2.42. Red Hat サポート向けの Container-native Virtualization データの収集

サポートケースを作成する際、ご使用のクラスターについてのデバッグ情報を Red Hat サポートに提供していただくと Red Hat のサポートに役立ちます。

must-gather ツールを使用すると、仮想マシンおよび Container-native Virtualization に関連する他のデータを含む、 OpenShift Container Platform クラスターについての診断情報を収集できます。

迅速なサポートを得るには、OpenShift Container Platform と container-native virtualization の両方についての診断情報を提供してください。

重要

Container-native Virtualization はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲についての詳細は、https://access.redhat.com/ja/support/offerings/techpreview/ を参照してください。

2.42.1. must-gather ツールについて

oc adm must-gather CLI コマンドは、以下のような問題のデバッグに必要となる可能性のあるクラスターからの情報を収集します。

  • リソース定義
  • 監査ログ
  • サービスログ

--image 引数を指定してコマンドを実行する際にイメージを指定できます。イメージを指定する際、ツールはその機能または製品に関連するデータを収集します。

oc adm must-gatherを実行すると、新しい Pod がクラスターに作成されます。データは Pod で収集され、must-gather.localで始まる新規ディレクトリーに保存されます。このディレクトリーは、現行の作業ディレクトリーに作成されます。

2.42.2. Container-native Virtualization データの収集について

oc adm must-gather CLI コマンドを使用してクラスターについての情報を収集できます。これには、Container-native Virtualization に関連する機能およびオブジェクトが含まれます。

  • Hyperconverged Cluster Operator namespace(および子オブジェクト)
  • Container-native Virtualization リソースに属するすべての namespace (およびそれらの子オブジェクト)
  • すべての Container-native Virtualization カスタムリソース定義 (CRD)
  • 仮想マシンを含むすべての namespace
  • すべての仮想マシン定義

must-gatherを使用して Container-native Virtualization データを収集するには、Container-Native Virtualization イメージ --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-gather-rhel8 を指定する必要があります。

2.42.3. 特定の機能に関するデータ収集

oc adm must-gather CLI コマンドを --image または --image-stream 引数と共に使用して、特定に機能についてのデバッグ情報を収集できます。must-gather ツールは複数のイメージをサポートするため、単一のコマンドを実行して複数の機能についてのデータを収集できます。

前提条件

  • cluster-admin ロールを持つユーザーとしてのクラスターへのアクセスがあること。
  • OpenShift Container Platform CLI(oc)がインストールされていること。

手順

  1. must-gather データを保存するディレクトリーに移動します。
  2. oc adm must-gather コマンドを 1 つまたは複数の --image または --image-stream 引数と共に実行します。たとえば、以下のコマンドは、デフォルトのクラスターデータと Container-native Virtualization に固有の情報の両方を収集します。

    $ oc adm must-gather \
     --image-stream=openshift/must-gather \ 1
     --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel8 2
    1
    デフォルトの OpenShift Container Platform must-gather イメージ
    2
    Container-native Virtualization must-gather イメージ
  3. 作業ディレクトリーに作成された must-gather ディレクトリーから圧縮ファイルを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。

    $ tar cvaf must-gather.tar.gz must-gather.local.5421342344627712289/ 1
    1
    must-gather-local.5421342344627712289/ を実際のディレクトリー名に置き換えてください。
  4. 圧縮ファイルを Red Hat カスタマーポータル上のサポートケースに添付します。