1.6. 非推奨および削除された機能

以前のリリースで利用可能であった一部の機能が非推奨になるか、または削除されました。

非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。OpenShift Container Platform 4.8 で非推奨となり、削除された主な機能の最新の一覧については、以下の表を参照してください。非推奨になったか、または削除された機能の詳細情報は、表の後に記載されています。

以下の表では、機能は以下のステータスでマークされています。

  • GA: 一般公開機能
  • TP: テクノロジープレビュー
  • DEP: 非推奨機能
  • REM: 削除された機能

表1.1 非推奨および削除機能のトラッカー

機能OCP 4.6OCP 4.7OCP 4.8

OperatorSource オブジェクト

REM

REM

REM

Package Manifest Format (Operator Framework)

DEP

DEP

REM

oc adm catalog build

DEP

DEP

REM

oc adm catalog mirror--filter-by-os フラグ

GA

DEP

REM

v1beta1 CRD

DEP

DEP

DEP

Docker Registry v1 API

DEP

DEP

DEP

メータリング Operator

DEP

DEP

DEP

スケジューラーポリシー

GA

DEP

DEP

Cluster Samples Operator の ImageChangesInProgress 状態

GA

DEP

DEP

Cluster Samples Operator の MigrationInProgress 状態

GA

DEP

DEP

OpenShift Container Platform リソースの apiVersion での v1 の使用

GA

DEP

DEP

Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) での dhclient の使用

DEP

DEP

DEP

クラスターローダー

GA

GA

DEP

独自の RHEL 7 コンピュートマシンの持ち込み

DEP

DEP

DEP

AWS EFS の外部プロビジョナー

REM

REM

REM

ビルドの BuildConfig 仕様の lastTriggeredImageID フィールド

GA

GA

DEP

Jenkins Operator

TP

TP

DEP

Prometheus に基づく HPA カスタムメトリクスアダプター

TP

TP

REM

Red Hat Virtualization (RHV) の instance_type_id インストール設定パラメーター

GA

DEP

DEP

Microsoft Azure クラスターのクレデンシャルの作成

GA

GA

REM

1.6.1. 非推奨の機能

1.6.1.1. Descheduler operator.openshift.io/v1beta1 API グループが非推奨になる

Descheduler の operator.openshift.io/v1beta1 API グループは非推奨となり、今後のリリースで削除される可能性があります。代わりに operator.openshift.io/v1 API グループを使用します。

1.6.1.2. Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) での dhclient の使用が非推奨になる

OpenShift Container Platform 4.6 以降、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) は initramfsNetworkManager を使用し、初回の起動時にネットワークを設定するようになりました。この変更の一環として、DHCP の dhclient バイナリーの使用が非推奨になりました。その代わりに、NetworkManager の内部 DHCP クライアントをネットワーク設定に使用します。dhclient バイナリーは、今後のリリースで Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) から削除されます。詳細は、BZ#1908462 を参照してください。

1.6.1.3. クラスターローダーが非推奨になる

クラスターローダーが非推奨になり、今後のリリースで削除されます。

1.6.1.4. ビルドの lastTriggeredImageID パラメーターは非推奨となりました。

このリリースでは、BuildConfig 仕様で設定できる BuildTriggerPolicy タイプの 1 つである ImageChangeTrigger オブジェクトの lastTriggeredImageID が非推奨となりました。

OpenShift Container Platform の次のリリースでは、lastTriggeredImageID のサポートが削除され、これを無視します。次に、イメージ変更トリガーは、BuildConfig 仕様の lastTriggeredImageID フィールドへの変更に基づいたビルドは開始しません。その代わりに、ビルドをトリガーするイメージ ID は BuildConfig オブジェクトのステータスに記録されます。これは、ほとんどのユーザーが変更することはできません。

したがって、buildConfig.spec.triggers[i].imageChange.lastTriggeredImageID を検査するスクリプトとジョブを適切に更新します。(BUILD-213)

1.6.1.5. Jenkins Operator (テクノロジープレビュー) が非推奨となりました。

このリリースでは、テクノロジープレビュー機能であった Jenkins Operator が非推奨となりました。OpenShift Container Platform の今後のバージョンでは、OpenShift Container Platform Web コンソールインターフェイスの OperatorHub から Jenkins Operator を削除します。その後、Jenkins Operator のアップグレードは利用できなくなり、Operator はサポートされなくなります。

お客様は、Samples Operator によって提供されるテンプレートを使用して引き続き OpenShift Container Platform に Jenkins をデプロイすることができます。

1.6.1.6. Red Hat Virtualization (RHV) の instance_type_id インストール設定パラメーター

instance_type_id インストール設定パラメーターは非推奨になり、今後のリリースで削除される予定です。

1.6.2. 削除された機能

1.6.2.1. Microsoft Azure のクレデンシャルの作成のサポートが削除されました

OpenShift Container Platform 4.8.34 以降、Microsoft Azure クラスターのミントモードで Cloud Credential Operator (CCO) を使用するためのサポートが OpenShift Container Platform 4.8 から削除されました。この変更は、2022 年 6 月 30 日に Microsoft が Azure AD Graph API を廃止する予定であるためであり、z-stream 更新でサポートされているすべてのバージョンの OpenShift Container Platform にバックポートされます。

ミントモードを使用する以前にインストールされた Azure クラスターの場合、CCO は既存のシークレットを更新しようとします。シークレットに以前に作成されたアプリ登録サービスプリンシパルのクレデンシャルが含まれている場合、そのシークレットは kube-system/azure-credentials のシークレットの内容で更新されます。この動作は、パススルーモードに似ています。

クレデンシャルモードがデフォルト値の "" に設定されているクラスターの場合、更新された CCO は、ミントモードでの動作からパススルーモードでの動作に自動的に変更されます。クラスターでクレデンシャルモードが明示的にミントモード ("Mint") に設定されている場合は、値を "" または "Passthrough" に変更する必要があります。

注記

ミントモードで必要な Contributor のロールに加えて、変更されたアプリ登録サービスプリンシパルには、パススルーモードで使用される User Access Administrator のロールが必要になりました。

Azure AD Graph API は引き続き利用可能ですが、OpenShift Container Platform のアップグレードバージョンの CCO は、以前に作成されたアプリ登録サービスプリンシパルをクリーンアップしようとします。Azure AD Graph API を廃止する前にクラスターをアップグレードすると、リソースを手動でクリーンアップする必要がなくなる場合があります。

Azure AD Graph API が廃止された後、クラスターがミントモードをサポートしなくなったバージョンの OpenShift Container Platform にアップグレードされた場合、CCO は関連する credentialsrequestOrphanedCloudResource 条件を設定しますが、エラーを致命的なものとして扱いません。この条件には、unable to clean up App Registration / Service Principal: <app_registration_name> と類似したメッセージが含まれます。Azure AD Graph API が廃止された後のクリーンアップでは、Azure CLI ツールまたは Azure Web コンソールを使用して手動で介入し、残りのアプリ登録サービスプリンシパルを削除する必要があります。

リソースを手動でクリーンアップするには、影響を受けるリソースを見つけて削除する必要があります。

  1. Azure CLI ツールを使用して、次のコマンドを実行し、 OrphanedCloudResource 条件メッセージから <app_registration_name> を使用するアプリ登録サービスプリンシパルをフィルター処理します。

    $ az ad app list --filter "displayname eq '<app_registration_name>'" --query '[].objectId'

    出力例

    [
      "038c2538-7c40-49f5-abe5-f59c59c29244"
    ]

  2. 次のコマンドを実行して、アプリ登録サービスプリンシパルを削除します。

    $ az ad app delete --id 038c2538-7c40-49f5-abe5-f59c59c29244
注記

リソースを手動でクリーンアップした後、CCO はリソースがクリーンアップされたことを確認できないため、OrphanedCloudResource 状態が持続します。

AWS EFS (テクノロジープレビュー) 機能の外部プロビジョナーが削除される

Amazon Web Services (AWS) Elastic File System (EFS) テクノロジープレビュー機能が削除され、サポートされなくなりました。

1.6.2.2. サンプルイメージストリームから削除されたイメージ

以下のイメージは、OpenShift Container Platform で提供されるサンプルイメージストリームに含まれなくなりました。

registry.redhat.io/rhscl/nodejs-10-rhel7
registry.redhat.io/ubi7/nodejs-10
registry.redhat.io/rhscl/perl-526-rhel7
registry.redhat.io/rhscl/postgresql-10-rhel7
registry.redhat.io/rhscl/ruby-25-rhel7
registry.redhat.io/ubi7/ruby-25
registry.redhat.io/rhdm-7/rhdm-decisioncentral-rhel8:7.9.0
registry.redhat.io/rhdm-7/rhdm-kieserver-rhel8:7.9.0
registry.redhat.io/rhpam-7/rhpam-businesscentral-monitoring-rhel8:7.9.0
registry.redhat.io/rhpam-7/rhpam-businesscentral-rhel8:7.9.0
registry.redhat.io/rhpam-7/rhpam-smartrouter-rhel8:7.9.0

1.6.2.3. Operator のパッケージマニフェスト形式へのサポートの削除

Operator のレガシーパッケージマニフェスト形式のサポートは、OpenShift Container Platform 4.8 以降で削除されます。このサポートの削除には、レガシー形式で構築されたカスタムカタログと、OperatorSDK を使用してレガシー形式で最初に作成された Operator プロジェクトが含まれます。バンドル形式は、OpenShift Container Platform 4.6 以降の Operator Lifecycle Manager (OLM) の推奨 Operator パッケージ形式です。

バンドル形式の使用についての詳細は、カスタムカタログの管理 および パッケージマニフェストプロジェクトのバンドル形式への移行 を参照してください。

さらに、形式に関連する以下のコマンドが OpenShift CLI (oc) および Operator SDK CLI から削除されました。

  • oc adm catalog build
  • operator-sdk generate packagemanifest
  • operator-sdk run packagemanifest

1.6.2.4. Prometheus に基づく HPA カスタムメトリクスアダプターのサポート

本リリースでは、テクノロジープレビューであった Prometheus アダプターが削除されます。

1.6.2.5. セキュアなトークンストレージアノテーション認識が削除される

authentication および openshift-apiserver Operator は、クラスターの監査ポリシーを選択する際に oauth-apiserver.openshift.io/secure-token-storage アノテーションを無視するようになりました。監査ポリシーは、デフォルトで secure- を使用するようになりました。詳細は、BZ#1879182 を参照してください。