1.5.7. データストレージ

Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームでは、設定ファイルまたはデータベースとしてローカルまたはリモートファイルシステムのステートフルなストアで、プラットフォームの設定や管理に関する技術データは永続化されます。使用されていない全データのセキュリティーが確保されるように考慮する必要があります。The Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームには、dm-crypt を使用するステートフルストアで、使用していないデータを暗号化するサポートがあります。

以下の項目は、GDPR について考慮する必要がある、データの保存エリアを強調表示しています。

  • プラットフォームの設定データ: Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームの設定は、一般的な設定、Kubernetes、ログ、ネットワーク、Docker などの設定のプロパティーを使用して設定 YAML ファイルを更新し、カスタマイズできます。このデータは、Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームインストーラーへの入力情報として使用し、1 つまたは複数のノードをデプロイします。このプロパティーには、ブートストラップに使用される管理者ユーザー ID とパスワードも含まれます。
  • Kubernetes 設定データ: Kubernetes クラスターの状態データは分散 Key-Value Store (KVS) (etcd) に保存されます。
  • ユーザー ID、パスワードなどのユーザー認証データ: ユーザー ID およびパスワードの管理は、クライアントエンタープライズの LDAP ディレクトリーで対応します。LDAP で定義されたユーザーおよびグループは、Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームのチームに追加して、アクセスロールを割り当てることができます。Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームでは、LDAP からメールアドレスとユーザー ID は保存されますが、パスワードは保存されません。Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームは、グループ名を保存し、ログイン時にユーザーが所属する利用可能なグループをキャッシュします。グループメンバーシップは、長期的に永続化されません。エンタープライズ LDAP で未使用時にユーザーおよびグループデータのセキュリティー確保について、考慮する必要があります。Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームには、認証サービスと、エンタープライズディレクトリーと対応して、アクセストークンを管理する Open ID Connect (OIDC) が含まれます。このサービスは ETCD をバッキングストアとして使用します。
  • ユーザー ID とパスワードなどのサービス認証データ: コンポーネント間のアクセスに Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes プラットフォームのコンポーネントが使用する認証情報は、Kubernetes Secret として定義します。Kubernetes リソース定義はすべて etcd の Key-Value データストアで永続化されます。初期の認証情報の値は、Kubernetes Secret の設定 YAML ファイルとして、プラットフォームの設定データで定義されます。詳細は、「シークレットの管理」を参照してください。