4.9. 高可用性およびメッセージの移行

4.9.1. 高可用性

高可用性という用語は、そのシステムの一部に障害が発生したりシャットダウンしている場合でも、稼働を継続できるシステムを指します。AMQ Broker on OpenShift Container Platform の場合、ブローカー Pod が失敗した場合にメッセージングデータの整合性と可用性を確保したり、デプロイメントを意図的にスケールダウンしてシャットダウンします。

OpenShift Container Platform の AMQ Broker の高可用性を確保するには、ブローカークラスターで複数のブローカー Pod を実行します。各ブローカー Pod は、永続ボリューム要求 (PVC) で使用するために要求する利用可能な永続ボリューム (PV) にメッセージデータを書き込みます。ブローカー Pod が失敗するか、またはシャットダウンされた場合、PV に保存されているメッセージデータはブローカークラスターの別の利用可能なブローカー Pod に移行されます。他のブローカー Pod はメッセージデータを独自の PV に保存します。

以下の図は、StatefulSet ベースのブローカーのデプロイメントを示しています。この場合、ブローカークラスターの 2 つのブローカー Pod は引き続き実行されます。

ahocp Pod のドレイン

ブローカー Pod がシャットダウンすると、AMQ Broker Operator は、ブローカークラスターで実行中の別のブローカー Pod へのメッセージ移行を実行するスケールダウンコントローラーを自動的に開始します。このメッセージの移行プロセスは、Pod のドレインとしても知られています。以降のセクションでは、メッセージの移行について説明します。