1.2.7. Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンの作成

プロビジョニングする IBM Z インフラストラクチャーにクラスターをインストールする前に、クラスターが使用する RHCOS を z/VM ゲスト仮想マシンにインストールする必要があります。マシンを作成するには、以下の手順を実行します。

前提条件

  • 作成するマシンがアクセスできるプロビジョニングマシンで稼働している FTP サーバー。

手順

  1. プロビジョニングマシンで Linux にログインします。
  2. RHCOS イメージミラー から Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) インストールファイルをダウンロードします。

    重要

    RHCOS イメージは OpenShift Container Platform の各リリースごとに変更されない可能性があります。インストールする OpenShift Container Platform バージョンと等しいか、それ以下のバージョンの内で最も新しいバージョンのイメージをダウンロードする必要があります。利用可能な場合は、OpenShift Container Platform バージョンに一致するイメージのバージョンを使用します。

    以下のファイルをダウンロードします。

    • initramfs: rhcos-<version>-installer-initramfs.img
    • kernel: rhcos-<version>-installer-kernel
    • RHCOS をインストールするディスクのオペレーティングシステムイメージ。このタイプは仮想マシンによって異なる場合があります。

      rhcos-<version>-s390x-dasd.s390x.raw.gz (DASD 用)

      rhcos-<version>-s390x-metal.s390x.raw.gz (FCP 用)

  3. パラメーターファイルを作成します。以下のパラメーターは特定の仮想マシンに固有のものです。

    • coreos.inst.install_dev= の場合、DASD インストールに dasda を指定するか、または FCP に sda を指定します。FCP には zfcp.allow_lun_scan=0 が必要なことに注意してください。
    • rd.dasd= の場合、RHCOS がインストールされる DASD を指定します。
    • rd.zfcp=<adapter>,<wwpn>,<lun> は、RHCOS をインストールする FCP ディスクを指定します。
    • ip= には、以下の 7 つのエントリーを指定します。

      1. マシンの IP アドレス。
      2. 空の文字列。
      3. ゲートウェイ。
      4. ネットマスク。
      5. hostname.domainname 形式のマシンホストおよびドメイン名。RHCOS に決定し、設定させる場合は、この値を省略します。
      6. ネットワークインターフェイス名。RHCOS に決定し、設定させる場合は、この値を省略します。
      7. 静的 IP アドレスを使用する場合、空の文字列になります。
    • coreos.inst.ignition_url= の場合、マシンロールの Ignition ファイルを指定します。bootstrap.ignmaster.ign、または worker.ign を使用します。
    • その他のパラメーターはそのまま利用できます。

      ブートストラップマシンのパラメーターファイルのサンプル bootstrap-0.parm:

      rd.neednet=1 coreos.inst=yes coreos.inst.install_dev=dasda coreos.inst.image_url=ftp://
      cl1.provide.example.com:8080/assets/rhcos-43.80.20200430.0-s390x-dasd.390x.raw.gz
      coreos.inst.ignition_url=ftp://cl1.provide.example.com:8080/ignition-bootstrap-0
      ip=172.18.78.2::172.18.78.1:255.255.255.0:::none nameserver=172.18.78.1
      rd.znet=qeth,0.0.bdf0,0.0.bdf1,0.0.bdf2,layer2=1,portno=0 zfcp.allow_lun_scan=0 cio_ignore=all,
      !condev rd.dasd=0.0.3490
  4. FTP などを使用し、initramfs、kernel、パラメーターファイル、および RHCOS イメージを z/VM に転送します。FTP でファイルを転送し、仮想リーダーから起動する方法については、Z/VM 環境へのインストール を参照してください。
  5. ブートストラップノードになる z/VM ゲスト仮想マシンの仮想リーダーに対してファイルの punch を実行します。

    IBM Knowledge Center で PUNCH を参照してください。

    ヒント

    CP PUNCH コマンドを使用するか、Linux を使用している場合は、 vmur コマンドを使用して 2 つの z/VM ゲスト仮想マシン間でファイルを転送できます。

  6. ブートストラップマシンで CMS にログインします。
  7. リーダーからブートストラップマシンに対して IPL を実行します。

    $ ipl c

    IBM Knowledge Center で IPL を参照してください。

  8. クラスター内の他のマシンについてこの手順を繰り返します。