4.4.2. コントロールプレーンノードのサイジング

コントロールプレーンノードリソースの要件は、クラスター内のノード数によって異なります。コントロールプレーンノードのサイズについての以下の推奨内容は、テストに重点を置いた場合のコントロールプレーンの密度の結果に基づいています。コントロールプレーンのテストでは、ノード数に応じて各 namespace でクラスター全体に展開される以下のオブジェクトを作成します。

  • 12 イメージストリーム
  • 3 ビルド設定
  • 6 ビルド
  • それぞれに 2 つのシークレットをマウントする 2 Pod レプリカのある 1 デプロイメント
  • 2 つのシークレットをマウントする 1 Pod レプリカのある 2 デプロイメント
  • 先のデプロイメントを参照する 3 つのサービス
  • 先のデプロイメントを参照する 3 つのルート
  • 10 のシークレット (それらの内の 2 つは先ののデプロイメントでマウントされる)
  • 10 の設定マップ (それらの内の 2 つは先のデプロイメントでマウントされる)
ワーカーノードの数クラスターの負荷 (namespace)CPU コア数メモリー (GB)

25

500

4

16

100

1000

8

32

250

4000

16

96

3 つのコントロールプレーンノード (またはマスターノード) がある大規模で高密度のクラスターでは、いずれかのノードが停止、起動、または障害が発生すると、CPU とメモリーの使用量が急上昇します。障害は、コストを節約するためにシャットダウンした後にクラスターが再起動する意図的なケースに加えて、電源、ネットワーク、または基礎となるインフラストラクチャーの予期しない問題が発生することが原因である可能性があります。残りの 2 つのコントロールプレーンノードは、高可用性を維持するために負荷を処理する必要があります。これにより、リソースの使用量が増えます。これは、マスターが遮断 (cordon)、ドレイン (解放) され、オペレーティングシステムおよびコントロールプレーン Operator の更新を適用するために順次再起動されるため、アップグレード時に想定される動作になります。障害が繰り返し発生しないようにするには、コントロールプレーンノードでの全体的な CPU およびメモリーリソース使用状況を、利用可能な容量の最大 60% に維持し、使用量の急増に対応できるようにします。リソース不足による潜在的なダウンタイムを回避するために、コントロールプレーンノードの CPU およびメモリーを適宜増やします。

重要

ノードのサイジングは、クラスター内のノードおよびオブジェクトの数によって異なります。また、オブジェクトがそのクラスター上でアクティブに作成されるかどうかによっても異なります。オブジェクトの作成時に、コントロールプレーンは、オブジェクトが running フェーズにある場合と比較し、リソースの使用状況においてよりアクティブな状態になります。

重要

インストール手法にインストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用した場合には、実行中の OpenShift Container Platform 4.6 クラスターでコントロールプレーンノードのサイズを変更できません。その代わりに、ノードの合計数を見積もり、コントロールプレーンノードの推奨サイズをインストール時に使用する必要があります。

重要

この推奨内容は、OpenShiftSDN がネットワークプラグインとして設定されている OpenShift Container Platform クラスターでキャプチャーされるデータポイントに基づくものです。

注記

OpenShift Container Platform 4.6 では、デフォルトで CPU コア (500 ミリコア) の半分がシステムによって予約されます (OpenShift Container Platform 3.11 以前のバージョンと比較)。サイズはこれを考慮に入れて決定されます。