13.7. サブシステムの SELinux ポリシーの管理
SELinux は、承認されていないアクセスと改ざんを制限するためにシステム全体で実施される、必須のアクセス制御ルールのコレクションです。SELinux の詳細は、SELinux ユーザーおよび管理者のガイドを参照してください。
13.7.1. SELinux について
基本的に、SELinux はシステム上の オブジェクト を識別します。これは、ファイル、ディレクトリー、ユーザー、プロセス、ソケット、または Linux ホスト上その他の物になります。これらのオブジェクトは Linux API オブジェクトに対応します。各オブジェクトは セキュリティーコンテキスト にマッピングされ、オブジェクトのタイプと、Linux サーバーでの機能が可能になります。
システムプロセスは SELinux ドメイン内で実行されます。各ドメインには、SELinux ドメインがシステム上の他の SELinux オブジェクトと対話する方法を定義する一連のルールがあります。この一連のルールは、プロセスがアクセスできるリソースと、それらのリソースで実行できる操作を決定します。
Certificate System では、各サブシステムタイプはそのサブシステムタイプの特定のドメイン内で実行されます。そのサブシステムタイプのすべてのインスタンスは、システム上のインスタンスの数に関係なく、同じ SELinux ドメインに属します。たとえば、サーバーに 3 つの CA がインストールされている場合は、その 3 つがすべて http_port_t SELinux ドメインに属しています。
すべてのサブシステムのルールと定義は、Certificate System SELinux ポリシー全体を設定します。Certificate System SELinux ポリシーは、サブシステムのインストール時に設定され、pkispawn でサブシステムが追加されたり、pkidestroy で削除されるたびに、すべての SELinux ポリシーが更新されます。
Certificate System サブシステムは、SELinux を強制モードに設定して実行します。つまり、すべての SELinux ルールに従う必要がある場合でも、Certificate System の操作を正常に実行できます。
デフォルトでは、Certificate System サブシステムは SELinux ポリシーにより制限が限定されます。