Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Ceph Storage
7.2. CRUSH 階層の開発
Ceph クラスターおよび Object Gateway をデプロイする場合、通常オブジェクトゲートウェイにはデフォルトのゾーングループおよびゾーンがあります。Ceph ストレージクラスターにはデフォルトのプールがあり、次に、デフォルトの CRUSH 階層およびデフォルトの CRUSH ルールで CRUSH マップを使用します。
デフォルトの rbd
プールはデフォルトの CRUSH ルールを使用できます。Ceph クライアントがデフォルトのルールまたは階層を使用してクライアントデータを保存している場合は、それらを削除 しないでください。
CRUSH 階層に関する一般的な詳細は、『ストレージストラテジー』ガイドの「 CRUSH 管理 」セクションを参照してください。
実稼働ゲートウェイは通常 、ゲートウェイの用途および地理的位置に応じて名前が付けられたカスタムのレルム、ゾーングループ、およびゾーンを使用します。また、Ceph クラスターには、複数の CRUSH 階層を持つ CRUSH マップがあります。
-
サービスプール: 少なくとも 1 つの CRUSH 階層はサービスプール用であり、場合によってはデータ用になります。サービスプールには、
.rgw.root
と、ゾーンに関連付けられたサービスプールが含まれます。サービスプールは、通常単一の CRUSH 階層下にあり、データの持続性のためにレプリケーションを使用します。データプールは CRUSH 階層を使用することもできますが、通常プールはデータの耐久性のためにイレイジャーコーディングで設定されます。 - インデックス: 少なくとも 1 つの CRUSH 階層はインデックスプール用にある 必要があり、CRUSH 階層は SSD ドライブや NVMe ドライブなどの高パフォーマンスのメディアにマップされます。バケットインデックスはパフォーマンスのボトルネックとなる可能性があります。この CRUSH 階層で SSD または NVMe ドライブを使用することを強く推奨します。縮小するには、OSD ジャーナルに使用される SSD または NVMe ドライブのインデックス用にパーティションを作成します。さらに、インデックスはバケットシャーディングで設定する必要があります。詳細は、「 インデックスプールの作成 」およびサポートリンクを参照してください。
- 配置プール: 各配置ターゲットの配置プールには、バケットインデックス、データバケット、およびバケットの追加が含まれます。これらのプールは、個別の CRUSH 階層下に分類される場合があります。Ceph Object Gateway は複数のストレージポリシーをサポートすることができるため、ストレージポリシーのバケットプールは異なる CRUSH 階層に関連付け、IOPS 最適化、スループット最適化、容量最適化などの異なるユースケースを反映できます。バケットインデックスプールには、SSD ドライブ、NVMe ドライブなどの高性能記憶媒体にバケットインデックスプールをマップするために、独自の CRUSH 階層を使用 すべきです。
7.2.1. CRUSH ルートの作成
管理ノードのコマンドラインから、各 CRUSH 階層に対して CRUSH マップに CRUSH ルートを作成します。また、潜在的にデータストレージプールを担うことができるサービスプールに、少なくとも 1 つの CRUSH 階層がある 必要があります。そのような SSD、NVMe ドライブなどの高性能ストレージメディアにマッピングされたバケットインデックスプールに、少なくとも 1 つの CRUSH 階層がある はずです。
CRUSH 階層の詳細は、Red Hat Ceph Storage 3 の『ストレージストラテジーガイド』の「{storage-strategies-guid}#crush_hierarchies[CRUSH Hierarchies]」セクションを参照してください。
CRUSH マップを手動で編集するには、Red Hat Ceph Storage 3 の『ストレージストラテジーガイド』の「CRUSH マップの編集」セクションを参照してください。
以下の例では、data0
、data1
、および data2
という名前のホストは、同じ物理ホストを参照する CRUSH の階層が複数存在するため、data0-sas-ssd
、data0-index
などの拡張論理名を使用します。
一般的な CRUSH ルートは、SAS ドライブを持つノードとジャーナル用の SSD を表す可能性があります。以下に例を示します。
## # SAS-SSD ROOT DECLARATION ## root sas-ssd { id -1 # do not change unnecessarily # weight 0.000 alg straw hash 0 # rjenkins1 item data2-sas-ssd weight 4.000 item data1-sas-ssd weight 4.000 item data0-sas-ssd weight 4.000 }
バケットインデックスの CRUSH ルートは、SSD や NVMe ドライブなどの高パフォーマンスメディアを表す はずです。OSD ジャーナルを格納する SSD または NVMe メディアにパーティションを作成することを検討してください。以下に例を示します。
## # INDEX ROOT DECLARATION ## root index { id -2 # do not change unnecessarily # weight 0.000 alg straw hash 0 # rjenkins1 item data2-index weight 1.000 item data1-index weight 1.000 item data0-index weight 1.000 }