6.4. Ceph OSD デプロイメント用のデバイスのリスト表示

Ceph Orchestrator を使用して OSD をデプロイする前に、利用可能なデバイスのリストを確認することができます。コマンドは、Cephadm によって検出可能なデバイスのリストを出力するために使用されます。以下の条件がすべて満たされると、ストレージデバイスが利用可能であるとみなされます。

  • デバイスにはパーティションがない。
  • デバイスは LVM 状態でない。
  • デバイスをマウントしてはいけない。
  • デバイスにはファイルシステムを含めることはできない。
  • デバイスには Ceph BlueStore OSD を含めることはできない。
  • デバイスは 5 GB を超える必要がある。
注記

Ceph は、利用できないデバイスに OSD をプロビジョニングしません。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • ホストがクラスターに追加されている。
  • すべてのマネージャーおよびモニターデーモンがデプロイされている。

手順

  1. Cephadm シェルにログインします。

    [root@host01 ~]# cephadm shell

  2. OSD をデプロイするために利用可能なデバイスをリスト表示します。

    構文

    ceph orch device ls [--hostname=HOSTNAME_1 HOSTNAME_2] [--wide] [--refresh]

    [ceph: root@host01 /]# ceph orch device ls --wide --refresh

    --wide オプションを使用すると、デバイスが OSD として使用できない可能性がある理由など、デバイスに関連するすべての詳細が提供されます。このオプションは、NVMe デバイスをサポートしません。

  3. 任意手順: ceph orch device ls の出力で HealthIdent および Fault フィールドを有効にするには、以下のコマンドを実行します。

    注記

    これらのフィールドは libstoragemgmt ライブラリーによってサポートされ、現時点では SCSI、SAS、SATA デバイスをサポートします。

    1. Cephadm シェルの外部で root ユーザーとして、ハードウェアと libstoragemgmt ライブラリーとの互換性を確認して、サービスの予期しない中断を回避します。

      例:

      [root@host01 ~]# cephadm shell lsmcli ldl

      この出力で、それぞれの SCSI VPD 0x83 ID で Health StatusGood と表示されます。

      注記

      この情報を取得しないと、フィールドを有効にした場合にデバイスで異常な挙動が発生する可能性があります。

    2. Cephadm シェルに再度ログインし、libstoragemgmt サポートを有効にします。

      例:

      [root@host01 ~]# cephadm shell
      [ceph: root@host01 /]# ceph config set mgr mgr/cephadm/device_enhanced_scan true

      これが有効化されると、ceph orch device ls を実行した場合、Health フィールドの出力は Good になります。

検証

  • デバイスをリスト表示します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph orch device ls