2.5.3.4. カスタムビルダーイメージの使用

OpenShift Container Platform のカスタムビルドストラテジーにより、ビルドプロセス全体を対象とする特定のビルダーイメージを定義できます。パッケージ、JAR、WAR、インストール可能な ZIP、ベースイメージなどの個別のアーティファクトを生成するためにビルドが必要な場合は、カスタムビルドストラテジーを使用してカスタムビルダーイメージを使用します。

カスタムビルダーイメージは、RPM またはベースのコンテナーイメージの構築など、ビルドプロセスのロジックに組み込まれるプレーンなコンテナーイメージです。

さらに、カスタムビルダーは、単体または統合テストを実行する CI/CD フローなどの拡張ビルドプロセスを実装できます。

2.5.3.4.1. カスタムビルダーイメージ

呼び出し時に、カスタムのビルダーイメージは、ビルドの続行に必要な情報が含まれる以下の環境変数を受け取ります。

表2.2 カスタムビルダーの環境変数

変数名説明

BUILD

Build オブジェクト定義のシリアル化された JSON すべて。シリアル化した中で固有の API バージョンを使用する必要がある場合は、ビルド設定のカスタムストラテジーの仕様で、buildAPIVersion パラメーターを設定できます。

SOURCE_REPOSITORY

ビルドするソースが含まれる Git リポジトリーの URL

SOURCE_URI

SOURCE_REPOSITORY と同じ値を仕様します。どちらでも使用できます。

SOURCE_CONTEXT_DIR

ビルド時に使用する Git リポジトリーのサブディレクトリーを指定します。定義された場合にのみ表示されます。

SOURCE_REF

ビルドする Git 参照

ORIGIN_VERSION

このビルドオブジェクトを作成した OpenShift Container Platform のマスターのバージョン

OUTPUT_REGISTRY

イメージをプッシュするコンテナーイメージレジストリー

OUTPUT_IMAGE

ビルドするイメージのコンテナーイメージタグ名

PUSH_DOCKERCFG_PATH

podman push 操作を実行するためのコンテナーレジストリー認証情報へのパス