6.2. スケジューリングメカニズムをカプセル化するための RuntimeClass オブジェクトの作成

RuntimeClass オブジェクトを使用することにより、テイントおよび容認などのスケジュールの仕組みの使用を単純化できます。テイントおよび容認をカプセル化するランタイムクラスをデプロイしてから、これを Pod に適用して Pod を適切なノードにスケジュールできるようにします。ランタイムクラスの作成は、複数のオペレーティングシステムのバリアントをサポートするクラスターでも必要になります。

手順

  1. RuntimeClass オブジェクト YAML ファイルを作成します。例: runtime-class.yaml

    apiVersion: node.k8s.io/v1beta1
    kind: RuntimeClass
    metadata:
      name: <runtime_class_name> 1
    handler: 'docker'
    scheduling:
      nodeSelector: 2
        kubernetes.io/os: 'windows'
        kubernetes.io/arch: 'amd64'
        node.kubernetes.io/windows-build: '10.0.17763'
      tolerations: 3
      - effect: NoSchedule
        key: os
        operator: Equal
        value: "Windows"
    1
    このランタイムクラスで管理する必要のある Pod で定義される RuntimeClass オブジェクト名を指定します。
    2
    このランタイムクラスをサポートするノードに存在する必要があるラベルを指定します。このランタイムクラスを使用する Pod は、このセレクターに一致するノードにのみスケジュールできます。ランタイムクラスのノードセレクターは Pod の既存のノードセレクターとマージされます。競合が発生した場合は、Pod をノードにスケジュールできなくなります。
    3
    Pod に追加する容認を指定します。ただし、受付時にこのランタイムクラスで実行される重複を除きます。これによって、Pod によって許容されるノードのセットとランタイムクラスが組み合わされます。
  2. RuntimeClass オブジェクトを作成します。

    $ oc create -f <file-name>.yaml

    以下に例を示します。

    $ oc create -f runtime-class.yaml
  3. RuntimeClass オブジェクトを Pod に適用し、これが適切なオペレーティングシステムバリアントにスケジュールされていることを確認します。

    apiVersion: v1
    kind: Pod
    metadata:
      name: my-windows-pod
    spec:
      runtimeClassName: <runtime_class_name> 1
    ...
    1
    Pod のスケジュールを管理するためにランタイムクラスを指定します。