6.2.2. ネットワーク要件

OpenShift Container Platform のインストーラーでプロビジョニングされるインストールには、デフォルトで複数のネットワーク要件があります。まず、インストーラーでプロビジョニングされるインストールでは、各ベアメタルノードにオペレーティングシステムをプロビジョニングするためのルーティング不可能な provisioning ネットワークおよびルーティング可能な baremetal ネットワークを使用します。インストーラーでプロビジョニングされるインストールは ironic-dnsmasq をデプロイするため、ネットワークではその他の DHCP サーバーを同じブロードキャストドメイン上で実行することはできません。ネットワーク管理者は、OpenShift Container Platform クラスターの各ノードの IP アドレスを予約する必要があります。

ネットワークタイムプロトコル (NTP)

クラスターの各 OpenShift Container Platform ノードは、DHCP を使用して検出可能な Network Time Protocol (NTP) サーバーにアクセスできることが推奨されます。NTP サーバーなしでインストールすることは可能ですが、非同期サーバークロックはエラーを発生させる可能性があります。NTP サーバーを使用すると、この問題を防ぐことができます。

NIC の設定

OpenShift Container Platform は、2 つのネットワークを使用してデプロイします。

  • provisioning: provisioning ネットワークは OpenShift Container Platform クラスターの一部である基礎となるオペレーティングシステムを各ノードにプロビジョニングするために使用される オプションの ルーティング不可能なネットワークです。provisioning ネットワークを使用してデプロイする場合、各ノードの最初の NIC ( eth0 または eno1 など) は、provisioning ネットワークと対話する 必要があります
  • baremetal: baremetal ネットワークはルーティング可能なネットワークです。provisioning ネットワークを使用してデプロイする場合、各ノードの 2 つ目の NIC ( eth1 または eno2 など) は、baremetal ネットワークと対話する 必要がありますprovisioning ネットワークなしでデプロイする場合、baremetal ネットワークと対話するために各ノードで任意の NIC を使用することができます。
重要

それぞれの NIC は、適切なネットワークに対応する別個の VLAN 上にある必要があります。

DNS サーバーの設定

クライアントは、baremetal ネットワークで OpenShift Container Platform クラスターにアクセスします。ネットワーク管理者は、正規名の拡張がクラスター名であるサブドメインまたはサブゾーンを設定する必要があります。

<cluster-name>.<domain-name>

以下に例を示します。

test-cluster.example.com

DHCP サーバーを使用するノードの IP アドレスの確保

baremetal ネットワークの場合、ネットワーク管理者は以下を含む多数の IP アドレスを予約する必要があります。

  1. 2 つの仮想 IP アドレス

    • API エンドポイントの 1 つの IP アドレス
    • ワイルドカード Ingress エンドポイントの 1 つの IP アドレス
  2. プロビジョナーノードの 1 つの IP アドレス
  3. 各コントロールプレーン (マスター) ノード 1 つの IP アドレス
  4. 各ワーカーノードの 1 つの IP アドレス (適用可能な場合)

以下の表は、完全修飾ドメイン名の具体例を示しています。API および Nameserver アドレスは、正式名の拡張子で始まります。コントロールプレーンおよびワーカーノードのホスト名は例であるため、任意のホストの命名規則を使用することができます。

使用法ホスト名IP

API

api.<cluster-name>.<domain>

<ip>

Ingress LB (アプリケーション)

*.apps.<cluster-name>.<domain>

<ip>

プロビジョナーノード

provisioner.<cluster-name>.<domain>

<ip>

Master-0

openshift-master-0.<cluster-name>.<domain>

<ip>

Master-1

openshift-master-1.<cluster-name>-.<domain>

<ip>

Master-2

openshift-master-2.<cluster-name>.<domain>

<ip>

Worker-0

openshift-worker-0.<cluster-name>.<domain>

<ip>

Worker-1

openshift-worker-1.<cluster-name>.<domain>

<ip>

Worker-n

openshift-worker-n.<cluster-name>.<domain>

<ip>

プロビジョニングネットワークなしの追加要件

インストーラーでプロビジョニングされるすべてのインストールには、baremetal ネットワークが必要です。baremetal ネットワークは、外部への外部ネットワークアクセスに使用されるルーティング可能なネットワークです。OpenShift Container Platform クラスターノードに提供される IP アドレスに加えて、provisioning ネットワークがないインストールには以下が必要です。

  • baremetal ネットワークからの利用可能な IP アドレスを、install-config.yaml 設定ファイル内の bootstrapProvisioningIP 設定に設定する。
  • baremetal ネットワークからの利用可能な IP アドレスを、install-config.yaml 設定ファイル内の provisioningHostIP 設定に設定する。
  • RedFish 仮想メディア/iDRAC 仮想メディアを使用した OpenShift Container Platform クラスターのデプロイ
注記

provisioning ネットワークを使用する場合、bootstrapProvisioningIP および provisioningHostIP に追加の IP アドレスを設定する必要はありません。

帯域外管理 IP アドレスのポートアクセス

帯域外管理 IP アドレスは、ノードとは別のネットワーク上にあります。インストール中に帯域外管理がベアメタルノードと通信できるようにするには、帯域外管理 IP アドレスアドレスに TCP6180 ポートへのアクセスを許可する必要があります。