第8章 仮想マシンテンプレート

8.1. 仮想マシンテンプレートの作成

仮想マシンテンプレートを使用して、同様の設定を持つ複数の仮想マシンを作成することができます。テンプレートの作成後、仮想マシンの作成時にテンプレートを参照します。

8.1.1. Web コンソールでのインタラクティブなウィザードを使用した仮想マシンテンプレートの作成

Web コンソールは、GeneralNetworkingStorageAdvanced、および Review ステップに移動し、仮想マシンテンプレートの作成プロセスを単純化するインタラクティブなウィザードを特長としています。すべての必須フィールドには * のマークが付けられます。ウィザードは必須フィールドへの値の入力が完了するまで次のステップに移動することを防ぎます。

手順

  1. OpenShift Virtualization コンソールのサイドメニューから WorkloadsVirtualization をクリックします。
  2. Virtual Machine Templates タブをクリックします。
  3. Create Template をクリックし、New with Wizard を選択します。
  4. General ステップで必要なすべてのフィールドに入力します。
  5. Next をクリックして Networking 画面に進みます。デフォルトで nic0 という名前の NIC が割り当てられます。

    1. オプション: Add Network Interface をクリックし、追加の NIC を作成します。
    2. オプション: すべての NIC の削除は、Options メニュー kebab をクリックし、Delete を選択して実行できます。テンプレートから作成される仮想マシンには、割り当てられている NIC は不要です。NIC は仮想マシンの作成後に作成できます。
  6. Next をクリックして Storage 画面に進みます。

    1. オプション: Add Disk をクリックして追加のディスクを作成します。
    2. オプション: ディスクをクリックして選択可能なフィールドを変更します。✓ ボタンをクリックして変更を保存します。
    3. オプション: Disk をクリックし、Select Storage の一覧から利用可能なディスクを選択します。

      注記

      URL または Container のいずれかが General ステップで Source として選択される場合、rootdisk ディスクが作成され、Bootable Disk として仮想マシンに割り当てられます。rootdisk を変更できますが、これを削除することはできません。

      Bootable Disk は、仮想マシンにディスクが割り当てられていない場合、PXE ソースからプロビジョニングされる仮想マシンには不要です。1 つ以上のディスクが仮想マシンに割り当てられている場合、Bootable Disk を 1 つを選択する必要があります。

  7. Create Virtual Machine Template > をクリックします。Results 画面には、仮想マシンテンプレートの JSON 設定ファイルが表示されます。

    テンプレートは Virtual Machine Templates タブに一覧表示されます。

8.1.2. 仮想マシンテンプレートのインタラクティブなウィザードのフィールド

以下の表は、Create Virtual Machine Template のインタラクティブなウィザードの Basic SettingsNetworking、および Storage ペインのフィールドを説明しています。

8.1.2.1. 仮想マシンテンプレートウィザードのフィールド

名前パラメーター説明

ソース

PXE

PXE メニューから仮想マシンをプロビジョニングします。クラスターに PXE 対応の NIC が必要になります。

URL

HTTP または S3 エンドポイントで利用できるイメージから仮想マシンをプロビジョニングします。

コンテナー

クラスターからアクセスできるレジストリーの起動可能なオペレーティングシステムコンテナーから仮想マシンをプロビジョニングします。例: kubevirt/cirros-registry-disk-demo

Disk

ディスクから仮想マシンをプロビジョニングします。

Operating System

 

仮想マシン用に選択される主なオペレーティングシステム。

Flavor

small、medium、large、tiny、Custom

仮想マシンに割り当てられる CPU およびメモリーの量を決定するプリセット。Flavor に設定される Preset はオペレーティングシステムによって決まります。

Memory

 

仮想マシンに割り当てられるメモリーのサイズ (GiB 単位)。

CPU

 

仮想マシンに割り当てられる CPU の量。

Workload Profile

High Performance

高パフォーマンスのワークロードに対して最適化された仮想マシン設定。

Server

サーバーワークロードの実行に最適化されたプロファイル。

Desktop

デスクトップで使用するための仮想マシン設定。

名前

 

この名前には、小文字 (a-z)、数字 (0-9)、およびハイフン (-) を含めることができ、最大 253 文字を使用できます。最初と最後の文字は英数字にする必要があります。この名前には、大文字、スペース、ピリオド (.)、または特殊文字を使用できません。

説明

 

オプションの説明フィールド。

8.1.2.2. Cloud-init フィールド

名前説明

Hostname

仮想マシンの特定のホスト名を設定します。

Authenticated SSH Keys

仮想マシンの ~/.ssh/authorized_keys にコピーされるユーザーの公開鍵。

カスタムスクリプト

他のオプションを、カスタム cloud-init スクリプトを貼り付けるフィールドに置き換えます。

8.1.2.3. ネットワークフィールド

名前説明

名前

ネットワークインターフェイスコントローラーの名前。

モデル

ネットワークインターフェイスコントローラーのモデルを示します。サポートされる値は e1000e および virtio です。

ネットワーク

利用可能なネットワーク接続定義の一覧。

Type

利用可能なバインディングメソッドの一覧。デフォルトの Pod ネットワークについては、masquerade が唯一の推奨されるバインディングメソッドになります。セカンダリーネットワークの場合は、 bridge バインディングメソッドを使用します。masquerade メソッドは、デフォルト以外のネットワークではサポートされません。

MAC Address

ネットワークインターフェイスコントローラーの MAC アドレス。MAC アドレスが指定されていない場合、これは自動的に割り当てられます。

8.1.2.4. ストレージフィールド

名前説明

ソース

仮想マシンの空のディスクを選択するか、または URLContainerAttach Cloned Disk、または Attach Disk などの選択可能なオプションから選択します。既存ディスクを選択し、これを仮想マシンに割り当てるには、利用可能な Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) の一覧から Attach Cloned Disk または Attach Disk を選択します。

名前

ディスクの名前。この名前には、小文字 (a-z)、数字 (0-9)、ハイフン (-) およびピリオド (.) を含めることができ、最大 253 文字を使用できます。最初と最後の文字は英数字にする必要があります。この名前には、大文字、スペース、または特殊文字を使用できません。

Size (GiB)

ディスクのサイズ (GiB)。

Interface

ディスクデバイスのタイプ。サポートされるインターフェイスは、virtIOSATA、および SCSI です。

Storage Class

ディスクの作成に使用されるストレージクラス。

Advanced → Volume Mode

永続ボリュームがフォーマットされたファイルシステムまたは raw ブロック状態を使用するかどうかを定義します。デフォルトは Filesystem です。

Advanced → Access Mode

永続ボリュームのアクセスモード。サポートされるアクセスモードは ReadWriteOnceReadOnlyMany、および ReadWriteMany です。

ストレージの詳細設定

以下のストレージの詳細設定は、BlankImport via URLURL、および Clone existing PVC ディスクで利用できます。これらのパラメーターはオプションです。これらのパラメーターを指定しない場合、システムは kubevirt-storage-class-defaults 設定マップのデフォルト値を使用します。

名前パラメーター説明

ボリュームモード

Filesystem

ファイルシステムベースのボリュームで仮想ディスクを保存します。

Block

ブロックボリュームで仮想ディスクを直接保存します。基礎となるストレージがサポートしている場合は、 Block を使用します。

アクセスモード

Single User (RWO)

ディスクは単一ノードで読み取り/書き込みとしてマウントできます。

Shared Access (RWX)

ディスクは数多くのノードで読み取り/書き込みとしてマウントできます。

注記

これは、ノード間の仮想マシンのライブマイグレーションなどの、一部の機能で必要になります。

Read Only (ROX)

ディスクは数多くのノードで読み取り専用としてマウントできます。