9.5. Libguestfs ツールおよび virtctl guestfs

Libguestfs ツールは、仮想マシン (VM) のディスクイメージにアクセスして変更するのに役立ちます。libguestfs ツールを使用して、ゲスト内のファイルの表示および編集、仮想マシンのクローンおよびビルド、およびディスクのフォーマットおよびサイズ変更を実行できます。

virtctl guestfs コマンドおよびそのサブコマンドを使用して、PVC で仮想マシンディスクを変更して検査し、デバッグすることもできます。使用可能なサブコマンドの完全なリストを表示するには、コマンドラインで virt- と入力して Tab を押します。以下に例を示します。

コマンド説明

virt-edit -a /dev/vda /etc/motd

ターミナルでファイルを対話的に編集します。

virt-customize -a /dev/vda --ssh-inject root:string:<public key example>

ゲストに ssh キーを挿入し、ログインを作成します。

virt-df -a /dev/vda -h

仮想マシンによって使用されるディスク容量を確認します。

virt-customize -a /dev/vda --run-command 'rpm -qa > /rpm-list'

詳細のリストを含む出力ファイルを作成して、ゲストにインストールされたすべての RPM の詳細リストを参照してください。

virt-cat -a /dev/vda /rpm-list

ターミナルで virt-customize -a /dev/vda --run-command 'rpm -qa > /rpm-list' コマンドを使用して作成されたすべての RPM の出力ファイルのリストを表示します。

virt-sysprep -a /dev/vda

テンプレートとして使用する仮想マシンディスクイメージをシールします。

デフォルトでは、virtctl guestfs は、仮想ディスク管理に必要な項目を含めてセッションを作成します。ただし、動作をカスタマイズできるように、コマンドは複数のフラグオプションもサポートしています。

フラグオプション説明

--h または --help

guestfs のヘルプを提供します。

-n <namespace> オプションと <pvc_name> 引数

特定の namespace から PVC を使用します。

-n <namespace> オプションを使用しない場合には、現在のプロジェクトが使用されます。プロジェクトを変更するには、oc project <namespace> を使用します。

<pvc_name> 引数を追加しないと、エラーメッセージが表示されます。

--image string

libguestfs-tools コンテナーイメージをリスト表示します。

--image オプションを使用して、コンテナーがカスタムイメージを使用するように設定できます。

--kvm

kvmlibguestfs-tools コンテナーによって使用されることを示します。

デフォルトでは、virtctl guestfs はインタラクティブなコンテナー向けに kvm を設定します。これは、QEMU を使用するため、libguest-tools の実行が大幅に加速されます。

クラスターに kvm をサポートするノードがない場合は、オプション --kvm=false を設定して kvm を無効にする必要があります。

設定されていない場合、libguestfs-tools Pod はいずれのノードにもスケジュールできないため保留状態のままになります。

--pull-policy string

libguestfs イメージのプルポリシーを表示します。

pull-policy オプションを設定してイメージのプルポリシーを上書きすることもできます。

このコマンドは、PVC が別の Pod によって使用されているかどうかを確認します。使用されている場合には、エラーメッセージが表示されます。ただし、libguestfs-tools プロセスが開始されると、設定では同じ PVC を使用する新規 Pod を回避できません。同じ PVC にアクセスする仮想マシンを起動する前に、アクティブな virtctl guestfs Pod がないことを確認する必要があります。

注記

virtctl guestfs コマンドは、インタラクティブな Pod に割り当てられている PVC 1 つだけを受け入れます。