1.2.2. Red Hat OpenShift Service Mesh アーキテクチャー

Red Hat OpenShift Service Mesh は、データプレーンとコントロールプレーンに論理的に分割されます。

データプレーン は、サイドカーコンテナーとしてデプロイされたインテリジェントプロキシーのセットです。これらのプロキシーは、サービスメッシュ内のマイクロサービス間の受信および送信ネットワーク通信をすべてインターセプトし、制御します。サイドカープロキシーは、Mixer、汎用ポリシーおよび Telemetry ハブとも通信します。

  • Envoy プロキシー は、サービスメッシュ内の全サービスの受信トラフィックおよび送信トラフィックをすべてインターセプトします。Envoy は、同じ Pod の関連するサービスに対してサイドカーコンテナーとしてデプロイされます。

コントロールプレーン は、プロキシーがトラフィックをルーティングするように管理および設定し、Mixer がポリシーを適用し、Telemetry を収集するように設定します。

  • Mixer は、アクセス制御と使用ポリシー (認可、レート制限、クォータ、認証、および要求トレースなど) を適用し、Envoy プロキシーやその他のサービスから Telemetry データを収集します。
  • Pilot はランタイム時にプロキシーを設定します。Pilot は、Envoy サイドカーコンテナーのサービス検出、インテリジェントルーティング (例: A/B テストまたはカナリアデプロイメント) のトラフィック管理機能、および回復性 (タイムアウト、再試行、サーキットブレーカー) を提供します。
  • Citadel は証明書を発行し、ローテーションします。Citadel は、組み込み型のアイデンティティーおよび認証情報の管理機能を使用して、強力なサービス間認証およびエンドユーザー認証を提供します。Citadel を使用して、サービスメッシュで暗号化されていないトラフィックをアップグレードできます。Operator は、Citadel を使用して、ネットワーク制御ではなく、サービスアイデンティティーに基づいてポリシーを適用することができます。
  • Galley は、サービスメッシュ設定を取り込み、その後設定を検証し、処理し、配布します。Galley は、他のサービスメッシュコンポーネントが OpenShift Container Platform からユーザー設定の詳細を取得できないようにします。

Red Hat OpenShift Service Mesh は、istio-operator を使用してコントロールプレーンのインストールも管理します。Operator は、OpenShift クラスターで共通アクティビティーを実装し、自動化できるソフトウェアの設定要素です。これはコントローラーとして動作し、クラスター内の必要なオブジェクトの状態を設定したり、変更したりできます。