10.2. ストレージクラスの定義
現時点で、StorageClass オブジェクトはグローバルスコープオブジェクトであり、cluster-admin または storage-admin ユーザーによって作成される必要があります。
Cluster Storage Operator は、使用されるプラットフォームに応じてデフォルトのストレージクラスをインストールする可能性があります。このストレージクラスは Operator によって所有され、制御されます。アノテーションとラベルを定義するほかは、これを削除したり、変更したりすることはできません。異なる動作が必要な場合は、カスタムストレージクラスを定義する必要があります。
以下のセクションでは、StorageClass オブジェクトの基本的な定義とサポートされている各プラグインタイプの具体的な例について説明します。
10.2.1. 基本 StorageClass オブジェクト定義
以下のリソースは、ストレージクラスを設定するために使用するパラメーターおよびデフォルト値を示しています。この例では、AWS ElasticBlockStore (EBS) オブジェクト定義を使用します。
StorageClass 定義の例
kind: StorageClass 1 apiVersion: storage.k8s.io/v1 2 metadata: name: <storage-class-name> 3 annotations: 4 storageclass.kubernetes.io/is-default-class: 'true' ... provisioner: kubernetes.io/aws-ebs 5 parameters: 6 type: gp3 ...
10.2.2. ストレージクラスのアノテーション
ストレージクラスをクラスター全体のデフォルトとして設定するには、以下のアノテーションをストレージクラスのメタデータに追加します。
storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "true"
以下に例を示します。
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
annotations:
storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "true"
...これにより、特定のストレージクラスを指定しない永続ボリューム要求 (PVC) がデフォルトのストレージクラスによって自動的にプロビジョニングされるようになります。ただし、クラスターには複数のストレージクラスを設定できますが、それらのうちの 1 つのみをデフォルトのストレージクラスにすることができます。
ベータアノテーションの storageclass.beta.kubernetes.io/is-default-class は依然として使用可能ですが、今後のリリースで削除される予定です。
ストレージクラスの記述を設定するには、以下のアノテーションをストレーククラスのメタデータに追加します。
kubernetes.io/description: My Storage Class Description
以下に例を示します。
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
annotations:
kubernetes.io/description: My Storage Class Description
...10.2.3. RHOSP Cinder オブジェクトの定義
cinder-storageclass.yaml
kind: StorageClass apiVersion: storage.k8s.io/v1 metadata: name: <storage-class-name> 1 provisioner: kubernetes.io/cinder parameters: type: fast 2 availability: nova 3 fsType: ext4 4
- 1
- ストレージクラス名永続ボリューム要求 (PVC) は、関連する永続ボリュームをプロビジョニングするためにこのストレージクラスを使用します。
- 2
- Cinder で作成されるボリュームタイプ。デフォルトは空です。
- 3
- アベイラビリティーゾーン。指定しない場合、ボリュームは通常 OpenShift Container Platform クラスターのノードがあるすべてのアクティブゾーンでラウンドロビンされます。
- 4
- 動的にプロビジョニングされたボリュームで作成されるファイルシステム。この値は、動的にプロビジョニングされる永続ボリュームの
fsTypeフィールドにコピーされ、ボリュームの初回マウント時にファイルシステムが作成されます。デフォルト値はext4です。
10.2.4. AWS Elastic Block Store (EBS) オブジェクト定義
aws-ebs-storageclass.yaml
kind: StorageClass apiVersion: storage.k8s.io/v1 metadata: name: <storage-class-name> 1 provisioner: kubernetes.io/aws-ebs parameters: type: io1 2 iopsPerGB: "10" 3 encrypted: "true" 4 kmsKeyId: keyvalue 5 fsType: ext4 6
- 1
- (必須) ストレージクラスの名前。永続ボリューム要求 (PVC) は、関連する永続ボリュームをプロビジョニングするためにこのストレージクラスを使用します。
- 2
- (必須)
io1、gp3、sc1、st1から選択します。デフォルトはgp3です。有効な Amazon Resource Name (ARN) 値については、AWS のドキュメント を参照してください。 - 3
- (オプション) io1 ボリュームのみ。1 GiB あたり 1 秒あたりの I/O 処理数。AWS ボリュームプラグインは、この値と要求されたボリュームのサイズを乗算してボリュームの IOPS を算出します。値の上限は、AWS でサポートされる最大値である 20,000 IOPS です。詳細については、AWS のドキュメント を参照してください。
- 4
- (オプション) EBS ボリュームを暗号化するかどうかを示します。有効な値は
trueまたはfalseです。 - 5
- (オプション) ボリュームを暗号化する際に使用するキーの完全な ARN。値を指定しない場合でも
encyptedがtrueに設定されている場合は、AWS によってキーが生成されます。有効な ARN 値については、AWS のドキュメント を参照してください。 - 6
- (オプション) 動的にプロビジョニングされたボリュームで作成されるファイルシステム。この値は、動的にプロビジョニングされる永続ボリュームの
fsTypeフィールドにコピーされ、ボリュームの初回マウント時にファイルシステムが作成されます。デフォルト値はext4です。
10.2.5. Azure Disk オブジェクト定義
azure-advanced-disk-storageclass.yaml
apiVersion: storage.k8s.io/v1 kind: StorageClass metadata: name: <storage-class-name> 1 provisioner: kubernetes.io/azure-disk volumeBindingMode: WaitForFirstConsumer 2 allowVolumeExpansion: true parameters: kind: Managed 3 storageaccounttype: Premium_LRS 4 reclaimPolicy: Delete
- 1
- ストレージクラス名永続ボリューム要求 (PVC) は、関連する永続ボリュームをプロビジョニングするためにこのストレージクラスを使用します。
- 2
WaitForFirstConsumerを使用することが強く推奨されます。これにより、Pod を利用可能なゾーンから空きのあるワーカーノードにスケジュールするのに十分なストレージがボリュームプロビジョニングされます。- 3
- 許容値は、
Shared(デフォルト)、Managed、およびDedicatedです。重要Red Hat は、ストレージクラスでの
kind: Managedの使用のみをサポートします。SharedおよびDedicatedの場合、Azure は管理対象外のディスクを作成しますが、OpenShift Container Platform はマシンの OS (root) ディスクの管理ディスクを作成します。ただし、Azure Disk はノードで管理ディスクおよび管理対象外ディスクの両方の使用を許可しないため、SharedまたはDedicatedで作成された管理対象外ディスクを OpenShift Container Platform ノードに割り当てることはできません。 - 4
- Azure ストレージアカウントの SKU 層。デフォルトは空です。プレミアム VM は
Standard_LRSディスクとPremium_LRSディスクの両方を割り当て、標準 VM はStandard_LRSディスクのみを、マネージド VM はマネージドディスクのみを、アンマネージド VM はアンマネージドディスクのみを割り当てることができます。-
kindがSharedに設定されている場合は、Azure は、クラスターと同じリソースグループにあるいくつかの共有ストレージアカウントで、アンマネージドディスクをすべて作成します。 -
kindがManagedに設定されている場合は、Azure は新しいマネージドディスクを作成します。 kindがDedicatedに設定されており、storageAccountが指定されている場合には、Azure は、クラスターと同じリソースグループ内にある新規のアンマネージドディスク用に、指定のストレージアカウントを使用します。これを機能させるには、以下が前提となります。- 指定のストレージアカウントが、同じリージョン内にあること。
- Azure Cloud Provider にストレージアカウントへの書き込み権限があること。
-
kindがDedicatedに設定されており、storageAccountが指定されていない場合には、Azure はクラスターと同じリソースグループ内の新規のアンマネージドディスク用に、新しい専用のストレージアカウントを作成します。
-
10.2.6. Azure File のオブジェクト定義
Azure File ストレージクラスはシークレットを使用して Azure ストレージアカウント名と Azure ファイル共有の作成に必要なストレージアカウントキーを保存します。これらのパーミッションは、以下の手順の一部として作成されます。
手順
シークレットの作成および表示を可能にする
ClusterRoleオブジェクトを定義します。apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: ClusterRole metadata: # name: system:azure-cloud-provider name: <persistent-volume-binder-role> 1 rules: - apiGroups: [''] resources: ['secrets'] verbs: ['get','create']- 1
- シークレットを表示し、作成するためのクラスターロールの名前。
クラスターロールをサービスアカウントに追加します。
$ oc adm policy add-cluster-role-to-user <persistent-volume-binder-role> system:serviceaccount:kube-system:persistent-volume-binder
Azure File
StorageClassオブジェクトを作成します。kind: StorageClass apiVersion: storage.k8s.io/v1 metadata: name: <azure-file> 1 provisioner: kubernetes.io/azure-file parameters: location: eastus 2 skuName: Standard_LRS 3 storageAccount: <storage-account> 4 reclaimPolicy: Delete volumeBindingMode: Immediate
- 1
- ストレージクラス名永続ボリューム要求 (PVC) は、関連する永続ボリュームをプロビジョニングするためにこのストレージクラスを使用します。
- 2
eastusなどの Azure ストレージアカウントの場所。デフォルトは空であり、新規 Azure ストレージアカウントが OpenShift Container Platform クラスターの場所に作成されます。- 3
Standard_LRSなどの Azure ストレージアカウントの SKU 層。デフォルトは空です。つまり、新しい Azure ストレージアカウントはStandard_LRSSKU で作成されます。- 4
- Azure ストレージアカウントの名前。ストレージアカウントが提供されると、
skuNameおよびlocationは無視されます。ストレージアカウントを指定しない場合、ストレージクラスは、定義されたskuNameおよびlocationに一致するアカウントのリソースグループに関連付けられたストレージアカウントを検索します。
10.2.6.1. Azure File を使用する場合の考慮事項
以下のファイルシステム機能は、デフォルトの Azure File ストレージクラスではサポートされません。
- シンボリックリンク
- ハードリンク
- 拡張属性
- スパースファイル
- 名前付きパイプ
また、Azure File がマウントされるディレクトリーの所有者 ID (UID) は、コンテナーのプロセス UID とは異なります。uid マウントオプションは StorageClass オブジェクトに指定して、マウントされたディレクトリーに使用する特定のユーザー ID を定義できます。
以下の StorageClass オブジェクトは、マウントされたディレクトリーのシンボリックリンクを有効にした状態で、ユーザーおよびグループ ID を変更する方法を示しています。
kind: StorageClass apiVersion: storage.k8s.io/v1 metadata: name: azure-file mountOptions: - uid=1500 1 - gid=1500 2 - mfsymlinks 3 provisioner: kubernetes.io/azure-file parameters: location: eastus skuName: Standard_LRS reclaimPolicy: Delete volumeBindingMode: Immediate
10.2.7. GCE PersistentDisk (gcePD) オブジェクトの定義
gce-pd-storageclass.yaml
apiVersion: storage.k8s.io/v1 kind: StorageClass metadata: name: <storage-class-name> 1 provisioner: kubernetes.io/gce-pd parameters: type: pd-standard 2 replication-type: none volumeBindingMode: WaitForFirstConsumer allowVolumeExpansion: true reclaimPolicy: Delete
10.2.8. VMWare vSphere オブジェクトの定義
vsphere-storageclass.yaml
kind: StorageClass apiVersion: storage.k8s.io/v1 metadata: name: <storage-class-name> 1 provisioner: kubernetes.io/vsphere-volume 2 parameters: diskformat: thin 3
- 1
- ストレージクラス名永続ボリューム要求 (PVC) は、関連する永続ボリュームをプロビジョニングするためにこのストレージクラスを使用します。
- 2
- OpenShift Container Platform で VMware vSphere を使用する方法の詳細については、VMware vSphere のドキュメント を参照してください。
- 3
diskformat:thin、zeroedthickおよびeagerzeroedthickはすべて有効なディスクフォーマットです。ディスクフォーマットの種類に関する詳細は、vSphere のドキュメントを参照してください。デフォルト値はthinです。
10.2.9. Red Hat Virtualization (RHV) オブジェクト定義
OpenShift Container Platform は、動的にプロビジョニングされる永続ボリュームを作成するために使用される ovirt-csi-sc という名前のタイプが StorageClass のデフォルトオブジェクトを作成します。
異なる設定の追加ストレージクラスを作成するには、以下のサンプル YAML で記述される StorageClass オブジェクトを使ってファイルを作成し、保存します。
ovirt-storageclass.yaml
apiVersion: storage.k8s.io/v1 kind: StorageClass metadata: name: <storage_class_name> 1 annotations: storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "<boolean>" 2 provisioner: csi.ovirt.org allowVolumeExpansion: <boolean> 3 reclaimPolicy: Delete 4 volumeBindingMode: Immediate 5 parameters: storageDomainName: <rhv-storage-domain-name> 6 thinProvisioning: "<boolean>" 7 csi.storage.k8s.io/fstype: <file_system_type> 8
- 1
- ストレージクラス名
- 2
- ストレージクラスがクラスターのデフォルトストレージクラスの場合に
falseに設定されます。trueに設定される場合、既存のデフォルトストレージクラスを編集し、falseに設定する必要があります。 - 3
trueは動的ボリューム拡張を有効にし、falseはこれを防ぎます。trueが推奨されます。- 4
- このストレージクラスの動的にプロビジョニングされる永続ボリュームは、この回収ポリシーで作成されます。このデフォルトポリシーは
Deleteです。 - 5
PersistentVolumeClaimsをプロビジョニングし、バインドする方法を示します。設定されていない場合は、VolumeBindingImmediateが使用されます。このフィールドは、VolumeScheduling機能を有効にするサーバーによってのみ適用されます。- 6
- 使用する RHV ストレージドメイン名。
- 7
trueの場合、ディスクはシンプロビジョニングされます。falseの場合、ディスクは事前割り当てされます。シンプロビジョニングが推奨されています。- 8
- オプション: 作成するファイルシステムタイプ。使用できる値は
ext4(デフォルト) またはxfsです。