8.14. 高度な仮想マシン管理

8.14.1. 仮想マシンのノードの指定

ノードの配置ルールを使用して、仮想マシン (VM) を特定のノードに配置することができます。

8.14.1.1. 仮想マシンのノード配置について

仮想マシン (VM) が適切なノードで実行されるようにするには、ノードの配置ルールを設定できます。以下の場合にこれを行うことができます。

  • 仮想マシンが複数ある。フォールトトレランスを確保するために、これらを異なるノードで実行する必要がある。
  • 2 つの相互間のネットワークトラフィックの多い chatty VM がある。冗長なノード間のルーティングを回避するには、仮想マシンを同じノードで実行します。
  • 仮想マシンには、利用可能なすべてのノードにない特定のハードウェア機能が必要です。
  • 機能をノードに追加する Pod があり、それらの機能を使用できるように仮想マシンをそのノードに配置する必要があります。
注記

仮想マシンの配置は、ワークロードの既存のノードの配置ルールに基づきます。ワークロードがコンポーネントレベルの特定のノードから除外される場合、仮想マシンはそれらのノードに配置できません。

以下のルールタイプは、VirtualMachine マニフェストの spec フィールドで使用できます。

nodeSelector
仮想マシンは、キーと値のペアまたはこのフィールドで指定したペアを使用してラベルが付けられたノードに Pod をスケジュールできます。ノードには、一覧表示されたすべてのペアに一致するラベルがなければなりません。
affinity

より表現的な構文を使用して、ノードと仮想マシンに一致するルールを設定できます。たとえば、ルールがハード要件ではなく基本設定になるように指定し、ルールの条件が満たされない場合も仮想マシンがスケジュールされるようにすることができます。Pod のアフィニティー、Pod の非アフィニティー、およびノードのアフィニティーは仮想マシンの配置でサポートされます。Pod のアフィニティーは仮想マシンに対して動作します。VirtualMachine ワークロードタイプは Pod オブジェクトに基づくためです。

注記

アフィニティールールは、スケジューリング時にのみ適用されます。OpenShift Container Platform は、制約を満たさなくなった場合に実行中のワークロードを再スケジューリングしません。

tolerations
一致するテイントを持つノードで仮想マシンをスケジュールできます。テイントがノードに適用される場合、そのノードはテイントを容認する仮想マシンのみを受け入れます。

8.14.1.2. ノード配置の例

以下の YAML スニペットの例では、nodePlacementaffinity、および tolerations フィールドを使用して仮想マシンのノード配置をカスタマイズします。

8.14.1.2.1. 例: nodeSelector を使用した仮想マシンノードの配置

この例では、仮想マシンに example-key-1 = example-value-1 および example-key-2 = example-value-2 ラベルの両方が含まれるメタデータのあるノードが必要です。

警告

この説明に該当するノードがない場合、仮想マシンはスケジュールされません。

仮想マシンマニフェストの例

metadata:
  name: example-vm-node-selector
apiVersion: kubevirt.io/v1
kind: VirtualMachine
spec:
  nodeSelector:
    example-key-1: example-value-1
    example-key-2: example-value-2
...

8.14.1.2.2. 例: Pod のアフィニティーおよび Pod の非アフィニティーによる仮想マシンノードの配置

この例では、仮想マシンはラベル example-key-1 = example-value-1 を持つ実行中の Pod のあるノードでスケジュールされる必要があります。このようなノードで実行中の Pod がない場合、仮想マシンはスケジュールされません。

可能な場合に限り、仮想マシンはラベル example-key-2 = example-value-2 を持つ Pod のあるノードではスケジュールされません。ただし、すべての候補となるノードにこのラベルを持つ Pod がある場合、スケジューラーはこの制約を無視します。

仮想マシンマニフェストの例

metadata:
  name: example-vm-pod-affinity
apiVersion: kubevirt.io/v1
kind: VirtualMachine
spec:
  affinity:
    podAffinity:
      requiredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution: 1
      - labelSelector:
          matchExpressions:
          - key: example-key-1
            operator: In
            values:
            - example-value-1
        topologyKey: kubernetes.io/hostname
    podAntiAffinity:
      preferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution: 2
      - weight: 100
        podAffinityTerm:
          labelSelector:
            matchExpressions:
            - key: example-key-2
              operator: In
              values:
              - example-value-2
          topologyKey: kubernetes.io/hostname
...

1
requiredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution ルールタイプを使用する場合、制約を満たさない場合には仮想マシンはスケジュールされません。
2
preferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution ルールタイプを使用する場合、この制約を満たさない場合でも、必要なすべての制約を満たす場合に仮想マシンは依然としてスケジュールされます。
8.14.1.2.3. 例: ノードのアフィニティーによる仮想マシンノードの配置

この例では、仮想マシンはラベル example.io/example-key = example-value-1 またはラベル example.io/example-key = example-value-2 を持つノードでスケジュールされる必要があります。この制約は、ラベルのいずれかがノードに存在する場合に満たされます。いずれのラベルも存在しない場合、仮想マシンはスケジュールされません。

可能な場合、スケジューラーはラベル example-node-label-key = example-node-label-value を持つノードを回避します。ただし、すべての候補となるノードにこのラベルがある場合、スケジューラーはこの制約を無視します。

仮想マシンマニフェストの例

metadata:
  name: example-vm-node-affinity
apiVersion: kubevirt.io/v1
kind: VirtualMachine
spec:
  affinity:
    nodeAffinity:
      requiredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution: 1
        nodeSelectorTerms:
        - matchExpressions:
          - key: example.io/example-key
            operator: In
            values:
            - example-value-1
            - example-value-2
      preferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution: 2
      - weight: 1
        preference:
          matchExpressions:
          - key: example-node-label-key
            operator: In
            values:
            - example-node-label-value
...

1
requiredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution ルールタイプを使用する場合、制約を満たさない場合には仮想マシンはスケジュールされません。
2
preferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution ルールタイプを使用する場合、この制約を満たさない場合でも、必要なすべての制約を満たす場合に仮想マシンは依然としてスケジュールされます。
8.14.1.2.4. 例: 容認 (toleration) を使用した仮想マシンノードの配置

この例では、仮想マシン用に予約されるノードには、すでに key=virtualization:NoSchedule テイントのラベルが付けられています。この仮想マシンには一致する tolerations があるため、これをテイントが付けられたノードにスケジュールできます。

注記

テイントを容認する仮想マシンは、そのテイントを持つノードにスケジュールする必要はありません。

仮想マシンマニフェストの例

metadata:
  name: example-vm-tolerations
apiVersion: kubevirt.io/v1
kind: VirtualMachine
spec:
  tolerations:
  - key: "key"
    operator: "Equal"
    value: "virtualization"
    effect: "NoSchedule"
...

8.14.1.3. 追加リソース