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3.3. ネットワークハードウェアの検討

Ceph Storage の主な利点は、容量、IOPS、およびスループットを個別にスケーリングできることです。クラウドストレージソリューションの重要な点は、ネットワークのレイテンシーなどの要因により、クラスターの IOPS が不足するか、あるいはクラスターのストレージ容量が不足するはるか前に、帯域幅の制約によりスループットが不足することにあります。つまり、価格対性能のターゲットを満たすには、ネットワークのハードウェア構成がユースケースをサポートする必要があります。SSD (Solid State Disk) やフラッシュ、NVMe などの高性能なストレージ手段の使用を検討する場合、ネットワークのパフォーマンスの重要性が増しています。

Ceph Storage のもう 1 つの重要な留意点として、クライアントおよびデータのモニター用にフロントサイドまたはパブリックネットワークをサポートし、ハートビート、データのレプリケーション、および復元用にバックサイドまたはクラスターネットワークをサポートすることが挙げられます。つまり、バックエンドネットワークまたはクラスターネットワークには、常に フロントエンドまたはパブリックネットワークよりも多くのネットワークリソースが必要になります。データプールがデータの永続性にレプリケーションまたはイレイジャーコーディングを使用するかどうかに応じて、バックサイドまたはクラスターネットワークのネットワーク要件を適切に定量的に設定する必要があります。

最後に、Ceph をインストールしてテストする前に、ネットワークのスループットを検証します。Ceph のパフォーマンスに関する問題のほとんどは、ネットワークの問題から始まります。Cat-6 ケーブルのねじれや曲がりといった単純なネットワークの問題は、帯域幅の低下につながります。フロント側のネットワークには、最低でも10 GB のイーサネットを使用してください。大規模なクラスターの場合には、バックエンドやクラスターのネットワークに 40GB のイーサネットを使用することを検討してください。あるいは、ネットワークをボンディングするには、LACP モード 4 を使用します。また、特にバックエンドやクラスターのネットワークでは、ジャンボフレーム、最大伝送単位 (MTU) 9000を使用してください。ジャンボフレームを使用する場合には、相互接続ネットワーク機器とノードがすべてジャンボフレームを使用して検証します。ジャンボフレームが完全なネットワークパスで設定されていない場合は、MTU サイズが一致しないとパケットが失われ、Ceph OSD が問題が発生する可能性があります。

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