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3.11. Descheduler を使用した Pod のエビクト
スケジューラを使用して新しいポッドをホストするのに最適なノードを決定しますが、デスケジューラを使用して実行中のポッドを削除し、ポッドをより適切なノードに再スケジュールできるようにすることができます。
3.11.1. Descheduler について
Descheduler を使用して Pod を特定のストラテジーに基づいてエビクトし、Pod がより適切なノードに再スケジュールされるようにできます。
以下のような状況では、実行中の Pod のスケジュールを解除することに利点があります。
- ノードの使用率が低くなっているか、使用率が高くなっている。
- テイントまたはラベルなどの、Pod およびノードアフィニティーの各種要件が変更され、当初のスケジュールの意思決定が特定のノードに適さなくなっている。
- ノードの障害により、Pod を移動する必要がある。
- 新規ノードがクラスターに追加されている。
- Pod が再起動された回数が多すぎる。
重要
Descheduler はエビクトされた Pod の置き換えをスケジュールしません。スケジューラーは、エビクトされた Pod に対してこのタスクを自動的に実行します。
Descheduler がノードから Pod をエビクトすることを決定する際には、以下の一般的なメカニズムを使用します。
-
openshift-*
およびkube-system
namespace の Pod はエビクトされることがありません。 -
priorityClassName
がsystem-cluster-critical
またはsystem-node-critical
に設定されている Critical Pod はエビクトされることがありません。 - レプリケーションコントローラー、レプリカセット、デプロイメント、またはジョブの一部ではない静的な Pod、ミラーリングされた Pod、またはスタンドアロンの Pod は、再作成されないためにエビクトされません。
- デーモンセットに関連付けられた Pod はエビクトされることがありません。
- ローカルストレージを持つ Pod はエビクトされることがありません。
- Best effort Pod は、Burstable および Guaranteed Pod の前にエビクトされます。
-
descheduler.alpha.kubernetes.io/evict
アノテーションを持つすべてのタイプの Pod はエビクトの対象になります。このアノテーションはエビクションを防ぐチェックを上書きするために使用され、ユーザーはエビクトする Pod を選択できます。ユーザーは、Pod を再作成する方法と、Pod が再作成されるかどうかを認識している必要があります。 - Pod の Disruption Budget (PDB) が適用される Pod は、スケジュール解除が PDB に違反する場合にはエビクトされません。Pod は、エビクションサブリソースを使用して PDB を処理することでエビクトされます。