第3章 デプロイメント

ストレージ管理者は、Ceph Orchestrator とコマンドラインインターフェイスまたはサービス仕様を使用して Ceph Object Gateway をデプロイすることができます。また、マルチサイト Ceph Object Gateway を設定して、Ceph Orchestrator を使用して Ceph Object Gateway を削除することもできます。

cephadm コマンドは、Ceph Object Gateway を、単一クラスターデプロイメントまたはマルチサイトデプロイメントの特定のレルムおよびゾーンを管理するデーモンのコレクションとしてデプロイします。

注記

cephadm では、Ceph Object Gateway デーモンは、ceph.conf ファイルやコマンドラインオプションではなく、Ceph Monitor 設定データベースを使用して設定されます。設定が client.rgw セクションにない場合、Ceph Object Gateway デーモンはデフォルト設定で起動し、ポート 80 にバインドします。

警告

Cephadm でレルムおよびゾーンの設定を処理する場合は、Ceph Object Gateway のデプロイメント中にサービス仕様でレルムとゾーンを指定します。後でそのレルムまたはゾーンを変更する場合は、仕様ファイルで rgw_realm パラメーターと rgw_zone パラメーターを更新して再適用してください。

Cephadm を使用せずにこれらのオプションを手動で処理する場合は、サービス仕様に含めないでください。デーモンが使用するレルムまたはゾーンの設定オプションを設定しなくても、Cephadm は Ceph Object Gateway デーモンをデプロイします。この場合、仕様ファイルの更新は不要です。

本セクションでは、以下の管理タスクを説明します。

3.1. 前提条件

  • 実行中、および正常な Red Hat Ceph Storage クラスター
  • すべてのノードへの root レベルのアクセス。
  • ストレージクラスターで利用できるノード。
  • すべてのマネージャー、モニター、および OSD がストレージクラスターにデプロイされます。