7.2. Certificate System パッケージ

Certificate System パッケージをインストールする場合は、サブシステムごとに個別にインストールすることも、一度にすべてインストールすることもできます。
重要
Certificate Server パッケージをインストールおよび更新するには、対応するリポジトリーを有効にする必要があります。詳細は、「Red Hat サブスクリプションの添付および Certificate System パッケージリポジトリーの有効化」 を参照してください。
Red Hat Certificate System では、以下のサブシステムパッケージとコンポーネントを利用できます。
  • pki-ca: 認証局 (CA) サブシステムを提供します。
  • pki-kra: Key Recovery Authority (KRA) サブシステムを提供します。
  • pki-ocsp: OCSP (Online Certificate Status Protocol) レスポンダーを提供します。
  • pki-tks: Token Key Service (TKS) を提供します。
  • pki-tps: Token Processing Service (TPS) を提供します。
  • pki-console および redhat-pki-console-theme: Java ベースの Red Hat PKI コンソールを提供します。両方のパッケージをインストールする必要があります。
  • pki-server および redhat-pki-server-theme: Web ベースの Certificate System インターフェイスを提供します。両方のパッケージをインストールする必要があります。
    pki-capki-krapki-ocsppki-tkspki-tps のパッケージのいずれかをインストールすると、このパッケージは依存関係としてインストールされます。

7.2.1. Certificate System パッケージのインストール

  • redhat-pki モジュールとともに使用すると、すべての Certificate System サブシステムパッケージとコンポーネントを RHEL 8 システムに一度にインストールできます。redhat-pki モジュールは、Red Hat Certificate System の 5 つのサブシステムをインストールします。Red Hat Identity Management (IdM) の一部である pki-core モジュール (CA、KRA) に加え、RHCS 固有のサブシステム (OCSP、TKS、および TPS) と必要な依存関係を処理する pki-deps モジュールが含まれています。
    # yum install redhat-pki
  • パッケージを個別にインストールできます。たとえば、CA サブシステムおよび任意の Web インターフェイスをインストールするには、次のコマンドを実行します。
    # yum install pki-ca redhat-pki-server-theme
    その他のサブシステムでは、pki-ca のパッケージ名を、インストールするサブシステムの 1 つに置き換えます。
  • オプションの PKI コンソールが必要な場合は、以下を行います。
    # yum install pki-console redhat-pki-console-theme
    注記
    pkiconsole ツールは非推奨になりました。

7.2.2. Certificate System パッケージの更新

Certificate System パッケージおよびオペレーティングシステムパッケージを更新するには、以下の手順に従います。
  1. 「Certificate System の製品バージョンの特定」 の手順に従って、製品バージョンを確認します。
  2. # yum update を実行します。
    上記のコマンドは、RHCS パッケージを含むシステム全体を更新します。
    注記
    PKI インフラストラクチャーをオフラインにして更新をインストールできるメンテナンスウィンドウをスケジュールすることが推奨します。
    重要
    Certificate System を更新するには、PKI インフラストラクチャーを再起動する必要があります。
  3. 次に、「Certificate System の製品バージョンの特定」 でバージョンを再度確認します。
    バージョン番号は、更新が正常にインストールされていることを確認する必要があります。
インストールせずに更新をダウンロードするには、上記の手順で --downloadonly オプションを使用します。
yum update --downloadonly
ダウンロードしたパッケージは /var/cache/yum/ ディレクトリーに保存されます。最新バージョンであれば、 yum update は後でパッケージを使用します。

7.2.3. Certificate System の製品バージョンの特定

Red Hat Certificate System の製品バージョンは、/usr/share/pki/CS_SERVER_VERSION ファイルに保存されます。バージョンを表示するには、以下を実行します。
# cat /usr/share/pki/CS_SERVER_VERSION
Red Hat Certificate System 10.0 (Batch Update 1)
実行中のサーバーの製品バージョンを検索するには、ブラウザーから以下の URL にアクセスします。
  • http://host_name:port_number/ca/admin/ca/getStatus
  • http://host_name:port_number/kra/admin/kra/getStatus
  • http://host_name:port_number/ocsp/admin/ocsp/getStatus
  • http://host_name:port_number/tks/admin/tks/getStatus
  • http://host_name:port_number/tps/admin/tps/getStatus
注記
各コンポーネントは個別のパッケージであるため、バージョン番号は異なります。上記は、現在実行中の各コンポーネントのバージョン番号を示しています。