG サーバーに接続します。
$JDG_HOME] $ bin/jboss-cli.sh --connect=$IP:$PORT
- 以下のコマンドを実行して、.jar ファイルをデプロイします。
/] deploy /path/to/artifact.jar
18.9.2.3. オプション 3: JON を使用してカスタムキャッシュストアを追加 (リモートクライアントサーバーモード)
手順18.14 JBoss Operation Network を使用してカスタムキャッシュストア .jar ファイルを JDG サーバーにデプロイ
- JON ログインします。
- 上部のバーの
Bundles
に移動します。 New
ボタンをクリックし、Recipe
ラジオボタンを選択します。- 以下の例のように、ストアを参照するデプロイメントバンドルファイルの内容を挿入します。
<?xml version="1.0"?> <project name="cc-bundle" default="main" xmlns:rhq="antlib:org.rhq.bundle"> <rhq:bundle name="Mongo DB Custom Cache Store" version="1.0" description="Custom Cache Store"> <rhq:deployment-unit name="JDG" compliance="full"> <rhq:file name="custom-store.jar"/> </rhq:deployment-unit> </rhq:bundle> <target name="main" /> </project>
Next
ボタンを押しBundle Groups
設定ウィザードページに進み、もう一度Next
ボタンを押します。- ファイルアップローダーでカスタムキャッシュストア
.jar
ファイルを指定し、Upload
を押してファイルをアップロードします。 Next
ボタンを押し、Summary
設定ウィザードページに進みます。バンドル設定を終了するためにFinish
ボタンを押します。- 上部のバーの
Bundles
タブに戻ります。 - 新しく作成されたバンドルを選択し、
Deploy
ボタンをクリックします。 Destination Name
を入力し、適切なリソースグループを選択します。このグループは JDG サーバーでのみ構成される必要があります。Base Location
のラジオボックスグループからInstall Directory
を選択します。- 下の
Deployment Directory
テキストフィールドに/standalone/deployments
と入力します。 - デフォルトのオプションを使用してウィザードを続行します。
- サーバーのホストで以下のコマンドを使用してデプロイメントを検証します。
find $JDG_HOME -name "custom-store.jar"
- バンドルが
$JDG_HOME/standalone/deployments
にインストールされていることを確認します。
18.9.3. カスタムキャッシュストアの設定 (ライブラリーモード)
例18.3 カスタムキャッシュストアの設定
<persistence> <store class="org.infinispan.custom.CustomCacheStore" preload="true" shared="true"> <properties> <property name="customStoreProperty" value="10" /> </properties> </store> </persistence>
注記
パート VIII. パッシベーションのセットアップ
第19章 アクティベーションモードとパッシベーションモード
19.1. パッシベーションモードの利点
19.2. パッシベーションの設定
passivation
パラメーターをキャッシュストア要素に追加します。
例19.1 リモートクライアントサーバーモードでのパッシベーションの切り替え
<local-cache name="customCache"/> <!-- Additional configuration elements here --> <file-store passivation="true" <!-- Additional configuration elements here --> /> <!-- Additional configuration elements here --> </local-cache>
passivation
パラメーターを persistence
要素に追加します。
例19.2 ライブラリーモードでのパッシベーションの切り替え
<persistence passivation="true"> <!-- Additional configuration elements here --> </persistence>
19.3. エビクションとパッシベーション
19.3.1. エビクションとパッシベーションの用途
- パッシベートされたエントリーに関する通知がキャッシュリスナーへ送信されます。
- エビクトされたエントリーが保存されます。
19.3.2. パッシベーションが無効な場合のエビクションの例
表19.1 パッシベーションが無効な場合のエビクション
手順 | メモリー内のキー | ディスク上のキー |
---|---|---|
keyOne の挿入 | メモリー: keyOne | ディスク: keyOne |
keyTwo の挿入 | メモリー: keyOne 、 keyTwo | ディスク: keyOne 、 keyTwo |
エビクションスレッドが実行され、keyOne をエビクトする | メモリー: keyTwo | ディスク: keyOne 、 keyTwo |
keyOne の読み取り | メモリー: keyOne 、 keyTwo | ディスク: keyOne 、 keyTwo |
エビクションスレッドが実行され、keyTwo をエビクトする | メモリー: keyOne | ディスク: keyOne 、 keyTwo |
keyTwo の削除 | メモリー: keyOne | ディスク: keyOne |
19.3.3. パッシベーションが有効な場合のエビクションの例
表19.2 パッシベーションが有効な場合のエビクション
手順 | メモリー内のキー | ディスク上のキー |
---|---|---|
keyOne の挿入 | メモリー: keyOne | ディスク: |
keyTwo の挿入 | メモリー: keyOne 、 keyTwo | ディスク: |
エビクションスレッドが実行され、keyOne をエビクトする | メモリー: keyTwo | ディスク: keyOne |
keyOne の読み取り | メモリー: keyOne 、 keyTwo | ディスク: |
エビクションスレッドが実行され、keyTwo をエビクトする | メモリー: keyOne | ディスク: keyTwo |
keyTwo の削除 | メモリー: keyOne | ディスク: |
パート IX. キャッシュ書き込みのセットアップ
第20章 キャッシュ書き込みモード
- ライトスルー (同期)
- ライトビハインド (非同期)
20.1. ライトスルーキャッシング
Cache.put()
呼び出し経由)、JBoss Data Grid が基盤のキャッシュストアを見つけ、更新するまで呼び出しが返されないようにします。この機能により、キャッシュストアへの更新をクライアントスレッド境界内で終了させることができます。
20.1.1. ライトスルーキャッシングの利点
20.1.2. ライトスルーキャッシングの設定 (ライブラリーモード)
手順20.1 ライトスルーのローカルファイルキャッシュストアの設定
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <infinispan xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns="urn:infinispan:config:6.2"> <global /> <default /> <namedCache name="persistentCache"> <persistence> <singleFile fetchPersistentState="true" ignoreModifications="false" purgeOnStartup="false" shared="false" location="${java.io.tmpdir}"/> </persistence> </namedCache> </infinispan>
name
パラメーターは、使用するnamedCache
の名前を指定します。fetchPersistentState
パラメーターは、クラスターへ参加する時に永続状態が取り込まれるかを決定します。クラスター環境でレプリケーションとインバリデーションを使用している場合は、これをtrue
に設定します。さらに、複数のキャッシュストアがチェーンされている場合、1 つのキャッシュストアのみがこのプロパティーを有効に設定できます。共有キャッシュストアが使用されている場合、キャッシュは、このプロパティーがtrue
に設定されているにも関わらず、永続状態の転送を許可しません。fetchPersistentState
パラメーターはデフォルトではfalse
に設定されます。ignoreModifications
パラメーターは、キャッシュを変更する操作 (配置、削除、消去、格納など) がキャッシュストアに影響を与えるかどうかを決定します。結果として、キャッシュストアは、キャッシュと同期が取れなくなります。purgeOnStartup
パラメーターは、初回起動時にキャッシュがパージされるかどうかを指定します。shared
パラメーターは、複数のキャッシュストアインスタンスがキャッシュストアを共有する場合に使用され、キャッシュストアレベルで定義されるようになりました。複数のキャッシュインスタンスが同じ変更内容を複数回書き込まないようにするため、このパラメーターを設定することができます。このパラメーターに有効な値はtrue
とfalse
です。
20.2. ライトビハインドキャッシング
20.2.1. スケジュール外のライトビハインドストラテジーについて
20.2.2. スケジュール外のライトビハインドストラテジーの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
write-behind
要素をターゲットキャッシュストアの設定に追加します。
手順20.2 write-behind
要素
<file-store passivation="false" path="${PATH}" purge="true" shared="false"> <write-behind modification-queue-size="1024" shutdown-timeout="25000" flush-lock-timeout="15000" thread-pool-size="5" /> </file-store>
write-behind
要素は次の設定パラメーターを使用します。
modification-queue-size
パラメーターは、非同期ストアの変更キューサイズを設定します。更新がキャッシュストアがキューを処理するよりも速く行なわれる場合に、非同期ストアは同期ストアのように動作します。ストアの動作は、キューが要素を許可できるようになるまで同期された状態になり、要素をブロックします。その後ストアの動作は再び非同期になります。shutdown-timeout
パラメーターは、キャッシュストアがシャットダウンするまでのミリ秒単位の時間を指定します。ストアが停止している場合でも、いくらかの変更が依然として適用される必要がある場合があります。タイムアウトの値として大きな値を設定すると、データを損失する可能性が低くなります。このパラメーターのデフォルト値は25000
です。flush-lock-timeout
パラメーターは、定期的にフラッシュされる状態を保護するロックを取得するための時間 (ミリ秒単位) を指定します。このパラメーターのデフォルト値は15000
です。thread-pool-size
パラメーターはスレッドプールのサイズを指定します。このスレッドプール内のスレッドによって、変更がキャッシュストアに適用されます。このパラメーターのデフォルト値は5
です。
20.2.3. スケジュール外のライトビハインドストラテジーの設定 (ライブラリーモード)
async
要素をストア設定に追加します。
手順20.3 async
要素
<persistence> <singleFile location="${LOCATION}"> <async enabled="true" modificationQueueSize="1024" shutdownTimeout="25000" flushLockTimeout="15000" threadPoolSize="5"/> </singleFile> </persistence>
async
要素は次の設定パラメーターを使用します。
modificationQueueSize
パラメーターは、非同期ストアの変更キューサイズを設定します。更新がキャッシュストアがキューを処理するよりも速く行なわれる場合に、非同期ストアは同期ストアのように動作します。ストアの動作は、キューが要素を受け入れるまで同期が取られた状態のままになり、要素をブロックします。その後ストアの動作は再び非同期になります。shutdownTimeout
パラメーターは、キャッシュストアがシャットダウンされた後の時間 (ミリ秒単位) を指定します。これにより、キャッシュがシャットダウンされた際に非同期ライターがデータをストアへフラッシュする時間が提供されます。このパラメーターのデフォルト値は25000
です。flushLockTimeout
パラメーターは、定期的にフラッシュする状態を保護するロックを取得するための時間 (ミリ秒単位) を指定します。このパラメーターのデフォルト値は15000
です。threadPoolSize
パラメーターは、変更をストアに同時に適用するスレッドの数を指定します。このパラメーターのデフォルト値は5
です。
パート X. キャッシュとキャッシュマネージャーのモニタリング
第21章 Java Management Extensions (JMX) のセットアップ
21.1. Java Management Extensions (JMX) について
MBeans
によって管理および監視されます。
21.2. Red Hat JBoss Data Grid における JMX の使用
21.3. JMX 統計レベル
- 個別のキャッシュインスタンスによって管理情報が生成されるキャッシュレベル。
CacheManager
レベル。このレベルでは、CacheManager
エンティティーがCacheManager
より作成されたすべてのキャッシュインスタンスを管理します。そのため、管理情報は個別のキャッシュではなく、これらすべてのキャッシュインスタンスに対して生成されます。
重要
21.4. キャッシュインスタンスに対して JMX を有効にする
デフォルトキャッシュインスタンスに対する <default> 要素内または特定の名前付きキャッシュに対するターゲット <namedCache> 要素下に、次のスニペットを追加します。
<jmxStatistics enabled="true"/>
プログラムを用いて JMX をキャッシュレベルで有効にするには、以下のコードを追加します。
Configuration configuration = new ConfigurationBuilder().jmxStatistics().enable().build();
21.5. CacheManagers に対して JMX を有効にする
CacheManager
レベルでは、宣言的に、またはプログラムを用いて次のように JMX 統計を有効にすることができます。
次の <global> 要素を追加して、CacheManager
レベルで JMX を宣言的に有効にします。
<globalJmxStatistics enabled="true"/>
次のコードを追加して、プログラムを用いて JMX を CacheManager
レベルで有効にします。
GlobalConfiguration globalConfiguration = new GlobalConfigurationBuilder()..globalJmxStatistics().enable().build();
21.6. ローリングアップグレードの使用時に JMX で CacheStore を無効にする
RollingUpgradeManager
MBean で disconnectSource
操作を呼び出すことで、JMX を使用して CacheStore を無効にすることができます。
関連トピック:
21.7. 複数の JMX ドメイン
CacheManager
インスタンスが 1 つの仮想マシンに存在したり、キャッシュインスタンスの名前が CacheManager
と異なる場合に、複数の JMX ドメインが使用されます。
CacheManager
に付けるようにします。
次のスニペットを関係する CacheManager
設定に追加します。
<globalJmxStatistics enabled="true" cacheManagerName="Hibernate2LC"/>
次のコードを追加し、プログラムを用いて CacheManager
の名前を設定します。
GlobalConfiguration globalConfiguration = new GlobalConfigurationBuilder().globalJmxStatistics().enable(). cacheManagerName("Hibernate2LC").build();
21.8. MBeans
MBean
は、サービス、コンポーネント、デバイス、またはアプリケーションなどの管理可能なリソースを表します。
MBeans
を提供します。たとえば、トランスポート層で統計を提供する MBeans
などが提供されます。JBoss Data Grid サーバーは、JMX 統計で設定されます。JMX 統計はホスト名、ポート、読み取りバイト、書き込みバイト、およびワーカースレッドの数を提供する MBean
で、次の場所に存在します。
jboss.infinispan:type=Server,name=<Memcached|Hotrod>,component=Transport
MBeans
は、2 つの JMX ドメイン下で利用可能です。
- jboss.as - これらの
MBeans
はサーバーサブシステムにより作成されます。 - jboss.infinispan - これらの
MBeans
は、内蔵モードで作成されたものと対称的になります。
MBeans
のみを使用する必要があります (jboss.as 下のものは Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 向けです)。
注記
21.8.1. MBean を理解する
MBean
を使用できます。
- キャッシュマネージャーレベルの JMX 統計が有効になっている場合、
jboss.infinispan:type=CacheManager,name="DefaultCacheManager"
という名前のMBean
が存在し、キャッシュマネージャーMBean
によってプロパティーが指定されます。 - キャッシュレベルの JMX 統計が有効になっている場合、使用される設定に応じて複数の
MBean
が表示されます。たとえば、ライトビハインドキャッシュストアが設定されている場合、キャッシュストアコンポーネントに属するプロパティーを公開するMBean
が表示されます。すべてのキャッシュレベルのMBeans
は同じ形式を使用します。jboss.infinispan:type=Cache,name="<name-of-cache>(<cache-mode>)",manager="<name-of-cache-manager>",component=<component-name>
この形式の詳細は次のとおりです。cache-container
要素のdefault-cache
属性を使用してキャッシュのデフォルト名を指定します。cache-mode
はキャッシュのキャッシュモードに置き換えられます。可能な列挙値を小文字にしたものがキャッシュモードを表します。component-name
は、 JMX 参考ドキュメントにある JMX コンポーネント名の 1 つに置き換えられます。
MBean
の名前は次のようになります。
jboss.infinispan:type=Cache,name="default(dist_sync)", manager="default",component=CacheStore
21.8.2. デフォルトでない MBean サーバーでの MBean の登録
getMBeanServer()
メソッドが必要な (デフォルト以外の) MBeanServer を返すようにします。
次のスニペットを追加します。
<globalJmxStatistics enabled="true" mBeanServerLookup="com.acme.MyMBeanServerLookup"/>
次のコードを追加します。
GlobalConfiguration globalConfiguration = new GlobalConfigurationBuilder().globalJmxStatistics().enable(). mBeanServerLookup("com.acme.MyMBeanServerLookup").build();
第22章 JBoss Operations Network (JON) のセットアップ
22.1. JBoss Operations Network (JON) について
重要
重要
Update 02
以上のパッチバージョンで JBoss Operations Network 3.2.0 にアップグレードします。JBoss Operations Network のアップグレードについては、JBoss Operations Network 『Installation Guide』 の節 「Upgrading JBoss ON」を参照してください。
22.2. JBoss Operations Network (JON) のダウンロード
22.2.1. JBoss Operations Network (JON) インストールの前提条件
- Linux、Windows、または Mac OSX オペレーティングシステム、および x86_64、i686、または ia64 プロセッサー。
- JBoss Operations Network サーバーおよび JBoss Operations Network エージェントの両方を実行するには、Java 6 以上が必要です。
- JBoss Operations Network サーバーとエージェントで同期されたクロック。
- 外部データベースをインストールする必要があります。
22.2.2. JBoss Operations Network のダウンロード
手順22.1 JBoss Operations Network のダウンロード
- Red Hat カスタマーポータルにアクセスするには、ブラウザーで https://access.redhat.com/home に移動します。
- ダウンロード をクリックします。
- Red Hat JBoss Middleware というラベルのボックスで、Download Software (ソフトウェアのダウンロード) ボタンをクリックします。
- Red Hat ログイン フィールドと パスワード フィールドに該当するクレデンシャルを入力し、ログイン をクリックします。
- Software Downloads (ソフトウェアのダウンロード) ページで、ドロップダウン値のリストから JBoss Operations Network を選択します。
- Version (バージョン) ドロップダウンメニューリストから適切なバージョンを選択します。
- 必要なダウンロードファイルの横にある Download (ダウンロード) ボタンをクリックします。
22.2.3. リモート JMX ポートの値
22.2.4. JBoss Operations Network (JON) プラグインのダウンロード
手順22.2 インストールファイルのダウンロード
- Web ブラウザーで http://access.redhat.com を開きます。
- ページ上部にあるメニュー内の ダウンロードをクリックします。
- JBoss Enterprise Middleware 以下のリスト内にある ダウンロード をクリックします。
- ログイン情報を入力します。「Software Downloads」ページに移動します。
JBoss Operations Network プラグインをダウンロードします。
JBoss Data Grid の JBoss Operations Network プラグインを使用する予定であれば、「Software Downloads」ドロップダウンボックスか、または左側のメニューのいずれかからJBoss ON for JDG
を選択します。JBoss Operations Network VERSION Base Distribution
ダウンロードリンクをクリックします。- Base Distribution のダウンロードを開始するには、Download リンクをクリックします。
JDG Plugin Pack for JBoss ON VERSION
をダウンロードする手順を繰り返します。
22.3. JBoss Operations Network サーバーのインストール
注記
22.4. JBoss Operations Network エージェント
init.d
スクリプトとして実行したりできます。
注記
22.5. リモートクライアントサーバーモードの JBoss Operations Network
- インストールおよび設定操作の開始および実行。
- リソースおよびメトリックスの監視。
22.5.1. JBoss Operations Network プラグインのインストール (リモートクライアントサーバーモード)
プラグインのインストール
- JBoss Data Grid サーバーの RHQ プラグインを
$JON_SERVER_HOME/plugins
にコピーします。 - JBoss Enterprise Application Platform プラグインを
$JON_SERVER_HOME/plugins
にコピーします。
サーバーはここでプラグインを自動的に検出し、これらをデプロイします。プラグインはデプロイメントが成功すると、プラグインディレクトリーから削除されます。プラグインの取得
JBoss Operations Network サーバーから利用可能なすべてのプラグインを取得します。これを実行するには、以下をエージェントのコンソールに入力します。plugins update
インストール済みプラグインのリスト
以下のコマンドを使用して、JBoss Enterprise Application Platform プラグインと JBoss Data Grid サーバー rhq プラグインが正しくインストールされていることを確認します。plugins info
22.6. JBoss Operations Network リモートクライアントサーバーのプラグイン
22.6.1. JBoss Operations Network プラグインのメトリックス
表22.1 キャッシュコンテナーの JBoss Operations Network 特性 (キャッシュマネージャー)
特性名 | 表示名 | 説明 |
---|---|---|
cache-manager-status | Cache Container Status | キャッシュコンテナーの現在のランタイム状態です。 |
cluster-name | Cluster Name | クラスターの名前です。 |
members | Cluster Members | クラスターのメンバーの名前。 |
coordinator-address | Coordinator Address | コーディネーターノードのアドレスです。 |
local-address | Local Address | ローカルノードのアドレスです。 |
version | Version | キャッシュマネージャーバージョン。 |
defined-cache-names | Defined Cache Names | このマネージャーに定義されたキャッシュ。 |
表22.2 キャッシュコンテナーの JBoss Operations Network メトリックス (キャッシュマネージャー)
メトリック名 | 表示名 | 説明 |
---|---|---|
cluster-size | Cluster Size | クラスター内のメンバーの数。 |
defined-cache-count | Defined Cache Count | このマネージャーに定義されたキャッシュの数。 |
running-cache-count | Running Cache Count | このマネージャーで実行中のキャッシュの数。 |
created-cache-count | Created Cache Count | このマネージャーで実際に作成されたキャッシュの数。 |
表22.3 キャッシュの JBoss Operations Network 特性
特性名 | 表示名 | 説明 |
---|---|---|
cache-status | Cache Status | キャッシュの現在のランタイム状態です。 |
cache-name | Cache Name | キャッシュの現在の名前。 |
version | Version | キャッシュバージョン。 |
表22.4 キャッシュについての JBoss Operations Network メトリックス
メトリック名 | 表示名 | 説明 |
---|---|---|
cache-status | Cache Status | キャッシュの現在のランタイム状態です。 |
number-of-locks-available | [LockManager] Number of locks available | 現在利用可能な排他ロックの数です。 |
concurrency-level | [LockManager] Concurrency level | LockManager の設定済みの平行性レベルです。 |
average-read-time | [Statistics] Average read time | キャッシュでの読み取り操作が完了するまでに必要な平均のミリ秒数です。 |
hit-ratio | [Statistics] Hit ratio | ヒット数 (試行が成功した回数) を試行の合計数で割った結果 (パーセント単位) です。 |
elapsed-time | [Statistics] Seconds since cache started | キャッシュ起動後の秒数です。 |
read-write-ratio | [Statistics] Read/write ratio | キャッシュの読み取り/書き込み比率 (パーセント単位) です。 |
average-write-time | [Statistics] Average write time | キャッシュでの書き込み操作の完了に必要な平均のミリ秒数です。 |
hits | [Statistics] Number of cache hits | キャッシュヒット数です。 |
evictions | [Statistics] Number of cache evictions | キャッシュエビクション操作の数です。 |
remove-misses | [Statistics] Number of cache removal misses | キーが見つからなかった場合のキャッシュ除去の回数です。 |
time-since-reset | [Statistics] Seconds since cache statistics were reset | 最後にキャッシュ統計がリセットされてからの秒数です。 |
number-of-entries | [Statistics] Number of current cache entries | キャッシュ内の現在のエントリーの数です。 |
stores | [Statistics] Number of cache puts | キャッシュの put 操作の回数。 |
remove-hits | [Statistics] Number of cache removal hits | キャッシュの remove 操作のヒット数です。 |
misses | [Statistics] Number of cache misses | キャッシュミスの数です。 |
success-ratio | [RpcManager] Successful replication ratio | 数値 (double) 形式でのレプリケーションの合計数に対する正常なレプリケーションの比率です。 |
replication-count | [RpcManager] Number of successful replications | 成功したレプリケーションの数。 |
replication-failures | [RpcManager] Number of failed replications | 失敗したレプリケーションの数。 |
average-replication-time | [RpcManager] Average time spent in the transport layer | トランスポート層で費やされた平均時間 (ミリ秒単位) です。 |
commits | [Transactions] Commits | 最終リセット時から実行されるトランザクションのコミット数です。 |
prepares | [Transactions] Prepares | 最終リセット時から実行されるトランザクションの準備回数です。 |
rollbacks | [Transactions] Rollbacks | 最終リセット時から実行されるトランザクションのロールバック回数です。 |
invalidations | [Invalidation] Number of invalidations | インバリデーションの数です。 |
passivations | [Passivation] Number of cache passivations | パッシベーションイベントの数です。 |
activations | [Activations] Number of cache entries activated | アクティベーションイベントの数です。 |
cache-loader-loads | [Activation] Number of cache store loads | キャッシュストアからロードされるエントリーの数です。 |
cache-loader-misses | [Activation] Number of cache store misses | キャッシュストアに存在しなかったエントリーの数です。 |
cache-loader-stores | [CacheStore] Number of cache store stores | キャッシュストアに保存されるエントリーの数です。 |
注記
Red Hat JBoss Data Grid の JBoss Operations Network (JON) プラグインによって提供されるメトリックスは、REST と Hot Rod エンドポイント用のみです。REST プロトコルの場合、データは Web サブシステムのメトリックスから取得する必要があります。これらのエンドポイントのそれぞれについてさらに詳しくは、『スタートガイド』を参照してください。
表22.5 コネクターついての JBoss Operations Network メトリックス
メトリック名 | 表示名 | 説明 |
---|---|---|
bytesRead | Bytes Read | 読み込まれるバイト数です。 |
bytesWritten | Bytes Written | 書き込まれるバイト数です。 |
注記
22.6.2. JBoss Operations Network プラグイン操作
表22.6 キャッシュについての JBoss ON プラグイン操作
操作名 | 説明 |
---|---|
Start Cache | キャッシュを起動します。 |
Stop Cache | キャッシュを停止します。 |
Clear Cache | キャッシュ内容をクリアします。 |
Reset Statistics | キャッシュによって収集される統計をリセットします。 |
Reset Activation Statistics | キャッシュによって収集されるアクティベーション統計をリセットします。 |
Reset Invalidation Statistics | キャッシュによって収集されるインバリデーション統計をリセットします。 |
Reset Passivation Statistics | キャッシュによって収集されるパッシベーション統計をリセットします。 |
Reset Rpc Statistics | キャッシュによって収集されるレプリケーション統計をリセットします。 |
Remove Cache | キャッシュコンテナーから所定のキャッシュを削除します。 |
Record Known Global Keyset | アップグレードプロセスで取得するために、グローバルな既知のキーセットを既知のキーに記録します。 |
Synchronize Data | 指定された移行プログラムを使用して、古いクラスターのデータをこれに同期します。 |
Disconnect Source | 指定される移行プログラムに従って、ターゲットクラスターをソースクラスターから切り離します。 |
これらの操作に使用されるキャッシュバックアップは、データセンター間レプリケーションを使用して設定されます。JBoss Operations Network (JON) ユーザーインターフェースでは、それぞれのキャッシュバックアップはキャッシュの子です。データセンター間のレプリケーションについてさらに詳しくは、29章データセンター間のレプリケーションのセットアップを参照してください。
表22.7 キャッシュバックアップについての JBoss Operations Network プラグイン操作
操作名 | 説明 |
---|---|
status | サイトの状態を表示します。 |
bring-site-online | サイトをオンラインにします。 |
take-site-offline | サイトをオフラインにします。 |
Red Hat JBoss Data Grid は、リモートクライアントサーバーモードでのトランザクションの使用をサポートしません。結果として、いずれのエンドポイントでもトランザクションを使用することができません。
22.6.3. JBoss Operations Network プラグイン属性
表22.8 キャッシュの JBoss ON プラグイン属性 (トランスポート)
属性名 | タイプ | 説明 |
---|---|---|
cluster | string | グループ通信クラスターの名前。 |
executor | string | トランスポートに使用されるエグゼキューター。 |
lock-timeout | long | トランスポートにおけるロックのタイムアウト期間。デフォルト値は 240000 です。 |
machine | string | トランスポートのマシン ID。 |
rack | string | トランスポートのラック ID。 |
site | string | トランスポートのサイト ID。 |
stack | string | トランスポートに使用される JGroups スタック。 |
22.6.4. JBoss Operations Network (JON) を使用した新しいキャッシュの作成
手順22.3 リモートクライアントサーバーモードでの新しいキャッシュの作成
- JBoss Operations Network コンソールにログインします。
- JBoss Operations Network コンソールにで Inventory をクリックします。
- Select Servers from the Resources list on the left of the console.
- サーバーリストから特定の Red Hat JBoss Data Grid サーバーを選択します。
- サーバー名の下にある infinispan をクリックし、次に Cache Containers をクリックします。
- 新しく作成されたキャッシュの親になる任意のキャッシュコンテナーを選択します。
- 選択されたキャッシュコンテナーを右クリックします (たとえば、clustered)。
- コンテキストメニューで、Create Child に移動し、Cache を選択します。
- リソース作成ウィザードで新しいキャッシュを作成します。
- 新しいキャッシュ名を入力し、Next をクリックします。
- デプロイメントオプションでキャッシュ属性を設定し、Finish をクリックします。
注記
22.7. ライブラリーモードの JBoss Operations Network
- インストールおよび設定操作の開始および実行。
- リソースおよびメトリックスの監視。
22.7.1. JBoss Operations Network プラグインのインストール (ライブラリーモード)
手順22.4 JBoss Operations Network ライブラリーモードプラグインのインストール
JBoss Operations Network コンソールを開きます。
- JBoss Operations Network コンソールから、Administration を選択します。
- コンソールの左側にある Configuration オプションから Agent Plugins を選択します。
図22.1 JBoss Data Grid 用の JBoss Operations Network コンソール
ライブラリーモードプラグインをアップロードします。
- Browse をクリックし、ローカルファイルシステムで
InfinispanPlugin
を見つけます。 - Upload をクリックして、プラグインを JBoss Operations Network サーバーに追加します。
図22.2
InfinispanPlugin
のアップロード。更新のためのスキャン
- ファイルが正常にアップロードされたら、画面の下部にある Scan For Updates をクリックします。
InfinispanPlugin
がインストール済みプラグインのリストに表示されます。
図22.3 更新済みプラグインのためのスキャン
22.7.2. ライブラリーモードでの JBoss Data Grid インスタンスの追加
22.7.2.1. 前提条件
- パッチが
Update 02
以上の JBoss Operations Network (JON) 3.2.0 の正しく設定されたインスタンス。 - アプリケーションが実行されるサーバー上の JON Agent の実行中インスタンス。詳細については、「JBoss Operations Network エージェント」を参照してください。
- 完全な JDK を含む RHQ エージェントの操作インスタンス。エージェントに JDK の
tools.jar
ファイルへのアクセス権があることを確認します。JON エージェントの環境ファイル (bin/rhq-env.sh
) で、完全な JDK ホームを参照するようRHQ_AGENT_JAVA_HOME
プロパティーの値を設定します。 - RHQ エージェントは、JBoss Enterprise Application Platform インスタンスと同じユーザーを使用して起動している必要があります。たとえば、JON エージェントを root 権限を持つユーザーとして実行し、JBoss Enterprise Application Platform プロセスを異なるユーザーとして実行しても予想どおりには機能しないため、この実行を避ける必要があります。
- JBoss Data Grid Library Mode 用のインストール済み JON プラグイン。詳細については、「JBoss Operations Network プラグインのインストール (ライブラリーモード) 」を参照してください。
- パッチが
Update 02
以上の JBoss Operation Networks 3.2.0 のGeneric JMX plugin
。 - 統計機能と監視機能を動作させるために、ライブラリーモードキャッシュの JMX 統計が有効な Red Hat JBoss Data Grid のライブラリーモードを使用したカスタムアプリケーション。キャッシュインスタンスのために JMX 統計を有効にする方法については「キャッシュインスタンスに対して JMX を有効にする」 を参照し、キャッシュマネージャーのために JMX を有効にする方法については「 CacheManagers に対して JMX を有効にする」を参照してください。
- Java 仮想マシン (JVM) は、JMX MBean Server を公開するために設定する必要があります。Oracle/Sun JDK については、http://docs.oracle.com/javase/1.5.0/docs/guide/management/agent.html を参照してください。
- JBoss Enterprise Application Platform の正しく追加され、設定された管理ユーザーです。
22.7.2.2. ライブラリーモードでの JBoss Data Grid インスタンスの手動による追加
22.7.2.2.1. ライブラリーモードでの JBoss Data Grid インスタンスの手動による追加
手順22.5 ライブラリーモードでの JBoss Data Grid インスタンスの追加
プラットフォームのインポート
- Inventory にナビゲートし、コンソールの左側の Resources リストから Discovery Queue を選択します。
- アプリケーションが実行されているプラットフォームを選択し、画面の下部で Import をクリックします。
図22.4 Discovery Queue からのプラットフォームのインポート。
プラットフォーム上のサーバーへのアクセス
jdg
プラットフォームが Platforms リストに表示されます。- 実行中のサーバーにアクセスするためにプラットフォームをクリックします。
図22.5 サーバーのリストを表示するために
jdg
プラットフォームを開く。JMX サーバーのインポート
- Inventory タブから、Child Resources を選択します。
- 画面の下部で Import ボタンをクリックし、リストから JMX Server オプションを選択します。
図22.6 JMX サーバーのインポート
JDK 接続設定を有効にします。
- Resource Import Wizard ウィンドウで、Connection Settings Template オプションのリストから JDK 5 を指定します。
図22.7 JDK 5 テンプレートの選択
コネクターアドレスを変更します。
- Deployment Options メニューで、指定された Connector Address を、Infinispan ライブラリーを含むプロセスのホスト名と JMX ポートで修正します。
- 監視する新規 JBoss Data Grid インスタンスの JMX コネクターのアドレスを入力します。以下に例を示します。コネクターアドレス:
service:jmx:rmi://127.0.0.1/jndi/rmi://127.0.0.1:7997/jmxrmi
注記
コネクターアドレスは、新規インスタンスに割り当てられたホストと JMX ポートによって異なります。この場合、インスタンスには起動時に以下のシステムプロパティーが必要です。-Dcom.sun.management.jmxremote.port=7997 -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
- 必要な場合は、Principal および Credentials 情報を指定します。
- Finish をクリックします。
図22.8 Deployment Options 画面での値の修正
キャッシュ統計および操作を表示します。
- Refresh をクリックして、サーバー一覧を最新の情報に更新します。
- 画面の左側のパネルにある JMX Servers ツリーには、Infinispan Cache Managers ノードが含まれ、これには利用可能なキャッシュマネージャーが含まれます。利用可能なキャッシュマネージャ−には利用可能なキャッシュが含まれます。
- メトリックスを表示するために利用可能なキャッシュからキャッシュを選択します。
- Monitoring タブを選択します。
- Tables ビューは、統計およびメトリックスを表示します。
- Operations タブは、サービスで実行できるさまざまな操作へのアクセスを提供します。
図22.9 JMX 経由でリレーされるメトリックスおよび操作データは JBoss Operations Network コンソールで利用可能
22.7.2.3. JBoss Enterprise Application Platform にデプロイされたアプリケーションをライブラリーモードで監視
22.7.2.3.1. スタンドアロンモードでデプロイされたアプリケーションの監視
手順22.6 スタンドアロンモードでデプロイされたアプリケーションの監視
JBoss Enterprise Application Platform インスタンスを起動します。
JBoss Enterprise Application Platform インスタンスを以下のように起動します。- 以下のコマンドをコマンドラインに入力するか、スタンドアロン設定ファイル (
/bin/standalone.conf
) を個別に変更します。JAVA_OPTS="$JAVA_OPTS -Dorg.rhq.resourceKey=MyEAP"
- JBoss Enterprise Application Platform インスタンスをスタンドアロンモードで以下のように起動します。
$JBOSS_HOME/bin/standalone.sh
Red Hat JBoss Data Grid アプリケーションをデプロイします。
globalJmxStatistics
およびjmxStatistics
を有効にした JJBoss Data Grid ライブラリーモードアプリケーションが含まれる WAR ファイルをデプロイします。JBoss Operations Network (JON) 検出を実行します。
JBoss Operations Network (JON) エージェントでdiscovery --full
コマンドを実行します。アプリケーションサーバープロセスを見つけます。
JBoss Operations Network (JON) web インターフェースに、JBoss Enterprise Application Platform プロセスが JMX サーバーとしてリストされます。プロセスをインベントリーにインポートします。
プロセスを JBoss Operations Network (JON) インベントリーにインポートします。オプション: 検出を再度実行します。
必要な場合は、discovery --full
コマンドを再び実行し、新規リソースを検出します。
JBoss Data Grid ライブラリーモードアプリケーションが JBoss Enterprise Application Platform のスタンドアロンモードでデプロイされ、JBoss Operations Network (JON) を使用して監視することができるようになります。
22.7.2.3.2. ドメインモードでデプロイされたアプリケーションの監視
手順22.7 ドメインモードでデプロイされたアプリケーションの監視
ホスト設定の編集
domain/configuration/
host.xml
ファイルを編集し、server
要素を以下の設定に置き換えます。<servers> <server name="server-one" group="main-server-group"> <jvm name="default"> <jvm-options> <option value="-Dorg.rhq.resourceKey=EAP1"/> </jvm-options> </jvm> </server> <server name="server-two" group="main-server-group" auto-start="true"> <socket-bindings port-offset="150"/> <jvm name="default"> <jvm-options> <option value="-Dorg.rhq.resourceKey=EAP2"/> </jvm-options> </jvm> </server> </servers>
JBoss Enterprise Application Platform の起動
ドメインモードによる JBoss Enterprise Application Platform 6 の起動:$JBOSS_HOME/bin/domain.sh
Red Hat JBoss Data Grid アプリケーションをデプロイします。
globalJmxStatistics
およびjmxStatistics
を有効にした JJBoss Data Grid ライブラリーモードアプリケーションが含まれる WAR ファイルをデプロイします。JBoss Operations Network (JON) での検出の実行
必要な場合は、新規リソースを検出するために JBoss Operations Network (JON) エージェントについてdiscovery --full
コマンドを実行します。
JBoss Data Grid ライブラリーモードアプリケーションが、JBoss Enterprise Application Platform のドメインモードでデプロイされ、JBoss Operations Network (JON) を使用して監視することができるようになります。
22.8. JBoss Operations Network のプラグインクイックスタート
22.9. 他の管理ツールと操作
22.9.1. URL 経由のデータアクセス
put()
および post()
メソッドは、キャッシュにデータを格納します。使用される URL より使用されるキャッシュ名とキーを判断することができます。データはキャッシュに格納される値で、要求の本文に置かれます。
GET
および HEAD
メソッドが使用され、他のヘッダーはキャッシュの設定と挙動を制御します。
注記
22.9.2. Map メソッドの制限
size()
、 values()
、 keySet()
、 entrySet()
などの特定の Map メソッドは不安定であるため、Red Hat JBoss Data Grid で一定の制限付きで使用することが可能です。これらのメソッドはロック (グローバルまたはローカル) を取得せず、同時編集、追加、および削除はこれらの呼び出しでは考慮されません。さらに、前述のメソッドはローカルのキャッシュ上でのみ操作可能であり、状態のグローバルビューを提供しません。
Red Hat JBoss Data Grid 6.3 以降、マップメソッド size()
、values()
、keySet()
、および entrySet()
には、デフォルトでキャッシュローダー内のエントリーが含まれます ( 以前は、これらのメソッドにはローカルのデータコンテナーのみが含まれていました)。基礎となるキャッシュローダーはこれらのコマンドのパフォーマンスに直接影響を与えます。たとえば、データベースを使用している場合、これらのメソッドはデータが格納されるテーブルの完全なスキャンを実行し、処理が遅くなることがあります。古い動作を保持するには Cache.getAdvancedCache().withFlags(Flag.SKIP_CACHE_LOAD).values()
を使用し、パフォーマンスの低下を回避するにはキャッシュストアからロードしないようにしてください。
JBoss Data Grid 6.3 では、Cache#size()
メソッドはローカルノードのエントリー数のみを返し、クラスター化キャッシュの他のノードを無視し、失効したエントリーを含みます。デフォルトの動作が JBoss Data Grid 6.4 以降で変更されなかった場合は、infinispan.accurate.bulk.ops
システムプロパティーを true に設定することにより、多くの操作 (size()
を含む) に対して正確な結果を有効にできます。操作のこのモードでは、size()
メソッドにより返される結果は、ローカルノードに存在するエントリーの数を返すフラグ org.infinispan.context.Flag#CACHE_MODE_LOCAL
と、すべてのパッシブ化エントリーを無視するフラグ org.infinispan.context.Flag#SKIP_CACHE_LOAD
によって影響を受けます。
JBoss Data Grid 6.3 では、Hot Rod size()
メソッドは STATS
操作を呼び出し、返された numberOfEntries
統計を使用してキャッシュのサイズを取得していました。この統計は、失効済みのパッシブ化エントリーを考慮せず、操作に応答したノードにのみローカルであるため、キャッシュ内のエントリー数を正確に反映しません。別の結果として、セキュリティーが有効である場合は、クライアントが適切な BULK_READ
の代わりに ADMIN
パーミッションを必要とします。
SIZE
操作で拡張され、クライアントが size()
メソッドにこの操作を使用するよう更新されました。JBoss Data Grid サーバーは、サイズを正確に計算できるように infinispan.accurate.bulk.ops
システムプロパティーを true
に設定した状態で起動する必要があります。
パート XI. コマンドラインツール
- JBoss Data Grid Library CLI。詳細については、「Red Hat JBoss Data Grid ライブラリーモード CLI」を参照してください。
- JBoss Data Grid Server CLI。詳細については、「Red Hat Data Grid Server CLI」を参照してください。
第23章 Red Hat JBoss Data Grid CLI
23.1. Red Hat JBoss Data Grid ライブラリーモード CLI
23.1.1. ライブラリーモード CLI (サーバー) の起動
standalone
および cluster
ファイルを使って起動します。Linux の場合、standlaone.sh
または clustered.sh
スクリプトを使用し、Windows の場合、standalone.bat
または clustered.bat
ファイルを使用します。
23.1.2. ライブラリーモード CLI (クライアント) の起動
bin
ディレクトリーにある cli
ファイルを使用して JBoss Data Grid CLI クライアントを起動します。Linux の場合は、bin/cli.sh
を実行し、Windows の場合は、bin\cli.bat
を実行します。
23.1.3. CLI クライアントのコマンドラインスイッチ
表23.1 CLI クライアントのコマンドラインスイッチ
短縮表記 | 全表記 | 説明 |
---|---|---|
-c | --connect=${URL} | 実行中の Red Hat JBoss Data Grid インスタンスに接続します。たとえば、JMX over RMI の場合、jmx://[username[:password]]@host:port[/container[/cache]] を使用し、JMX over JBoss Remoting の場合は remoting://[username[:password]]@host:port[/container[/cache]] を使用します。 |
-f | --file=${FILE} | インタラクティブモードではなく、指定されたファイルからの入力を読み込みます。値が - に設定されると、stdin が入力として使用されます。 |
-h | --help | ヘルプ情報を表示します。 |
-v | --version | CLI のバージョン情報を表示します。 |
23.1.4. アプリケーションへの接続
[disconnected//]> connect jmx://localhost:12000 [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/>
注記
12000
は、JVM が開始される際の値によって変わります。たとえば、JVM を -Dcom.sun.management.jmxremote.port=12000
コマンドラインパラメーターを使用して開始する場合はこのポートが使用されますが、それ以外の場合はランダムポートが選択されます。リモートプロトコル (remoting://localhost:9999
) が使用される場合、Red Hat JBoss Data Grid サーバー管理ポートが使用されます (デフォルトはポート 9999
)。
CacheManager
を含む、アクティブな接続情報を表示します。
cache
コマンドを使用してキャッシュを選択します。CLI はタブ補完をサポートしているため、cache
を使用してタブボタンを押すと、アクティブなキャッシュのリストが表示されます。
[[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/> cache ___defaultcache namedCache [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/]> cache ___defaultcache [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/___defaultcache]>
23.2. Red Hat Data Grid Server CLI
- 設定
- 管理
- メトリックスの取得
23.2.1. サーバーモード CLI の起動
$ JDG_HOME/bin/cli.sh
C:\>JDG_HOME\bin\cli.bat
23.3. CLI コマンド
deny
(「deny コマンド」を参照)、grant
(「grant コマンド」を参照)、およびroles
(「roles コマンド」を参照) コマンドは、サーバーモード CLI でのみ利用可能です。
23.3.1. abort コマンド
abort
コマンドは、start
コマンドを使用して開始された実行中のバッチを中止します。バッチ処理は指定したキャッシュに対して有効にされている必要があります。以下は使用例です。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> start [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> abort [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a null
23.3.2. begin コマンド
begin
コマンドはトランザクションを開始します。このコマンドでは、対象とするキャッシュに対してトランザクションを有効にする必要があります。このコマンドの使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> begin [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put b b [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> commit
23.3.3. cache コマンド
cache
コマンドは、すべての後続の操作に使用されるデフォルトキャッシュを指定します。パラメーターを指定せずに呼び出されると、現在選択されているキャッシュを表示します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> cache ___defaultcache [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/___defaultcache]> cache ___defaultcache [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/___defaultcache]>
23.3.4. clear コマンド
clear
コマンドは、キャッシュからすべてのコンテンツをクリアします。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> clear [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a null
23.3.5. commit コマンド
commit
コマンドは、進行中のトランザクションへの変更をコミットします。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> begin [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put b b [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> commit
23.3.6. container コマンド
container
コマンドはデフォルトのキャッシュコンテナー (キャッシュマネージャー) を選択します。パラメーターを指定せずに呼び出されると、利用可能なすべてのコンテナーをリストします。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> container MyCacheManager OtherCacheManager [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> container OtherCacheManager [jmx://localhost:12000/OtherCacheManager/]>
23.3.7. create コマンド
create
コマンドは、既存のキャッシュ定義に基づいて新規のキャッシュを作成します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> create newCache like namedCache [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> cache newCache [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/newCache]>
23.3.8. deny コマンド
deny
コマンドは、以前にプリンシパルに割り当てられたロールを拒否するために使用できます。
[remoting://localhost:9999]> deny supervisor to user1
注記
deny
コマンドは JBoss Data Grid サーバーモード CLI でのみ利用できます。
23.3.9. disconnect コマンド
disconnect
コマンドは、現在アクティブな接続を解除します。これにより、CLI は別のインスタンスに接続できます。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> disconnect [disconnected//]
23.3.10. encoding コマンド
encoding
コマンドは、キャッシュから/へのエントリーの読み書きを行う際に使用するデフォルトのコーデックを設定します。引数なしで呼び出される場合、現在選択されているコーデックが表示されます。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> encoding none [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> encoding --list memcached hotrod none rest [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> encoding hotrod
23.3.11. end コマンド
end
コマンドは、 start
コマンドを使用して開始された実行中のバッチを終了します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> start [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> end [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a a
23.3.12. evict コマンド
evict
コマンドは、キャッシュから特定のキーに関連付けられたエントリーをエビクトします。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> evict a
23.3.13. get コマンド
get
コマンドは、指定されたキーと関連付けられている値を表示します。プリミティブ型および 文字列の場合に、get
コマンドはデフォルト表現のみを表示します。他のオブジェクトの場合、オブジェクトの JSON 表現が表示されます。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a a
23.3.14. grant コマンド
ClusterRoleMapper
と設定された場合は、ロールマッピングに対するプリンシパルはクラスターレジストリー (すべてのノードで利用可能なレプリケートされたキャッシュ) 内に格納されます。grant
コマンドは、以下のようにプリンシパルに新しいロールを与えるために使用できます。
[remoting://localhost:9999]> grant supervisor to user1
注記
grant
コマンドは JBoss Data Grid サーバーモード CLI でのみ利用できます。
23.3.15. info コマンド
info
コマンドは選択されたキャッシュまたはコンテナーの設定を表示します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> info GlobalConfiguration{asyncListenerExecutor=ExecutorFactoryConfiguration{factory=org.infinispan.executors.DefaultExecutorFactory@98add58}, asyncTransportExecutor=ExecutorFactoryConfiguration{factory=org.infinispan.executors.DefaultExecutorFactory@7bc9c14c}, evictionScheduledExecutor=ScheduledExecutorFactoryConfiguration{factory=org.infinispan.executors.DefaultScheduledExecutorFactory@7ab1a411}, replicationQueueScheduledExecutor=ScheduledExecutorFactoryConfiguration{factory=org.infinispan.executors.DefaultScheduledExecutorFactory@248a9705}, globalJmxStatistics=GlobalJmxStatisticsConfiguration{allowDuplicateDomains=true, enabled=true, jmxDomain='jboss.infinispan', mBeanServerLookup=org.jboss.as.clustering.infinispan.MBeanServerProvider@6c0dc01, cacheManagerName='local', properties={}}, transport=TransportConfiguration{clusterName='ISPN', machineId='null', rackId='null', siteId='null', strictPeerToPeer=false, distributedSyncTimeout=240000, transport=null, nodeName='null', properties={}}, serialization=SerializationConfiguration{advancedExternalizers={1100=org.infinispan.server.core.CacheValue$Externalizer@5fabc91d, 1101=org.infinispan.server.memcached.MemcachedValue$Externalizer@720bffd, 1104=org.infinispan.server.hotrod.ServerAddress$Externalizer@771c7eb2}, marshaller=org.infinispan.marshall.VersionAwareMarshaller@6fc21535, version=52, classResolver=org.jboss.marshalling.ModularClassResolver@2efe83e5}, shutdown=ShutdownConfiguration{hookBehavior=DONT_REGISTER}, modules={}, site=SiteConfiguration{localSite='null'}}
23.3.16. locate コマンド
locate
コマンドは、分散クラスター内の指定されたエントリーの物理的な場所を表示します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> locate a [host/node1,host/node2]
23.3.17. put コマンド
put
コマンドはエントリーをキャッシュに挿入します。キーに対するマッピングが存在する場合、put
コマンドは古い値を上書きします。CLI により、キーと値を保存するために使用されるデータのタイプに対して制御が可能になります。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put b 100 [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put c 4139l [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put d true [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put e { "package.MyClass": {"i": 5, "x": null, "b": true } }
put
は次のようにライフスパンと最大アイドル時間の値を指定することができます。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a expires 10s [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a expires 10m maxidle 1m
23.3.18. replace コマンド
replace
コマンドはキャッシュ内の既存のエントリーを指定した新しい値に置き換えます。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> replace a b [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a b [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> replace a b c [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a c [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> replace a b d [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> get a c
23.3.19. roles コマンド
ClusterRoleMapper
と設定された場合は、ロールマッピングに対するプリンシパルはクラスターレジストリー (すべてのノードで利用可能なレプリケートされたキャッシュ) 内に格納されます。roles
コマンドは、特定のユーザーまたはすべてのユーザー (ユーザーが指定されていない場合) に関連付けられたロールをリストするために使用できます。
[remoting://localhost:9999]> roles user1 [supervisor, reader]
注記
roles
コマンドは JBoss Data Grid サーバーモード CLI でのみ利用できます。
23.3.20. rollback コマンド
rollback
コマンドは、進行中のトランザクションによる変更をロールバックします。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> begin [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put b b [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> rollback
23.3.21. site コマンド
site
コマンドは、データセンター間レプリケーションに関連する管理タスクを実行します。また、このコマンドはサイトの状態についての情報を取得し、サイトの状態を切り替えます。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --status NYC online [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --offline NYC ok [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --status NYC offline [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --online NYC
23.3.22. start コマンド
start
コマンドは、操作のバッチを開始します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> start [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put a a [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> put b b [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> end
23.3.23. stats コマンド
stats
コマンドはキャッシュの統計を表示します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> stats Statistics: { averageWriteTime: 143 evictions: 10 misses: 5 hitRatio: 1.0 readWriteRatio: 10.0 removeMisses: 0 timeSinceReset: 2123 statisticsEnabled: true stores: 100 elapsedTime: 93 averageReadTime: 14 removeHits: 0 numberOfEntries: 100 hits: 1000 } LockManager: { concurrencyLevel: 1000 numberOfLocksAvailable: 0 numberOfLocksHeld: 0 }
23.3.24. upgrade コマンド
upgrade
コマンドは、ローリングアップグレードの手順を実装します。ローリングアップグレードの詳細については、『Red Hat JBoss Data Grid 開発者ガイド』の『ローリングアップグレード』の章を参照してください。
upgrade
コマンドの使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> upgrade --synchronize=hotrod --all [jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> upgrade --disconnectsource=hotrod --all
23.3.25. version コマンド
version
コマンドは、CLI クライアントおよびサーバーのバージョン情報を表示します。この使用例は次のとおりです。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> version Client Version 5.2.1.Final Server Version 5.2.1.Final
パート XII. 他の Red Hat JBoss Data Grid 機能
第24章 1 次キャッシュのセットアップ
24.1. 1 次キャッシュについて
24.2. 1 次キャッシュの設定
24.2.1. 1 次キャッシュの設定 (ライブラリーモード)
例24.1 ライブラリーモードの L1 キャッシュ設定
<clustering mode="dist"> <sync/> <l1 enabled="true" lifespan="60000" /> </clustering>
l1
要素は、分散キャッシュインスタンスにおけるキャッシュの動作を設定します。分散されていないキャッシュと共に使用されている場合、この要素は無視されます。
enabled
パラメーターは 1 次キャッシュを有効にします。lifespan
パラメーターは、1 次キャッシュに置かれる際に、エントリーの最大ライフスパンを設定します。
24.2.2. 1 次キャッシュの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
例24.2 リモートクライアントサーバーモード用 L1 キャッシュの設定
<distributed-cache l1-lifespan="${VALUE}"> <!-- Additional configuration information here --> </distributed-cache>
l1-lifespan
要素は、1 次キャッシュを有効にし、キャッシュの 1 次キャッシュエントリーについてのライフスパンを設定するために distributed-cache
要素に追加されます。この要素は、分散キャッシュにのみ有効です。
l1-lifespan
が 0
または負の数値 (-1
) に設定される場合、1 次キャッシュは無効になります。1 次キャッシュは、l1-lifespan
の値が 0
より大きくなる場合に有効になります。
注記
注記
l1-lifespan
属性が設定されていない場合であっても分散キャッシュが使用されたときにデフォルトで有効になります。デフォルトのライフスパン値は 10 分です。JBoss Data Grid 6.3 以降、デフォルトのライフスパンは 0 であり L1 キャッシュが無効になります。l1-lifespan
パラメーターにゼロ以外の値を設定して L1 キャッシュを有効にします。
第25章 トランザクションのセットアップ
25.1. トランザクション
25.1.1. トランザクションマネージャーについて
- トランザクションの開始および終了
- 各トランザクションについての情報の管理
- トランザクションが複数リソースにまたがって動作する際のトランザクションの調整
- 変更のロールバックによる、失敗したトランザクションからのリカバリー
25.1.2. XA リソースおよび同期
OK
または ABORT
のいずれかの投票を返します。トランザクションマネージャーがすべての XA リソースから OK
投票を受信する場合、トランザクションはコミットされ、それ以外の場合にはロールバックされます。
25.1.3. 楽観的トランザクションと悲観的トランザクション
- トランザクションの実行時に送信されるメッセージが少なくなる
- ロックの保持期間が短くなる
- スループットが改善する
注記
FORCE_WRITE_LOCK
フラグを使用した場合の悲観的トランザクションでのみ可能になります。
25.1.4. 書き込みスキューのチェック
REPEATABLE_READ
の分離レベルが必要です。さらに、クラスターモード (ディストリビューションモードまたはレプリケーションモード) で、エントリーのバージョン管理をセットアップします。ローカルモードの場合、エントリーのバージョン管理は不要です。
重要
25.1.5. 複数のキャッシュインスタンスにわたるトランザクション
25.2. トランザクションの設定
25.2.1. トランザクションの設定 (ライブラリーモード)
手順25.1 ライブラリーモードでのトランザクションの設定 (XML 設定)
<namedCache <!-- Additional configuration information here -->> <transaction <!-- Additional configuration information here --> > <locking <!-- Additional configuration information here --> > <versioning enabled="{true,false}" versioningScheme="{NONE|SIMPLE}"/> <!-- Additional configuration information here --> </namedCache>
versioning
パラメーターのenabled
パラメーターをtrue
に設定します。versioningScheme
パラメーターをNONE
またはSIMPLE
のいずれかに設定して、使用するバージョン管理スキームを設定します。
手順25.2 ライブラリーモード (プログラムを用いた設定) でトランザクションを設定します。
Configuration config = new ConfigurationBuilder()/* ... */.transaction() .transactionMode(TransactionMode.TRANSACTIONAL) .transactionManagerLookup(new GenericTransactionManagerLookup()) .lockingMode(LockingMode.OPTIMISTIC) .useSynchronization(true) .recovery() .recoveryInfoCacheName("anotherRecoveryCacheName").build();
- トランザクションモードを設定します。
- ルックアップクラスを選択し、設定します。利用可能なルックアップクラスのリストについては、この手順の下にある表を参照してください。
lockingMode
値は、楽観的または悲観的ロックを使用するかどうかを決定します。キャッシュが非トランザクションの場合、ロックモードは無視されます。デフォルト値はOPTIMISTIC
です。useSynchronization
値は、トランザクションマネージャーを使って同期化を登録するようにキャッシュを設定するか、またはキャッシュ自体を XA リソースとして登録するようにキャッシュを設定します。デフォルト値はtrue
(同期の使用) です。recovery
パラメーターは、true
に設定されるとキャッシュのリカバリーを有効にします。recoveryInfoCacheName
は、リカバリー情報が保持されるキャッシュの名前を設定します。キャッシュのデフォルト名はRecoveryConfiguration.DEFAULT_RECOVERY_INFO_CACHE
によって指定されます。
書き込みスキューチェックを設定します。
writeSkew
チェックは、異なるトランザクションからのエントリーに対する変更によりトランザクションがロールバックされるべきかどうかを判別します。true
に設定された書き込みスキューにより、isolation_level
をREPEATABLE_READ
に設定する必要があります。writeSkew
およびisolation_level
のデフォルト値はそれぞれfalse
とREAD_COMMITTED
です。Configuration config = new ConfigurationBuilder()/* ... */.locking() .isolationLevel(IsolationLevel.REPEATABLE_READ).writeSkewCheck(true);
エントリーのバージョン管理を設定します。
クラスター化されたキャッシュについては、エントリーのバージョン管理を有効にし、その値をSIMPLE
に設定することにより書き込みスキューのチェックを有効にします。Configuration config = new ConfigurationBuilder()/* ... */.versioning() .enable() .scheme(VersioningScheme.SIMPLE);
表25.1 トランザクションマネージャーのルックアップクラス
クラス名 | 説明 |
---|---|
org.infinispan.transaction.lookup.DummyTransactionManagerLookup | テスト環境で主に使用されます。このテスト向けのトランザクションマネージャーは実稼働環境では使用されず、特に並列トランザクションやリカバリーなどの機能は厳しく制限されます。 |
org.infinispan.transaction.lookup.JBossStandaloneJTAManagerLookup | Red Hat JBoss Data Grid がスタンドアロン環境で実行される場合のデフォルトのトランザクションマネージャーです。これにより、JBoss Transactions ベースの完全に機能するトランザクションマネージャーで、DummyTransactionManager の機能上の制限が解消されます。 |
org.infinispan.transaction.lookup.GenericTransactionManagerLookup | GenericTransactionManagerLookup は、トランザクションルックアップクラスが指定されていない場合にデフォルトで使用されます。このルックアップクラスは、TransactionManager インターフェースを提供する Java EE 互換環境で JBoss Data Grid を使用する場合に推奨され、ほとんどの Java EE アプリケーションサーバーでトランザクションマネージャーを見つけるために使用できます。トランザクションマネージャーが見つからない場合、デフォルトは DummyTransactionManager になります。 |
org.infinispan.transaction.lookup.JBossTransactionManagerLookup | JbossTransactionManagerLookup は、アプリケーションサーバーで実行中の標準的なトランザクションマネージャーを見つけます。このルックアップクラスは JNDI を使用して TransactionManager インスタンスを検索します。これは、カスタムキャッシュが JTA トランザクションで使用されている場合に推奨されます。 |
25.2.2. トランザクションの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
例25.1 リモートクライアントサーバーモードでのトランザクション設定
<cache> <!-- Additional configuration elements here --> <transaction mode="NONE" /> <!-- Additional configuration elements here --> </cache>
重要
NONE
に設定されます。このときにトランザクションがライブラリーモードインスタンスで設定される場合は、サーバーインスタンスでもトランザクションを設定する必要があります。
25.3. トランザクションリカバリー
25.3.1. トランザクションリカバリーのプロセス
手順25.3 トランザクションリカバリーのプロセス
- トランザクションマネージャーは介入が必要なトランザクションの一覧を作成します。
- 電子メールまたはログを使用して、JMX を使用して JBoss Data Grid に接続するシステム管理者へトランザクション (トランザクション ID を含む) の一覧を提供します。各トランザクションの状態は
COMMITTED
かPREPARED
になります。COMMITTED
とPREPARED
の両方の状態であるトランザクションがある場合、トランザクションがあるノード上でコミットされている一方、他のノードで準備状態のトランザクションがあることを示しています。 - システム管理者は、トランザクションマネージャーより受信した XID を JBoss Data Grid の内部 ID へ視覚的にマッピングします。XID (バイトアレイ) を JMX ツールに渡し、このマッピングがない状態で JBoss Data Grid によって再アセンブルすることはできないため、この手順が必要となります。
- マッピングされた内部 ID を基に、システム管理者はトランザクションに対してコミットまたはロールバックプロセスを強制します。
25.3.2. トランザクションリカバリーの例
例25.2 データベースに格納された口座から JBoss Data Grid 内の口座への送金
- 送信元 (データベース) と送信先 (JBoss Data Grid) リソース間の 2 フェーズコミットプロトコルを実行するために、
TransactionManager.commit()
メソッドが呼び出されます。 TransactionManager
が、準備フェーズ (2 フェーズコミットの最初のフェーズ) を開始するようデータベースと JBoss Data Grid に指示します。
注記
25.4. デッドロックの検出
disabled
に設定されます。
25.4.1. デッドロック検出を有効にする
disabled
に設定されていますが、以下を追加して namedCache
設定要素を使用すると、デッドロック検出を有効にし、各キャッシュに対して設定を行うことが可能です。
<deadlockDetection enabled="true" spinDuration="100"/>
spinDuration
属性は、特定ロックの取得が許可される時間 (ミリ秒単位) 内にロックの取得を試行する頻度を定義します。
第26章 JGroups の設定
26.1. Red Hat JBoss Data Grid インターフェースバインディングの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
26.1.1. インターフェース
link-local
:169.x.x.x
または254.x.x.x
アドレスを使用します。これは、1 つのボックス内のトラフィックに適しています。<interfaces> <interface name="link-local"> <link-local-address/> </interface> <!-- Additional configuration elements here --> </interfaces>
site-local
: たとえば192.168.x.x
などのプライベート IP アドレスを使用します。これにより、GoGrid や同様のプロバイダーから追加の帯域幅についてチャージされることを避けられます。<interfaces> <interface name="site-local"> <site-local-address/> </interface> <!-- Additional configuration elements here --> </interfaces>
global
: パブリック IP アドレスを選択します。これは、レプリケーショントラフィックの場合は避ける必要があります。<interfaces> <interface name="global"> <any-address/> </interface> <!-- Additional configuration elements here --> </interfaces>
non-loopback
:127.x.x.x
アドレスではないアクティブなインターフェースにある最初のアドレスを使用します。<interfaces> <interface name="non-loopback"> <not> <loopback /> </not> </interface> </interfaces>
26.1.2. ソケットのバインディグ
26.1.2.1. 単一のソケットをバインドする例
socket-binding
要素を用いて個別のソケットをバインドする例を表しています。
例26.1 ソケットバインディング (Socket Binding)
<socket-binding name="jgroups-udp" <!-- Additional configuration elements here --> interface="site-local"/>
26.1.2.2. ソケットのグループをバインドする例
socket-binding-group
要素を用いてグループをバインドする例を表しています。
例26.2 グループのバインド
<socket-binding-group name="ha-sockets" default-interface="global"> <!-- Additional configuration elements here --> <socket-binding name="jgroups-tcp" port="7600"/> <socket-binding name="jgroups-tcp-fd" port="57600"/> <!-- Additional configuration elements here --> </socket-binding-group>
default-interface
(global
) にバインドされます。そのため、インターフェース属性を指定する必要はありません。
26.1.3. JGroups ソケットバインディングの設定
例26.3 JGroups ソケットバインディング設定
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:jgroups:1.2" default-stack="udp"> <stack name="udp"> <transport type="UDP" socket-binding="jgroups-udp"> <!-- Additional configuration elements here --> </transport> <!-- rest of protocols --> </stack> </subsystem>
重要
26.2. JGroups の設定 (ライブラリーモード)
例26.4 JGroups プログラム可能設定
GlobalConfiguration gc = new GlobalConfigurationBuilder() .transport() .defaultTransport() .addProperty("configurationFile","jgroups.xml") .build();
例26.5 JGroups XML 設定
<infinispan> <global> <transport> <properties> <property name="configurationFile" value="jgroups.xml" /> </properties> </transport> </global> <!-- Additional configuration elements here --> </infinispan>
jgroups.xml
を検索します。
26.2.1. JGroups トランスポートプロトコル
26.2.1.1. UDP トランスポートプロトコル
- クラスターのすべてのメンバーにメッセージを送信する IP マルチキャスト。
- 単一メンバーに送信されるユニキャストメッセージの UDP データグラム。
26.2.1.2. TCP トランスポートプロトコル
- マルチキャストメッセージを送信する場合に、TCP は複数のユニキャストメッセージを送信します。
- TCP を使用する場合に、すべてのクラスターメンバーに対するそれぞれのメッセージが複数のユニキャストメッセージとして送信されるか、または各メンバーに対して 1 つのメッセージが送信されます。
26.2.1.3. TCPPing プロトコルの使用
default-configs/default-jgroups-tcp.xml
には MPING
プロトコルが含まれ、検出に UDP
マルチキャストが使用されます。UDP
マルチキャストが利用できない場合は、MPING
プロトコルを別のメカニズムで置き換える必要があります。推奨される別の方法は、TCPPING
プロトコルを使用することです。TCPPING
設定には、ノード検出のために接続される IP アドレスの静的なリストが含まれます。
例26.6 JGroups サブシステムが TCPPING
を使用するよう設定する
<TCP bind_port="7800" /> <TCPPING initial_hosts="${jgroups.tcpping.initial_hosts:HostA[7800],HostB[7801]}" port_range="1" />
26.2.2. 事前設定された JGroups ファイル
infinispan-embedded.jar
にパッケージ化され、デフォルトでクラスパス上にて使用可能です。これらのファイルの 1 つを使用するには、jgroups.xml
を使用する代わりにこれらのいずれかのファイルの名前を指定します。
default-configs/default-jgroups-udp.xml
default-configs/default-jgroups-tcp.xml
default-configs/default-jgroups-ec2.xml
26.2.2.1. default-jgroups-udp.xml
default-configs/default-jgroups-udp.xml
ファイルは、Red Hat JBoss Data Grid の事前設定済み JGroups 設定です。default-jgroups-udp.xml
設定には、以下のことが該当します。
- UDP をトランスポートとして使用し、UDP マルチキャストをディスカバリーに使用します。
- 大型のクラスター (9 以上のノード) に適しています。
- インバリデーションまたはレプリケーションモードを使用する場合に適しています。
表26.1 default-jgroups-udp.xml システムプロパティー
システムプロパティー | 説明 | デフォルト | 必要性 |
---|---|---|---|
jgroups.udp.mcast_addr | マルチキャスト (通信とディスカバリーの両方) に使用する IP アドレス。IP マルチキャストに適した有効なクラス D IPアドレスでなければなりません。 | 228.6.7.8 | いいえ |
jgroups.udp.mcast_port | マルチキャストに使用するポート。 | 46655 | いいえ |
jgroups.udp.ip_ttl | IP マルチキャストパケットの TTL (有効期間) を指定します。この値は、パケットがドロップされる前に許可されるネットワークホップの数になります。 | 2 | いいえ |
26.2.2.2. default-jgroups-tcp.xml
default-configs/default-jgroups-tcp.xml
ファイルは、Red Hat JBoss Data Grid の事前設定済み JGroups 設定です。default-jgroups-tcp.xml
設定には、以下のことが該当します。
- TCP をトランスポートとして使用し、UDP マルチキャストをディスカバリーに使用します。
- 通常は、マルチキャスト UDP がオプションではない場合にのみ使用されます。
- 8 つ以上のノードから構成されるクラスターの場合、TCP は UDP ほどパフォーマンスがよくありません。4 つ以下のノードで構成されるクラスターの場合、UDP と TCP のパフォーマンスはほとんど同じレベルになります。
表26.2 default-jgroups-tcp.xml システムプロパティー
システムプロパティー | 説明 | デフォルト | 必要性 |
---|---|---|---|
jgroups.tcp.address | TCP トランスポートに使用する IP アドレス。 | 127.0.0.1 | いいえ |
jgroups.tcp.port | TCP ソケットに使用するポート。 | 7800 | いいえ |
jgroups.udp.mcast_addr | マルチキャスト (ディスカバリー) に使用する IP アドレス。IP マルチキャストに適した有効なクラス D IP アドレスでなければなりません。 | 228.6.7.8 | いいえ |
jgroups.udp.mcast_port | マルチキャストに使用するポート | 46655 | いいえ |
jgroups.udp.ip_ttl | IP マルチキャストパケットの TTL (有効期間) を指定します。この値は、パケットがドロップされる前に許可されるネットワークホップの数になります。 | 2 | いいえ |
26.2.2.3. default-jgroups-ec2.xml
default-configs/default-jgroups-ec2.xml
ファイルは、Red Hat JBoss Data Grid の事前設定済み JGroups 設定です。default-jgroups-ec2.xml
設定には、以下のことが該当します。
- TCP をトランスポートとして使用し、ディスカバリーに S3_PING を使用します。
- UDP マルチキャストが使用できない Amazon EC2 ノードに適しています。
表26.3 default-jgroups-ec2.xml システムプロパティー
システムプロパティー | 説明 | デフォルト | 必要性 |
---|---|---|---|
jgroups.tcp.address | TCP トランスポートに使用する IP アドレス。 | 127.0.0.1 | いいえ |
jgroups.tcp.port | TCP ソケットに使用するポート。 | 7800 | いいえ |
jgroups.s3.access_key | S3 バケットのアクセスに使用される Amazon S3 アクセスキー。 | はい | |
jgroups.s3.secret_access_key | S3 バケットのアクセスに使用される Amazon S3 の秘密キー。 | はい | |
jgroups.s3.bucket | 使用する Amazon S3 バケットの名前。一意の名前で、すでに存在している必要があります。 | はい | |
jgroups.s3.pre_signed_delete_url | DELETE 操作に使用する事前署名付き URL。 | はい | |
jgroups.s3.pre_signed_put_url | PUT 操作に使用する事前署名付き URL。 | はい | |
jgroups.s3.prefix | 設定された場合、S3_PING はそのプレフィックス値で始まる名前のバケットを検索します。 | いいえ |
26.3. JGroups を使用したマルチキャストのテスト
26.3.1. 異なる Red Hat JBoss Data Grid バージョンを使用したテスト
表26.4 異なる JBoss Data Grid バージョンを使用したテスト
Version | テストケース | 詳細 |
---|---|---|
JBoss Data Grid 6.0.0 | 使用不可 | JBoss Data Grid のこのバージョンには、このテストで使用されるテストクラスが含まれない JBoss Enterprise Application Server 6.0 をベースにしています。 |
JBoss Data Grid 6.0.1 | 使用不可 | JBoss Data Grid のこのバージョンには、このテストで使用されるテストクラスが含まれない JBoss Enterprise Application Platform 6.0 をベースにしています。 |
JBoss Data Grid 6.1.0 | 利用可能 |
テストクラスの場所はディストーションによって異なります。
|
JBoss Data Grid 6.2.0 | 利用可能 |
テストクラスの場所はディストーションによって異なります。
|
JBoss Data Grid 6.2.1 | 利用可能 |
テストクラスの場所はディストーションによって異なります。
|
JBoss Data Grid 6.3.0 | 利用可能 |
テストクラスの場所はディストーションによって異なります。
|
JBoss Data Grid 6.4.0 | 利用可能 |
テストクラスの場所はディストーションによって異なります。
|
JBoss Data Grid 6.5.0 | 利用可能 |
テストクラスの場所はディストーションによって異なります。
|
26.3.2. JGroups を使用したマルチキャストのテスト
テストの手順を開始する前に以下の要件を満たしていることを確認してください。
bind_addr
値をインスタンスの適切な IP アドレスに設定します。- 精度を高めるために、クラスター通信の値と同じ
mcast_addr
とport
の値を設定します。 - 2 つのコマンドラインターミナルウィンドウを起動します。最初のターミナルで 2 つのノードの内の 1 つの JGroups JAR ファイルのロケーションと、2 番目のターミナルで 2 つ目のノードの同じロケーションにナビゲートします。
手順26.1 JGroups を使用したマルチキャストのテスト
1 つ目のノードでマルチキャストサーバーを実行します。
最初のノードについて、コマンドラインターミナルで以下のコマンドを実行します (ライブラリーモードの場合はjgroups.jar
をinfinispan-embedded.jar
に置き換えます)。java -cp jgroups.jar org.jgroups.tests.McastReceiverTest -mcast_addr 230.1.2.3 -port 5555 -bind_addr $YOUR_BIND_ADDRESS
2 つ目のノードでマルチキャストサーバーを実行します。
2 番目のノードについて、コマンドラインターミナルで以下のコマンドを実行します (ライブラリーモードの場合はjgroups.jar
をinfinispan-embedded.jar
に置き換えます)。java -cp jgroups.jar org.jgroups.tests.McastSenderTest -mcast_addr 230.1.2.3 -port 5555 -bind_addr $YOUR_BIND_ADDRESS
情報パケットを送信します。
2 つ目のノード (パケットを送信するノード) のインスタンスに情報を入力し、Enter を押して情報を送信します。受信情報パケットを表示します。
1 番目のノードのインスタンスで受信された情報を表示します。直前の手順で入力した情報がここに表示されます。情報転送を確認します。
パケットがドロップされずに、送信情報がすべて受信されていることを確認するために、手順 3 と 4 を繰り返します。他のインスタンスのテストを繰り返します。
送信者と受信者のそれぞれを確認するために、手順 1 から 4 を繰り返します。テストを繰り返すことにより、誤って設定された他のインスタンスが特定されます。
送信者ノードから送信されるすべての情報パケットは、受信者ノードに表示される必要があります。送信された情報が予想どおりに表示されない場合、マルチキャストがオペレーティングシステムまたはネットワークで誤って設定されていることになります。
第27章 Red Hat Data Grid の Amazon Web サービスとの使用
27.1. S3_PING JGroups 検出プロトコル
MPING
が許可されないため、S3_PING
は EC2 と一緒に使用するのに最適な検出プロトコルです。
27.2. S3_PING 設定オプション
- ライブラリーモードでは、JGroups の
default-configs/default-jgroups-ec2.xml
ファイル (詳細については、「default-jgroups-ec2.xml」を参照) またはS3_PING
プロトコルを使用します。 - リモートクライアントサーバーモードでは、JGroups の
S3_PING
プロトコルを使用します。
S3_PING
プロトコルを設定する方法として 3 つの方法があります。
- プライベート S3 バケットを使用します。これらのバケットは Amazon AWS の認証情報を使用します。
- 事前署名付き URL を使用します。これらの事前に割り当てられる URL は、プライベートの書き込みアクセスとパブリックの読み取りアクセスを持つバケットに割り当てられます。
- パブリック S3 バケットを使用します。これらのバケットには認証情報がありません。
27.2.1. プライベート S3 バケットの使用
- List
- Upload/Delete
- View Permissions
- Edit Permissions
S3_PING
設定には以下のプロパティーが含まれることを確認してください。
- バケットを指定するための
location
またはprefix
プロパティー (両方ではない)。prefix
プロパティーが設定されている場合、S3_PING
はプレフィックス値で始まる名前のバケットを検索します。名前の先頭がプレフィックスのバケットが見つかった場合、S3_PING
はそのバケットを使用します。このプレフィックスを持つバケットが見つからない場合、S3_PING
は、AWS クレデンシャルを使用してバケットを作成し、そのプレフィックスと UUID に基いて名前を指定します (名前の形式は {prefix value}-{UUID})。 - AWS ユーザーには
access_key
とsecret_access_key
プロパティー。
注記
403
エラーが表示される場合、プロパティーに正しい値があることを検証してください。問題が存続する場合、EC2 ノードのシステム時間が正しいことを確認してください。Amazon S3 は、セキュリティー上の理由により、サーバーの時間よりも 15
分を超える遅れがあるタイムスタンプを持つ要求を拒否します。
例27.1 プライベートバケットの使用による Red Hat JBoss Data Grid サーバーの起動
bin/clustered.sh -Djboss.bind.address={server_ip_address} -Djboss.bind.address.management={server_ip_address} -Djboss.default.jgroups.stack=s3 -Djgroups.s3.bucket={s3_bucket_name} -Djgroups.s3.access_key={access_key} -Djgroups.s3.secret_access_key={secret_access_key}
- {server_ip_address} をサーバーの IP アドレスに置き換えます。
- {s3_bucket_name} を適切なバケット名に置き換えます。
- {access_key} をユーザーのアクセスキーに置き換えます。
- {secret_access_key} をユーザーの秘密アクセスキーに置き換えます。
27.2.2. 事前署名付き URL の使用
S3_PING
プロトコルで要求される場合に、put および delete 操作用に事前署名付き URL を生成します。この URL は固有のファイルを参照し、バケット内のフォルダーパスを組み込むことができます。
注記
S3_PING
にエラーが発生します。たとえば、my_bucket/DemoCluster/node1
のようなパスは機能しますが、my_bucket/Demo/Cluster/node1
のようにパスが長くなると機能しません。
27.2.2.1. 事前署名付き URL の生成
S3_PING
クラスには、事前署名付き URL を生成するためのユーティリティーメソッドが含まれます。このメソッドの最後の引数は、Unix epoch (1970 年 1 月 1 日) からの秒数で表される URL の有効期間です。
String Url = S3_PING.generatePreSignedUrl("{access_key}", "{secret_access_key}", "{operation}", "{bucket_name}", "{path}", {seconds});
- {operation} を
PUT
またはDELETE
のいずれかに置き換えます。 - {access_key} をユーザーのアクセスキーに置き換えます。
- {secret_access_key} をユーザーの秘密アクセスキーに置き換えます。
- {bucket_name} をバケットの名前に置き換えます。
- {path} をバケット内のファイルへの必要なパスに置き換えます。
- {seconds} を、Unix epoch (1970 年 1 月 1 日) からのパスの有効期間を表す秒数に置き換えます。
例27.2 事前署名付き URL の生成
String putUrl = S3_PING.generatePreSignedUrl("access_key", "secret_access_key", "put", "my_bucket", "DemoCluster/node1", 1234567890);
S3_PING
設定に、S3_PING.generatePreSignedUrl()
の呼び出しで生成された pre_signed_put_url
および pre_signed_delete_url
プロパティーが含まれていることを確認してください。この設定の場合、AWS 認証情報がクラスター内の各ノードに保存されないため、プライベート S3 バケットを使用する設定よりも安全度が高くなります。
注記
&
文字をその XML エンティティー (&
) に置き換える必要があります。
27.2.2.2. コマンドラインを使用した事前署名付き URL の設定
- URL を二重引用符 (
"
"
) で囲みます。 - URL では、アンパーサンド (
&
) 文字の各出現箇所はバックスラッシュ (\
) でエスケープする必要があります。
例27.3 事前署名付き URL による JBoss Data Grid サーバーの起動
bin/clustered.sh -Djboss.bind.address={server_ip_address} -Djboss.bind.address.management={server_ip_address} -Djboss.default.jgroups.stack=s3 -Djgroups.s3.pre_signed_put_url="http://{s3_bucket_name}.s3.amazonaws.com/ node1?AWSAccessKeyId={access_key}\&Expires={expiration_time}\&Signature={signature}"-Djgroups.s3.pre_signed_delete_url="http://{s3_bucket_name}.s3.amazonaws.com/ node1?AWSAccessKeyId={access_key}\&Expires={expiration_time}\&Signature={signature}"
{signatures}
値は S3_PING.generatePreSignedUrl()
メソッドによって生成されます。さらに、{expiration_time} 値は、S3_PING.generatePreSignedUrl()
メソッドに渡される URL の有効期間です。
27.2.3. パブリック S3 バケットの使用
location
プロパティーは、この設定のバケット名で指定する必要があります。この設定メソッドは、バケットの名前を知っているいずれのユーザーもバケットにデータをアップロードしたり、保存したりでき、バケット作成者のアカウントはこのデータについてチャージされるため、安全度は最も低くなります。
bin/clustered.sh -Djboss.bind.address={server_ip_address} -Djboss.bind.address.management={server_ip_address} -Djboss.default.jgroups.stack=s3 -Djgroups.s3.bucket={s3_bucket_name}
27.2.4. S3_PING 警告のトラブルシューティング
S3_PING
設定タイプにより、以下の警告が JBoss Data Grid サーバーの起動時に表示される場合があります。
15:46:03,468 WARN [org.jgroups.conf.ProtocolConfiguration] (MSC service thread 1-7) variable "${jgroups.s3.pre_signed_put_url}" in S3_PING could not be substituted; pre_signed_put_url is removed from properties
15:46:03,469 WARN [org.jgroups.conf.ProtocolConfiguration] (MSC service thread 1-7) variable "${jgroups.s3.prefix}" in S3_PING could not be substituted; prefix is removed from properties
15:46:03,469 WARN [org.jgroups.conf.ProtocolConfiguration] (MSC service thread 1-7) variable "${jgroups.s3.pre_signed_delete_url}" in S3_PING could not be substituted; pre_signed_delete_url is removed from properties
S3_PING
設定では不要であることを確認してください。
第28章 サーバーヒンティングを用いた高可用性
machineId
、rackId
、または siteId
を transport 設定に設定することにより、TopologyAwareConsistentHashFactory
の使用がトリガーされます。これは、サーバーヒンティングが有効にされた状態の DefaultConsistentHashFactory
に相当します。
28.1. JGroups によるサーバーヒンティングの設定
関連トピック:
28.2. サーバーヒンティングの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
transport
要素の JGroup サブシステムで設定されます。
手順28.1 リモートクライアントサーバーモードでのサーバーヒンティングの設定
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:jgroups:1.1" default-stack="${jboss.default.jgroups.stack:udp}"> <stack name="udp"> <transport type="UDP" socket-binding="jgroups-udp" site="${jboss.jgroups.transport.site:s1}" rack="${jboss.jgroups.transport.rack:r1}" machine="${jboss.jgroups.transport.machine:m1}"> <!-- Additional configuration elements here --> </transport> </stack> </subsystem>
- JGroups サブシステム設定を見つけます。
transport
要素でサーバーヒンティングを有効にします。site
パラメーターを使用してサイト ID を設定します。rack
パラメーターを使用してラック ID を設定します。machine
パラメーターを使用してマシン ID を設定します。
28.3. サーバーヒンティングの設定 (ライブラリーモード)
手順28.2 ライブラリーモードでのサーバーヒンティングの設定
<transport clusterName = "MyCluster" machineId = "LinuxServer01" rackId = "Rack01" siteId = "US-WestCoast" />
clusterName
属性はクラスターに割り当てられた名前を指定します。machineId
属性は、元データを格納する JVM インスタンスを指定します。これは、複数の JVM があるノードや複数の仮想ホストを持つ物理ホストに対して特に有用な属性です。rackId
パラメーターは、元データが含まれるラックを指定します。これにより、別のラックがバックアップに使用されるようにします。siteId
パラメーターは、相互にレプリケーションを行っている異なるデータセンターのノードを区別します。
machineId
、rackId
、または siteId
が設定に含まれている場合、TopologyAwareConsistentHashFactory
が自動的に選択され、サーバーヒンティングを有効にします。ただし、サーバーヒンティングが設定されていない場合、JBoss Data Grid の分散アルゴリズムにより元データと同じ物理マシン/ラック/データセンターにレプリケーションを保存することができます。
28.4. ConsistentHashFactories
DefaultConsistentHashFactory
- すべてのノード間でセグメントが均等に分散されるようにします。ただし、キーマッピングは、各キャッシュの履歴に依存するため、複数のキャッシュ間で同じであることは保証されません。consistentHashFactory が指定されない場合は、このクラスが使用されます。SyncConsistentHashFactory
- 現在のメンバーシップが同じである場合、キーマッピングが各キャッシュについて同一であることを保証します。ただし、この欠点として、キャッシュに参加するノードが既存ノードによるセグメントの交換を生じさせる可能性があり、その結果、追加の状態転送のトラフィックが発生するか、またはデータ分散が少なくなるかのいずれか、またはそれらの両方が生じる場合があります。TopologyAwareConsistentHashFactory
-DefaultConsistentHashFactory
と同等ですが、設定にサーバーヒンティングが含まれる場合に自動的に選択されます。TopologyAwareSyncConsistentHashFactory
-SyncConsistentHashFactory
と同等ですが、設定にサーバーヒンティングが含まれる場合に自動的に選択されます。
<hash consistentHashFactory="org.infinispan.distribution.ch.SyncConsistentHashFactory"/>
machineId
、rackId
、または siteId
属性がトランスポート設定で指定される場合、バックアップコピーを複数の物理マシン/ラック/データセンターにまたがって分散させます。
SyncConsistentHashFactory
と TopologyAwareSyncConsistentHashFactory
を使用すると、ノードがクラスターに参加した順序に基いてハッシュが計算されないため、クラスター化環境でオーバーヘッドが減少します。また、これらのクラスは通常、各ノードに割り当てられるセグメントの数に大きな違いがあっても許容されるため、デフォルトのアルゴリズムよりも高速になります。
28.4.1. ConsistentHashFactory の実装
ConsistentHashFactory
は、以下のメソッド (これらすべては org.infinispan.distribution.ch.ConsistentHash
の実装を返します) を使って、org.infinispan.distribution.ch.ConsistenHashFactory
インターフェースを実装する必要があります。
例28.1 ConsistentHashFactory メソッド
create(Hash hashFunction, int numOwners, int numSegments, List<Address> members,Map<Address, Float> capacityFactors) updateMembers(ConsistentHash baseCH, List<Address> newMembers, Map<Address, Float> capacityFactors) rebalance(ConsistentHash baseCH) union(ConsistentHash ch1, ConsistentHash ch2)
ConsistentHashFactory
実装に渡すことはできません。
28.5. キーアフィニティーサービス
例28.2 キーアフィニティーサービス
EmbeddedCacheManager cacheManager = getCacheManager(); Cache cache = cacheManager.getCache(); KeyAffinityService keyAffinityService = KeyAffinityServiceFactory.newLocalKeyAffinityService( cache, new RndKeyGenerator(), Executors.newSingleThreadExecutor(), 100); Object localKey = keyAffinityService.getKeyForAddress(cacheManager.getAddress()); cache.put(localKey, "yourValue");
手順28.3 キーアフィニティーサービスの使用
- キャッシュマネージャーおよびキャッシュの参照を取得します。
- これにより、サービスが起動され、キーを生成し、キューに格納するために、提供された
Executor
が使用されます。 - ローカルノードにマップされるサービスからキーを取得します (
cacheManager.getAddress()
はローカルアドレスを返します)。 KeyAffinityService
から取得されたキーを持つエントリーは常に、提供されたアドレスを持つノードに格納されます。この場合は、ローカルノードになります。
28.5.1. ライフサイクル
KeyAffinityService
は、 Lifecycle
を拡張します。これにより、キーアフィニティーサービスを停止、起動、および再起動することが可能になります。
例28.3 キーアフィニティーサービスライフサイクルパラメーター
public interface Lifecycle { void start(); void stop(); }
KeyAffinityServiceFactory
を介してインスタンス化されます。すべてのファクトリーメソッドは非同期キー生成に使用される Executor
を持つため、これは呼び出し元のスレッドで使用されません。ユーザーはこの Executor
のシャットダウンを制御します。
KeyAffinityService
は、必要なくなったときに明示的に停止する必要があります。これにより、バックグラウンドキー生成が停止され、保持された他のリソースがリリースされます。KeyAffinityServce
は、登録したキャッシュマネージャーがシャットダウンされた場合のみ停止します。
28.5.2. トポロジーの変更
KeyAffinityService
キーの所有権は、トポロジーが変更されると、変わることがあります。キーアフィニティーサービスは、トポロジーの変更と更新を監視し、古いキーまたは指定されたものと異なるノードにマップされるキーを返さないようにします。ただし、キーが使用されたときにノードアフィニティーが変更されないことは保証されません。以下に例を示します。
- スレッド (
T1
) は、ノード (A
) にマップされるキー (K1
) を読み取ります。 - トポロジーが変更され、
K1
がノードB
にマップされます。 T1
はK1
を使用してキャッシュにデータを追加します。この時点でK1
は読み取り時に要求されたものと異なるノードであるB
にマップされます。
KeyAffinityService
は安定したクラスターに対してアクセス近接の最適化を提供します。トポロジーの変更が安定的でないときには適用されません。
第29章 データセンター間のレプリケーションのセットアップ
RELAY2
プロトコルをベースとします。
29.1. データセンター間レプリケーションの操作
例29.1 データセンター間レプリケーションの例
図29.1 データセンター間レプリケーションの例
LON
、NYC
および SFO
の 3 つのサイトが設定されます。それぞれのサイトは、3 つから 4 つの物理ノードから構成される実行中の JBoss Data Grid クラスターをホストします。
Users
キャッシュは、3 つのすべてのサイトでアクティブです。LON
サイトでの Users
キャッシュへの変更は、他の 2 つのサイトでレプリケートされます。ただし、Orders
キャッシュは、他のサイトにレプリケートされないので LON
サイトのローカルでのみ利用可能です。
Users
キャッシュは各サイトで異なるレプリケーションメカニズムを使用できます。たとえば、データのバックアップを SFO
に同期的に、NYC
と LON
に非同期的に行います。
Users
キャッシュにはあるサイトから別のサイトへとそれぞれ異なる設定を持たせることもできます。たとえば、これを LON
サイトで numOwners
を 2
に設定した分散キャッシュとして、NYC
サイトではレプリケートされたキャッシュとして、さらに SFO
サイトでは numOwners
を 1
に設定した分散キャッシュとして設定することができます。
RELAY2
という JGroups プロトコルは、サイト間の通信を容易にします。さらに詳しくは、「RELAY2 について」を参照してください。
29.2. データセンター間レプリケーションの設定
29.2.1. データセンター間レプリケーションの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
手順29.1 データセンター間のレプリケーションのセットアップ
RELAY のセットアップ
RELAY
をセットアップするには、以下の設定をstandalone.xml
ファイルに追加します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:jgroups:1.2" default-stack="udp"> <stack name="udp"> <transport type="UDP" socket-binding="jgroups-udp"/> <!-- Additional configuration elements here --> <relay site="LON"> <remote-site name="NYC" stack="tcp" cluster="global"/> <remote-site name="SFO" stack="tcp" cluster="global"/> <property name="relay_multicasts">false</property> </relay> </stack> </subsystem>
RELAY
プロトコルは、リモートサイトと通信するために追加のスタック (既存のTCP
スタックと並行して実行される) を作成します。TCP
ベースのスタックがローカルクラスターに使用される場合、2 つのTCP
ベースのスタック設定が必要になります。1 つはローカル通信用で、もう 1 つはリモートサイトへの接続用になります。さらに詳しい説明は、「データセンター間レプリケーションの操作」を参照してください。サイトのセットアップ
クラスター内のそれぞれの分散キャッシュに対してサイトをセットアップするには、standalone.xml
ファイルで以下の設定を使用します。<distributed-cache> <!-- Additional configuration elements here --> <backups> <backup site="{FIRSTSITENAME}" strategy="{SYNC/ASYNC}" /> <backup site="{SECONDSITENAME}" strategy="{SYNC/ASYNC}" /> </backups> </distributed-cache>
ローカルサイトトランスポートの設定
トランスポートを設定するには、transport
要素にローカルサイトの名前を追加します。<transport executor="infinispan-transport" lock-timeout="60000" cluster="LON" stack="udp"/>
29.2.2. データセンター間レプリケーション (ライブラリーモード) の設定
29.2.2.1. データセンター間レプリケーションを宣言的に設定する
relay.RELAY2
プロトコルは、リモートサイトと通信するために追加のスタック (既存の TCP
スタックと並行して実行される) を作成します。TCP
ベースのスタックがローカルクラスターに使用される場合、2 つの TCP
ベースのスタック設定が必要になります。1 つはローカル通信用で、もう 1 つはリモートサイトへの接続用です。
手順29.2 データセンター間のレプリケーションのセットアップ
ローカルサイトを設定します。
<infinispan> <global> <site local="SFO" /> <transport clusterName="default"> <properties> <property name="configurationFile" value="jgroups-with-relay.xml"/> </properties> </transport> <!-- Additional configuration information here --> </global> <!-- Additional configuration information here --> <namedCache name="lonBackup"> <sites> <backupFor remoteSite="LON" remoteCache="lon" /> </sites> </namedCache> </infinispan>
site
要素をglobal
要素に追加してローカルサイト (この例では、ローカルサイトの名前はLON
です) を追加します。- サイト間のレプリケーションには、デフォルト以外の JGroups 設定が必要です。
transport
要素を追加し、設定ファイルへのパスをconfigurationFile
プロパティーとしてセットアップします。この例では、JGroups 設定ファイルの名前はjgroups-with-relay.xml
です。 NYC
およびSFO
サイトにバックアップするには、LON
サイトでキャッシュを設定します。- バックアップキャッシュを設定します。
LON
からバックアップデータを取得するには、NYC
サイトでキャッシュを設定します。LON
からバックアップデータを取得するには、SFO
サイトでキャッシュを設定します。
設定ファイルの内容を追加します。
デフォルトでは、Red Hat JBoss Data Grid にはinfinispan-embedded-{VERSION}.jar
パッケージ内のdefault-configs/default-jgroups-tcp.xml
やdefault-configs/default-jgroups-udp.xml
などの JGroups 設定ファイルが含まれます。JGroups 設定を新規ファイル (この例では、ファイル名はjgroups-with-relay.xml
) にコピーし、指定される設定情報をこのファイルに追加します。relay.RELAY2
プロトコル設定は、設定スタックの最新のプロトコルである必要があります。<config> ... <relay.RELAY2 site="LON" config="relay.xml" relay_multicasts="false" /> </config>
relay.xml ファイルを設定します。
relay.xml
ファイルでrelay.RELAY2
設定をセットアップします。このファイルは、グローバルクラスター設定について説明するものです。<RelayConfiguration> <sites> <site name="LON" id="0"> <bridges> <bridge config="jgroups-global.xml" name="global"/> </bridges> </site> <site name="NYC" id="1"> <bridges> <bridge config="jgroups-global.xml" name="global"/> </bridges> </site> <site name="SFO" id="2"> <bridges> <bridge config="jgroups-global.xml" name="global"/> </bridges> </site> </sites> </RelayConfiguration>
グローバルクラスターを設定します。
relay.xml
で参照されるファイルjgroups-global.xml
には、グローバルクラスター、つまりサイト間の通信で使用される別の JGroups 設定が含まれます。グローバルクラスター設定は、通常はTCP
ベースであり、TCPPING
プロトコル (PING
またはMPING
ではない) を使用してメンバーを検出します。default-configs/default-jgroups-tcp.xml
の内容をjgroups-global.xml
にコピーし、TCPPING
を設定するために以下の設定を追加します。<config> <TCP bind_port="7800" ... /> <TCPPING initial_hosts="lon.hostname[7800],nyc.hostname[7800],sfo.hostname[7800]" ergonomics="false" /> <!-- Rest of the protocols --> </config>
TCPPING.initial_hosts
のホスト名 (または IP アドレス) をサイトマスターに使用されるものに置き換えます。ポート (この場合は7800
) はTCP.bind_port
に一致している必要があります。TCPPING
プロトコルについてさらに詳しくは、「TCPPing プロトコルの使用」を参照してください。
29.2.2.2. データセンター間レプリケーションをプログラムを用いて設定する
手順29.3 データセンター間レプリケーションをプログラムを用いて設定する
ノードの場所を特定します。
ノードが所属するサイトを宣言します。globalConfiguration.site().localSite("LON");
JGroups を設定します。
RELAY
プロトコルを使用するように JGroups を設定します。globalConfiguration.transport().addProperty("configurationFile", jgroups-with-relay.xml);
リモートサイトをセットアップします。
リモートサイトにレプリケートするために JBoss Data Grid キャッシュをセットアップします。ConfigurationBuilder lon = new ConfigurationBuilder(); lon.sites().addBackup() .site("NYC") .backupFailurePolicy(BackupFailurePolicy.WARN) .strategy(BackupConfiguration.BackupStrategy.SYNC) .replicationTimeout(12000) .sites().addInUseBackupSite("NYC") .sites().addBackup() .site("SFO") .backupFailurePolicy(BackupFailurePolicy.IGNORE) .strategy(BackupConfiguration.BackupStrategy.ASYNC) .sites().addInUseBackupSite("SFO")
オプション: バックアップクラッシュを設定します。
JBoss Data Grid は、リモートサイトと同じ名前を使って、データをキャッシュに暗黙的にレプリケートします。リモートサイトのバックアップキャッシュが異なる名前を持つ場合、ユーザーは、データが正しいキャッシュにレプリケートされていることを確認するためにbackupFor
キャッシュを指定する必要があります。注記
この手順は任意であり、リモートサイトのキャッシュの名前が元のキャッシュとは異なるものに設定される場合にのみ必要になります。LON
からのバックアップデータを受信できるようにサイトNYC
のキャッシュを設定します。ConfigurationBuilder NYCbackupOfLon = new ConfigurationBuilder(); NYCbackupOfLon.sites().backupFor().remoteCache("lon").remoteSite("LON");
LON
からバックアップデータを受信できるようにサイトSFO
のキャッシュを設定します。ConfigurationBuilder SFObackupOfLon = new ConfigurationBuilder(); SFObackupOfLon.sites().backupFor().remoteCache("lon").remoteSite("LON");
設定ファイルの内容を追加します。
デフォルトで、Red Hat JBoss Data Grid には、infinispan-embedded-{VERSION}.jar
パッケージ内のdefault-configs/default-jgroups-tcp.xml
およびdefault-configs/default-jgroups-udp.xml
などの JGroups 設定ファイルが含まれます。JGroups 設定を新規ファイル (この例では、ファイル名はjgroups-with-relay.xml
) にコピーし、指定される設定情報をこのファイルに追加します。relay.RELAY2
プロトコル設定は、設定スタックの最新のプロトコルである必要があります。<config> <!-- Additional configuration information here --> <relay.RELAY2 site="LON" config="relay.xml" relay_multicasts="false" /> </config>
relay.xml ファイルを設定します。
relay.xml
ファイルでrelay.RELAY2
設定をセットアップします。このファイルは、グローバルクラスター設定について説明するものです。<RelayConfiguration> <sites> <site name="LON" id="0"> <bridges> <bridge config="jgroups-global.xml" name="global"/> </bridges> </site> <site name="NYC" id="1"> <bridges> <bridge config="jgroups-global.xml" name="global"/> </bridges> </site> <site name="SFO" id="2"> <bridges> <bridge config="jgroups-global.xml" name="global"/> </bridges> </site> </sites> </RelayConfiguration>
グローバルクラスターを設定します。
relay.xml
で参照されるファイルjgroups-global.xml
には、グローバルクラスター、つまりサイト間の通信で使用される別の JGroups 設定が含まれます。グローバルクラスター設定は、通常はTCP
ベースであり、TCPPING
プロトコル (PING
またはMPING
ではない) を使用してメンバーを発見します。default-configs/default-jgroups-tcp.xml
の内容をjgroups-global.xml
にコピーし、TCPPING
を設定するために以下の設定を追加します。<config> <TCP bind_port="7800" <!-- Additional configuration information here --> /> <TCPPING initial_hosts="lon.hostname[7800],nyc.hostname[7800],sfo.hostname[7800]" ergonomics="false" /> <!-- Rest of the protocols --> </config>
TCPPING.initial_hosts
のホスト名 (または IP アドレス) をサイトマスターに使用されるものに置き換えます。ポート (この場合は7800
) はTCP.bind_port
に一致している必要があります。TCPPING
プロトコルについてさらに詳しくは、「TCPPing プロトコルの使用」を参照してください。
29.3. サイトをオフラインにする
- サイトの自動的なオフライン設定:
- リモートクライアントサーバーモードで宣言的に実行。
- ライブラリーモードで宣言的に実行。
- プログラムを用いたメソッドの使用。
- サイトの手動によるオフライン設定:
- JBoss Operations Network (JON) の使用。
- JBoss Data Grid コマンドラインインターフェース (CLI) の使用。
29.3.1. サイトをオフラインに設定する (リモートクライアントサーバーモード)
take-offline
要素が backup
要素に追加されます。
例29.2 サイトをオフラインに設定する (リモートクライアントサーバーモード)
<backup> <take-offline after-failures="${NUMBER}" min-wait="${PERIOD}" /> </backup>
take-offline
要素は、いつサイトをオフラインにするかを設定するために以下のパラメーターを使用します。
after-failures
パラメーターは、サイトがオフラインになる前にサイトへの接続の試行を失敗できる回数を指定します。min-wait
パラメーターは、応答しないサイトをオフラインとしてマークするために待機する時間 (秒数単位) を指定します。このサイトは、min-wait
期間が最初の試行後に経過した時やafter-failures
パラメーターで指定される試行の失敗回数に達した時にオフラインになります。
29.3.2. サイトをオフラインにする (ライブラリーモード)
backups
要素内ですべてのバックアップサイトを定義した後に backupFor
要素を使用します。
例29.3 サイトをオフラインに設定する (ライブラリーモード)
<backup> <takeOffline afterFailures="${NUM}" minTimeToWait="${PERIOD}"/> </backup>
takeOffline
要素を backup
要素に追加します。
afterFailures
パラメーターは、サイトがオフラインになる前にサイトへの接続を失敗できる回数を指定します。デフォルト値 (0
) は、minTimeToWait
が0
より小さい値の場合に失敗の回数を無限にすることを許可します。minTimeToWait
が0
より小さい値でない場合、afterFailures
は、その値が負の値であるかのように動作します。つまり、このパラメーターが負の値である場合、minTimeToWait
で指定される時間が経過した後にサイトがオフラインになることを示します。minTimeToWait
パラメーターは、応答しないサイトをオフラインとしてマークするために待機する時間 (秒数単位) を指定します。サイトは、afterFailures
パラメーターで指定される試行回数に達し、最初の失敗後にminTimeToWait
で指定される時間が経過した後にオフラインになります。このパラメーターが0
以下の値に設定される場合、このパラメーターは無視され、サイトはafterFailures
パラメーターのみに基づいてオフラインになります。
29.3.3. サイトをオフラインにする (プログラムを用いた場合)
例29.4 サイトをオフラインにする (プログラムを使用)
lon.sites().addBackup() .site("NYC") .backupFailurePolicy(BackupFailurePolicy.FAIL) .strategy(BackupConfiguration.BackupStrategy.SYNC) .takeOffline() .afterFailures(500) .minTimeToWait(10000);
29.3.4. JBoss Operations Network (JON) 経由でサイトをオフラインにする
29.3.5. CLI でサイトをオフラインにする
site
コマンドを使用して、データセンター間のレプリケーション設定からサイトを手動でシャットダウンします。
site
コマンドを使用して、以下のようにサイトの状態を確認することができます。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --status ${SITENAME}
online
または offline
のいずれかになります。
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --offline ${SITENAME}
[jmx://localhost:12000/MyCacheManager/namedCache]> site --online ${SITENAME}
ok
が表示されます。また、JMX を使用してサイトをオンラインに復帰させることもできます (詳細については「サイトをオンラインに戻す」を参照)。
29.3.6. サイトをオンラインに戻す
XSiteAdmin
MBean 上で bringSiteOnline(siteName)
操作を呼び出すか (詳細については「XSiteAdmin」を参照)、CLI を使用する (詳細については「CLI でサイトをオフラインにする」を参照) ことによりオンラインに復帰させることができます。
29.4. サイト間の状態転送
XSiteAdminOperations
MBean で利用可能な pushState(SiteName String)
操作を呼び出します。
pushState(SiteName String)
操作を示します。
図29.2 PushState 操作
site push sitename
コマンドによって呼び出されます。たとえば、マスターサイトがオンラインに復帰すると、システム管理者は状態を受け取るマスターサイトの名前を指定してバックアップサイトで状態転送操作を呼び出します。
注記
29.4.1. Active-Passive 状態転送
- マスターサイトで Red Hat JBoss Data Grid クラスターを起動します。
- バックアップサイトがマスターサイトに状態をプッシュするようにします。
- 状態転送が完了するまで待機します。
- マスターサイトが要求を処理できることをクライアントに通知します。
29.4.2. Active-Active 状態転送
警告
注記
- 新しいサイトで Red Hat JBoss Data Grid クラスターを起動します。
- 稼働しているサイトが新しいサイトに状態をプッシュするようにします。
- 新しいサイトが要求を処理できることをクライアントに通知します。
29.4.3. 状態転送の設定
<backups> <backup site="NYC" strategy="SYNC" failure-policy="FAIL"> <state-transfer chunk-size="512" timeout="1200000" max-retries="30" wait-time="2000" /> </backup> </backups>
29.5. 複数サイトマスターの設定
29.5.1. 複数サイトマスターの操作
29.5.2. 複数サイトマスターの設定 (リモートクライアントサーバーモード)
Red Hat JBoss Data Grid のリモートクライアントサーバーモード用にデータセンター間レプリケーションを設定します。
手順29.4 リモートクライアントサーバーモードで複数のサイトマスターを設定します。
<relay site="LON"> <remote-site name="NYC" stack="tcp" cluster="global"/> <remote-site name="SFO" stack="tcp" cluster="global"/> <property name="relay_multicasts">false</property> <property name="max_site_masters">16</property> <property name="can_become_site_master">true</property> </relay>
ターゲット設定の特定
clustered-xsite.xml
のサンプル設定ファイルでターゲットサイトの設定を見つけます。この設定例は、上記の例のようになります。最大サイトの設定
サイト内のマスターノードの最大数を決定するにはmax_site_masters
プロパティーを使用します。すべてのノードをマスターにするために、この値をサイト内のノード数に設定します。サイトマスターの設定
ノードをサイトマスターにすることを許可するには、can_become_site_master
プロパティーを使用します。このフラグはデフォルトでtrue
に設定されます。このフラグをfalse
に設定することにより、ノードがサイトマスターになることを防ぐことができます。これは、ノードが外部ネットワークに接続されたネットワークインターフェースを持たない状況で必要になります。
29.5.3. 複数サイトマスターの設定 (ライブラリーモード)
手順29.5 複数サイトマスターの設定 (ライブラリーモード)
データセンター間レプリケーションを設定します。
JBoss Data Grid でデータセンター間レプリケーションを設定します。XML 設定については 「データセンター間レプリケーションを宣言的に設定する」 の手順を使用し、プログラミングによる設定の場合は 「データセンター間レプリケーションをプログラムを用いて設定する」 の手順を使用します。設定ファイルの内容を追加します。
以下のようにcan_become_site_master
およびmax_site_masters
パラメーターを設定に追加します。<config> <!-- Additional configuration information here --> <relay.RELAY2 site="LON" config="relay.xml" relay_multicasts="false" can_become_site_master="true" max_site_masters="16"/> </config>
すべてのノードをマスターにするために、max_site_masters
値をクラスター内のノード数に設定します。
第30章 セッションの外部化
30.1. JBoss EAP 6.x から JBoss Data Grid への HTTP セッションの外部化
手順30.1 HTTP セッションの外部化
- リモートキャッシュコンテナーが EAP の
infinispan
サブシステムで定義されるようにします。以下の例では、remote-store
要素のcache
属性によって、リモート JBoss Data Grid サーバーのキャッシュ名を定義します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:infinispan:1.5"> [...] <cache-container name="cacheContainer" default-cache="default-cache" module="org.jboss.as.clustering.web.infinispan" statistics-enabled="true"> <transport lock-timeout="60000"/> <replicated-cache name="default-cache" mode="SYNC" batching="true"> <remote-store cache="default" socket-timeout="60000" preload="true" passivation="false" purge="false" shared="true"> <remote-server outbound-socket-binding="remote-jdg-server1"/> <remote-server outbound-socket-binding="remote-jdg-server2"/> </remote-store> </replicated-cache> </cache-container> </subsystem>
- ネットワーク情報を
socket-binding-group
に追加することにより、リモート Red Hat JBoss Data Grid サーバーの場所を定義します。<socket-binding-group ...> <outbound-socket-binding name="remote-jdg-server1"> <remote-destination host="JDGHostName1" port="11222"/> </outbound-socket-binding> <outbound-socket-binding name="remote-jdg-server2"> <remote-destination host="JDGHostName2" port="11222"/> </outbound-socket-binding> </socket-binding-group>
- 各キャッシュコンテナーと各 Red Hat JBoss Data Grid サーバーに対して上記の手順を繰り返します。定義された各サーバーでは、個別の
<outbound-socket-binding>
要素が定義されている必要があります。 - パッシベーションとキャッシュ情報をアプリケーションの
jboss-web.xml
に追加します。以下の例では、cacheContainer
はキャッシュコンテナーの名前であり、default-cache
はこのコンテナーにあるデフォルトのキャッシュの名前です。サンプルファイルを以下に示します。<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <jboss-web version="6.0" xmlns="http://www.jboss.com/xml/ns/javaee" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://www.jboss.com/xml/ns/javaee http://www.jboss.org/j2ee/schema/jboss-web_6_0.xsd"> <replication-config> <replication-trigger>SET</replication-trigger> <replication-granularity>SESSION</replication-granularity> <cache-name>jboss.infinispan.cacheContainer.default-cache</cache-name> </replication-config> <passivation-config> <use-session-passivation>true</use-session-passivation> <passivation-min-idle-time>900</passivation-min-idle-time> <passivation-max-idle-time>1800</passivation-max-idle-time> </passivation-config> </jboss-web>
注記
上記のパッシベーションタイムアウトは、通常のセッションが 15 分以内に破棄され、JBoss EAP のデフォルトの HTTP セッションタイムアウトが 30 分であることを前提として提供されています。これらの値は、各アプリケーションのワークロードに基いて調整する必要がある場合があります。
第31章 ネットワークパーティションの処理 (スプリットブレーン)
numOwners
設定属性を使用して設定され、キャッシュ内の各キャッシュエントリーのレプリカの数が指定されます。結果として、障害が発生したノードの数が numOwners
の値よりも小さい限り、JBoss Data Grid は損失データのコピーを保持し、復元できます。
注記
numOwners
は常にキャッシュ内のノードの数と同じになります。
numOwners
の値よりも大きいノードの数がキャッシュからなくなることがあります。この一般的な理由は、以下の 2 つのです。
- スプリットブレーン: 通常は、ルーターのクラッシュの結果、キャッシュが 2 つ以上のパーティションに分割されます。各パーティションは他のパーティションに関係なく動作し、各パーティションには同じデータの別のバージョンが含まれることがあります。
- 連続クラッシュノード:
numOwners
の値よりも大きいノードの数が何らかの理由で連続してクラッシュします。JBoss Data Grid は、クラッシュの間に状態を適切に分散できず、結果として部分的なデータ損失が発生します。
31.1. スプリットブレーンの検出および回復
- 少なくとも 1 つのセグメントがすべての所有者を失います。つまり、
numOwners
の値以上の数のノードが JGroups ビューから脱退します。 - パーティションには、最新の安定したトポロジーの過半数のノード (半分超) が含まれます。安定したトポロジーは、再調整操作が正常に行われ、コーディネーターが追加の再調整が必要ないことを確認するたびに更新されます。
AvailabilityException
で拒否されます。
注記
警告
- 物理的な分割が行われたとき (t1) に処理中だったトランザクション書き込みが一部の所有者でロールバックされることがあります。また、これにより、このような書き込みで影響を受けたエントリーのコピー (パーティションの再参加後) 間で不整合が発生することがあります。ただし、t1 後に開始されたトランザクション書き込みは予想どおりに失敗します。
- 書き込みが非トランザクションである場合は、この時間枠の間に、(物理的に分割され、パーティションがまだ劣化状態ではないため) マイナーパーティションにのみ書き込まれた値がパーティションの再参加時に失われることがあります (このマイナーパーティションは再参加時にプライマリー (利用可能な) パーティションから状態を受け取ります)。パーティションが再参加時に状態を受け取らない場合 (つまり、すべてのパーティションが劣化状態)、値は失われませんが、不整合が維持されることがあります。
- マイナーパーティションが劣化状態になるまでエントリーが引き続き利用可能になるため、この移行期間中にマイナーパーティションで無効な読み取りが発生することもあります。
- ネットワークパーティション中にいずれかのパーティションが利用可能な場合は、参加パーティションが消去され、利用可能な (パーティション) パーティションから参加ノードへの状態転送が実行されます。
- すべての参加パーティションがスプリットブレーンの間に劣化状態にある場合は、マージ中に状態転送が実行されません。結合されたキャッシュは、メージパーティションに最新の安定したトポロジー (トポロジー ID が最大のトポロジー) の過半数のメンバーが含まれ、各セグメントに対して少なくとも 1 の所有者がいる (つまり、キーは失われません) 場合にのみ利用可能になります。
警告
31.2. 連続してクラッシュしたノードの検出および回復
numOwners
の値が 1 よりも大きい場合は、クラスターが引き続き利用可能になり、JBoss Data Grid が損失データの新しいレプリカを作成しようとします。ただし、この再調整プロセス中に追加のノードがクラッシュした場合は、いくつかのエントリーに対して、データのすべてのコピーがノードに存在しないため、回復できないことがあります。
numOwners
の適切な値を設定することです。
31.3. ネットワークパーティションリカバリの例
numOwners
が 3 に設定された分散 4 ノードクラスター (「NumOwners が 3 の分散 4 ノードキャッシュの例」を参照)numOwners
が 2 に設定された分散 4 ノードクラスター (「NumOwners が 2 の分散 4 ノードキャッシュの例」を参照)numOwners
が 3 に設定された分散 5 ノードクラスター (「NumOwners が 3 の分散 5 ノードキャッシュの例」を参照)numOwners
が 4 に設定されたレプリケート 4 ノードクラスター (「NumOwners が 4 のレプリケーション 4 ノードキャッシュの例」を参照)numOwners
が 5 に設定されたレプリケート 5 ノードクラスター (「NumOwners が 5 のレプリケーション 5 ノードキャッシュの例」を参照)numOwners
が 8 に設定されたレプリケート 8 ノードクラスター (「NumOwners が 8 のレプリケーション 8 ノードキャッシュの例」を参照)
31.3.1. NumOwners が 3 の分散 4 ノードキャッシュの例
k1
、k2
、k3
、および k4
) を含む 4 ノード分散キャッシュが含まれます。このキャッシュでは、numOwners
が 3 と等しくなります。つまり、各データエントリーごとに、キャッシュ内のさまざまなノードの 3 つのコピーが必要です。
図31.1 ネットワークパーティション実行前とネットワークパーティション実行後のキャッシュ
numOwners
の値) 以上のノードが残っていないためです。結果として、4 つのエントリー (k1
、k2
、k3
、および k4
) は読み書きできません。新しいエントリーはいずれかの劣化パーティションで書き込みできます (どちらのパーティションでもエントリーの 3 つのコピーを格納できません)。
図31.2 パーティションのマージ後のキャッシュ
k1
、k2
、k3
、および k4
) から構成されます)。
31.3.2. NumOwners が 2 の分散 4 ノードキャッシュの例
numOwners
が 2 となり、4 つのデータエントリー (k1
、k2
、k3
、および k4
) それぞれがキャッシュ内に 2 つのコピーを持ちます。
図31.3 ネットワークパーティション実行前とネットワークパーティション実行後のキャッシュ
k1
は読み書きできます (numOwners
が 2 であり、エントリーの両方のコピーがパーティション 1 に保持されるため)。パーティション 2 では、同じ理由により k4
は読み書きできます。エントリー k2
および k3
は両方のパーティションで利用できません (いずれのパーティションにもこれらのエントリーのすべてのコピーが含まれないため)。新しいエントリー k5
は、k5
の両方のコピーを所有するパーティションにのみ書き込むことができます。
図31.4 パーティションのマージ後のキャッシュ
k1
、k2
、k3
、および k4
) から構成されます)。
31.3.3. NumOwners が 3 の分散 5 ノードキャッシュの例
numOwners
が 3 に等しい分散キャッシュが含まれます。
図31.5 ネットワークパーティション実行前とネットワークパーティション実行後のキャッシュ
numOwners
ノードよりも少ない数を失ったため、利用可能モードのままになります。
図31.6 パーティション 1 の再調整と別のエントリーの追加
numOwners
は 3)。結果として、3 つのそれぞれのノードにはキャッシュ内の各エントリーのコピーが含まれます。次に、新しいエントリー (k6
) をキャッシュに追加します。numOwners
値は引き続き 3 であり、パーティション 1 には 3 つのノードがあるため、各ノードには k6
のコピーが含まれます。
図31.7 パーティションのマージ後のキャッシュ
numOwners
=3)、JBoss Data Grid はノードを再調整し、データエントリーがキャッシュ内の 4 つのノード間で分散されるようにします。マージされた新しいキャッシュは完全に利用可能になります。
31.3.4. NumOwners が 4 のレプリケーション 4 ノードキャッシュの例
numOwners
が 4 に等しいレプリケートキャッシュが含まれます。
図31.8 ネットワークパーティション実行前とネットワークパーティション実行後のキャッシュ
k1
、k2
、k3
、および k4
) は読み書きできません。これは、2 つのパーティションのどちらも 4 つのキーのすべてのコピーを所有しないためです。
図31.9 パーティションのマージ後のキャッシュ
k1
、k2
、k3
、および k4
) から構成されます)。
31.3.5. NumOwners が 5 のレプリケーション 5 ノードキャッシュの例
numOwners
が 5 に等しいレプリケーションキャッシュが含まれます。
図31.10 ネットワークパーティション実行前とネットワークパーティション実行後のキャッシュ
図31.11 両方のパーティションが 1 つのキャッシュにマージされる
31.3.6. NumOwners が 8 のレプリケーション 8 ノードキャッシュの例
numOwners
が 8 に等しいレプリケートキャッシュを対象としています。
図31.12 ネットワークパーティション実行前とネットワークパーティション実行後のキャッシュ
図31.13 パーティション 2 はさらにパーティション 2A と 2B に分割される
このシナリオでは 4 つのキャッシュの解決法があります。
- ケース 1: パーティション 2A と 2B のマージ
- ケース 2: パーティション 1 と 2A のマージ
- ケース 3: パーティション 1 と 2B のマージ
- ケース 4: パーティション 1、パーティション 2A、およびパーティション 2B のマージ
図31.14 ケース 1: パーティション 2A と 2B のマージ
図31.15 ケース 2: パーティション 1 と 2A のマージ
図31.16 ケース 3: パーティション 1 と 2B のマージ
図31.17 ケース 4: パーティション 1、パーティション 2A、およびパーティション 2B のマージ
31.4. パーティション処理の設定
パーティション処理を以下のように宣言します。
<namedCache name="myCache"> <clustering mode="distribution"> <partitionHandling enabled="true" /> </clustering> </namedCache>
パーティション処理を以下のようにプログラミングします。
ConfigurationBuilder dcc = new ConfigurationBuilder(); dcc.clustering().partitionHandling().enabled(true);
付録A JBoss Data Grid 向けの推奨 JGroups 値
A.1. サポート対象 JGroups プロトコル
表A.1 サポート対象 JGroups プロトコル
プロトコル (Protocol) | 詳細 |
---|---|
TCP |
TCP/IP は、IP マルチキャストが使用できなくなる状況で使用できる UDP の代替トランスポートです。このような状況には、ルーターが IP マルチキャストパケットを破棄する可能性のある WAN 上の操作が実行される場合などが含まれます。
TCP は、ユニキャストおよびマルチキャストメッセージを送信するために使用されるトランスポートプロトコルです。
IP マルチキャストは初期メンバーを検出するために使用することができないため、初期メンバーを見つけるには別のメカニズムを使用する必要があります。
Red Hat JBoss Data Grid の Hot Rod はカスタム TCP クライアント/サーバープロトコルです。
|
UDP |
UDP は、以下を使用するトランスポートプロトコルです。
UDP トランスポートが開始すると、トランスポートはユニキャストソケットとマルチキャストソケットを開きます。ユニキャストソケットは、ユニキャストメッセージの送受信に使用され、マルチキャストソケットは、マルチキャストソケットの送受信を行います。チャネルの物理アドレスは、ユニキャストソケットのアドレスおよびポート番号と同じです。
|
PING |
PING プロトコルは、メンバーの内部検出に使用されます。PING 要求を IP マルチキャストアドレスにマルチキャストすることにより、最も古いメンバーであるコーディネーターを検出するために使用されます。
各メンバーはコーディネーターのアドレスと自身のアドレスを含むパケットで ping に応答します。指定されたミリ秒数 (N) または応答数 (M) のあとに、参加者が応答からコーディネーターを決定し、コーディネーターに JOIN 要求 (GMS により処理されます) を送信します。応答がない場合、参加者はグループの最初のメンバーと見なされます。
PING は、動的検出を使用するため、TCPPING とは異なります。つまり、メンバーは他のクラスターメンバーの場所を事前に知る必要がありません。PING はトランスポートの IP マルチキャスト機能を使用して検出要求をクラスターに送信します。結果として PING はトランスポートとして UDP を必要とします。
|
TCPPING | TCCPING プロトコルは、既知の一連のメンバーを使用して、検出のために ping を送信します。このプロトコルは静的設定です。 |
MPING | MPING (マルチキャスト PING) プロトコルは IP マルチキャストを使用して初期メンバーシップを検出します。すべてのトランスポートで使用できますが、通常は TCP と共に使用されます。 |
S3_PING |
S3_PING は、Amazon の Elastic Compute Cloud (EC2) で使用するのに理想的な検出プロトコルです。これは、EC2 ではマルチキャストが許可されず、MPING も許可されないためです。
それぞれの EC2 インスタンスは小さいファイルをバケットとして知られる S3 データコンテナーに追加します。その後、各インスタンスはバケット内のファイルを読み込み、クラスターの他のメンバーを検出します。
|
MERGE3 | MERGE3 プロトコルは JGroups 3.1 以降で利用可能です。MERGE2 とは異なり、MERGE3 では、すべてのメンバーがアドレス (UUID)、論理名、物理アドレス、およびビュー ID を使用して周期的に INFO メッセージを送信します。周期的に、各コーディネーターは不整合が発生しないように INFO 詳細情報を確認します。 |
FD_ALL | 障害検出に使用される FD_ALL は単純なハートビートプロトコルを使用します。各メンバーは他のすべてのメンバー (メンバー自身を除く) のテーブルを維持し定期的にハートビートをマルチキャストします。たとえば、P からデータまたはハートビートを受け取ると、P のタイムスタンプが現在の時刻に設定されます。周期的に、失効したメンバーはタイムスタンプ値を使用して識別されます。 |
FD_SOCK | FD_SOCK は、クラスターメンバー間で作成された TCP ソケットのリングに基づいた障害検出プロトコルです。各クラスターメンバーは近接メンバーに接続し (最後のメンバーは最初のメンバーに接続します)、リングが形成されます。メンバー B は、近接メンバー A が TCP ソケットの異常な終了 (通常はノード B のクラッシュのため) を検出したときに疑われます。ただし、メンバー B が正常に脱退した場合、メンバー B はメンバー A に通知し、脱退しても疑われません。 |
FD_HOST |
FD_HOST は、すべてのホストのクラッシュまたはハングを検出し、ICMP ping メッセージまたはカスタムコマンドを介して該当するホストのすべてのクラスターメンバーを疑う障害検出プロトコルです。FD_HOST は、ローカルホストの 1 つのメンバーのクラッシュまたはハングを検出しませんが、クラスター内の他のすべてのホストがライブ状態であり利用可能であるかどうかのみチェックします。したがって、FD_HOST は、FD_ALL や FD_SOCK などの他の障害検出プロトコルとともに使用されます。このプロトコルは通常、複数のクラスターメンバーが同じ物理的なボックス上で実行されている場合に使用されます。
FD_HOST プロトコルは、JBoss Data Grid 向けの Windows でサポートされます。
cmd パラメーターを ping.exe に設定し、ping 数を指定する必要があります。
|
VERIFY_SUSPECT | VERIFY_SUSPECT プロトコルは、メンバーを除外する前にメンバーに ping を送信することにより、疑われたメンバーがダウンしているかどうかを確認します。メンバーが応答した場合は、疑いに関するメッセージが破棄されます。 |
NAKACK2 |
NAKACK2 プロトコルは、NAKACK プロトコルの後継プロトコルであり、JGroups 3.1 で導入されました。
NACKACK2 プロトコルはマルチキャストメッセージに使用され、NAK を使用します。各メッセージは、シーケンス番号でタグ付けされます。受信側はシーケンス番号を追跡し、メッセージを順番に配信します。シーケンス番号のギャップが検出されると、受信側は不明なメッセージを再送信するよう送信側に要求します。
|
UNICAST3 |
UNICAST3 プロトコルは、安定した配信を提供し (送信側が送信したメッセージは番号付けされたシーケンスで送信されるため、失われません)、送信側と受信側間のポイントツーポイントメッセージに FIFO (First In First Out) プロパティーを使用します。
UNICAST3 は、再送信にポジティブ ack を使用します。たとえば、送信側 A は、受信側 B がメッセージ M を受診するまでメッセージ M を送信し続け、正常な送信を示すために ack を返します。送信側 A は、B から ack を受信するまで、B がクラスターを脱退するまで、または A がクラッシュするまでメッセージ M を再送信し続けます。
|
STABLE | STABLE プロトコルは、クラスター内のすべてのメンバーによって参照されたメッセージのガーベッジコレクターです。再送信が必要なことがあるため、各メンバーはすべてのメッセージを格納します。メッセージは、すべてのメンバーがメッセージを参照したときにのみ再送信バッファーから削除できます。STABLE プロトコルは、参照された最大値のメッセージと最小値のメッセージを定期的に拡散します。最小値は、min (すべてのメンバーに対して最小のシーケンス番号すべて) を計算するために使用され、min 値よりも小さいシーケンス番号のメッセージは破棄できます。 |
GMS | GMS プロトコルは、グループメンバーシッププロトコルです。このプロトコルは、参加/脱退/クラッシュ (疑い) を処理し、新しいビューを適切に生成します。 |
MFC | MFC は、フロー制御プロトコルのマルチキャストバージョンです。 |
UFC | UFC は、フロー制御プロトコルのユニキャストバージョンです。 |
FRAG2 | FRAG2 プロトコルは、大きいメッセージを小さいメッセージに断片化し、小さいメッセージを送信します。受信側では、小さい断片が、大きく完全なメッセージに再び組み立てられ、アプリケーションに配信されます。FRAG2 はマルチキャストメッセージとユニキャストメッセージの両方に使用されます。 |
ENCRYPT |
JGroups には、クラスタートラフィック向けの暗号化を提供する ENCRYPT プロトコルが含まれます。デフォルトでは、暗号化によりメッセージ本文のみが暗号化され、メッセージヘッダーは暗号化されません。すべてのヘッダーを含むメッセージ全体と宛先アドレスおよびソースアドレスを暗号化するには、プロパティー encrypt_entire_messagemust が true である必要があります。また、ENCRYPT は、暗号化する必要があるヘッダーではすべてのプロトコル以下である必要があります。
ENCRYPT レイヤーは、JGroups で通信を暗号化および復号化するために使用されます。JGroups ENCRYPT プロトコルは、以下の 2 つの方法で使用できます。
各メッセージは、暗号化ヘッダーを示す特定の暗号化ヘッダーとメッセージを暗号化および復号化するために使用するキーのバージョンを示す MD5 ダイジェストで暗号化済みとして識別されます。
|
SASL | SASL (Simple Authentication and Security Layer) プロトコルは、置き換え可能なメカニズムを使用した接続指向プロトコルで認証およびデータセキュリティーサービスを提供するフレームワークです。また、SASL はプロトコルとメカニズム間で構造化インターフェースを提供します。 |
RELAY2 |
RELAY プロトコルは、各サイトの 1 つのノード間の接続を作成することによって 2 つのリモートクラスターをブリッジします。これにより、1 つのサイトに送信されたマルチキャストメッセージを他のサイトにリレーし、他のサイトからそのサイトにもリレーすることができます。
JGroups には、Red Hat JBoss Data Grid のサイト間レプリケーションにおけるサイト間の通信に使用される RELAY2 プロトコルが含まれます。
RELAY2 プロトコルは RELAY のように動作しますが、若干の違いがあります。RELAY とは異なり、RELAY2 プロトコルは以下のことを行います。
|
A.2. TCP のデフォルト値と推奨値
表A.2 TCP の推奨値とデフォルト値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
bind_addr | 任意の非ループバック | 特定のインターフェースにアドレスを設定 |
bind_port | 任意の空きポート | 特定のポートを設定 |
loopback | true | デフォルト値と同じ |
port_range | 50 | 必要なポート範囲に基いて設定 |
recv_buf_size | 150,000 | デフォルト値と同じ |
send_buf_size | 150,000 | 640,000 |
use_send_queues | true | デフォルト値と同じ |
sock_conn_timeout | 2,000 | 300 |
max_bundle_size | 64,000 | 64,000 |
enable_diagnostics | true | false |
thread_pool.enabled | true | デフォルト値と同じ |
thread_pool.min_threads | 2 | これは、ノードの数と同じである必要があります。 |
thread_pool.max_threads | 30 | これは、thread_pool.min_threads よりも大きい必要があります。たとえば、小さいグリッド (2〜10 ノード) の場合は、この値をノードの数の 2 倍に設定しますが、大きいグリッド (20 以上のノード) は、比率を小さくする必要があります。たとえば、グリッドに 20 ノードが含まれる場合はこの値を 25 に設定し、グリッドに 100 ノードが含まれる場合はこの値を 110 に設定します。 |
thread_pool.keep_alive_time | 30,000 | 60,000 |
thread_pool.queue_enabled | true | false |
thread_pool.queue_max_size | 500 | なし。キューを無効にする必要があります。 |
thread_pool.rejection_policy | Discard | デフォルト値と同じ |
internal_thread_pool.enabled | true | デフォルト値と同じ |
internal_thread_pool.min_threads | 2 | 5 |
internal_thread_pool.max_threads | 4 | 20 |
internal_thread_pool.keep_alive_time | 30,000 | 60,000 |
internal_thread_pool.queue_enabled | true | false |
internal_thread_pool.rejection_policy | Discard | 停止 |
oob_thread_pool.enabled | true | デフォルト値と同じ |
oob_thread_pool.min_threads | 2 | 20 以上 |
oob_thread_pool.max_threads | 10 | 200 以上 (負荷に基づく) |
oob_thread_pool.keep_alive_time | 30,000 | 60,000 |
oob_thread_pool.queue_enabled | true | false |
oob_thread_pool.queue_max_size | 500 | なし。キューを無効にする必要があります。 |
oob_thread_pool.rejection_policy | Discard | デフォルト値と同じ |
注記
pbcast.GMS join_timeout
値は代わりにタイムアウト期間を示します。
JBoss Data Grid 向けの S3_PING の設定の詳細については、「S3_PING 設定オプション」を参照してください。
表A.3 MPING の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
bind_addr | 任意の非ループバック | 特定のインターフェースにアドレスを設定 |
break_on_coord_rsp | true | デフォルト値と同じ |
mcast_addr | 230.5.6.7 | デフォルト値と同じ |
mcast_port | 7555 | デフォルト値と同じ |
ip_ttl | 8 | 2 |
注記
pbcast.GMS join_timeout
値は代わりにタイムアウト期間を示します。
表A.4 MERGE3 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
min_interval | 1,000 | 10,000 |
max_interval | 10,000 | 30,000 |
表A.5 FD_SOCK の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
client_bind_por | 0 (ポートがランダムに選択され、使用されます) | デフォルト値と同じ |
get_cache_timeout | 1000 ミリ秒 | デフォルト値と同じ |
keep_alive | true | デフォルト値と同じ |
num_tries | 3 | デフォルト値と同じ |
start_port | 0 (ポートがランダムに選択され、使用されます) | デフォルト値と同じ |
suspect_msg_interval | 5000 ミリ秒 | デフォルト値と同じ |
表A.6 FD_ALL の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
timeout | 40,000 | 60,000。FD_ALL タイムアウト値は、CMS ガーベッジコレクターでの stop the world ガーベッジコレクション一時停止の最大時間の 2 倍に設定されます。適切にチューニングされた JVM では、一時停止の最大時間はヒープサイズに応じて決まり、ヒープの 1 GB あたり 1 秒を超えないようにする必要があります。たとえば、8GB のヒープでは、一時停止時間が 8 秒を超えないようにし、FD_ALL タイムアウト値を 16 秒に設定する必要があります。長いガーベッジコレクション一時停止が使用された場合は、ノードで false 障害検出を回避するためにこのタイムアウト値を増やす必要があります。 |
間隔 | 8,000 | 15,000。FD_ALL interval 値は、FD_ALL の timeout 値に設定された値よりも 4 分 1 以下である必要があります。 |
timeout_check_interval | 2,000 | 5,000 |
表A.7 FD_HOST の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
check_timeout | 3,000 | 5,000 |
cmd | InetAddress.isReachable() (ICMP ping) | - |
間隔 | 20,000 | 15,000。FD_HOST の interval 値は、FD_HOST の timeout 値の 4 分 1 である必要があります。 |
timeout | 60,000 | 60,000。 |
表A.8 VERIFY_SUSPECT の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
timeout | 2,000 | 5,000 |
表A.9 pbcast.NAKACK2 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
use_mcast_xmit | true | false |
xmit_interval | 1,000 | デフォルト値と同じ |
xmit_table_num_rows | 50 | 50 |
xmit_table_msgs_per_row | 10,000 | 1,024 |
xmit_table_max_compaction_time | 10,000 | 30,000 |
max_msg_batch_size | 100 | デフォルト値と同じ |
resend_last_seqno | false | true |
表A.10 UNICAST3 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
xmit_interval | 500 | デフォルト値と同じ |
xmit_table_num_rows | 100 | 50 |
xmit_table_msgs_per_row | 1,0000 | 1,024 |
xmit_table_max_compaction_time | 600,000 | 30,000 |
max_msg_batch_size | 500 | 100 |
conn_close_timeout | 60,000 | 推奨値なし。 |
conn_expiry_timeout | 120,000 | 0 |
表A.11 pbcast.STABLE の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
stability_delay | 6,000 | 500 |
desired_avg_gossip | 20,000 | 5,000 |
max_bytes | 2,000,000 | 1,000,000 |
表A.12 pbcast.GMS の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
print_local_addr | true | false |
join_timeout | 5,000 | 15,000 |
view_bundling | true | デフォルト値と同じ |
表A.13 MFC の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
max_credits | 500,000 | 2,000,000 |
min_threshold | 0.40 | デフォルト値と同じ |
表A.14 FRAG2 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
frag_size | 60,000 | デフォルト値と同じ |
表A.15 ENCRYPT の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
asymAlgorithm | RSA | - |
asymInit | 512 | - |
asymProvider | Bouncy Castle Provider | - |
changeKeysOnViewChange | false | - |
symAlgorithm | AES | - |
symInit | 128 | - |
symProvider | Bouncy Castle Provider | - |
注記
詳細については、『Red Hat JBoss Data Grid Developer Guide』の項「User Authentication over Hot Rod Using SASL」を参照してください。
詳細については、29章データセンター間のレプリケーションのセットアップを参照してください。
A.3. UDP のデフォルト値と推奨値
表A.16 UDP の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
bind_addr | 任意の非ループバック | 特定のインターフェースにアドレスを設定 |
bind_port | 任意の空きポート | 特定のポートを設定 |
loopback | true | true |
port_range | 50 | 必要なポート範囲に基いて設定 |
mcast_addr | 228.8.8.8 | デフォルト値と同じ |
mcast_port | 7600 | デフォルト値と同じ |
tos | 8 | デフォルト値と同じ |
ucast_recv_buf_size | 64,000 | 20,000,000 |
ucast_send_buf_size | 100,000 | 1,000,000 |
mcast_recv_buf_size | 500,000 | 25,000,000 |
mcast_send_buf_size | 100,000 | 1,000,000 |
ip_ttl | 8 | 2 |
thread_naming_pattern | cl | pl |
max_bundle_size | 64,000 | デフォルト値と同じ |
enable_diagnostics | true | false |
thread_pool.enabled | true | デフォルト値と同じ |
thread_pool.min_threads | 2 | これは、ノードの数と同じである必要があります。 |
thread_pool.max_threads | 30 | これは、thread_pool.min_threads よりも大きい必要があります。たとえば、小さいグリッド (2〜10 ノード) の場合は、この値をノードの数の 2 倍に設定しますが、大きいグリッド (20 以上のノード) は、比率を小さくする必要があります。たとえば、グリッドに 20 ノードが含まれる場合はこの値を 25 に設定し、グリッドに 100 ノードが含まれる場合はこの値を 110 に設定します。 |
thread_pool.keep_alive_time | 30,000 | 60,000 |
thread_pool.queue_enabled | true | false |
thread_pool.queue_max_size | 500 | なし。キューを無効にする必要がある |
thread_pool.rejection_policy | Discard | デフォルト値と同じ |
internal_thread_pool.enabled | true | デフォルト値と同じ |
internal_thread_pool.min_threads | 2 | 5 |
internal_thread_pool.max_threads | 4 | 20 |
internal_thread_pool.keep_alive_time | 30,000 | 60,000 |
internal_thread_pool.queue_enabled | true | false |
internal_thread_pool.rejection_policy | Discard | Abort |
oob_thread_pool.enabled | true | デフォルト値と同じ |
oob_thread_pool.min_threads | 2 | 20 以上 |
oob_thread_pool.max_threads | 10 | 200 以上 (負荷に基づく) |
oob_thread_pool.keep_alive_time | 30,000 | 60,000 |
oob_thread_pool.queue_enabled | true | false |
oob_thread_pool.queue_max_size | 500 | なし。キューを無効にする必要がある |
oob_thread_pool.rejection_policy | Discard | デフォルト値と同じ |
注記
join_timeout
値は代わりにタイムアウト期間を示します。
表A.17 MERGE3 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
min_interval | 1,000 | 10,000 |
max_interval | 10,000 | 30,000 |
表A.18 FD_SOCK の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
client_bind_por | 0 (ポートがランダムに選択され、使用されます) | デフォルト値と同じ |
get_cache_timeout | 1000 ミリ秒 | デフォルト値と同じ |
keep_alive | true | デフォルト値と同じ |
num_tries | 3 | デフォルト値と同じ |
start_port | 0 (ポートがランダムに選択され、使用されます) | デフォルト値と同じ |
suspect_msg_interval | 5000 ミリ秒。 | デフォルト値と同じ |
表A.19 FD_ALL の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
timeout | 40,000 | 60,000。FD_ALL タイムアウト値は、CMS ガーベッジコレクターでの stop the world ガーベッジコレクション一時停止の最大時間の 2 倍に設定されます。適切にチューニングされた JVM では、一時停止の最大時間はヒープサイズに応じて決まり、ヒープの 1 GB あたり 1 秒を超えないようにする必要があります。たとえば、8GB のヒープでは、一時停止時間が 8 秒を超えないようにし、FD_ALL タイムアウト値を 16 秒に設定する必要があります。長いガーベッジコレクション一時停止が使用された場合は、ノードで false 障害検出を回避するためにこのタイムアウト値を増やす必要があります。 |
間隔 | 8,000 | 15,000。FD_ALL interval 値は、FD_ALL の timeout 値に設定された値よりも 4 分 1 以下である必要があります。 |
timeout_check_interval | 2,000 | 5,000 |
表A.20 FD_HOST の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
check_timeout | 3,000 | 5,000 |
cmd | InetAddress.isReachable() (ICMP ping) | - |
間隔 | 20,000 | 15,000。FD_HOST の interval 値は、FD_HOST の timeout 値の 4 分 1 である必要があります。 |
timeout | - | 60,000 |
表A.21 VERIFY_SUSPECT の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
timeout | 2,000 | 5,000 |
表A.22 pbcast.NAKACK2 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
use_mcast_xmit | true | false |
xmit_interval | 1,000 | デフォルト値と同じ |
xmit_table_num_rows | 50 | 50 |
xmit_table_msgs_per_row | 10,000 | 1,024 |
xmit_table_max_compaction_time | 10,000 | 30,000 |
max_msg_batch_size | 100 | デフォルト値と同じ |
resend_last_seqno | false | true |
表A.23 UNICAST3 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
xmit_interval | 500 | デフォルト値と同じ |
xmit_table_num_rows | 100 | 50 |
xmit_table_msgs_per_row | 1,0000 | 1,024 |
xmit_table_max_compaction_time | 600,000 | 30,000 |
max_msg_batch_size | 500 | 100 |
conn_close_timeout | 60,000 | 推奨値なし |
conn_expiry_timeout | 120,000 | 0 |
表A.24 pbcast.STABLE の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
stability_delay | 6,000 | 500 |
desired_avg_gossip | 20,000 | 5,000 |
max_bytes | 2,000,000 | 1,000,000 |
表A.25 pbcast.GMS の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
print_local_addr | true | false |
join_timeout | 5,000 | 15,000 |
view_bundling | true | デフォルト値と同じ |
表A.26 UFC の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
max_credits | 500,000 | 2,000,000 |
min_threshold | 0.40 | デフォルト値と同じ |
表A.27 MFC の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
max_credits | 500,000 | 2,000,000 |
min_threshold | 0.40 | デフォルト値と同じ |
表A.28 FRAG2 の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
frag_size | 60,000 | デフォルト値と同じ |
表A.29 ENCRYPT の推奨値
パラメーター | デフォルト値 (JGroups) | 推奨値 (JBoss Data Grid) |
---|---|---|
asymAlgorithm | RSA | - |
asymInit | 512 | - |
asymProvider | Bouncy Castle Provider | - |
changeKeysOnViewChange | false | - |
symAlgorithm | AES | - |
symInit | 128 | - |
symProvider | Bouncy Castle Provider | - |
注記
詳細については、『Red Hat JBoss Data Grid Developer Guide』の項「User Authentication over Hot Rod Using SASL」を参照してください。
詳細については、29章データセンター間のレプリケーションのセットアップを参照してください。
付録B Red Hat JBoss Data Grid における JMX MBeans
B.1. アクティベーション
org.infinispan.eviction.ActivationManagerImpl
表B.1 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
activations | アクティベーションイベントの数です。 | 文字列 | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.2 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.2. Cache
org.infinispan.CacheImpl
表B.3 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
cacheName | キャッシュ名を返します。 | 文字列 | いいえ |
cacheStatus | キャッシュの状態を返します。 | 文字列 | いいえ |
configurationAsProperties | プロパティーの形式でキャッシュの設定を返します。 | プロパティー | いいえ |
version | Infinispan のバージョンを返します。 | 文字列 | いいえ |
cacheAvailability | キャッシュの利用可能性を返す | 文字列 | はい |
表B.4 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
start | キャッシュを起動します。 | void start() |
stop | キャッシュを停止します。 | void stop() |
clear | キャッシュをクリアにします。 | void clear() |
B.3. CacheContainerStats
org.infinispan.stats.impl.CacheContainerStatsImpl
表B.5 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
averageReadTime | このキャッシュコンテナー内のすべての読み取り操作に対するキャッシュコンテナー合計平均時間 (ミリ秒単位)。 | long | いいえ |
averageRemoveTime | このキャッシュコンテナー内のすべての削除操作に対するキャッシュコンテナー合計平均時間 (ミリ秒単位)。 | long | いいえ |
averageWriteTime | このキャッシュコンテナー内のすべての書き込み操作に対するキャッシュコンテナー合計平均時間 (ミリ秒単位)。 | long | いいえ |
evictions | キャッシュエビクション操作のキャッシュコンテナー合計数。 | long | いいえ |
hitRatio | このキャッシュに対するキャッシュコンテナー総ヒット比率 (ヒット数/(ヒット数 + ミス数))。 | double | いいえ |
hits | キャッシュ属性ヒットのキャッシュコンテナー合計数。 | long | いいえ |
misses | キャッシュ属性ミスのキャッシュコンテナー合計数。 | long | いいえ |
numberOfEntries | このキャッシュコンテナーのすべてのキャッシュに現在存在するエントリーのキャッシュコンテナー合計数。 | 整数 | いいえ |
readWriteRatio | このキャッシュコンテナーのすべてのキャッシュのキャッシュコンテナー読み取り/書き込み比率。 | double | いいえ |
removeHits | 削除ヒットのキャッシュコンテナー合計数。 | double | いいえ |
removeMisses | キーが見つからなかった場合のキャッシュ削除のキャッシュコンテナー合計数。 | long | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
stores | キャッシュ属性 put 操作のキャッシュコンテナー合計数。 | long | いいえ |
B.4. CacheLoader
org.infinispan.interceptors.CacheLoaderInterceptor
表B.6 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
cacheLoaderLoads | キャッシュストアからロードされるエントリーの数です。 | long | いいえ |
cacheLoaderMisses | キャッシュストアに存在しなかったエントリーの数です。 | long | いいえ |
stores | 設定済みの有効にされているキャッシュローダーのコレクションを返します。 | コレクション | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.7 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
disableStore | 指定されるタイプのすべてのキャッシュローダーを無効にします。このタイプは、無効にするキャッシュローダーの完全修飾クラス名です。 | void disableStore(String storeType) |
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.5. CacheManager
org.infinispan.manager.DefaultCacheManager
表B.8 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
cacheManagerStatus | キャッシュマネージャーのインスタンスの状態です。 | 文字列 | いいえ |
clusterMembers | クラスターのメンバーを一覧表示します。 | 文字列 | いいえ |
clusterName | クラスター名です。 | 文字列 | いいえ |
clusterSize | ノードの数で表されるクラスターのサイズです。 | 整数 | いいえ |
createdCacheCount | デフォルトキャッシュを含む、作成されたキャッシュの合計数です。 | 文字列 | いいえ |
definedCacheCount | デフォルトキャッシュを除く、定義されたキャッシュの合計数です。 | 文字列 | いいえ |
definedCacheNames | 定義されたキャッシュ名とそれらのキャッシュの状態です。デフォルトのキャッシュはこの表示には含まれません。 | 文字列 | いいえ |
名前 | このキャッシュマネージャーの名前です。 | 文字列 | いいえ |
nodeAddress | このインスタンスに関連付けられたネットワークアドレスです。 | 文字列 | いいえ |
physicalAddresses | このインスタンスに関連付けられた物理ネットワークアドレスです。 | 文字列 | いいえ |
runningCacheCount | デフォルトキャッシュを含む、実行中のキャッシュの合計数です。 | 文字列 | いいえ |
version | Infinispan のバージョンです。 | 文字列 | いいえ |
globalConfigurationAsProperties | グローバル設定プロパティーです。 | プロパティー | いいえ |
表B.9 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
startCache | キャッシュマネージャーに関連付けられたデフォルトのキャッシュを起動します。 | void startCache() |
startCache | このキャッシュマネージャーから名前付きキャッシュを起動します。 | void startCache (String p0) |
B.6. CacheStore
org.infinispan.interceptors.CacheWriterInterceptor
表B.10 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
writesToTheStores | ストアへの書き込み回数です。 | long | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.11 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.7. ClusterCacheStats
org.infinispan.stats.impl.ClusterCacheStatsImpl
表B.12 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
activations | クラスター内のアクティベーションの合計数。 | long | いいえ |
averageReadTime | キャッシュの読み取り操作にかかるクラスター全体での総平均時間 (ミリ秒単位)。 | long | いいえ |
averageRemoveTime | キャッシュの削除操作にかかるクラスター全体での総平均時間 (ミリ秒単位)。 | long | いいえ |
averageWriteTime | キャッシュの書き込み操作にかかるクラスター全体での平均時間 (ミリ秒単位)。 | long | いいえ |
cacheLoaderLoads | クラスター内のキャッシュローダーロード操作の合計数。 | long | いいえ |
cacheLoaderMisses | クラスター内のキャッシュローダーロードミスの合計数。 | long | いいえ |
evictions | キャッシュエビクション操作のクラスター全体での合計数。 | long | いいえ |
hitRatio | このキャッシュに対するクラスター全体での総ヒット比率 (ヒット数/(ヒット数 + ミス数))。 | double | いいえ |
hits | クラスター全体でのキャッシュヒット合計数。 | long | いいえ |
invalidations | クラスター内のインバリデーションの合計数。 | long | いいえ |
misses | クラスター全体でのキャッシュ属性ミスの合計数。 | long | いいえ |
numberOfEntries | 現在キャッシュにあるエントリーのクラスター全体での合計数。 | 整数 | いいえ |
numberOfLocksAvailable | クラスターで利用可能な排他ロックの合計数。 | 整数 | いいえ |
numberOfLocksHeld | クラスターで保持されたロックの合計数。 | 整数 | いいえ |
passivations | クラスター内のパッシベーションの合計数。 | long | いいえ |
readWriteRatio | キャッシュのクラスター全体での読み取り/書き込み比率。 | double | いいえ |
removeHits | クラスター全体でのキャッシュ削除ヒットの合計数。 | double | いいえ |
removeMisses | キーが見つからなかった場合のキャッシュ削除のクラスター全体での合計数。 | long | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
storeWrites | クラスター内のキャッシュストア格納操作の合計数。 | long | いいえ |
stores | キャッシュ属性 put 操作のクラスター全体での合計数。 | long | いいえ |
timeSinceStart | 最初のキャッシュノードが開始された以降の時間 (秒単位)。 | long | いいえ |
表B.13 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
setStaleStatsTreshold | クラスター全体での統計更新のしきい値 (ミリ秒単位) を設定します。 | void setStaleStatsTreshold(long staleStatsThreshold) |
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.8. DeadlockDetectingLockManager
org.infinispan.util.concurrent.locks.DeadlockDetectingLockManager
表B.14 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
detectedLocalDeadlocks | デッドロックによりロールバックされたローカルトランザクションの数です。 | long | いいえ |
detectedRemoteDeadlocks | デッドロックによりロールバックされたリモートトランザクションの数です。 | long | いいえ |
overlapWithNotDeadlockAwareLockOwners | デッドロックの判別を試行しているが、他のロックを所有するのがトランザクションでは「ない」状況の数です。このシナリオでは、デッドロック検出メカニズムを実行することはできません。 | long | いいえ |
totalNumberOfDetectedDeadlocks | 検出されたローカルデッドロックの合計数です。 | long | いいえ |
concurrencyLevel | MVCC ロックマネージャーについて設定された平行性レベルです。 | int | いいえ |
numberOfLocksAvailable | 利用可能な排他ロックの数です。 | int | いいえ |
numberOfLocksHeld | 保持されている排他ロックの数です。 | int | いいえ |
表B.15 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.9. DistributionManager
org.infinispan.distribution.DistributionManagerImpl
注記
表B.16 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
isAffectedByRehash | 指定されたキーが進行中のリハッシュによって影響を受けるかどうかを決定します。 | boolean isAffectedByRehash(Object p0) |
isLocatedLocally | 指定されたキーがキャッシュのこのインスタンスに対してローカルであるかどうかを示します。文字列キーでのみ機能します。 | boolean isLocatedLocally(String p0) |
locateKey | クラスター内のオブジェクトを見つけます。文字列キーでのみ機能します。 | List locateKey(String p0) |
B.10. インタープリター
org.infinispan.cli.interpreter.Interpreter
表B.17 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
cacheNames | キャッシュマネージャーのキャッシュのリストを取得します。 | String[] | いいえ |
表B.18 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
createSessionId | 新規のインタープリターセッションを作成します。 | String createSessionId(String cacheName) |
execute | IspnCliQL ステートメントを解析し、実行します。 | String execute(String p0, String p1) |
B.11. インバリデーション
org.infinispan.interceptors.InvalidationInterceptor
表B.19 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
invalidations | インバリデーションの数です。 | long | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.20 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.12. LockManager
org.infinispan.util.concurrent.locks.LockManagerImpl
表B.21 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
concurrencyLevel | MVCC ロックマネージャーが設定される平行性レベル。 | 整数 | いいえ |
numberOfLocksAvailable | 利用可能な排他ロックの数。 | 整数 | いいえ |
numberOfLocksHeld | 保留にされている排他ロックの数。 | 整数 | いいえ |
B.13. LocalTopologyManager
org.infinispan.topology.LocalTopologyManagerImpl
注記
表B.22 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
rebalancingEnabled | false の場合、新規に起動したノードは既存のクラスターに参加せず、状態もそれらに転送されません。現在のクラスターメンバーのいずれかが再調整が無効にされている状態で停止した場合、ノードがそのクラスターを離れ、状態の再調整は残りのノード間で行なわれません。これにより、再調整が再び有効にされるまで、コピーの数は numOwners 属性で指定される数よりも少なくなります。 | ブール値 | はい |
clusterAvailability | AVAILABLE の場合は、ノードが現在正常に動作しています。DEGRADED の場合は、ネットワークの分割または連続したノードの脱退のため、データに安全にアクセスできません。 | 文字列 | いいえ |
B.14. MassIndexer
org.infinispan.query.MassIndexer
表B.23 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
start | インデックスの再構築を開始します。 | void start() |
注記
B.15. パッシベーション
org.infinispan.eviction.PassivationManager
表B.24 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
passivations | パッシベーションイベントの数です。 | 文字列 | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.25 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.16. RecoveryAdmin
org.infinispan.transaction.xa.recovery.RecoveryAdminOperations
表B.26 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
forceCommit | 不明なトランザクションのコミットを強制します。 | String forceCommit(long p0) |
forceCommit | 不明なトランザクションのコミットを強制します。 | String forceCommit(int p0, byte[] p1, byte[] p2) |
forceRollback | 不明なトランザクションのロールバックを強制します。 | String forceRollback(long p0) |
forceRollback | 不明なトランザクションのロールバックを強制します。 | String forceRollback(int p0, byte[] p1, byte[] p2) |
forget | 指定されるトランザクションのリカバリー情報を削除します。 | String forget(long p0) |
forget | 指定されるトランザクションのリカバリー情報を削除します。 | String forget(int p0, byte[] p1, byte[] p2) |
showInDoubtTransactions | 元のノードがクラッシュする準備されたトランザクションをすべて表示します。 | String showInDoubtTransactions() |
B.17. RollingUpgradeManager
org.infinispan.upgrade.RollingUpgradeManager
表B.27 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
disconnectSource | 指定される移行プログラムに従って、ターゲットクラスターをソースクラスターから切り離します。 | void disconnectSource(String p0) |
recordKnownGlobalKeyset | アップグレードプロセスで取得するために、グローバルな既知のキーセットを既知のキーにダンプします。 | void recordKnownGlobalKeyset() |
synchronizeData | 指定された移行プログラムを使用して、古いクラスターのデータをこれに同期します。 | long synchronizeData(String p0) |
B.18. RpcManager
org.infinispan.remoting.rpc.RpcManagerImpl
注記
表B.28 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
averageReplicationTime | トランスポート層で費やされた平均時間 (ミリ秒単位) です。 | long | いいえ |
committedViewAsString | コミット済みのビューを取得します。 | 文字列 | いいえ |
pendingViewAsString | 保留中のビューを取得します。 | 文字列 | いいえ |
replicationCount | 正常なレプリケーションの数です。 | long | いいえ |
replicationFailures | 失敗したレプリケーションの数です。 | long | いいえ |
successRatio | レプリケーションの合計数に対する正常なレプリケーションの比率です。 | 文字列 | いいえ |
successRatioFloatingPoint | 数値 (double) 形式でのレプリケーションの合計数に対する正常なレプリケーションの比率です。 | double | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.29 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
setStatisticsEnabled | 統計を有効または無効にするかを設定します (true/false)。 | void setStatisticsEnabled(boolean enabled) |
B.19. StateTransferManager
org.infinispan.statetransfer.StateTransferManager
注記
表B.30 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
joinComplete | true の場合、ノードはグリッドに正常に加わっており、保留状態であると見なされます。false の場合、join プロセスは依然として進行中です。 | ブール値 | いいえ |
stateTransferInProgress | このクラスターメンバーに保留中のインバウンドの状態転送があるかどうかをチェックします。 | ブール値 | いいえ |
B.20. 統計
org.infinispan.interceptors.CacheMgmtInterceptor
表B.31 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
averageReadTime | キャッシュの読み取り操作にかかる平均のミリ秒数です。 | long | いいえ |
averageWriteTime | キャッシュの書き込み操作にかかる平均のミリ秒数です。 | long | いいえ |
elapsedTime | キャッシュの開始以降の秒数です。 | long | いいえ |
evictions | キャッシュエビクション操作の数です。 | long | いいえ |
hitRatio | キャッシュのヒット/(ヒット+ミス) 比率 (パーセンテージ) です。 | double | いいえ |
hits | キャッシュ属性のヒット数です。 | long | いいえ |
misses | キャッシュ属性の失敗回数です。 | long | いいえ |
numberOfEntries | キャッシュ内の現在のエントリーの数です。 | 整数 | いいえ |
readWriteRatio | キャッシュの読み取り/書き込み比率です。 | double | いいえ |
removeHits | キャッシュ除去のヒット数です。 | long | いいえ |
removeMisses | キーが見つからなかった場合のキャッシュ除去の回数です。 | long | いいえ |
stores | キャッシュ属性 PUT 操作の数です。 | long | いいえ |
timeSinceReset | キャッシュ統計が最後にリセットされてからの秒数です。 | long | いいえ |
averageRemoveTime | キャッシュの削除操作にかかる平均のミリ秒数です。 | long | いいえ |
表B.32 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.21. トランザクション
org.infinispan.interceptors.TxInterceptor
表B.33 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
commits | 最終リセット時から実行されるトランザクションのコミット数です。 | long | いいえ |
prepares | 最終リセット時から実行されるトランザクションの準備回数です。 | long | いいえ |
rollbacks | 最終リセット時から実行されるトランザクションのロールバック回数です。 | long | いいえ |
statisticsEnabled | このコンポーネントにより、統計の収集を有効または無効にします。 | ブール値 | はい |
表B.34 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
resetStatistics | このコンポーネントによって収集される統計をリセットします。 | void resetStatistics() |
B.22. トランスポート
org.infinispan.server.core.transport.NettyTransport
表B.35 属性
名前 | 説明 | タイプ | 書き込み可能 |
---|---|---|---|
hostName | トランスポートがバインドされるホストを返します。 | 文字列 | いいえ |
idleTimeout | アイドル状態のタイムアウトを返します。 | 文字列 | いいえ |
numberOfGlobalConnections | クラスター内のアクティブな接続の数を返します。この操作は、結果を集約するためのリモート呼び出しを行うため、待ち時間がこの属性の計算スピードに影響を与える場合があります。 | 整数 | false |
numberOfLocalConnections | このサーバーのアクティブな接続の数を返します。 | 整数 | いいえ |
numberWorkerThreads | ワーカースレッドの数を返します。 | 文字列 | いいえ |
port | トランスポートがバインドされるポートを返します。 | 文字列 | |
receiveBufferSize | 受信バッファーサイズを返します。 | 文字列 | いいえ |
sendBufferSize | 送信バッファーサイズを返します。 | 文字列 | いいえ |
totalBytesRead | プロトコルおよびユーザー情報の両方を含む、サーバーがクライアントから読み取るバイト数の合計を返します。 | 文字列 | いいえ |
totalBytesWritten | プロトコルおよびユーザー情報の両方を含む、サーバーがクライアントに書き戻すバイト数の合計を返します。 | 文字列 | いいえ |
tcpNoDelay | TCP no delay (TCP 遅延なし) が設定されているかどうかの情報を返します。 | 文字列 | いいえ |
B.23. XSiteAdmin
org.infinispan.xsite.XSiteAdminOperations
表B.36 操作
名前 | 説明 | 署名 |
---|---|---|
bringSiteOnline | すべてのクラスターで指定されたサイトをオンラインに戻します。 | String bringSiteOnline(String p0) |
amendTakeOffline | クラスター内のすべてのノードで 'TakeOffline' 機能の値を修正します。 | String amendTakeOffline(String p0, int p1, long p2) |
getTakeOfflineAfterFailures | 'TakeOffline' 機能に対して 'afterFailures' の値を返します。 | String getTakeOfflineAfterFailures(String p0) |
getTakeOfflineMinTimeToWait | 'TakeOffline' 機能に対して 'minTimeToWait' の値を返します。 | String getTakeOfflineMinTimeToWait(String p0) |
setTakeOfflineAfterFailures | クラスター内のすべてのノードで 'TakeOffline' 機能について 'afterFailures' の値を修正します。 | String setTakeOfflineAfterFailures(String p0, int p1) |
setTakeOfflineMinTimeToWait | クラスター内のすべてのノードで 'TakeOffline' 機能について 'minTimeToWait' の値を修正します。 | String setTakeOfflineMinTimeToWait(String p0, long p1) |
siteStatus | 指定されるバックアップサイトがオフラインかどうかをチェックします。 | String siteStatus(String p0) |
status | 設定されたすべてのバックアップサイトについて、ステータス (オフライン/オンライン) を返します。 | String status() |
takeSiteOffline | クラスター内のすべてのノードでこのノードをオフラインにします。 | String takeSiteOffline(String p0) |
pushState | 指定されたサイト名へのサイト間ステータス転送を開始します。 | String pushState(String p0) |
cancelPushState | 指定されたサイト名へのサイト間状態転送をキャンセルします。 | String cancelPushState(String p0) |
getSendingSiteName | このサイトに状態をプッシュしているサイト名を返します。 | String getSendingSiteName() |
cancelReceiveState | サイトを通常の状態に復元します。状態の転送中にサイト間のリンクが壊れた場合に使用されます。 | String cancelReceiveState(String p0) |
getPushStateStatus | 完了したサイト間状態転送と実行中のサイト間状態転送のステータスを返します。 | String getPushStateStatus() |
clearPushStateStatus | 完了したサイト間状態転送のステータスをクリアします。 | String clearPushStateStatus() |
付録C 推奨される設定
C.1. Timeout Values
表C.1 JBoss Data Grid に推奨されるタイムアウト値
タイムアウト値 | 親要素 | デフォルト値 | 推奨値 |
---|---|---|---|
distributedSyncTimeout | transport | 240,000 (4 分) | デフォルト値と同じ |
lockAcquisitionTimeout | locking | 10,000 (10 秒) | デフォルト値と同じ |
cacheStopTimeout | transaction | 30,000 (30 秒) | デフォルト値と同じ |
completedTxTimeout | transaction | 60,000 (60 秒) | デフォルト値と同じ |
replTimeout | sync | 15,000 (15 秒) | デフォルト値と同じ |
timeout | stateTransfer | 240,000 (4 分) | デフォルト値と同じ |
timeout | backup | 10,000 (10 秒) | デフォルト値と同じ |
flushLockTimeout | async | 1 (1 ミリ秒) | デフォルト値と同じです。この値は非同期キャッシュストアに適用されますが、非同期キャッシュには適用されないことに注意してください。 |
shutdownTimeout | async | 25,000 (25 秒) | デフォルト値と同じです。この値は非同期キャッシュストアに適用されますが、非同期キャッシュには適用されないことに注意してください。 |
pushStateTimeout | singletonStore | 10,000 (10 秒) | デフォルト値と同じ。 |
backup | replicationTimeout | 10,000 (10 秒) | |
remoteCallTimeout | clusterLoader | 0 | ほとんどの要件については、デフォルト値と同じです。この値は、通常 sync.replTimeout 値と同じ値に設定されます。 |
付録D パフォーマンスに関する推奨事項
D.1. 大規模なクラスターの同時起動
- クラスターの最初のノードを起動します。
- 「LocalTopologyManager」に示されたように、JMX 属性
jboss.infinispan/CacheManager/"clustered"/LocalTopologyManager/rebalancingEnabled
をfalse
に設定します。 - クラスターの残りのノードを起動します。
- 「LocalTopologyManager」に示されたように、この値を
true
に設定し直すことにより、JMX 属性jboss.infinispan/CacheManager/"clustered"/LocalTopologyManager/rebalancingEnabled
を再び有効にします。
付録E 参考資料
E.1. 一貫性について
E.2. 一貫性保証について
- キー
K
はノード{A,B}
へハッシュ化されます。トランザクションTX1
は、たとえばノードA
上のK
ロックを取得します。 - 他のキャッシュへのアクセスが、ノード
B
または他のノードで発生すると、TX2
がK
をロックしようとしますが、トランザクションTX1
がすでにK
のロックを保持しているため、タイムアウトが発生してこのアクセスの試行は失敗します。
K
のロックはトランザクションの発生元に関係なく、常にクラスターの同じノード上で取得されるため、このロックの取得は常に失敗します。
E.3. JBoss Cache について
E.4. RELAY2 について
RELAY
プロトコルは、各サイトの 1 つのノード間の接続を作成することによって 2 つのリモートクラスターをブリッジします。これにより、1 つのサイトに送信されたマルチキャストメッセージが他のサイトにリレーされ、他のサイトからそのサイトにもリレーさせることができます。
RELAY2
プロトコルが含まれます。
RELAY2
プロトコルは RELAY
と同様に機能しますが、若干の相違点があります。RELAY
とは異なり、RELAY2
プロトコルは以下を実行します。
- 3 つ以上のサイトを接続します。
- 自律的に機能し、相互に認識しないサイトに接続します。
- サイト間のユニキャストとマルチキャストのルーティングの両方を提供します。
E.5. 戻り値について
E.6. 実行可能インターフェースについて
run()
メソッドを宣言します。実行可能オブジェクトは、スレッドコンストラクターに渡された後、独自のスレッドでの実行が可能です。
E.7. 2 相コミット (2PC) について
E.8. キーバリューペアについて
- キーは特定のデータエントリーに一意です。関連するエントリーのエントリーデータ属性から構成されます。
- バリュー (値) は、キーによって割り当てられ、キーによって識別されるデータです。
E.9. エクスターナライザー
E.9.1. エクスターナライザーについて
Externalizer
クラスは、以下のことを行えるクラスです。
- 該当するオブジェクトタイプをバイトアレイにマーシャリングします。
- バイトアレイの内容をオブジェクトタイプのインスタンスにマーシャリング解除します。
E.9.2. 内部エクスターナライザー実装アクセス
public static class ABCMarshallingExternalizer implements AdvancedExternalizer<ABCMarshalling> { @Override public void writeObject(ObjectOutput output, ABCMarshalling object) throws IOException { MapExternalizer ma = new MapExternalizer(); ma.writeObject(output, object.getMap()); } @Override public ABCMarshalling readObject(ObjectInput input) throws IOException, ClassNotFoundException { ABCMarshalling hi = new ABCMarshalling(); MapExternalizer ma = new MapExternalizer(); hi.setMap((ConcurrentHashMap<Long, Long>) ma.readObject(input)); return hi; } <!-- Additional configuration information here -->
public static class ABCMarshallingExternalizer implements AdvancedExternalizer<ABCMarshalling> { @Override public void writeObject(ObjectOutput output, ABCMarshalling object) throws IOException { output.writeObject(object.getMap()); } @Override public ABCMarshalling readObject(ObjectInput input) throws IOException, ClassNotFoundException { ABCMarshalling hi = new ABCMarshalling(); hi.setMap((ConcurrentHashMap<Long, Long>) input.readObject()); return hi; } <!-- Additional configuration information here --> }
E.10. ハッシュ領域の割り当て
E.10.1. ハッシュ領域の割り当てについて
E.10.2. ハッシュ領域におけるキーの検索
E.10.3. 完全なバイトアレイの要求
デフォルトでは、必要のない巨大なバイトアレイを出力しないように、JBoss Data Grid はバイトアレイの一部のみをログに出力します。以下の場合にバイトアレイがログに出力されます。
- JBoss Data Grid のキャッシュにレイジーデシリアライゼーションが設定されている場合。レイジーデシリアライゼーションは JBoss Data Grid のリモートクライアントサーバーモードでは使用できません。
Memcached
またはHot Rod
サーバーが実行されている場合。
-Dinfinispan.arrays.debug=true
システムプロパティーを渡します。
例E.1 部分的なバイトアレイのログ
2010-04-14 15:46:09,342 TRACE [ReadCommittedEntry] (HotRodWorker-1-1) Updating entry (key=CacheKey{data=ByteArray{size=19, hashCode=1b3278a, array=[107, 45, 116, 101, 115, 116, 82, 101, 112, 108, ..]}} removed=false valid=true changed=true created=true value=CacheValue{data=ByteArray{size=19, array=[118, 45, 116, 101, 115, 116, 82, 101, 112, 108, ..]}, version=281483566645249}] And here's a log message where the full byte array is shown: 2010-04-14 15:45:00,723 TRACE [ReadCommittedEntry] (Incoming-2,Infinispan-Cluster,eq-6834) Updating entry (key=CacheKey{data=ByteArray{size=19, hashCode=6cc2a4, array=[107, 45, 116, 101, 115, 116, 82, 101, 112, 108, 105, 99, 97, 116, 101, 100, 80, 117, 116]}} removed=false valid=true changed=true created=true value=CacheValue{data=ByteArray{size=19, array=[118, 45, 116, 101, 115, 116, 82, 101, 112, 108, 105, 99, 97, 116, 101, 100, 80, 117, 116]}, version=281483566645249}]
付録F 改訂履歴
改訂履歴 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
改訂 6.5.0-7.1 | Mon Aug 17 2015 | Takuro Nagamoto | |||||
| |||||||
改訂 6.5.0-7 | Wed Jun 3 2015 | Christian Huffman | |||||
| |||||||
改訂 6.5.0-6 | Wed May 27 2015 | Rakesh Ghatvisave | |||||
| |||||||
改訂 6.5.0-5 | Mon May 18 2015 | Rakesh Ghatvisave | |||||
| |||||||
改訂 6.5.0-4 | Fri May 08 2015 | Christian Huffman | |||||
| |||||||
改訂 6.5.0-3 | Wed 06 May 2015 | Christian Huffman | |||||
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改訂 6.5.0-2 | Mon 04 May 2015 | Rakesh Ghatvisave | |||||
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改訂 6.5.0-1 | Mon 27 Apr 2015 | Rakesh Ghatvisave | |||||
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改訂 6.5.0-0 | Mon 13 Apr 2015 | Rakesh Ghatvisave | |||||
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