2.9. ブロックデバイスイメージのゴミ箱への移行

RADOS Block Device (RBD) イメージは、rbd trash コマンドを使用してゴミ箱に移動できます。このコマンドは、rbd rm コマンドよりも多くのオプションがあります。

イメージをゴミ箱に移動すると、後でゴミ箱から取り除くこともできます。この機能により、誤って削除されるのを回避できます。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • クライアントノードへの root レベルのアクセス。

手順

  1. イメージをゴミ箱に移動するには、以下のコマンドを実行します。

    構文

    rbd trash mv [POOL_NAME/] IMAGE_NAME

    [root@rbd-client ~]# rbd trash mv pool1/image1

    イメージがゴミ箱に入ると、一意のイメージ ID が割り当てられます。

    注記

    ゴミ箱オプションのいずれかを使用する必要がある場合は、後でこのイメージを指定するのにこのイメージ ID が必要です。

  2. ゴミ箱にあるイメージ ID のリストに対して rbd trash list POOL_NAME を実行します。このコマンドは、イメージの削除前の名前も返します。さらに、rbd info および rbd snap コマンドで使用可能な --image-id 引数 (任意) があります。rbd info コマンドに --image-id を使用し、ごみ箱の中にあるイメージのプロパティーを表示し、rbd snap で、イメージのスナップショットをゴミ箱から削除します。
  3. ゴミ箱からイメージを削除するには、以下のコマンドを実行します。

    構文

    rbd trash rm [POOL_NAME/] IMAGE_ID

    [root@rbd-client ~]# rbd trash rm pool1/d35ed01706a0

    重要

    イメージがゴミ箱から削除されると、そのイメージは復元できません。

  4. rbd trash restore コマンドを実行して、イメージを復元します。

    構文

    rbd trash restore [POOL_NAME/] IMAGE_ID

    [root@rbd-client ~]# rbd trash restore pool1/d35ed01706a0

  5. ゴミ箱から期限切れのイメージをすべて削除するには、以下のコマンドを実行します。

    構文

    rbd trash purge POOL_NAME

    [root@rbd-client ~]# rbd trash purge pool1
    Removing images: 100% complete...done.