第2章 コア Ceph コンポーネント

Red Hat Ceph Storage クラスターは、制限なしのスケーラビリティー、高可用性、およびパフォーマンスのために、多数の Ceph ノードを持つことができます。各ノードは、相互に通信する非独占的なハードウェアとインテリジェントな Ceph デーモンを活用して、以下を行います。

  • データの書き込みと読み取り
  • データの圧縮
  • データの複製またはイレイジャーコーディングによる持続性の確保
  • クラスターの健全性の監視およびレポート (別名「ハートビート」)
  • データの動的な再配布 (別名「バックフィル」)
  • データの整合性の確認
  • 障害からの回復

データの読み取りおよび書き込みを行う Ceph クライアントインターフェースに対して、Red Hat Ceph Storage クラスターはデータを格納する単純なプールとして表示されます。ただし、librados およびストレージクラスターは、クライアントインターフェースから完全に透過的な方法で多くの複雑な操作を実行します。Ceph クライアントおよび Ceph OSD はどちらも CRUSH (Controlled Replication Under Scalable Hashing) アルゴリズムを使用します。以下のセクションでは、CRUSH がこれらの操作をシームレスに実行できるようにする方法について詳しく説明します。

2.1. 前提条件

  • 分散ストレージシステムについての基本的な理解