3.2. cephadm ユーティリティー

cephadm ユーティリティーは、Ceph ストレージクラスターをデプロイし、管理します。いずれかの環境からストレージクラスターを管理できるようにするため、コマンドラインインターフェイス (CLI) と Red Hat Ceph Storage Dashboard Web インターフェイスの両方と密接に統合されます。cephadm は SSH を使用してマネージャーデーモンからホストに接続し、Ceph デーモンコンテナーを追加、削除、または更新します。Ansible または Rook などの外部の設定やオーケストレーションツールに依存しません。

注記

cephadm ユーティリティーは、ホストでプリフライト Playbook を実行した後に使用できます。

cephadm ユーティリティーは、2 つの主要コンポーネントで設定されます。

  • cephadm シェル。
  • cephadm オーケストレーター。

cephadm シェル

cephadm シェルは、コンテナー内の bash シェルを起動します。これにより、インストールやブートストラップなどの Day One クラスター設定タスクを実行し、ceph コマンドを呼び出すことができます。

cephadm シェルを呼び出す方法は 2 つあります。

  • システムプロンプトで cephadm shell を入力します。

    例:

    [root@host01 ~]# cephadm shell
    [ceph: root@host01 /]# ceph -s

  • システムプロンプトで、cephadm shell と、実行するコマンドを入力します。

    例:

    [root@host01 ~]# cephadm shell ceph -s

注記

ノードの /etc/ceph/ に設定およびキーリングファイルが含まれる場合、コンテナー環境はこれらのファイルの値を cephadm シェルのデフォルトとして使用します。ただし、Ceph Monitor ノードで cephadm シェルを実行すると、cephadm シェルはデフォルト設定を使用する代わりに、Ceph Monitor コンテナーからデフォルト設定を継承します。

cephadm オーケストレーター

cephadm オーケストレーターにより、ストレージクラスターの拡張や Ceph デーモンおよびサービスのプロビジョニングなど、Day Two の Ceph 機能を実行できます。コマンドラインインターフェイス (CLI) または Web ベースの Red Hat Ceph Storage Dashboard のいずれかを使用して、cephadm オーケストレーターを使用できます。オーケストラクターコマンドは ceph orch の形式を取ります。

cephadm スクリプトは、Ceph Manager によって使用される Ceph オーケストレーションモジュールと対話します。