8.2.4. API 変換ツールを使用した CRD の v1beta2 へのアップグレード
この手順では、API 変換ツールを使用して、v 1beta2
に適用可能な形式で AMQ Streams 固有のリソースをインスタンス化および管理するために使用されるスキーマを定義する CRD を変換する方法を説明します。これを実行するには、crd -upgrade
コマンドを使用します。
OpenShift クラスター全体のすべての AMQ Streams カスタムリソースを v1beta2 に変換した後に、この手順を実行します
。CRD を最初にアップグレードしてからカスタムリソースを変換する場合は、このコマンドを再度実行する必要があります。
このコマンドは CRD の spec.versions
を更新し、v 1beta2
を ストレージ API バージョンとして宣言します。このコマンドは、カスタムリソースも更新し、それらのカスタムリソースは v1beta2
に保存されるようにします。新しいカスタムリソースインスタンスはストレージ API バージョンの仕様から作成されるため、1 つの API バージョンのみがストレージバージョンとしてマークされます。
v1beta2
をストレージバージョンとして使用するように CRD をアップグレードした場合は、カスタムリソースで v1beta2
プロパティーのみを使用する必要があります。
前提条件
-
v1beta2
API バージョンをサポートする Cluster Operator が稼働している必要があります。 - リリースアーティファクトで提供される API 変換ツールが必要です。
- このツールには Java 11 (OpenJDK) が必要です。
-
カスタムリソースが
v1beta2
に変換されています。 手順では、以下を行うために RBAC の権限を持つユーザー管理者アカウントが必要です。
- すべての namespace の AMQ Streams カスタムリソースのリスト。
- 変換される AMQ Streams カスタムリソースの置き換え。
- CRD の更新。
- CRD の状態の置き換え。
API 変換ツールの詳細は、CLI で help を使用します。
bin/api-conversion.sh help
Windows を使用している場合は、この手順に bin/api-conversion.cmd
を使用します。
手順
これを実行していない場合は、カスタムリソースを
v1beta2
を使用するように変換します。これは、API 変換ツールを使用して、以下のいずれかの方法で行います。
- 「API 変換ツールを使用したカスタムリソース設定ファイルの変換」
また、手動で変更することもできます。
crd-upgrade
コマンドを使用して、API 変換ツールを実行します。bin/api-conversion.sh crd-upgrade
CRD がアップグレードされ、v1beta2 がストレージバージョンであることを確認します。
たとえば、Kafka トピック CRD の場合は次のとおりです。
apiVersion: kafka.strimzi.io/v1beta2 kind: CustomResourceDefinition metadata: name: kafkatopics.kafka.strimzi.io #... spec: group: kafka.strimzi.io #... versions: - name: v1beta2 served: true storage: true #... status: #... storedVersions: - v1beta2