第4章 チャージバック
チャージバック機能を使用すると、所有者または会社タグを基にした仮想マシンの請求額を計算することができます。この機能を使用するには、容量および使用率データを収集している必要があります。
サーバー制御設定と容量 & 使用率収集の設定についての情報は、 『設定全般』 を参照して下さい。
4.1. チャージバックのレート
Red Hat CloudForms ではチャージバック費用の計算にデフォルトのレートを提供していますが、 → に移動して レート アコーディオンをクリックすると、独自のコンピュートとストレージ費用を作成することができます。
レート アコーディオン内の コンピュート または ストレージ を選択して、各種リソースのチャージバックレートと設定することができます。コンピュート では CPU、ディスク I/O、固定コンピュート費用、メモリー、ネットワーク I/O アイテムのチャージバックレートを設定し、ストレージ では固定ストレージ費用とディスクストレージのチャージバックレートを設定します。
チャージバック費用は、ユニットあたりの 1 時間の費用および使用時間を基にした式を使用して計算されます。
チャージバックは以下の通貨での計算が可能です。
- 米国ドル (USD)
- ユーロ (EUR)
- 英国ポンド (GBP)
- 日本円 (JPY)
チャージバックのレートは単一レートで割り当てる、または階層ごとに割り当てることが可能です。後者の場合は、使用レベルに応じてレートを範囲で割り当てます。
また、チャージバックは単一の固定レートで計算するか、階層ごとに固定と変動レートの組み合わせで計算することができます。固定レートの場合は、時間単位あたりで請求され、変動レートの場合は使用レベルを時間単位内に使用したリソース数で掛けたもので計算されます。
4.1.1. メモリー使用コスト
1 日のメモリー使用コスト (ドル: $ ) は以下の方法で表すことができます。
- 1 時間あたりの割り当てメモリー (MB) * メガバイトあたりの 1 時間の割り当てコスト * 1 日に利用可能なメモリー割り当てメトリック数
- 1 日のメモリー割り当て合計 (MB) * メガバイトあたりの 1 時間の割り当てコスト
- 1 日のメモリー割り当て合計 (MB) * メガバイトあたりの 1 日の割り当てコスト / 24
測定可能なメモリーコストの単位は B、KB、MB、GB、TB になります。
例4.1 メモリー使用コスト
9.29 GB のメモリーが 1 日に使用され、チャージバックレートが 1 日 1 メガバイトあたり 1 ドル ($1) に設定されている場合、メモリー使用コストは $396.42 になります。
- 9.29 GB = 9514.08 MB
- 9514.08 MB * $1 (1 日 1 メガバイトあたり) = $9514.08
- $9514.08 / 24 = $396.42 のメモリー使用コスト
4.1.2. CPU 合計コスト
CPU 合計コストは、選択された期間 (時間、日、週、月) における仮想 CPU の数と定義されます。CPU コストはチャージバックレートの作成時に指定する Hz、KHz、MHz、GHz、THz のいずれかの単位で測定されます。
例4.2 CPU 合計コスト
1 日に 16 の CPU が使用され、チャージバックレートが 1 日 1 CPU あたり 1 ドルに設定されているシナリオでは、CPU 合計コストは $16 になります。
- 16 CPUs * $1 (1 日 1 CPU あたり) = $16 の CPU 合計コスト
4.1.3. CPU 使用コスト
CPU 使用コストは、選択された期間 (時間、日、週、月) における CPU の平均 MHz として定義されます。CPU 使用コストはコンテナープロバイダーではサポートされていません。
例4.3 CPU 使用コスト
1 日に 2.5 GHz が使用され、チャージバックレートが 1 日 1 MHz あたり $0.01 に設定されているシナリオでは、CPU 使用コストは $25 になります。
- 2.5 GHz = 2500 MHz
- 2500 MHz * $0.01 (1 日 1 MHz あたり) = $25 の CPU 使用コスト
4.1.4. ストレージ割り当てコスト
ストレージ割り当てコストは、選択された期間 (時間、日、週、月) における 割り当てディスクストレージ (バイト単位) と定義されます。ストレージコストは、B、KB、MB、GB、TB のいずれかの単位で測定されます。
例4.4 ストレージ割り当てコスト
1 日に 500 GB が使用され、チャージバックレートが 1 日 1 GB あたり $0.10 に設定されているシナリオでは、ストレージ割り当てコストは $50 になります。
- 536,870,912,000 bytes = 500 GB
- 500 GB * $0.10 (1 日 1 GB あたり) = $50 のストレージ割り当てコスト
4.1.5. ストレージ合計コスト
ストレージ合計コストは、選択された期間 (時間、日、週、月) における使用ディスクストレージ (バイト単位) と定義されます。
例4.5 ストレージ合計コスト
1 日に 250 GB が使用され、チャージバックレートが 1 日 1 GB あたり $0.10 に設定されているシナリオでは、ストレージ合計コストは $25 になります。
- 268,435,456,000 bytes = 250 GB
- 250 GB * $0.10 (1 日 1 GB あたり) = $25 のストレージ合計コスト
4.1.6. ストレージ使用コスト
ストレージ使用コストは、選択された期間 (時間、日、週、月) における使用ディスクストレージ (バイト単位) と定義されます。
例4.6 ストレージ使用コスト
1 日に 250 GB が使用され、チャージバックレートが 1 日 1 GB あたり $0.10 に設定されているシナリオでは、ストレージ使用コストは $25 になります。
- 268,435,456,000 bytes = 250 GB
- 250 GB * $0.10 (1 日 1 GB あたり) = $25 のストレージ使用コスト
以下のチャージバックレートは、コンテナープロバイダーではサポートされていません。
- 割り当てられた CPU 数
- 使用済み CPU
- 使用済みディスク I/O
- 割り当てメモリー
4.2. チャージバックレートの作成
Red Hat CloudForms では、請求書に使用する独自のコンピュートおよびストレージコストを作成できます。
チャージバックレートは、単一レートまたは階層ごとに設定することが可能です。後者の場合は、あるレートを特定の使用範囲に割り当て、別のレートを異なる使用範囲に割り当てます。また、階層ごとに固定レートと変動レートを割り当てることもできます。
チャージバックレートを作成するには、既存のレートの編集、既存のレートのコピー、または新しいレートの作成の 3 つの方法があります。
4.2.1. チャージバックレートの編集
- → に移動します。
- Rates アコーディオンをクリックし、Compute または Storage から既存のレートを選択します。
-
(構成) をクリックし、
(このチャージバックレートを編集) をクリックします。
- レートを必要に応じて編集します。
- 画面下部の 保存 ボタンをクリックしてチャージバックレートを保存します。
4.2.2. チャージバックレートのコピー
- → に移動します。
- Rates アコーディオンをクリックし、Compute または Storage から既存のレートを選択します。
-
(構成) をクリックし、
(このチャージバックレートをコピー) をクリックします。
- レートを必要に応じて編集します。
- 画面下部の 追加 ボタンをクリックしてチャージバックレートを保存します。
4.2.3. チャージバックレートの追加
以下の例では、次の階層で測定された 1 週間あたりの割り当て CPU 使用に対するユーロでのチャージバックレートを作成し、固定費と変動費を計算しています。
例: 階層チャージバックレートの作成
- Tier 1: 0-2 CPU = 1 ユーロ固定 + 0.5 ユーロ変動
- Tier 2: 2-4 CPU = 0.8 ユーロ固定 + 0.4 ユーロ変動
- Tier 3: 4 CPU 以上 = 0.6 ユーロ固定 + 0.2 ユーロ変動
このレートを設定するには、以下の手順に従います。
- → に移動します。
レート アコーディオンをクリックし、コンピュート を選択して CPU チャージバックレートを作成します。
-
(構成) から
(新規チャージバックレートの追加) をクリックします。
-
- 説明 にチャージバックレートを入力します。
- 通貨に Euro を選択します。
レート詳細 で各層の時間を選択し、範囲とレートを入力します。別の方法では、単一層のみを使用して、単一のチャージバックレートを設定することもできます。ここでは Allocated CPU Count を設定します。
階層 1 で以下を設定:
- 時間の単位 で 毎時 を選択します。
-
範囲 で CPU の範囲を指定します: 開始 は
0.0のままにし 完了 を2にします。 -
レート は 固定 を
1に、可変 を0.5にします。 - アクション 下にある 追加 をクリックして、新規で空の Allocated CPU Count 行を階層 2 向けに作成します。
階層 2 で以下を設定:
-
新たな行の 範囲 で CPU の範囲を指定します: 開始 を
2に、完了 を4にします。 -
レート は 固定 を
0.8に、可変 を0.4にします。 - アクション 下にある 追加 をクリックして、新規で空の Allocated CPU Count 行を階層 3 向けに作成します。
-
新たな行の 範囲 で CPU の範囲を指定します: 開始 を
階層 3 で以下を設定:
-
新たな行の 範囲 で CPU の範囲を指定します: 開始 を
4に、完了 を無限のままにします。 レート は 固定 を
0.6に、可変 を0.2にします。
-
新たな行の 範囲 で CPU の範囲を指定します: 開始 を
- 画面下部の 追加 ボタンをクリックしてチャージバックレートを保存します。
これでレートの割り当てが可能になりました。
4.3. チャージバックレートの割り当て
Red Hat CloudForms では コンピュート または ストレージ から選択してチャージバックレートを割り当てることができます。コンピュート、ストレージ、またはコンテナーイメージに対して、カスタムのチャージバックレートまたはデフォルトレートを割り当てることができます。
Default Container Image Rate は、複数のイメージ (一部のイメージのみでチャージバックレートが割り当てられている) とともにコンテナープロバイダーに適用する場合に役に立つことがあります。カスタムレートがないイメージではデフォルトレートが使用されます。
- → に移動します。
- Assignments アコーディオンをクリックし、Compute または Storage をクリックします。
4.3.1. コンピュート向けチャージバックの設定
コンピュートチャージバックレートを割り当てるには、Compute を使用します。エンタープライズ、選択したクラウド/インフラストラクチャープロバイダー、選択したクラスター/デプロイメントロール、選択したコンテナープロバイダー、タグ付けした仮想マシンおよびインスタンス、タグ付けしたイメージ、ラベル付きイメージ、またはテナントにチャージバックレートを割り当てることができます。
- 基本情報 エリアの 割り当て先 一覧からレートの割り当て先タイプを選択します。
- タグ付けした仮想マシンおよびインスタンスとタグ付けしたイメージに対して、タグカテゴリー を選択します。
- 設定する各アイテムに対して、使用するチャージバックレートを選択肢ます。表示されるオプションは、選択するタイプによって異なります。
- 保存 をクリックします。
4.3.2. ストレージ向けチャージバックの設定
Storage を使用してストレージチャージバックレートを割り当てます。エンタープライズ、選択したデータストア、タグ付けしたデータストア、または テナント のいずれかにチャージバックレートを割り当てます。
- 基本情報 エリアの 割り当て先 一覧からレートの割り当て先タイプを選択します。
- タグ付けしたデータストア に対して タグカテゴリー を選択します。
- 設定する各アイテムに対して、使用するチャージバックレートを選択肢ます。表示されるオプションは、選択するタイプによって異なります。
- 保存 をクリックします。
これでレートが割り当てられました。チャージバックレポートを生成すると、この値が使用されます。
チャージバックを表示する際には、仮想マシンの CPU 数に対するレートがあります。このパラメーターのチャージバックは、仮想マシンの実行時を基に計算されます。仮想マシンが実行中でない場合は、CPU 割り当てに対する請求はありません。
4.4. チャージバックレポートの作成
Red Hat CloudForms ではチャージバックレポートを作成して請求されるコストを監視することができます。
チャージバックレポート作成の終了時には、 合計コスト は、指定した期間内における選択したワークロードの全コストである点に注意してください。この合計は、チャージバックレートに割り当てられている 全フィールド をベースとしています。レポートでコスト関連のコラムを画面に追加する際には、レートが割り当てられているフィールドをすべて選択して、合計コストの計算を包括的に表示されるようにしてください。
- → に移動します。
- レポート のアコーディオンをクリックします。
-
(構成) から
(新規レポートの追加) をクリックします。
列 のタブで、基本レポート情報 エリアに入力します。
- メニュー名 には、メニュー一覧で表示されるレポートの一意の名前を入力します。
- タイトル にレポートで表示するタイトルを入力します。
レポート列の設定 エリアでフィールドを追加します。
- レポートのベース ドロップダウンで チャージバック を選択します。
-
選択可能なフィールド からレポートに載せるフィールドを選択し、
(選択したフィールドを下に移動する) をクリックします。フィールドとは別に、作成、割り当てたタグを選択することもできます。
-
(選択したフィールドを上に移動する) または
(選択したフィールドを下に移動する) をクリックしてレポート内のフィールドの順序を変更します。
フォーマット タブをクリックして、PDF と列のヘッダー形式のページサイズを設定します。
- PDF 出力 エリアの ページサイズ 一覧からページサイズを選択します。
- 列ヘッダーと形式の指定 で、各フィールドに表示するテキストを入力します。数値フィールドでは、数値形式も設定できます。
フィルター タブでレポートに表示するデータのフィルターを設定します。
- チャージバックフィルター からコストの表示方法、タグカテゴリー、タグ、およびアイテムのグループ化の方法を設定します。
- チャージバック間隔 で時間の間隔を選択します。Daily Ending With 一覧の 一部 以外のオプションを選択するには、完全な間隔のデータがある必要があります。
- プレビュー タブの ロード をクリックすると、レポートのプレビューが確認できます。
- このレポートでよい場合は、追加 をクリックして新規レポートを作成します。
これで新規レポートが作成されます。レポートメニューからこのレポートをアクセス可能とするには、レポートをレポートメニューに追加する必要があります。

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