3.5. 圧縮の有効化
Ceph Object Gateway は、Ceph の圧縮プラグインを使用してアップロードしたオブジェクトのサーバー側の圧縮をサポートします。これには、以下が含まれます。
-
zlib
: サポート対象。 -
snappy
: テクノロジープレビュー。 -
zstd
: テクノロジープレビュー。
圧縮プラグイン snappy
および zstd
はテクノロジープレビュー機能であり、Red Hat が品質保証テストを完了していないため、完全にはサポートされていません。
設定
ゾーンの配置ターゲットで圧縮を有効にするには、--compression=<type>
オプションを radosgw-admin zone placement modify
コマンドに指定します。圧縮 type
は、新しいオブジェクトデータの書き込み時に使用する圧縮プラグインの名前を指します。
圧縮される各オブジェクトは圧縮タイプを保存します。設定を変更しても、既存の圧縮オブジェクトを展開します。また、Ceph Object Gateway は強制的に既存オブジェクトを再圧縮する訳ではありません。
この圧縮設定は、この配置ターゲットを使用してバケットにアップロードされるすべての新規オブジェクトに適用されます。
ゾーンの配置ターゲットで圧縮を無効にするには、--compression=<type>
オプションを radosgw-admin zone placement modify
コマンドに指定して、空の文字列または none
を指定します。
以下に例を示します。
$ radosgw-admin zone placement modify --rgw-zone=default --placement-id=default-placement --compression=zlib { ... "placement_pools": [ { "key": "default-placement", "val": { "index_pool": "default.rgw.buckets.index", "data_pool": "default.rgw.buckets.data", "data_extra_pool": "default.rgw.buckets.non-ec", "index_type": 0, "compression": "zlib" } } ], ... }
圧縮の有効化または無効化後に Ceph Object Gateway インスタンスを再起動して、変更を反映します。
Ceph Object Gateway は デフォルト
ゾーンとプールのセットを作成します。実稼働デプロイメントの場合は、実稼働用 Ceph Object Gateway の レルムの作成 セクションを参照してください。Multisite も参照してください。
統計
既存のコマンドおよび API は、圧縮されていないデータに基づいてオブジェクトおよびバケットサイズを引き続き報告しますが、radosgw-admin bucket stats
コマンドには指定されたバケットの圧縮統計が含まれます。
$ radosgw-admin bucket stats --bucket=<name> { ... "usage": { "rgw.main": { "size": 1075028, "size_actual": 1331200, "size_utilized": 592035, "size_kb": 1050, "size_kb_actual": 1300, "size_kb_utilized": 579, "num_objects": 104 } }, ... }
size_utilized
フィールドおよび size_kb_utilized
フィールドは、それぞれ圧縮データの合計サイズをバイト単位で表します。