24.2. 追加のネットワークの設定
クラスター管理者は、クラスターの追加のネットワークを設定できます。以下のネットワークタイプに対応しています。
24.2.1. 追加のネットワークを管理するためのアプローチ
追加したネットワークのライフサイクルを管理するには、2 つのアプローチがあります。各アプローチは同時に使用できず、追加のネットワークを管理する場合に 1 つのアプローチしか使用できません。いずれの方法でも、追加のネットワークは、お客様が設定した Container Network Interface (CNI) プラグインで管理します。
追加ネットワークの場合には、IP アドレスは、追加ネットワークの一部として設定する IPAM(IP Address Management)CNI プラグインでプロビジョニングされます。IPAM プラグインは、DHCP や静的割り当てなど、さまざまな IP アドレス割り当ての方法をサポートしています。
-
Cluster Network Operator (CNO) の設定を変更する: CNO は自動的に
Network Attachment Definitionオブジェクトを作成し、管理します。CNO は、オブジェクトのライフサイクル管理に加えて、DHCP で割り当てられた IP アドレスを使用する追加のネットワークで確実に DHCP が利用できるようにします。 -
YAML マニフェストを適用する:
Network Attachment Definitionオブジェクトを作成することで、追加のネットワークを直接管理できます。この方法では、CNI プラグインを連鎖させることができます。
OVN SDN を使用して、Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) に複数のネットワークインターフェイスを持つ OpenShift Container Platform ノードをデプロイすると、セカンダリーインターフェイスの DNS 設定がプライマリーインターフェイスの DNS 設定よりも優先される場合があります。この場合は、セカンダリーインターフェイスに接続されているサブネット ID の DNS ネームサーバーを削除します。
$ openstack subnet set --dns-nameserver 0.0.0.0 <subnet_id>
24.2.2. ネットワーク追加割り当ての設定
追加のネットワークは、k8s.cni.cncf.io API グループの NetworkAttachmentDefinition API を使用して設定されます。
Network Attachment Definition オブジェクトには、プロジェクト管理ユーザーがアクセスできるので、機密情報やシークレットを保存しないでください。
API の設定については、以下の表で説明されています。
表24.1 NetworkAttachmentDefinition API フィールド
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
| 追加のネットワークの名前です。 |
|
|
| オブジェクトが関連付けられる namespace。 |
|
|
| JSON 形式の CNI プラグイン設定。 |
24.2.2.1. Cluster Network Operator による追加ネットワークの設定
追加のネットワーク割り当ての設定は、Cluster Network Operator (CNO) の設定の一部として指定します。
以下の YAML は、CNO で追加のネットワークを管理するための設定パラメーターを記述しています。
Cluster Network Operator (CNO) の設定
apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: # ... additionalNetworks: 1 - name: <name> 2 namespace: <namespace> 3 rawCNIConfig: |- 4 { ... } type: Raw
24.2.2.2. YAML マニフェストからの追加ネットワークの設定
追加ネットワークの設定は、以下の例のように YAML 設定ファイルから指定します。
apiVersion: k8s.cni.cncf.io/v1 kind: NetworkAttachmentDefinition metadata: name: <name> 1 spec: config: |- 2 { ... }
24.2.3. 追加のネットワークタイプの設定
次のセクションでは、追加のネットワークの具体的な設定フィールドについて説明します。
24.2.3.1. ブリッジネットワークの追加設定
以下のオブジェクトは、ブリッジ CNI プラグインの設定パラメーターについて説明しています。
表24.2 Bridge CNI プラグイン JSON 設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
CNI 仕様のバージョン。値 |
|
|
|
CNO 設定に以前に指定した |
|
|
|
設定する CNI プラグインの名前: |
|
|
| IPAM CNI プラグインの設定オブジェクト。プラグインは、割り当て定義についての IP アドレスの割り当てを管理します。 |
|
|
|
オプション: 使用する仮想ブリッジの名前を指定します。ブリッジインターフェイスがホストに存在しない場合は、これが作成されます。デフォルト値は |
|
|
|
オプション: 仮想ネットワークから外すトラフィックの IP マスカレードを有効にするには、 |
|
|
|
オプション: IP アドレスをブリッジに割り当てるには |
|
|
|
オプション: ブリッジを仮想ネットワークのデフォルトゲートウェイとして設定するには、 |
|
|
|
オプション: 仮想ブリッジの事前に割り当てられた IP アドレスの割り当てを許可するには、 |
|
|
|
オプション: 仮想ブリッジが受信時に使用した仮想ポートでイーサネットフレームを送信できるようにするには、 |
|
|
|
オプション: ブリッジで無作為検出モード (Promiscuous Mode) を有効にするには、 |
|
|
| オプション: 仮想 LAN (VLAN) タグを整数値として指定します。デフォルトで、VLAN タグは割り当てません。 |
|
|
|
オプション: デフォルトの VLAN をブリッジに接続されている |
|
|
|
オプション: VLAN トランクタグを割り当てます。デフォルト値は |
|
|
| オプション: 最大転送単位 (MTU) を指定された値に設定します。デフォルト値はカーネルによって自動的に設定されます。 |
|
|
|
オプション: コンテナー側の |
|
|
|
オプション: MAC スプーフィングチェックを有効にして、コンテナーから発信されるトラフィックをインターフェイスの MAC アドレスに制限します。デフォルト値は |
VLAN パラメーターは、veth のホスト側に VLAN タグを設定し、ブリッジインターフェイスで vlan_filtering 機能を有効にします。
L2 ネットワークのアップリンクを設定するには、以下のコマンドを使用してアップリンクインターフェイスで vlan を許可する必要があります。
$ bridge vlan add vid VLAN_ID dev DEV
24.2.3.1.1. ブリッジ設定の例
以下の例では、bridge-net という名前の追加のネットワークを設定します。
{
"cniVersion": "0.3.1",
"name": "bridge-net",
"type": "bridge",
"isGateway": true,
"vlan": 2,
"ipam": {
"type": "dhcp"
}
}24.2.3.2. ホストデバイスの追加ネットワークの設定
device、hwaddr、kernelpath、または pciBusID のいずれかのパラメーターを設定してネットワークデバイスを指定します。
以下のオブジェクトは、ホストデバイス CNI プラグインの設定パラメーターについて説明しています。
表24.3 ホストデバイス CNI プラグイン JSON 設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
CNI 仕様のバージョン。値 |
|
|
|
CNO 設定に以前に指定した |
|
|
|
設定する CNI プラグインの名前: |
|
|
|
オプション: |
|
|
| オプション: デバイスハードウェアの MAC アドレス。 |
|
|
|
オプション: |
|
|
|
オプション: |
24.2.3.2.1. ホストデバイス設定例
以下の例では、hostdev-net という名前の追加のネットワークを設定します。
{
"cniVersion": "0.3.1",
"name": "hostdev-net",
"type": "host-device",
"device": "eth1"
}24.2.3.3. IPVLAN 追加ネットワークの設定
以下のオブジェクトは、IPVLAN CNI プラグインの設定パラメーターについて説明しています。
表24.4 IPVLAN CNI プラグイン JSON 設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
CNI 仕様のバージョン。値 |
|
|
|
CNO 設定に以前に指定した |
|
|
|
設定する CNI プラグインの名前: |
|
|
| IPAM CNI プラグインの設定オブジェクト。プラグインは、割り当て定義についての IP アドレスの割り当てを管理します。これは、プラグインが連鎖している場合を除き必要です。 |
|
|
|
オプション: 仮想ネットワークの操作モードを指定します。この値は、 |
|
|
|
オプション: ネットワーク割り当てに関連付けるイーサネットインターフェイスを指定します。 |
|
|
| オプション: 最大転送単位 (MTU) を指定された値に設定します。デフォルト値はカーネルによって自動的に設定されます。 |
-
ipvlanオブジェクトは、仮想インターフェイスがmasterインターフェイスと通信することを許可しません。したがって、コンテナーはipvlanインターフェイスを使用してホストに到達できなくなります。コンテナーが、Precision Time Protocol (PTP) をサポートするネットワークなど、ホストへの接続を提供するネットワークに参加していることを確認してください。 -
1 つのの
masterインターフェイスを、macvlanとipvlanの両方を使用するように同時に設定することはできません。 -
インターフェイスに依存できない IP 割り当てスキームの場合、
ipvlanプラグインは、このロジックを処理する以前のプラグインと連鎖させることができます。masterが省略された場合、前の結果にはスレーブにするipvlanプラグインのインターフェイス名が 1 つ含まれていなければなりません。ipamが省略された場合、ipvlanインターフェイスの設定には前の結果が使用されます。
24.2.3.3.1. IPVLAN 設定例
以下の例では、ipvlan-net という名前の追加のネットワークを設定します。
{
"cniVersion": "0.3.1",
"name": "ipvlan-net",
"type": "ipvlan",
"master": "eth1",
"mode": "l3",
"ipam": {
"type": "static",
"addresses": [
{
"address": "192.168.10.10/24"
}
]
}
}24.2.3.4. MACVLAN 追加ネットワークの設定
以下のオブジェクトは、macvlan CNI プラグインの設定パラメーターについて説明しています。
表24.5 MACVLAN CNI プラグイン JSON 設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
CNI 仕様のバージョン。値 |
|
|
|
CNO 設定に以前に指定した |
|
|
|
設定する CNI プラグインの名前: |
|
|
| IPAM CNI プラグインの設定オブジェクト。プラグインは、割り当て定義についての IP アドレスの割り当てを管理します。 |
|
|
|
オプション: 仮想ネットワークのトラフィックの可視性を設定します。 |
|
|
| オプション: 新しく作成された macvlan インターフェイスに関連付けるホストネットワークインターフェイス。値が指定されていない場合は、デフォルトのルートインターフェイスが使用されます。 |
|
|
| オプション: 指定された値への最大転送単位 (MTU)。デフォルト値はカーネルによって自動的に設定されます。 |
プラグイン設定の master キーを指定する場合は、競合の可能性を回避するために、プライマリーネットワークプラグインに関連付けられているものとは異なる物理ネットワークインターフェイスを使用してください。
24.2.3.4.1. macvlan 設定の例
以下の例では、macvlan-net という名前の追加のネットワークを設定します。
{
"cniVersion": "0.3.1",
"name": "macvlan-net",
"type": "macvlan",
"master": "eth1",
"mode": "bridge",
"ipam": {
"type": "dhcp"
}
}24.2.3.5. OVN-Kubernetes 追加ネットワークの設定
Red Hat OpenShift Networking OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを使用すると、Pod のセカンダリーネットワークインターフェイスを設定できます。セカンダリーネットワークインターフェイスを設定するには、NetworkAttachmentDefinition カスタムリソース定義 (CRD) で設定を定義する必要があります。
OVN-Kubernetes 追加ネットワークの設定は、テクノロジープレビュー機能のみです。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
次のセクションでは、OVN-Kubernetes で現在セカンダリーネットワークに許可されている各トポロジーの設定例を示します。
ネットワーク名は一意である必要があります。たとえば、同じネットワークを参照する異なる設定を持つ複数の NetworkAttachmentDefinition CRD の作成はサポートされていません。
24.2.3.5.1. OVN-Kubernetes ネットワークプラグインの JSON 設定テーブル
次の表では、OVN-Kubernetes CNI ネットワークプラグインの設定パラメーターについて説明します。
表24.6 OVN-Kubernetes ネットワークプラグインの JSON 設定テーブル
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
CNI 仕様のバージョン。必要な値は |
|
|
|
ネットワークの名前。これらのネットワークには namespace が使用されていません。たとえば、 |
|
|
|
設定する CNI プラグインの名前。必要な値は |
|
|
|
ネットワークのトポロジー設定。必要な値は |
|
|
|
クラスター全体のネットワークに使用するサブネット。
|
|
|
|
最大転送単位 (MTU) を指定された値。デフォルト値 |
|
|
|
この設定が含まれるネットワーク接続定義オブジェクトのメタデータ |
|
|
| CIDR と IP のコンマ区切りリスト。IP は割り当て可能な IP プールから削除され、Pod に渡されることはありません。省略した場合、ネットワークを実装する論理スイッチはレイヤー 2 通信のみを提供し、ユーザーは Pod の IP を設定する必要があります。ポートセキュリティーは、MAC スプーフィングのみを防止します。 |
24.2.3.5.2. スイッチドトポロジーの設定
スイッチド (レイヤー 2) トポロジーネットワークは、クラスター全体の論理スイッチを介してワークロードを相互接続します。この設定は、IPv6 およびデュアルスタックデプロイメントに使用できます。
レイヤー 2 スイッチドトポロジーネットワークでは、クラスター内の Pod 間のデータパケットの転送のみが許可されます。
次の NetworkAttachmentDefinition カスタムリソース定義 (CRD) YAML は、スイッチドセカンダリーネットワークを設定するために必要なフィールドを記述しています。
{
"cniVersion": "0.3.1",
"name": "l2-network",
"type": "ovn-k8s-cni-overlay",
"topology":"layer2",
"subnets": "10.100.200.0/24",
"mtu": 1300,
"netAttachDefName": "ns1/l2-network",
"excludeSubnets": "10.100.200.0/29"
}24.2.3.5.3. 追加ネットワーク用の Pod の設定
k8s.v1.cni.cncf.io/networks アノテーションを使用して、セカンダリーネットワークアタッチメントを指定する必要があります。
次の例では、このガイドに示されているアタッチメント設定ごとに 1 つずつ、2 つのセカンダリーアタッチメントを持つ Pod をプロビジョニングします。
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
annotations:
k8s.v1.cni.cncf.io/networks: l2-network
name: tinypod
namespace: ns1
spec:
containers:
- args:
- pause
image: k8s.gcr.io/e2e-test-images/agnhost:2.36
imagePullPolicy: IfNotPresent
name: agnhost-container24.2.3.5.4. 静的 IP アドレスを使用して Pod を設定する
次の例では、静的 IP アドレスを使用して Pod をプロビジョニングします。
- レイヤー 2 アタッチメントの Pod のセカンダリーネットワークアタッチメントの IP アドレスのみを指定できます。
- Pod の静的 IP アドレスを指定できるのは、アタッチメント設定にサブネットが含まれていない場合のみです。
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
annotations:
k8s.v1.cni.cncf.io/networks: '[
{
"name": "l2-network", 1
"mac": "02:03:04:05:06:07", 2
"interface": "myiface1", 3
"ips": [
"192.0.2.20/24"
] 4
}
]'
name: tinypod
namespace: ns1
spec:
containers:
- args:
- pause
image: k8s.gcr.io/e2e-test-images/agnhost:2.36
imagePullPolicy: IfNotPresent
name: agnhost-container24.2.4. 追加ネットワークの IP アドレス割り当ての設定
IPAM (IP アドレス管理) Container Network Interface (CNI) プラグインは、他の CNI プラグインの IP アドレスを提供します。
以下の IP アドレスの割り当てタイプを使用できます。
- 静的割り当て。
- DHCP サーバーを使用した動的割り当て。指定する DHCP サーバーは、追加のネットワークから到達可能である必要があります。
- Whereabouts IPAM CNI プラグインを使用した動的割り当て。
24.2.4.1. 静的 IP アドレス割り当ての設定
以下の表は、静的 IP アドレスの割り当ての設定について説明しています。
表24.7 ipam 静的設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
IPAM のアドレスタイプ。値 |
|
|
| 仮想インターフェイスに割り当てる IP アドレスを指定するオブジェクトの配列。IPv4 と IPv6 の IP アドレスの両方がサポートされます。 |
|
|
| Pod 内で設定するルートを指定するオブジェクトの配列です。 |
|
|
| オプション: DNS の設定を指定するオブジェクトの配列です。 |
addressesの配列には、以下のフィールドのあるオブジェクトが必要です。
表24.8 ipam.addresses[] 配列
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
指定する IP アドレスおよびネットワーク接頭辞。たとえば、 |
|
|
| egress ネットワークトラフィックをルーティングするデフォルトのゲートウェイ。 |
表24.9 ipam.routes[] 配列
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
CIDR 形式の IP アドレス範囲 ( |
|
|
| ネットワークトラフィックがルーティングされるゲートウェイ。 |
表24.10 ipam.dns オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
| DNS クエリーの送信先となる 1 つ以上の IP アドレスの配列。 |
|
|
|
ホスト名に追加するデフォルトのドメイン。たとえば、ドメインが |
|
|
|
DNS ルックアップのクエリー時に非修飾ホスト名に追加されるドメイン名の配列 (例: |
静的 IP アドレス割り当ての設定例
{
"ipam": {
"type": "static",
"addresses": [
{
"address": "191.168.1.7/24"
}
]
}
}
24.2.4.2. 動的 IP アドレス (DHCP) 割り当ての設定
以下の JSON は、DHCP を使用した動的 IP アドレスの割り当ての設定について説明しています。
Pod は、作成時に元の DHCP リースを取得します。リースは、クラスターで実行している最小限の DHCP サーバーデプロイメントで定期的に更新する必要があります。
DHCP サーバーのデプロイメントをトリガーするには、以下の例にあるように Cluster Network Operator 設定を編集して shim ネットワーク割り当てを作成する必要があります。
shim ネットワーク割り当ての定義例
apiVersion: operator.openshift.io/v1
kind: Network
metadata:
name: cluster
spec:
additionalNetworks:
- name: dhcp-shim
namespace: default
type: Raw
rawCNIConfig: |-
{
"name": "dhcp-shim",
"cniVersion": "0.3.1",
"type": "bridge",
"ipam": {
"type": "dhcp"
}
}
# ...
表24.11 ipam DHCP 設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
IPAM のアドレスタイプ。値 |
動的 IP アドレス (DHCP) 割り当ての設定例
{
"ipam": {
"type": "dhcp"
}
}
24.2.4.3. Whereabouts を使用した動的 IP アドレス割り当ての設定
Whereabouts CNI プラグインにより、DHCP サーバーを使用せずに IP アドレスを追加のネットワークに動的に割り当てることができます。
以下の表は、Whereabouts を使用した動的 IP アドレス割り当ての設定について説明しています。
表24.12 ipamwhereabouts 設定オブジェクト
| フィールド | タイプ | 説明 |
|---|---|---|
|
|
|
IPAM のアドレスタイプ。値 |
|
|
| IP アドレスと範囲を CIDR 表記。IP アドレスは、この範囲内のアドレスから割り当てられます。 |
|
|
| オプション: CIDR 表記の IP アドレスと範囲 (0 個以上) の一覧。除外されたアドレス範囲内の IP アドレスは割り当てられません。 |
Whereabouts を使用する動的 IP アドレス割り当ての設定例
{
"ipam": {
"type": "whereabouts",
"range": "192.0.2.192/27",
"exclude": [
"192.0.2.192/30",
"192.0.2.196/32"
]
}
}
24.2.4.4. Whereabouts reconciler デーモンセットの作成
Whereabouts reconciler は、Whereabouts IP アドレス管理 (IPAM) ソリューションを使用して、クラスター内の Pod の動的 IP アドレス割り当てを管理します。これにより、各 Pod が指定された IP アドレス範囲から一意の IP アドレスを確実に取得します。また、Pod が削除またはスケールダウンされた場合の IP アドレスの解放も処理します。
NetworkAttachmentDefinition カスタムリソースを使用して動的 IP アドレスを割り当てることもできます。
Whereabouts reconciler デーモンセットは、Cluster Network Operator を通じて追加のネットワークを設定するときに自動的に作成されます。YAML マニフェストから追加のネットワークを設定する場合、これは自動的には作成されません。
Whereabouts reconciler デーモンセットのデプロイメントをトリガーするには、クラスターネットワークオペレーターのカスタムリソースファイルを編集して、Whereabouts-shim ネットワークアタッチメントを手動で作成する必要があります。
Whereabouts reconciler デーモンセットをデプロイするには、次の手順を使用します。
手順
以下のコマンドを実行して、
Network.operator.openshift.ioカスタムリソース (CR) を編集します。$ oc edit network.operator.openshift.io cluster
CR の
AdditionalNetworksパラメーターを変更して、whereabouts-shimネットワークアタッチメント定義を追加します。以下に例を示します。apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: additionalNetworks: - name: whereabouts-shim namespace: default rawCNIConfig: |- { "name": "whereabouts-shim", "cniVersion": "0.3.1", "type": "bridge", "ipam": { "type": "whereabouts" } } type: Raw- ファイルを保存し、テキストエディターを編集します。
次のコマンドを実行して、
whereabouts-reconcilerデーモンセットが正常にデプロイされたことを確認します。$ oc get all -n openshift-multus | grep whereabouts-reconciler
出力例
pod/whereabouts-reconciler-jnp6g 1/1 Running 0 6s pod/whereabouts-reconciler-k76gg 1/1 Running 0 6s pod/whereabouts-reconciler-k86t9 1/1 Running 0 6s pod/whereabouts-reconciler-p4sxw 1/1 Running 0 6s pod/whereabouts-reconciler-rvfdv 1/1 Running 0 6s pod/whereabouts-reconciler-svzw9 1/1 Running 0 6s daemonset.apps/whereabouts-reconciler 6 6 6 6 6 kubernetes.io/os=linux 6s
24.2.5. Cluster Network Operator による追加ネットワーク割り当ての作成
Cluster Network Operator (CNO) は追加ネットワークの定義を管理します。作成する追加ネットワークを指定する場合、CNO は NetworkAttachmentDefinition オブジェクトを自動的に作成します。
Cluster Network Operator が管理する NetworkAttachmentDefinition オブジェクトは編集しないでください。これを実行すると、追加ネットワークのネットワークトラフィックが中断する可能性があります。
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc) がインストールされている。 -
cluster-admin権限を持つユーザーとしてログインしている。
手順
オプション: 追加のネットワークの namespace を作成します。
$ oc create namespace <namespace_name>
CNO 設定を編集するには、以下のコマンドを入力します。
$ oc edit networks.operator.openshift.io cluster
以下のサンプル CR のように、作成される追加ネットワークの設定を追加して、作成している CR を変更します。
apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: # ... additionalNetworks: - name: tertiary-net namespace: namespace2 type: Raw rawCNIConfig: |- { "cniVersion": "0.3.1", "name": "tertiary-net", "type": "ipvlan", "master": "eth1", "mode": "l2", "ipam": { "type": "static", "addresses": [ { "address": "192.168.1.23/24" } ] } }- 変更を保存し、テキストエディターを終了して、変更をコミットします。
検証
以下のコマンドを実行して、CNO が
NetworkAttachmentDefinitionオブジェクトを作成していることを確認します。CNO がオブジェクトを作成するまでに遅延が生じる可能性があります。$ oc get network-attachment-definitions -n <namespace>
ここでは、以下のようになります。
<namespace>- CNO の設定に追加したネットワーク割り当ての namespace を指定します。
出力例
NAME AGE test-network-1 14m
24.2.6. YAML マニフェストを適用した追加のネットワーク割り当ての作成
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc) がインストールされている。 -
cluster-admin権限を持つユーザーとしてログインしている。
手順
以下の例のように、追加のネットワーク設定を含む YAML ファイルを作成します。
apiVersion: k8s.cni.cncf.io/v1 kind: NetworkAttachmentDefinition metadata: name: next-net spec: config: |- { "cniVersion": "0.3.1", "name": "work-network", "type": "host-device", "device": "eth1", "ipam": { "type": "dhcp" } }追加のネットワークを作成するには、次のコマンドを入力します。
$ oc apply -f <file>.yaml
ここでは、以下のようになります。
<file>- YAML マニフェストを含むファイルの名前を指定します。