4.8. Google アイデンティティープロバイダーの設定

google アイデンティティープロバイダーを、Google の OpenID Connect 統合を使用して設定します。

注記

Google をアイデンティティープロバイダーとして使用するには、<master>/oauth/token/request を使用してトークンを取得し、コマンドラインツールで使用する必要があります。

警告

Google をアイデンティティープロバイダーとして使用することで、Google ユーザーはサーバーに対して認証されます。hostedDomain 設定属性を使用して、特定のホストドメインのメンバーに認証を限定することができます。

4.8.1. OpenShift Container Platform のアイデンティティープロバイダーについて

デフォルトでは、kubeadmin ユーザーのみがクラスターに存在します。アイデンティティープロバイダーを指定するには、アイデンティティープロバイダーを記述し、これをクラスターに追加するカスタムリソース (CR、Custom Resource) を作成する必要があります。

注記

/:、および % を含む OpenShift Container Platform ユーザー名はサポートされません。

4.8.2. シークレットの作成

アイデンティティープロバイダーは openshift-config namespace で OpenShift Container Platform シークレットを使用して、クライアントシークレット、クライアント証明書およびキーをこれに組み込みます。

  • 以下のコマンドを使用して、OpenShift Container Platform シークレットを定義できます。

    $ oc create secret generic <secret_name> --from-literal=clientSecret=<secret> -n openshift-config
  • 以下のコマンドを実行して、証明書ファイルなどのファイルの内容を含む OpenShift Container Platform シークレットを定義できます。

    $ oc create secret generic <secret_name> --from-file=/path/to/file -n openshift-config

4.8.3. Google CR のサンプル

以下のカスタムリソース (CR) は、Google アイデンティティープロバイダーのパラメーターおよび許可される値を示します。

Google CR

apiVersion: config.openshift.io/v1
kind: OAuth
metadata:
  name: cluster
spec:
  identityProviders:
  - name: googleidp 1
    mappingMethod: claim 2
    type: Google
    google:
      clientID: {...} 3
      clientSecret: 4
        name: google-secret
      hostedDomain: "example.com" 5

1
このプロバイダー名は Google の数字のユーザー ID にプレフィックスとして付加され、アイデンティティー名が作成されます。これはリダイレクト URL を作成するためにも使用されます。
2
このプロバイダーのアイデンティティーとユーザーオブジェクト間にマッピングが確立される方法を制御します。
3
登録済みの Google プロジェクトのクライアント ID です。プロジェクトは、https://oauth-openshift.apps.<cluster-name>.<cluster-domain>/oauth2callback/<idp-provider-name> のリダイレクト URI で設定する必要があります。
4
Google で発行されるクライアントシークレットが含まれる OpenShift Container Platform シークレットへの参照。
5
サインインアカウントを制限するために使用されるホスト型ドメインです。lookup mappingMethod が使用される場合はオプションになります。空の場合は、すべての Google アカウントの認証が許可されます。

4.8.4. アイデンティティープロバイダーのクラスターへの追加

クラスターのインストール後に、アイデンティティープロバイダーをそのクラスターに追加し、ユーザーの認証を実行できるようにします。

前提条件

  • OpenShift Container Platform クラスターを作成します。
  • アイデンティティープロバイダーのカスタムリソース (CR) を作成します。
  • 管理者としてログインしている必要があります。

手順

  1. 定義された CR を適用します。

    $ oc apply -f </path/to/CR>
    注記

    CR が存在しない場合、oc apply は新規 CR を作成し、さらに以下の警告をトリガーする可能性があります。Warning: oc apply should be used on resources created by either oc create --save-config or oc applyこの場合は、この警告を無視しても問題ありません。

  2. OAuth サーバーからトークンを取得します。

    kubeadmin ユーザーが削除されている限り、 oc login コマンドは、トークンを取得できる Web ページにアクセスする方法についての情報を提供します。

    Web コンソールからこのページにアクセスするには、(?) HelpCommand Line ToolsCopy Login Commandに移動します。

  3. 認証するトークンを渡して、クラスターにログインします。

    $ oc login --token=<token>
    注記

    このアイデンティティープロバイダーは、ユーザー名とパスワードを使用してログインすることをサポートしません。

  4. ユーザーが正常にログインされていることを確認し、ユーザー名を表示します。

    $ oc whoami