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7.4. コンテナーメモリーとリスク要件を満たすためのクラスターメモリーの設定

クラスター管理者は、以下を実行し、クラスターがアプリケーションメモリーの管理を通じて効率的に動作するようにすることができます。

  • コンテナー化されたアプリケーションコンポーネントのメモリーおよびリスク要件を判別し、それらの要件を満たすようコンテナーメモリーパラメーターを設定する
  • コンテナー化されたアプリケーションランタイム (OpenJDK など) を、設定されたコンテナーメモリーパラメーターに基づいて最適に実行されるよう設定する
  • コンテナーでの実行に関連するメモリー関連のエラー状態を診断し、これを解決する

7.4.1. アプリケーションメモリーの管理について

まず OpenShift Container Platform によるコンピュートリソースの管理方法の概要をよく読んでから次の手順に進むことをお勧めします。

各種のリソース (メモリー、cpu、ストレージ) に応じて、OpenShift Container Platform ではオプションの 要求 および 制限 の値を Pod の各コンテナーに設定できます。

メモリー要求とメモリー制限について、以下の点に注意してください。

  • メモリー要求

    • メモリー要求値は、指定される場合 OpenShift Container Platform スケジューラーに影響を与えます。スケジューラーは、コンテナーのノードへのスケジュール時にメモリー要求を考慮し、コンテナーの使用のために選択されたノードで要求されたメモリーをフェンスオフします。
    • ノードのメモリーが使い切られると、OpenShift Container Platform はメモリー使用がメモリー要求を最も超過しているコンテナーのエビクションを優先します。メモリー消費の深刻な状況が生じる場合、ノードの OOM killer は同様のメトリクスに基づいてコンテナーでプロセスを選択し、これを強制終了する場合があります。
    • クラスター管理者は、メモリー要求値に対してクォータを割り当てるか、デフォルト値を割り当てることができます。
    • クラスター管理者は、クラスターのオーバーコミットを管理するために開発者が指定するメモリー要求の値を上書きできます。
  • メモリー制限

    • メモリー制限値が指定されている場合、コンテナーのすべてのプロセスに割り当て可能なメモリーにハード制限を指定します。
    • コンテナーのすべてのプロセスで割り当てられるメモリーがメモリー制限を超過する場合、ノードの OOM (Out of Memory) killer はコンテナーのプロセスをすぐに選択し、これを強制終了します。
    • メモリー要求とメモリー制限の両方が指定される場合、メモリー制限の値はメモリー要求の値よりも大きいか、またはこれと等しくなければなりません。
    • クラスター管理者は、メモリーの制限値に対してクォータを割り当てるか、デフォルト値を割り当てることができます。
    • 最小メモリー制限は 12 MB です。Cannot allocate memory Pod イベントのためにコンテナーの起動に失敗すると、メモリー制限は低くなります。メモリー制限を引き上げるか、またはこれを削除します。制限を削除すると、Pod は制限のないノードのリソースを消費できるようになります。

7.4.1.1. アプリケーションメモリーストラテジーの管理

OpenShift Container Platform でアプリケーションメモリーをサイジングする手順は以下の通りです。

  1. 予想されるコンテナーのメモリー使用の判別

    必要時に予想される平均およびピーク時のコンテナーのメモリー使用を判別します (例: 別の負荷テストを実行)。コンテナーで並行して実行されている可能性のあるすべてのプロセスを必ず考慮に入れるようにしてください。 たとえば、メインのアプリケーションは付属スクリプトを生成しているかどうかを確認します。

  2. リスク選好 (risk appetite) の判別

    エビクションのリスク選好を判別します。リスク選好のレベルが低い場合、コンテナーは予想されるピーク時の使用量と安全マージンのパーセンテージに応じてメモリーを要求します。リスク選好が高くなる場合、予想される平均の使用量に応じてメモリーを要求することがより適切な場合があります。

  3. コンテナーのメモリー要求の設定

    上記に基づいてコンテナーのメモリー要求を設定します。要求がアプリケーションのメモリー使用をより正確に表示することが望ましいと言えます。要求が高すぎる場合には、クラスターおよびクォータの使用が非効率となります。要求が低すぎる場合、アプリケーションのエビクションの可能性が高くなります。

  4. コンテナーのメモリー制限の設定 (必要な場合)

    必要時にコンテナーのメモリー制限を設定します。制限を設定すると、コンテナーのすべてのプロセスのメモリー使用量の合計が制限を超える場合にコンテナーのプロセスがすぐに強制終了されるため、いくつかの利点をもたらします。まずは予期しないメモリー使用の超過を早期に明確にする (「fail fast (早く失敗する)」) ことができ、次にプロセスをすぐに中止できます。

    一部の OpenShift Container Platform クラスターでは制限値を設定する必要があります。 制限に基づいて要求を上書きする場合があります。 また、一部のアプリケーションイメージは、要求値よりも検出が簡単なことから設定される制限値に依存します。

    メモリー制限が設定される場合、これは予想されるピーク時のコンテナーのメモリー使用量と安全マージンのパーセンテージよりも低い値に設定することはできません。

  5. アプリケーションが調整されていることの確認

    適切な場合は、設定される要求および制限値に関連してアプリケーションが調整されていることを確認します。この手順は、JVM などのメモリーをプールするアプリケーションにおいてとくに当てはまります。残りの部分では、これについて説明します。