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5.2.3. ユーザーの追加

ユーザーを追加すると、ユーザー名 (つまり TYPE.ID)、シークレットキー、およびユーザーの作成に使用するコマンドに含まれるケイパビリティー) が作成されます。

ユーザーのキーにより、ユーザーは Ceph Storage Cluster との認証を行うことができます。ユーザーのケイパビリティーにより、Ceph モニター (mon)、Ceph OSD (osd)、または Ceph Metadata Server (mds) での読み取り、書き込み、実行を承認します。

ユーザーを追加する方法はいくつかあります。

  • ceph auth add: このコマンドは、ユーザーを追加する正規の方法になります。ユーザーを作成し、キーを生成し、指定の機能を追加します。
  • ceph auth get-or-create: ユーザー名 (括弧内) とキーを持つキーファイルの形式を返すため、このコマンドはユーザーを作成する最も便利な方法です。ユーザーがすでに存在する場合、このコマンドは単にキーファイル形式でユーザー名およびキーを返します。-o <file_name> オプションを使用して、出力をファイルに保存できます。
  • ceph auth get-or-create-key: このコマンドはユーザーを作成し、ユーザーのキーのみを返す便利な方法です。これは、鍵のみを必要とするクライアント (例: libvirt) に役立ちます。ユーザーがすでに存在する場合は、このコマンドが単にキーを返します。-o <file_name> オプションを使用して、出力をファイルに保存できます。

クライアントユーザーの作成時に、ケイパビリティーのないユーザーを作成できます。クライアントはモニターからクラスターマップを取得できないため、ケイパビリティーのないユーザーには認証以上のことができません。ただし、後で ceph auth caps コマンドを使用してケイパビリティーを追加する場合には、ケイパビリティーがないユーザーを作成することができます。

通常ユーザーは、Ceph OSD における Ceph モニターおよび読み取り/書き込みケイパビリティーにおいて、少なくとも読み取りケイパビリティーを持ちます。また、ユーザーの OSD パーミッションは、多くの場合、特定のプールへのアクセスに制限されます。

# ceph auth add client.john mon 'allow r' osd 'allow rw pool=liverpool'
# ceph auth get-or-create client.paul mon 'allow r' osd 'allow rw pool=liverpool'
# ceph auth get-or-create client.george mon 'allow r' osd 'allow rw pool=liverpool' -o george.keyring
# ceph auth get-or-create-key client.ringo mon 'allow r' osd 'allow rw pool=liverpool' -o ringo.key
重要

ユーザーに OSD に対するケイパビリティーを提供する場合に、特定のプールへのアクセスを制限しない場合は、ユーザーはクラスター内のすべてのプールにアクセスできるようになります。