7.3. 速度の遅いワークスペースのトラブルシューティング

ワークスペースの起動には時間がかかる場合があります。チューニングにより、この起動時間を短縮できる場合があります。オプションによっては、管理者またはユーザーはチューニングを行うことができます。

本セクションでは、ワークスペースをより迅速に起動したり、ワークスペースのランタイムパフォーマンスを改善したりするためのチューニングオプションが複数含まれています。

7.3.1. ワークスペースの起動時間の改善

Image Puller を使用したイメージのキャッシュ

ロール: 管理者

ワークスペースを起動すると、OpenShift はイメージをレジストリーからプルします。ワークスペースには、数多くのコンテナーを含めることができます。つまり OpenShift は、(コンテナーごとに 1 つの) Pod のイメージをプルするため、複数の Pod のイメージをプルすることを意味します。イメージのサイズと帯域幅によっては、これには時間がかかる場合があります。

Image Puller は、各 OpenShift ノードでイメージをキャッシュできるツールです。このため、プル前のイメージにより、起動時間が短縮されます。ワークスペースの起動を迅速化するイメージのキャッシュを参照してください。

より適切なストレージタイプの選択

ロール: 管理者およびユーザー

すべてのワークスペースには共有ボリュームが割り当てられています。このボリュームはプロジェクトファイルを保存するため、ワークスペースを再起動する際に変更が引き続き利用できるようになります。ストレージによっては、割り当てに数分かかる可能性があり、I/O が遅くなる可能性があります。

この問題を回避するには、一時ストレージまたは非同期ストレージを使用します。ストレージタイプの設定を参照してください。

オフラインインストール

ロール: 管理者

CodeReady Workspaces のコンポーネントは OCI イメージです。オフラインモードで Red Hat CodeReady Workspaces をセットアップします(エアギャップシナリオ)は、すべてが最初から利用可能になる必要があるために追加のダウンロードを削減します。https://access.redhat.com/documentation/en-us/red_hat_codeready_workspaces/2.11/html-single/installation_guide/index#installing-codeready-workspaces-in-a-restricted-environment_crw を参照してください。

ワークスペースプラグインの最適化

ロール: ユーザー

各種のプラグインを選択する場合、各プラグインでは OCI イメージである独自のサイドカーコンテナーを使用できます。OpenShift はこれらのサイドカーコンテナーのイメージをプルします。

プラグインの数を減らすか、またはそれらを無効にして起動時間が短縮されるかどうかを確認します。ワークスペースの起動を迅速化するイメージのキャッシュを参照してください。

パブリックエンドポイントの数の縮小

ロール: 管理者

それぞれのエンドポイントについて、OpenShift は OpenShift Route オブジェクトを作成します。基礎となる設定によっては、作成に時間がかかる場合があります。

この問題を回避するには、公開される部分を縮小します。たとえば、コンテナー内でリッスンする新規ポートを自動的に検出し、ローカル IP アドレス(127.0.0.1) を使用してプロセスのトラフィックをリダイレクトする場合、Che-Theia IDE プラグインには 3 つのオプションのルートがあります。

エンドポイントの数を減らし、すべてのプラグインのエンドポイントをチェックすることで、ワークスペースの起動が速くなります。

CDN 設定

IDE エディターは CDN (コンテンツ配信ネットワーク) を使用してコンテンツを提供します。コンテンツがクライアント (またはオフライン設定のローカルルート) に対して CDN を使用することを確認します。

これを確認するには、ブラウザーで Developer Tools を開き、Network タブに vendors があることを確認します。vendor.<random-id>.js または editor.main.* は CDN URL から取得する必要があります。